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久々の本編回なのに短めで申し訳ない。
Q.クソボケが過ぎない?
『芽衣先輩!この任務が終わったら、一緒にお風呂に入らない?』
『もう……キアナちゃんったら……』
『………成程な』
『カイン?どうしました?』
『───あの2人はカップルだったのか!』
『また馬鹿な事を言ってますね……やっぱり、バカカインです』
A.育つ環境も悪かったから、仕方ないね。
『ハーイ、久しぶりね?』
『何で俺の連絡先を知ってるんですか?』
『君から見て、あの子は元気にしてるかしら?』
『聞けよ』
昼食を取った後の午後。やる事も特に無く、のんびりとした時間を過ごしていたカイン。
そんな中、スマホに通知が来たと思えばこれである。
思わずカインは複雑そうな顔をする。送信元は、あの星核ハンターだった。
『星は相変わらず元気だな。今日は列車の仲間と女子会をするって、元気に出かけて行った』
『そう、なら良かったわ。あの子は立派に列車の一員として過ごせていている様ね』
(ここだけ見れば、良い母親なんだけどな……)
ふと、列車に乗る以前から彼女達に度々会っていた事を思い出す。
何回も彼女に拘束されては星核ハンターに勧誘されたり、体を弄られたりと様々な悪戯を受けたが、星には母親の様な目を向けているらしい。
それはそれとして、刃と鉢合わせた時に起きた死合いを止めずに笑みを浮かべながら見ていた事には、未だに思うところがあった。
見てないで助けろ。止めろ。
『用件はそれだけか?言っておくけど、【お願い】されても仲間にはならないからな』
『勿論、その事は理解しているわ。今回はそれだけじゃないの』
どうやら彼女にしては珍しく、勧誘の話ではなかった。
更には普段、銀狼やホタルのアカウントを使って連絡してくる彼女だが、今回はカフカ個人のアカウントだった。
珍しい状況に一瞬身構えたカインだったが、答えは意外なものだった。
『ただ、あなたとお茶したいと言ったら信じてくれる?』
「お茶……」
想定外なお茶の誘いに頭を悩ませる。
別に彼女に会うのが嫌なわけではない。確かに相手は犯罪者の身だが、付き合いは長い為、何となく人柄は理解していた。
加えて、勧誘の話では無いという事は脚本なども関係ないのだろう。
しかし─────、
(銀狼の件もあってなぁ……ちょっと怖い)
ふと、先日の銀狼による捕縛未遂が頭を過ぎる。
追い詰められたギリギリで彼女が介入しに来たが、それが無かったら今頃はどうなっていたか。
少なくとも列車に戻った後に虚数と炎、氷の攻撃が自分に向かって放たれた後、バットで殴られる様な気がしていた。
(やっぱり、星核ハンターはストレスが溜まるのか?ホタルも最近圧が強いし……)
あと最近、ホタルの圧が凄い。前に会った際には目を見開いた状態で銀狼との関係を問い詰められもした。
ただの親友と答えれば何とかその場は収まったが、後少しで焦土作戦になっていたかもしれない。
(今度会う時には、甘いものでも持ってくか……)
クソボケである。
とにかく、その様な思いがあった為、流石のカインも星核ハンターに会うことに多少の躊躇いを持っていた。
少し考えた後、申し訳ないが今回は断わろうとメッセージを送信した。
『この後は予定があるから無理』
『そう、その割には随分とのんびりしている様ね』
(だから何でみんな俺のプライベートを知ってるんだよ)
やっぱり星穹列車のセキュリティはガバガバなのでは?
パムは一度、ネットワーク系の設備を見直した方が良いのでは?
割と真面目にセキュリティについて考え始めたカインだったが、未だに彼女と会う事を躊躇っていた。
メッセージの内容が嘘だとバレてる以上は下手な事を言いたくはないのもあるが、もう一つ気にしていることがあった。
というのも、話は数日前に遡る。
『シルドさん、アナタに星核ハンターの協力者では無いかという容疑がかかっています』
『ですが、アナタの行動・購買履歴を確認する限りでは彼女達に繋がる情報はありませんでした』
突如、知り合いのオムニックから連絡があった際、星核ハンター達と行動していた事に釘を刺されてしまっていた。
『推測:銀狼とゲーム等で遊んでいた、もしくはそれに準じた行動を行いましたか?』
『あー……ちょっと色々ありましてね……』
相手が相手の為、誤魔化すわけにもいかず正直に答えた結果、なんとかなりはしたが文面からも出てくる圧にかなり肝を冷やした。
……事が済んだ後に送られてきたメッセージの意味は、よく分からなかったが。
『結論:ワタシの専属秘書になって頂いてもよろしいでしょうか?』
『いやそうはならんやろ』
「うーん……」
その後も何処から聞きつけたのかは知らないが、負け無しギャンブラーやペット大好き少女からも説明を求める連絡が来たりと、色々と大変な目に遭ってた。
そんな事もあり、彼としても普段より会うことに対して消極的だった。
が、だからといって相手は待ってはくれない。考えているうちに再び彼女からメッセージが届いた。
『ねぇ、甘味な時間を一緒に過ごす事に興味はない?』
(甘味な時間……?)
彼女らしくない言葉に思わず首を傾げる。
“甘味な時間”───様々な意味があるが、主に恋人同士が過ごすロマンチックに満ちた時間などの意味を指すことが多い。
本来なら、彼女の様な妖麗な女性に言われた際には、世の中の男性の大半は狂喜乱舞する様な言葉だろう。
実際、彼女はその様な意味でこのメッセージを送ってきたのだから。
……だが残念なことに、相手は筋金入りのクソボケ元魔王である。
(──スイーツでも食べに行くだけか……?なら、別に良いか。俺も食べたいしな)
このアホにその様な言葉は通じない。甘い時間の意味をそのままの通り、ただの糖分補給程度としか考えていなかった。
むしろ、美味しい物が食べられてラッキーだなと思っている始末である。
その後、すっかり行く気になったカインは即座に『すみません予定は嘘ですすぐに向かいます』と送信した。
数分後には、彼女からある星系の場所を示す座標が即座に送られてくる。ここが待ち合わせ場所なのだろう。
(まぁ、ここまで言ってるなら大丈夫か。カフカだって、偶には知り合いとゆっくり過ごしたい時ぐらいあるだろ)
そうして、呑気に
残念ながら、彼の考えを否定する者はこの場には存在しない。
(ん?なんか先日も同じ事があった様な気が……?)
出かける準備を整え、部屋を出る直前に何となく
その頃、列車の設備点検が終わった姫子がラウンジにて休憩していた。
カップに入れた珈琲は相変わらずのドス黒さを放っており、如何にもな雰囲気を醸し出している。
周りに誰もいない事から、パムを含めて危険を察知したのかもしれない。
そんな中、ラウンジに現れたカインがいそいそと確認をし始める。その姿が気になったのか、姫子が声をかけた。
「珍しいわね、あんたがこんな時間から出かけるなんて」
「うん?ああ、ちょっと連絡があったからな」
姫子の問いに答えながら出かける前の確認を終えたカイン。
早速出かけようとしていた彼だったが、直前で足が止まった。
そして、出かける前に1人くらいは誰に会うかくらい言っておいた方が良いとでも思ったのか、よりにもよって姫子の前で彼女の名前を出してしまった。
「ちょっとカフカに会ってくる」
「今、自分が何を言ったか理解しているの?」
カイン・テロス、学ばない男である────。
ーーーーーーーーーーーー
「ふふっ、楽しみにしてるわ」
とある星の片隅──星核ハンターのアジトの中で、その者は珍しく声を弾ませながら笑っていた。
「終わった?カインの連絡先を知らなかったからって、勝手に私の端末で検索を掛けないで」
「ごめんなさいね?でも、そのおかげでこの後はデートが出来そうよ」
「……は?デート?」
仲間のデート発言が気に食わなかったのか、少女は遊んでいたゲームを中断し、抗議の目を向け始めた。
「何?勝手に私の端末から連絡先を手に入れた様としただけじゃ飽き足らずに、デートの予約までしたの?は?勝手に私の親友に手を出さないで?」
「あら、それなら銀狼も彼をデートに誘えばいいじゃない。あの子は誘いをそう断らない性格でしょう?」
「うるさい、あの時逃したせいで連絡しづらいの知ってるでしょ?」
「そう、頑張ってね?」
「ねぇ、それどういう意味?」
銀狼の声を聞き流しながら、予定を考え始めた彼女は楽しそうに笑みを浮かべる。
思い返すのは、かつて列車に乗る前の彼を勧誘していた時。
脚本には記載されておらず、何度捕えても逃げてしまう彼が思い浮かぶ。
幾たび勧誘しても仲間にならないと言う彼が面白くて、つい弄ってしまっていた。
そうにも関わらず、交流を続けている彼に熱を持ってしまったのはいつからだろうか。
彼が列車に乗ると聞いた際に、黒い感情が出かけてしまったのは記憶に新しい。
何より
「本当に、面白くて悪い子ね」
「あのクソボケッ……!やっぱり早く分からせないと……!」
「へぇ、そうだったんだ……あたしにはただの知り合いって言ってたのにっ……!」
「銀狼、ホタル、お前達は早く飯を食え」
こうして、時間は待ち合わせの時刻まで流れていく。
いつの間にか揃った仲間達が騒いでいる中、再びカフカは嗜好に沈むのであった。
各方面から狙われている、クソボケの明日はどっちだ。
ちなみにこの後、カフカと合流したカインは案の定拘束され、銀狼とホタルに救助された。
カイン
クソボケアホカス元魔王。罰として、オンパロスではナヌークに挑んでもらいます。
カフカに関しては、ワタリガラスって人がいたからなぁ……程度。あまりやり過ぎない方が良いんじゃないか?とは常々思っているらしい。
姫子・旅立ちを見た場合、バグ挙動よろしく体の震えが止まらなくなる。
クソデカ感情持ち。
カフカ
言霊使いのママ属性星核ハンター。みんな大好き開拓者のママ。
「自分の命の価値を知らない、か。まぁ、カフカなら見つけられるだろ」
「もし見つからなかったら?……その時は、俺が共に探すのも悪くないかもな」
度々出会う脚本ガン無視のクソボケを弄んでいたら、想定外のカウンターを喰らってしまった。
銀狼
最近つよつよになったゲーマー使令。この後、ブチギレながら拘束を解いた。
実は今でも連絡すれば、なんだかんだで来てくれる事を彼女は知らない。
ホタル
じっとりしている。一体、何があったんだ……?
拘束を銀狼と解いた後、ビッタリ引っ付いていた。
刃
飯を食え。
知り合いのオムニック
真珠さん。
『すまないな……フカ委員長。鍛錬だけではなく、勉強まで見てもらって』
『キアナも言っていただろう!?私も委員長を諦めるつもりは無い!』
『……?私は委員長とこうして2人で居る時間が好きだが?……何故、顔を赤くする?ん?キアナ?そんなに険しい顔をしてどうした?』
『さようなら、フカ委員長……どうか、ご幸せに』
フカ
「きっと……カインは優し過ぎたのでしょう。彼の翳りに気づけなかったことは、私の一生の不始末です」
──大丈夫。今度は誰もあなたを傷つけない場所で、共に暮らしましょう。
太虚山幽閉束縛ルート突入。
『お前はフカ委員長ではない!それだけはハッキリ分かった!』
『だからこそだ!フカ委員長ではない、もう1人の別人としてのお前と友達になりたい!』
『名前?そうだな……『識』でいいんじゃないか?私には、あまり名付けの才能は無いが』
『識、皆と仲良くな。私は、もうここには居られない』
識の律者
「『友達になってほしい』なんて言っておいて、自分だけ消えるなんて……身勝手にも程があるでしょ?」
──もし見つけたら……今度はずっと一緒にいてもらいますよ?友達ですもんね?
おまけにピィちゃん達がついてくる。
魔王
「えっ?キアナが終焉の律者になったら、暫くは地球に帰れない?」
「…………」
「じゃあ、私の無限機関の大半を地球に融合させとくか……これで少しは何とかなるだろ」
「ッ……体に激痛が……」
キアナ達……良いよね……を地で行ってる脳焼き済みクソボケ魔王。
私の屍を超えていけ。
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