一般通過脳焼きクソボケ大魔王   作:Nemusugi

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いつもありがとうございます。
お気に入り1000人突破記念です。

捕食ルートも執筆中ですので、少々お待ちを。
最初にクソボケを頂くのは置いて行かれた彼女達。
一体誰なんだ……?

なんだかんだ放置しているクソボケが悪い。


「女性遍歴が分かる奇物?」「そうだよ」

 

 

 

 某日、宇宙ステーション「ヘルタ」の模擬宇宙内にて。

 

 

「星、その奇物の効果は?」

 

「”カップ麺ができるまでの時間が2分伸びる”だって」

 

「意味あるかそれ?」

 

 

 この日、大量の奇物が所狭しと置かれている中で、淡々と効果を確認しているカインと星の姿が。

 奇物を軽く扱っている2人の間には退屈そうな雰囲気が漂っているが、実は確認作業を開始してから既に数時間が経過していた。

 

 

「流石に飽きてきた……その辺の壁を殴ったら出れないかな」

 

「やめとけ、ヘルタに何か言われるぞ」

 

 

 数時間前、突如ヘルタに呼び出された二人。早速模擬宇宙に入ったところで、”新しい奇物の効果テストをしておいて”と要件だけを伝えられた。

 

 ある意味、急に仕事を押し付けられた様なものだが、まだ知らない奇物の効果を先に試すことが出来たりと、最初はなんだかんだワクワクしながら作業をしていたが───、

 

 

「『塗ると爪が伸びるマニキュア』、『入れると液体の色が変わる瓶』……思ってたより、微妙な奇物ばかりだね」

 

「そうだな……強いて言えば、この『味覚が全て反転するリップ』が環境によっては役に立つくらいか?」

 

 

 奇物の大半が何とも言えない微妙な効果ばかりだった。多少は気になる物もあったが、それも大した数はなく次第に飽きてきていた。

 

 

「まぁ、ヘルタ曰く『奇物なんてそういう物だよ』って事だからな。変な奇物ばかりなのも仕方ないな」

 

「ふーん……」

 

 

 それでも既に半分以上は終わっていた為、2人で雑談しながら作業を進めていた。

 

 そんな最中、事件は起きた。

 

 

「ん?これは……」

 

「なんかあった?───げっ、それは……」

 

 

 ある奇物を見つけたカイン。その声に反応し、近づいた星が見たのはドギツイピンク色をした鳩時計の奇物。

 色もそうだったが鳩時計というのもあり、星は顔を歪めた。

 

 

「絶対デバフでしょ……」

 

 

 星の言う通り、残念な事に基本的には鳩時計シリーズの奇物は、完全なデバフ効果でしかないハズレである。

 しかもその大半がデバフに加え、増殖する効果がある碌でもない奇物だ。

 

 だが、ここに置いてある以上は調べなければならないのだろう。

 

 

「まぁ、俺が触るか。見つけたのが俺だしな」

 

「本当に大丈夫?」

 

「いくらヘルタでも、危険そうな奇物は先に弾いてるだろ……多分」

 

 

 カインはそう呟いた後、星を後ろに下がらせる。

 

 

「じゃあ、触るぞ……」

 

 

 そして、意を決して奇物に触れた直後だった。

 

 

 ポンッ!ポンッ!ポンッ!

 

 

「えっ、ちょ、いきなり──!」

 

 

 ポンポンと増殖しだす鳩時計。それも一つずつ増えるのではなく、いきなり10個ほど増殖し、カインにぶつかった。

 

 

「大丈夫!?やっぱり鳩時計は碌な奇物じゃ……!」

 

 

 そんなカインを助ける為、近づこうとした星。

 すると彼女の前に、鳩時計が一つ転がってきた。拾い上げてみると、背面には何か記載されていた。

 

 

『【情欲測定鳩時計】』

 

「……これ、奇物の説明?」

 

 

 背面に記載されていたのは、奇物の概要説明だった。ご丁寧に、下部には効果内容も記載されていた。

 

 

『【女性から向けられている情念や、その人数によって増殖する効果。気になる彼の女性遍歴が分かるかも!?】』

 

 

「……成程ね。今何個あるんだろう?」

 

 

 記載文を読み上げた後に視線をずらした先には、増殖した大量の鳩時計に今にも埋まりそうなカインの姿が。

 その数は既に30や40個どころではない。

 

 

「───カイン」

 

「何だこの量の鳩時計!?ちょ、ちょっと助けてくれ!このままだと埋もれて潰される!」

 

 

 増え続ける鳩時計に埋もれていく中、星に向かって手を伸ばすカイン。

 そんな彼を星は淀み始めた瞳で見つめる。既に彼の半分が鳩時計に埋もれていた。

 

 

「(あの奇物の効果……ここまで増えた鳩時計……)」

 

 

 ゆっくりとカインに近づく星だが、その間にも鳩時計は増え続けている。

 そして、手の届く範囲まで近づいた星は静かに彼を見つめる。彼女の拳は固く握られていた。

 

 このクソボケは、分からなせなければならない───。

 

 

「───クソボケは」

 

「早く引き上げてくれって何で拳を振り上げてるんですか……?引き上げる為に拳を上げる必要は────」

 

「殴る為にいる───!!」

 

 

 模擬宇宙にカインの悲鳴が響き渡った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「それでお子ちゃまに殴られたんだ。自業自得だね」

 

「何でだよ……待て星!バットを構えるな!」

 

 ヘルタのオフィス内、頭を氷で冷やしている彼が叫ぶ。

 そんな彼を未だに淀んだ瞳をしている星がバットを構えながら見つめているが、表情も相まって軽いホラーだった。

 

 あの後、模擬宇宙からログアウトした2人を待っていたのは、如何にも不機嫌そうな雰囲気を纏ったヘルタ。周りにいたヘルタ人形たちが機嫌を取っていたが、あまり効果は無かった様だ。

 

 

「そもそも、あの奇物が反応したって事はまた私が知らない間に他の女を誑かしたんだ?私の従者なのにね?」

 

「ほら、早く言いなよ?私のバットが火を吹くよ?」

 

「本当に何も知らないし、心当たりは一切ないんだよ!!」

 

 

 淡々と問い詰められる中、一切を否定し続けるカイン。

 そんな彼を見ていたヘルタはため息を吐いた後、奇物が保管されている棚に向かった。

 

 

「仕方ない。このままじゃ埒があかないし、奇物を使って確かめよう」

 

 

 そう話したヘルタは、独特なレンズが目立っているカメラの様な奇物を取り出して2人の前に置いた。

 

 

「それは?」

 

『女性遍歴測定写真機』。この奇物で男女を撮影すると、その2人の関係性がわかるよ」

 

「は?」

 

「これでカインと女性の顔写真を撮影して、本当か調べよう」

 

 

 とんでもない奇物の登場に彼が戸惑っている中、早速写真を撮ろうとしているヘルタ。目の前にカインと親交のある女性たちの写真が並べられる。

 

 

「何でそんな都合の良い奇物があるんだ……?というか、相手の写真は何処から手に入れた!?」

 

「模擬宇宙に居た時の生態記録からだけど?」

 

「プライバシーの侵害だろ!」

 

 

 叫ぶカインであったが、この場において彼のプライバシーは無いに等しい。日頃の行いである。

 

 

「つまり、この奇物でカインが浮気しているかどうか分かるって事?」

 

「そういう事。白状するなら、今のうちだよ」

 

「浮気も何もしてないんだよなぁ……」

 

 

 そう呟くカインだったが、2人は全く信じていない。怒れる乙女に説得は無意味なのである。

 

 

「お子ちゃま、カインが動かないようにして」

 

「カイン……信じてるからね?」

 

「行動に信頼を一切感じ取れないんだが?」

 

 

 こうして、星によって固定されたカインは奇物によって撮られ、女性遍歴を確認される事になった。

 

 

 

 

 

 

 そして、数十分後────。

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄いピンク色なんだけど?やっぱり……」

 

「知らない知らない知らない!!!」

 

 

 印刷された写真はどれもがピンク色に染まっていた。星はキレた。

 

 

「銀狼やクラーラはまだ良いとして……誰?このピンク色の美少女名乗ってる女とか黄緑髪の蛇みたいな女は?」

 

「親交があっただけ!それだけだからって熱っ!?

 

 

 言い訳をするカインだったが、間近に燃え盛る存護の槍を間近に近づけられる。

 しかし、元はと言えばクソボケである事が悪いので、こうなるのも仕方のない事。自業自得である。

 

 

「いや、本当に両思いなら別の色になってるから、これはあくまで女性側の片思いってところかな」

 

「ほら!俺は知らないって言っただろ!」

 

「でも、他の女に媚を売ってる事には変わりないでしょ?後でお仕置きするから」

 

「どうして梯子を外した?」

 

 

 ヘルタが自分を庇ってくれたと思えば、即座に外される。哀れなクソボケだが、全て彼が悪いので受け入れなければならないのだ。

 

 そんな彼が騒いでいる中で、星はある事に気づいた。

 

 

「あれ?写真の裏に何か書いてない?」

 

『え?』

 

 

 数枚の写真には、裏面には何か文章が書かれていた。かなりの文量であり、遠目からだと読む事が難しい程の量だった。

 

 それに気づいた星は写真を手に取り、読み始めたが─────、

 

 

「………」

 

「どうした星?そんなに目を見開いて?」

 

「……あ゛え゛???

 

「星!?」

 

 

 裏面の記載を読み切った星が声を漏らす。体も微かに震えており、どう見ても普通の状態ではなかった。

 

 

「ちょっと?何で固まってるの、私にも見せなさい」

 

「あ……」

 

 

 そんな星の状態を不審に思ったヘルタは、写真を奪い取る。

 

 

 そして、写真の裏面に書かれていたのは────、

 

 

 

 

 

 

 

『もし、カインが帰ってきたら?うーん……やっぱり、まずは月に連れ帰って、首輪を付けたら3日は部屋に閉じ込めて、ここまで待たせた”責任”を取ってもらう事はしないとね!勿論、何であんな事をしたのかとか他にも色々としたい事はあるけどね?誰もあんな結末なんて納得してないし、今だって探してるんだもん。その分の責任を取ってもらった後は、今度は一緒に新婚旅行には行きたい!何処が良いかな……今のうちに準備をして、旅行先を決めておかなきゃ!……ね?お餅もそう思うでしょ?カインが悪いから仕方ないよね?私をこんな風にしちゃった責任はちゃんと取ってもらわないとダメだよね……!?───K・K』

 

 

「───は??何、この女は??」

 

 意味不明なとんでもない長文(怪文書)が記載されていた。

 その量もそうだったが、記載されている内容にヘルタは不機嫌な態度を露わにした。

 

 

『カイン君が帰ってきたら?そうね……とりあえず、最初は彼に話を聞かないと。カイン君があの結論に至ったのも、きっと私たちが知らないところで色々あったからだと思うの。だから、まずは話を聞いて、その後はみんなでカイン君が帰ってきた事を祝いたいわね。……もっとも、逃すつもりは一切無いわ。彼がお風呂に入った時は背中を流しに行って、食事は私が調理した物だけを食べてもらって、寝る時には絶対に同衾して”責任”を取ってもらうわ。その後は……あら?どうしたのお餅?彼はここまで私たちを狂わせたのよ?なら、その責任は絶対に取らせないといけないでしょ?何か違うかしら?───R•M』

 

「カイン……私のカイン……」

 

 

 初めに怪文書を読んでしまった星は、膝から崩れ落ちている。

 彼女の脳は破壊されかけていた。

 

 

『カインが戻ってきたらどうするか、ですか?……そうですね。仮に戻ってきたとして、その姿を確認出来た際には、まず一撃を撃ち込みます。当然です。勝手に魔王なんて名乗った挙句、私たちと相対して、あの様な最期を演出したのですから。一撃を入れる権利はあるはずです。その後はベットにでも縛り付けてから既成事実を作って、絶対に逃げられない様にして責任を取ってもらいます……ここまで私たちの情緒や人生に介入してきて狂わせたのはカインです。つまり自分がその立場になっても、それは仕方のない事ですよね?───B・Z』

 

「カインは私の従者なんだけど???」

 

「いや違うが」

 

「黙りなさい」

 

「はい」

 

 

 カインが口を挟んだが、無駄であった。既に彼の人権は無くなりつつある。

 魔王でも、怖いものは怖いのだ。

 

『カインお兄ちゃんが帰ってきたらどうしようかな……やっぱり、ゼーレと話した通りに逃げられない部屋は必要だよね。きっと、カインお兄ちゃんの事だから、私たちの為って言いながら逃げようとするから……そんな事出来ない様に閉じ込めないと。それで閉じ込めたら、まずは勝手な行動をした事に対してお説教して、その後は私とゼーレの2人で挟んで骨抜きにしたら既成事実を……そうすれば、ずっと一緒に居られるよね────S・V』

 

「………」

 

 

 最後の一枚を読み終わり無言になったヘルタ。その周囲には極寒の空気が漂い始め、近くにいたヘルタ人形たちが焦り始める。

 そして、ヘルタは自らの手にある数枚の写真を見つめる。

 

 写真に写っているのは、かつてカインから聞いた以前居た世界の────、

 

 

 

 

 

「ふんっ!!!」

 

「俺まだ読んでないのに!?」

 

 

 ヘルタはその写真を、粉々に引きちぎった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 2人の足元に、粉々になった写真だった物が散らばる。

 あまりにも突然の出来事だった為、カインも止める事が出来なかった。

 

 

「ええ……何で俺が読む前に粉々に───」

 

 

 ヘルタに文句を言おうと視線をずらすと、どうにも様子がおかしい。

 

 顔は俯き、腕には力が入っておらず、周りにいる人形たちの声も届いていない様に見える。

 

 

「ヘルタ……?」

 

「ふふ……ふふふ、ふふふふふふっ!!」

 

 

 突如としてヘルタが笑い声を上げ始める。それと同時に近くに居たヘルタ人形たちが離れ始める。

 主人に似て、とても賢い人形たちだった。

 

 

「カインっ……!私の従者……私だけの従者なのにっ……!!」

 

「ヒェッ……」

 

「────っ!!」

 

 

 悲鳴を漏らしたカインをよそに、鍵状の杖を取り出したヘルタは先端を宙に掲げる。

 それと同時に紫や青に輝くエネルギーが杖の先端で収束し始めた。

 

 

「はぁ!?ここで放つ気か!?」

 

「いつもいつも他の女を誑かせてばかりっ……!ルアンにだって媚を売って……!私だって……!!」

 

 

 エネルギーが収束していく中、周りに置いてあった備品や奇物が吹き飛び始める。が、ヘルタは構わずに更に収束させていく。

 その間に人形たちは外へ避難した。カインを部屋に残したままで。

 

 

「……インの」

 

「待て待て待て!?流石にそれはマズイ!」

 

 遂にヘルタの杖にエネルギーが収束し切る。ちょっと涙目のヘルタは、その先端をカインに向け、狙いを定めた。

 

 ちなみに星は既に逃げた。流石に危険だと判断したらしい。懸命である。

 

 そして────、

 

 

 

 

「カインのっバカァァァァ!!!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!?!」

 

 

 

 極光は一直線に、クソボケに向かって放たれた。

 

 その後には、ボロボロになったオフィスと真っ黒く焦げたクソボケの姿が残されていましたとさ。

 ちゃんちゃん。

 

 




 
 カイン
 脳焼き機構クソボケ元魔王。本人に自覚は無し。
 ヘルタによって全治5日の怪我を負った。流石にキツかったらしい。

 本来は悪性の願いによって顕現する激ヤバ機構。その為、一定条件が揃えば、強制召喚させられるらしい。
 こうして、また誰かの脳を焼くのです。
 

 ヘルタ
 ツンデレヤキモチ大天才ヘルタ様。流石にやり過ぎたかなと思っているらしい。

 奇物を使用した際、星もピンク色だったのは黙っていた。


 星
 脳破壊ヤキモチ逃走銀河打者。この後、看病の役割を得れたので役得だったらしい。

 奇物を使用した際、ヘルタもピンク色だったのは黙っていた。





 崩壊戦士時代カイン
 そんなっ……!ただ、空の律者が降臨した時に芽衣を庇ったら体に穴が空いたり、キアナと一緒に天穹市でエネルギー炉を空へ吹っ飛ばして爆風から庇ったら、量子の海内のブローニャに強制召喚されて、その後はブローニャとゼーレを先に送り出したり、太虚山で識ちゃんには「お前はフカ委員長とは別人だが、だからこそもう1人として友達になって欲しい」って言ったり、カロスタンでのあれこれの後に人間って何だろうなって悩んでたら古の楽園に強制召喚されて、芽衣やエリシア達を手伝ったりした事くらいしか、していないのに……!

 尚、その後に魔王になった模様。


 謎のK•K
月に拉致、監禁、新婚旅行(絶対襲う)!」
 一体、何処のカスラナの娘なんだ……!?

 謎のR•M
婿入りしてもらう(同衾から婚約する)だけよ?」
 一体、何処の雷電のお嬢様なんだ……!?

 謎のB•Z
「カインに永久就職(既成事実作成)です」
 一体、何処のウラルの銀狼なんだ……!?

 謎のS•V
「産むから」
 一体、何処の医療隊隊長なんだ……!?

 お餅
 カインについて聞いた。気絶した。

 魔王
 主要人物生存チャートRTA走者。

次に見たい物があれば。

  • 天真爛漫記憶喪失系氷美少女
  • 緑髪不潤系見習い半官狐娘
  • 言霊使いママ属性星核ハンター
  • 銀髪鉄騎装甲焦土作戦美少女
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