蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第12話:メンバー集め③ 大好きを広めたい少女

 

 

 慈と瑠璃乃の2人は、今年度の新入生と応援してくれる人に向けて年度1発目のサッカー部の宣伝配信を行っていた。

 

慈「ってことで、今年も蓮ノ空サッカー部は最高の楽しいをみんなにお届けするからね新入生諸君も、めぐちゃんとるりちゃんたちを、要チェックだぞ♡」

 

瑠璃乃「今年もよろしくお願いします」

 

 瑠璃乃もペコリとカメラの向こうのみんなに頭を下げる。

 

慈「うふふ、それじゃあ、またね! バイめぐ〜!☆」

 

慈「ぽちっ」

 

 そして配信を切った慈は一瞬でモードを切り替える。

 

慈「ふー、お疲れ様、るりちゃん!」

 

瑠璃乃「あいあいてんきゅー」

 

 瑠璃乃も返事をするが、配信で充電をごっそり持って行かれてしまっていた。

 

慈「これで新入生諸君も、私たちサッカー部に興味を持ってくれること間違いなし! コメントもたっくさん来てるしね! 1+1が200になるように、1+1+後輩たくさんなら、未来は無限大なんだよ!」

 

瑠璃乃「後輩を後輩たくさんってカウントするのもルリ的にはきびしめだぁ!」

 

 瑠璃乃は自身の充電切れをかなり気にしている。瑠璃乃が充電切れを起こさない相手は慈だけだから。

 

瑠璃乃「とはいえ、めぐちゃんは増やしたいわけだ……。わかった、じゃあとりあえず、本当にサッカー部に入りたいって子が居れば考えよう!」

 

慈「よく言ってくれたるりちゃん! それじゃあ、作戦があるから聞いてくれたまえ!」

 

瑠璃乃「作戦……………名付けて?」

 

慈「メロメロ誘惑大作戦っ♪」

 

瑠璃乃「おー……おお?」

 

 慈の考えた作戦の内容とは……

 

 

 

瑠璃乃「で? なにこれ? これに引っかかるやつぁ居ないと、ルリ思うな……」

 

慈「ふっふっふ。るりちゃん。これはね、罠だよ! このヒモを引くと、棒が外れてカゴが落ちる仕組みになっててね。めぐちゃんの可愛い写真につられた人を、捕獲できるんだよ!」

 

瑠璃乃「いやだから鳩とか捕まえるやつじゃん。鳩の脳みそが小さじ1杯分しかないから成立するんだよ人間がこんな罠にかかるわけ無いよ!」

 

慈「脳みその大きさが関係あるなら、私が勉強できないはずないじゃん」

 

瑠璃乃「何その自信……」

 

慈「あ、見て見てるりちゃん!」

 

 慈の声で罠(笑)の方を見ると、1人新入生の女の子が近づいてきていた。流石にかからないでしょ……

 

?「あれ……? わ〜、めぐちゃんだ〜」

 

 もぞもぞ

 

 なんと女の子はこんな見え見えの罠に飛び込んだ。瑠璃乃が驚愕していると、

 

慈「えい☆」

 

 めぐが紐を引いて棒を外して籠を落とし新入生の女の子を捕獲した。

 

?「ん、あれ、暗〜い」

 

瑠璃乃「ほんとに居たよ捕まる子…………ん?」

 

慈「よぉし、このまま――」

 

瑠璃乃「ちょっと待ってめぐちゃん! あの子、どっかで見たことあるくない??」

 

慈「んー? ライブに来てる子とか?」

 

瑠璃乃「いや、えっと、なんだったかな………ん〜」

 

?「よいしょ。なんだろこのカゴ。まあいっか。ふへへ、めぐちゃん拾った〜♪」

 

 女の子は自分で籠を退かして中から出てきた。

 

慈「ああっ、カゴが!」

 

瑠璃乃「そりゃあまあ、そうだよね! 人類にはカゴをどける力があるよね!鳩と違って!」

 

 

 その前に人間がかかることがおかしいけどね……。

 

 

慈「ふむ。作戦変更だよるりちゃん。私たちの仲間になりたい、そういう気持ちを引き出す作戦にしないと!」

 

瑠璃乃「お、おー! それはその通りだけど、何するの?」

 

慈「ふっふっふ。決まってるでしょ☆」

 

 慈の次の作戦は……、

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

瑠璃乃「みんなありがとー! いえーい!」

 

慈「いえーい! 配信のみんなも見てるー?」

 

瑠璃乃「見てるー?」

 

 2人の、サッカーボールを使ったリフティングダンスのパフォーマンスライブ。

 配信でも中継し、物凄い盛り上がりを見せていた。

 

 

 

瑠璃乃「めぐちゃん、ライブするのは良いし、楽しいけど。こっからどうするつもりなの?」

 

慈「まあ見ててよ。作戦はここから」

 

 慈は瑠璃乃にそう囁くと、

 

慈「よぉし、キミたちー!! サッカー部に、入りたいかー!」

 

 

 

 すると全員から大歓声が。うん。まあこの状況でそんな掛け声したらそうなるよね。

 

慈「全員返してくれちゃった。やだ、愛されてる☆」

 

瑠璃乃「ライブ中にそんな掛け声したらね!? それを言い出したら確かにライブに来てくれたみんなは全員がサッカー部だよ!」

 

慈「次の作戦を考えないとだ」

 

瑠璃乃「そうだね!?」

 

 この数時間で慈の将来がものすごく心配になる瑠璃乃だった。

 

 

 ―――パフォーマンスライブ後、瑠璃乃は配信のコメント欄を読み返していた。

 

瑠璃乃「いちおう、あんな突然のことがあっても、みんな楽しそうにしてくれてて、そこはほんとによかったかなあ。配信の方でも、コメント盛り上がってくれてたっぽいし………ん?」

 

 すると、1つ気になるコメントを見つけた。

 

『ツマヨウ寺: 蓮ノ空サッカー部のことはいつも心からすっごく応援しているんですけどもだからといって入りたいかと言われておー!と素直に言えるかというと難しい問題でありますのでめぐちゃんのコールに即座に反応できなかった次第です消えてなくなりたい』

 

 いつも配信にコメントをくれているハンドルネーム『ツマヨウ寺』さんの濃いコメントに、瑠璃乃は苦笑い。

 

瑠璃乃「あ、相変わらずコメント濃いなぁこの子……」

 

慈「うーん、次の作戦な〜」

 

瑠璃乃「もう真っ当にチラシとか作る方が良いんじゃない?」

 

慈「チラシ、チラシかあ。メンバー募集!って?」

 

 瑠璃乃は「うん」と頷く。

 

慈「何ていうか……もっとこう、サッカー部に入りたいです!!って、 初日から100人くらい突っ込んでくればいいのに。こーんなに可愛いるりちゃんとめぐちゃんと、みんなと一緒に活動できるんだからさ!」

 

瑠璃乃「それはそうかもしれないけど、難しいんじゃない?」

 

慈「?」

 

瑠璃乃「たまに配信ののコメント見るんだけどさ、なんていうか、固定概念がもうできちゃってるみたいなんだよね。だから、入りたい人がいても「自分は求められてない」って思うんじゃないかなって。そういうところに突っ込むのって凄い勇気要るから……」

 

慈「? なんでハードル高いのかは、よくわかんないけど。るりちゃんの思いやり、好きだよ私」

 

瑠璃乃「な、なにさ、突然」

 

慈「……………後輩入れるの、やっぱり乗り気じゃないんでしょ?」

 

 慈はやはり瑠璃乃の気持ちは見抜いていた。

 

瑠璃乃「まあそれは、言った通りでありまして?」

 

慈「でも入ってくる子のことは考えてあげる、それがるりちゃんの良いところだと思うからさ」

 

瑠璃乃「…………………」

 

慈「私もさ、ちゃんと考えたんだよ。前にるりちゃんが言ってくれたこと。私だけじゃ届かない人がいるんだ、って」

 

瑠璃乃「ああ、うん。あったね、そんなことも」

 

慈「だから、やっぱり、メンバー増やしたいんだ」

 

瑠璃乃「それは……。めぐちゃんはずるいなあ。そんなこと言われたら反対できないじゃん」

 

慈「やだ、めぐちゃんったら罪な女の子♪いよっし、るりちゃん。やっぱり、チラシはやめとこ!」

 

瑠璃乃「えっ?」

 

慈「今話して、改めて思ったんだよ。私たちに必要なのは、私たちの手の届かないところに届いてくれるような子なんだって!一緒にやりたいって言ってくれる子は、そりゃあ嬉しいけど………私たちは、私たちに必要な子を捕まえなきゃ!」

 

 やりたい子ではなく、自分たちに必要な子。他のメンバーとは違うベクトルで勧誘対象を考える慈。

 

瑠璃乃「じゃあ、どうするの?めぐちゃん」

 

慈「まずは配信だよ!求む、楽しい子!」

 

瑠璃乃「そんな朝のどうぶつコーナーみたいな募集で……ん、配信?」

 

慈「るりちゃん?」

 

瑠璃乃「あーーっ! 思い出した! 今朝のあの子!あの子『ツマヨウ寺』だ!!」

 

 

 思い出した瑠璃乃。それに対して、

 

慈「あの子つまようじ……中々聞かない言葉だね?」

 

瑠璃乃「こ、これ見て?」

 

 そう言って瑠璃乃はスマホで目的のチャンネルを出す。

 

慈「『ツマヨウ寺サッカーチャンネル』?」

 

瑠璃乃「うん。初心者向けのサッカーテクニックや、試合での選手の動き方とかを自分なりに解説してる動画。相当サッカーを分かってないと言えないような内容が詰め込まれてるからるりも気になってたんだよね……」

 

慈「ふ〜ん? では、配信として成立してるかめぐちゃんが確かめてやろう!」

 

瑠璃乃「なにその上から目線……」

 

 

 そして2人でチャンネルを見る。すると、慈の目の色がどんどん変わり、

 

 

慈「この子だ……! この子を今すぐ捕まえに行こう!!」

 

瑠璃乃「えっ、ちょっ、めぐちゃん!?」

 

 

 そして、1年生のクラスで新入生に話しを聞いて目的の子の部屋を特定。寮のそのこの部屋に殴り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

ツマヨウ寺?「そ、そそそ粗茶でございますが………」

 

 ツマヨウ寺ちゃんは完全に恐れ多いものを見る態度だった。

 

慈「ありがとっ!」

 

ツマヨウ寺?「!! めぐちゃんとるりちゃんが、アタシの部屋に!!」

 

瑠璃乃「え、え〜っと……もしかして、ルリたちのファンだったり?」

 

ツマヨウ寺?「もちろん! 蓮ノ空サッカー部のパーフェクト幼馴染、るりちゃん先輩とめぐちゃん先輩の……」

 

 止まらなくなるツマヨウ寺ちゃん。この子相当なオタクだったんだね……

 

慈「おホン! えっと、ツマヨウ寺ちゃん?」

 

ツマヨウ寺?「あ、姫芽です。安養寺姫芽。それが私の名前です」

 

慈「姫芽ちゃんね。たんとうちょくにゅーに言うけど、サッカー部に入らない?」

 

姫芽「!!??? な、なぜアタシがサッカー部に入りたいと分かったんですか?」

 

瑠璃乃「入りたかったの!?」

 

慈「それは知らなかったけど、どうかな?」

 

姫芽「かけられてもないカマに引っかかった!? えーっと……私、好きがあふれちゃうと止まらなくなりますけど、大丈夫ですかね?」

 

慈「大丈夫! みんな好きなことに一直線な子ばかりだから! 入ってくれるとうれしいな〜?」

 

姫芽「! で、では……お願いします! めぐちゃんとるりちゃんと一緒にサッカーできるなんてうれしいです!」

 

瑠璃乃(スゲ〜強火のオタクだな〜………)

 

 

 こうして、3人目の仲間、安養寺姫芽が仲間になった。

 

 

― つづく ―




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