蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第24話:オーバーライド

 

 

 

 蓮ノ空ゴールに松山の[イーグルショット]が突き刺さり0ー1。

 蓮ノ空ボールから試合再開。

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

丈二「吟子!」パス

 

 桜咲先輩のキックからボールは吟子へと繋がる。吟子はドリブルで攻め上がる。

 

吟子「絶対に点を取る!」

 

 攻め上がる吟子。そこへ―――、

 

蓮華「ボールを寄越しなさい!」

 

 

MATCH UP!!

吟子 vs 蓮華

 

 

 蓮華がマッチアップ。止めに入る。

 

蓮華「奪う!」ダッ!

 

 蓮華の俊敏なプレス。パスコースを塞ぎ、徐々に距離を詰めてくる。

 

吟子(なら―――!)

 

 吟子は細かな高速フェイントで相手を動かしにかかる。実際、蓮華は細かな動きに反応しているうちに徐々に体の軸がブレる。

 

吟子「そこっ! "引導狭足(ドラッグシザース)"!!」バッ!

 

蓮華「つ!」

 

 蓮華を抜いた吟子。ドリブルで攻め上がる。

 

蓮華「チィッ!」

 

 急いで追いかける蓮華。吟子が中を見ると、晴也が走り込んでくる。

 

晴也「こっちだ!」

 

吟子「晴也くん!」パス

 

 吟子は晴也へとパスを出す。

 

 ―――が、

 

松山「させるかあっ!!」バシィ!

 

 しかし、松山が全速力で滑り込みダイビングスライド。足を伸ばしてパスカット。

 

吟子「なっ!」

 

晴也「どこから湧きやがったコイツ!!」

 

松山「[荒鷲スライディングカット・改]!! 理亞!」パス!

 

 松山はすぐに立ち上がり、蓮ノ空陣地にカウンターパス一本。ふらのの反転攻勢だ。

 

晴也「つ! 戻れ!」

 

 急いで守りを固める蓮ノ空。晴也も急いで戻る。

 

理亞「決める!」トンッ

 

 理亞がトラップ。そこに、姫芽が自身のスピードを活かして、最高速度を落とさずにスピードスライディング。

 

姫芽「させるかあっ![トップスピードタックル・V2]!!」ドガァアアァアアッ!!

 

理亞「うわあぁあぁあっ!?」

 

 姫芽にぶっ飛ばされる理亞。ボールを確保し難を逃れる。

 

理亞(つ、この!!)

 

姫芽「っし、綴理先輩!」パス

 

 姫芽は綴理にパス。だが、

 

蓮華「甘いわ!」バッ!

 

 しかし蓮華が跳躍。パスカットの構えだ。

 

さやか「危ない!」バッ!

 

 さやか先輩も跳躍。アクセルジャンプからの足を伸ばす。

 

さやか「[スケーティングカット・V3]!!」バシィ!

 

蓮華「つ!?」

 

 さやか先輩がボールを奪われる前に自身が奪い難を逃れる。すぐにパスを出す。

 

さやか「木曽路くん!」パス!

 

兵太「はい!」トンッ!

 

 ソジはトラップ。少しの距離をドリブルで上がり、

 

兵太「そこだあっ! 逆サイド!」ドッ!!

 

 ソジのパス。だが、

 

松山「させんっ!」バシィっ!

 

兵太「なっ!」

 

晴也「また松山か!!」

 

 ボールを奪った松山。ハーフライン付近からゴールを狙う。

 

松山「このシュート。ゴールに突き刺す!」

 

 松山は、足を振り上げると、渾身の力で足を振り下ろす。

 

松山「[真・イーグルショット]だあっ!!」

 

 

ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

 

 松山の[イーグルショット]炸裂! これだけ距離があるにも関わらず、全く威力が落ちずにゴールを狙う。

 

梢「止める!」

 

 梢先輩は自身の右手にオーラを集中。巨大な青い右手を作り出す。

 

梢「[爆・ゴッドハンド]!!」ガシィッ!!

 

 シュルルル……

 

 梢先輩は今度は松山のシュートを完璧に止めた。

 

松山「なにィっ!?」

 

綴理「こず! こっち!!」

 

梢「OK! 綴理!!」パスっ!

 

 

 パントキックから、梢は綴理にパス。

 

松山「あいつにプレスをかけるんだ!」

 

ふらの『はいっ!』

 

 一斉に襲い掛かるふらのディフェンス。

 

 だが―――、少しでも隙間があればこの人には十分。

 

綴理「そこっ!」ドッ!!

 

ふらの『!?』

 

 ディフェンスの僅かな隙間を通す一撃必中のコントロールパス。ボールは吟子へ。

 

吟子「決める!」ジャギィイインッ!!

 

 吟子の振り上げた右足に金色の刀が伸びる。それをボールに思い切り叩き込む。

 

吟子「[爆・伝来宝刀]!!」ザンッ!!

 

 吟子のシュートがフィールドを切り裂きながらゴールに迫る。完全にフリーで放たれており、ブロックなしでキーパーに到達。

 

聖良「確かに強力な技ですが…私には通用しません!」バッ!

 

 

 聖良は右手に強烈な冷気を込め、振りかぶると一気に正拳突き。

 

 

聖良「[アイスブロック]!!」ガチぃっ!!

 

 シュートは完全に凍結し、聖良の手のなかで止まった。

 

吟子「ダメか…やっぱりチェインを繋げないと点を取れない……!」

 

 

聖良「さあ、反撃です!」パスっ!

 

 

 聖良のゴールキック。ロングフィードからのボールは一気に前線へ。

 

敵の9番「よし!」トンッ

 

 トラップする9番。そこに慈が止めに行く。

 

慈「させるかっ!」

 

 

 だが、

 

 

晴也「つ! 慈先輩、そいつは囮です! 鹿角理亞が抜け出してる!!」

 

慈「えっ!?」

 

 気づいた時にはもう遅い。理亞が裏のスペースへと抜け出していた。

 

敵の9番「鹿角妹! 頼んだぞ!」パスっ

 

姫芽「させませんよッ!」

 

 しかし、気づいた姫芽が全速力。ボールに最高速から飛び込んで足を伸ばし、カットする。

 

姫芽「[トップスピードカット・改]!」ダダダダ バシッ!

 

 ボールを確保した姫芽。間一髪だ。

 

晴也「よし! ナイス姫芽!」

 

姫芽「いえ〜い! まだこっちのターンだよ!」

 

理亞「こっちのセリフよ」

 

姫芽「え!?」

 

 

 

 クルクルクルクル…!

 

 理亞が自分の近くに寄ってきて跳躍していた。回転している様だが……

 

理亞「さっきはよくもぶっ飛ばしてくれたわね……![フォトンフラッシュ・改]!!」ビカァアッ!!

 

姫芽「ぎにゃああーーっ?!」

 

 

 理亞は眩しい光を放って姫芽を目くらまし。姫芽の目が眩んだ隙にボールを奪う。

 

理亞「ふん、お返しよ」

 

晴也「やべっ!?」

 

 大ピンチに焦る蓮ノ空。理亞はシュート体勢に入る。

 

理亞「さあ、覚悟しなさい!」

 

 

 ス―――っ、理亞が腕を組んで構えると前がスケートリンクみたいに凍り付く。これは映像で見た[フリーズショット]の構えである。

 

 

理亞「ふっ!」バッ、バッ

 

梢「え!?」

 

 すると、理亞は連続で前転し、ボールとゴールの中間地点に。見たことない動きに驚く梢。

 

松山「ナイス理亞!」

 

 すると、そこに松山が走り込み、右足を振り上げる。

 

晴也「まさか!」

 

松山「いくぜ![真・イーグルショット]!」ビシィッ!!

 

 なんと理亞の動きは偽動作(フェイク)だった。

 

 松山の[イーグルショット]が本命で、先ほど張られた氷に乗って勢いが増す。

 

理亞「とどめよ!」クルクル

 

 理亞は凍ったフィールドの上で逆立ちして回転。ブレイクダンスからの、回転の勢いを利用したシュートを放つ。

 

理亞「[スピニングシュート]!!」

 

 理亞が[スピニングシュート]を放ち、シュートを後押しする。シュートは勢いを落とすことなく冷気を纏いながら勢いよくゴールに向かっていく!!

 

梢「つ! 不味っ……!」

 

 梢がシュートに向けて飛びつくが、

 

バシュウンッ!!

 

 間に合わずにボールはゴールネットに突き刺さった。

 

 

GOOOOAL!!!

蓮ノ空 0 ー 2 ふらの

 

 

実況『ゴォオォオオルッ!! ふらの、更に追加点!』

 

解説『蓮ノ空、嫌な流れを断ち切りたいですね……』

 

松山「見たか! コレが俺たちのオーバーライド、[ブリザードイーグル]だ!!」

 

 

晴也「くっそ……やっぱり強いな……けど、」

 

 どの得点も、起点になったのは松山。松山を抑えればふらのの攻撃力は半減する。

 

晴也「俺が松山に付きます。チャンスあったらボールをゴール前に入れてください。飛び出して決めます」

 

丈二「分かった」

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 

 蓮ノ空ボールで試合再開。ボールは瑠璃乃先輩に渡るが、ふらのはトドメを刺すために怒涛のごとき攻めに出る。

 

松山「ここでボール奪って点を決めればもう勝ちは決まる! 行くぞ!」

 

理亞「分かってます!」

 

 

MATCH UP!!

瑠璃乃 vs 理亞

 

 

 マッチアップする両者。瑠璃乃先輩は高速ダブルダッチからのシザース。揺さぶりにかかる。

 

理亞(フェイント早っ! 最高速(トップスピード)からの……来る!)

 

 

瑠璃乃「空中突進回転(エアラッシュターン)!!」グルンっ!

 

 瑠璃乃先輩はボールに半玉乗り状態からの急ターン。理亞を抜き去る。

 

理亞「つ!」

 

実況『大沢瑠璃乃抜いたあっ!! 華麗なドリブルテクニックだあ!!』

 

敵の9番「まだだっ!」

 

瑠璃乃「うわっ!?」

 

 相手のスライディングタックル。瑠璃乃先輩はボールを奪われる。

 

敵の9番「よし! キャプテン!」パス!

 

 ここでボールを松山に託すふらの。だが、

 

小鈴「させませんっ!」

 

 ボールをカットする小鈴。パスターゲットを探す。――が、

 

松山「そこだあっ!!」バシィッ!!

 

小鈴「あっ!」

 

 松山のスライディングタックル。ボールを奪われる。

 

松山「よし……蓮華…」

 

晴也「させるかよっ!」バシィ!

 

松山「なにっ!?」

 

 松山に付いていた晴也。松山がボールを持ち、パスを出そうとした瞬間に不意を突いてボールを奪う。

 

晴也「まだこっちのターンだ!」

 

松山「くっ!」

 

 晴也がドリブルで攻め上がる。しかし松山が追走。奪いにかかかる。

 

松山「抜かせはしない!」

 

晴也「つ! 吟子!」パス!

 

 ここで晴也は吟子にパス。そこへ、

 

蓮華「()る!!」

 

 蓮華のスライディングタックル。だが、吟子は冷静に見極めてバックパス。

 

吟子「綴理先輩!」パス!

 

綴理「よし!」トンッ

 

 綴理先輩がフリーでボールを受け取る。足を振り上げ、ゴール前のスペースを見据える。

 

綴理「そこっ!」ドッ!!

 

 

 綴理先輩の無減速供給弾(ノーダウンクロス)。ボールは勢いを落とさずに山なりの軌道でゴール前へと飛ぶ。

 

晴也「ナイス!」

 

 そこへ、晴也が走り込む。

 

松山「させるかっ!」

 

 松山が追走。トラップした瞬間を狙う。

 

聖良(ボールは真後ろから。トラップしないとシュートは撃てない!)

 

聖良「松山さん!」

 

松山「分かってる!」

 

 2人は言葉を交わさなくても理解していた。このボール、晴也は自身の体の前でトラップしなければシュートを撃てないと。

 

 

晴也(―――って、思ってんだろうな。全然届くけど)トンッ!

 

 

松山「なっ!?」

 

聖良「蠍足(スコーピオン)トラップ!?」

 

 晴也は後方に足を振り上げて跳躍し、踵で優しいボールタッチ。軽くボールを浮かせて見事なトラップをしてみせる。

 

松山(つ!?)

 

 咄嗟の事に、松山は反応できずに体勢が崩れる。聖良も唖然として考えが追いつかない。―――隙だらけだ。

 

晴也「ふっ!」

 

 晴也は、蠍足トラップで体の後方で浮いた球に、自身の身体を反転させながらの跳躍、反転跳躍(ジャンピンターン)

 ゴールに背中を向けてシュートを叩き込む。

 

 

自転宙蹴弾(バイシクルショット)!!!

 

ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

聖良「っ! しまっ!?」

 

 聖良は咄嗟の事に反応が著しく遅れ、ボールはガラ空きのゴールネットに吸い込まれた。

 

バシュウンッ!!

 

 

GOOOOAL!!

蓮ノ空 1 ー 2 ふらの

 

 

晴也「っ、しゃあ!!」

 

実況『ゴォオォオオルッ!! 蓮ノ空、1点を返したあっ!!』

 

解説『すさまじいプレーでしたよ! これはまだまだ分かりません!!』

 

 

丈二「晴也!」

 

瑠璃乃「晴也くん!」

 

 点を決めた晴也に、皆が集まってくる。この時間帯で1点を返した。

 前半を2点差で終えるのと1点差で終えるのでは、後半戦を戦う上での気持ちの持ちようが天と地の差だ。

 

 蓮ノ空のディフェンスラインでは――

 

慈「うわ、晴也すっご………」

 

さやか「あんなの決めますか普通……」

 

兵太「やべぇ〜……」

 

姫芽「ま、とにかく1点差ですね〜」

 

梢「そうね……私たちで守ってこれ以上の点を許さなければ、晴也くんやウチのオフェンス陣なら必ず決めてくれるわ!」

 

兵太&さやか&慈&姫芽「「「「はい(ええ)!」」」」

 

 

 

 一方―――、

 

聖良「くっ……!」

 

 悔しさのあまり、膝を付く聖良。

 

松山「なんてテクニックだ………」

 

理亞「あんなの狙って決めるって……どんな身体能力してんのよあいつ……」

 

蓮華「………………」

 

 

― 観客席では ―

 

三杉「な、なんだあのテクニックは……!」

 

新田「三杉さんはできますか?」

 

三杉「……練習すればできるとは思うが、この場面であれを決める彼の度胸が並外れている……」

 

 

― 観客席・浦の星 ―

 

千歌「えぇええっ?! 何あれ!!」

 

鞠莉「ちょっと待って!? もしも蓮ノ空が勝って、マリーたちも勝ったらアレと戦わないといけないの!?」

 

花丸「凄いずらぁ……」

 

果南「あたしたちディフェンスが頑張らないとダメだね……」

 

善子「やってやるわよ……!」

 

 

― 観客席・東邦 ―

 

反町「な、なんだ今のは……!」

 

若嶋津「蠍足トラップ…からの反転跳躍、自転宙蹴弾(バイシクルショット)……一連の動作が恐ろしく滑らかでスムーズだった……」

 

タケシ「これは………」

 

日向「面白れぇ……決勝が楽しみだ。まぁ、アイツラが勝ち上がってくるかは分からねぇがな」

 

 

 そしてフィールド……。

 

理亞「く、突き放すつもりだったのに……」

 

松山「悪い……あの大海ってやつ、俺にマークディフェンス仕掛けてくる気かもしれねぇ。なんとかマーク剥がしてパス出すから、頼んだぞ2人とも」

 

理亞「もちろんよ」

 

蓮華「私まだノーゴールなのよ……このまま終われるか!!」

 

前半:38分

 

蓮ノ空 1 ー 2 ふらの

 

― つづく ―




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