蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第2話:ドルトムントユース

 

 

 あのあと……昼飯を食べて午後の授業を受け、小学校の授業が全て終わり――、生徒たちは家路についていた。

 

 ――が、

 

晴也「よし、いよいよ今日からクラブユースだ」

 

 荷物を担いで晴也が教室を出ようとすると、

 

ヤノサ「あっ、晴也くん待ってください」

 

晴也「? ヤノサさん?」

 

 4限目の体育の後から、晴也は休み時間にヤノサに話しかけられ、友達になった。

 

 晴也としてもこんなに早くできるとは思っておらず、嬉しそうだった。

 

ヤノサ「じゃあ、チームの練習場に案内しますよ」

 

 

 学校を出て、クラブユースの練習場に向かう2人。道の途中、ヤノサが例の日本人と仲良さそうに歩くのを見た中学生、高校生カテゴリーの選手や、チームメイトとなる小学生カテゴリーの選手達は驚いていた。

 

 

― グラウンド ―

 

 晴也が着替えてフィールドに出る。すると、みんな一斉に見てきた。

 

晴也「……………」

 

モブ(アイツか………)

 

モブ(ヤノサさんと一緒に来たって聞いたぞ……)

 

モブ(身の程を教えてやる……)

 

 

 練習前、晴也が準備をしていると、

 

モブ「おい日本人!」

 

晴也「あ?」

 

 

 悪辣な笑みを浮かべたユースの選手達が晴也を見ていた。

 

晴也「なに?」

 

モブ「ほら」

 

 モブは、ボールを晴也に渡す。

 

モブ「このチームの伝統なんだよ。新入団員は、先輩からのボールキープ3分間だ。捕られた瞬間やり直しな」ニヤニヤ

 

 

 できるわけない。そう思っているのだろう。

 

晴也「へ〜……そんなのあるんだ」

 

モブ「………は?」

 

 狼狽える様子もなく、自然な様子のこの日本人。イライラが募る。

 

モブ(とっとと国に追い返してやるよ!)

 

 そして、チームの先輩11人と晴也の勝負が始まる。だが、

 

ヤノサ「スミマセン、タイマーは私がやります。あなた方にやらせると不正を働きかねないので」

 

 

 ここで一部始終を見ていたヤノサが助けにはいる。ヤノサも、晴也の力がどこまで通用するか見たかったので勝負自体は止めない。

 

 ――だが、チームメイトの不正は許さないと。

 

モブ「え!? そ、それは……」

 

ヤノサ「ふん!」

 

モブ「あ!」

 

 タイマーを奪い取るヤノサ。すると案の定………、

 

ヤノサ「なんですかこれ? タイマーが10分になってますけど……。とんだ卑怯者ですね」

 

モブたち『つ!!』

 

 ヤノサの自分たちに対する冷ややかな視線。勝負する11人は計画が狂ったのか少し狼狽える。

 

 ヤノサはタイマーをリセットして言われた3分にセットし直す。

 

ヤノサ「開始です!」

 

ピッ!

 

 ヤノサが笛を吹き、3分間の勝負が始まる………

 

 

 

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 

モブ「はぁ…はぁ……」

 

モブ「く、くそ………」

 

モブ「1本目で…負けた……」

 

 

ヤノサ「やはりこの人、巧い……!」

 

 実力を分からせようとしたら、逆に分からされてしまったドルトムントユース。

 

 

 この日本人の力は、ドイツのクラブユースでも通用する。監督やコーチたち……見ていた人たちは唖然としていた。

 

 

コーチ「まじか…………止めなくてよかったの初めてだぞ?」

 

監督「東洋人とは思えんな………」

 

 監督とコーチの目が光る。これは……とんでもない原石を掘り当てたかもしれない。

 

 

コーチ「お前たちいつまで寝てるんだ! 練習始めるぞ!」

 

モブ「は、はい……」

 

 そして新入団員として自己紹介する晴也。先輩たちも自己紹介させられていたが、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

 

 この一人を除いて。

 

ヤノサ「ヤノサ・カラムです! 晴也くん、よろしくお願いしますね!」

 

晴也「こちらこそ」

 

モブたち『!!???』

 

 

 ついに求める人材が入った来たのか、ヤノサのうれしそうな明るい声。こんな声を、メンバーは聞いたことはなかった。

 

モブ(くっそ………)

 

 内心穏やかじゃないメンバーたち。すると、

 

コーチ「ヤノサ、大海がチームに慣れるまで世話してやってくれ」

 

モブたち『なっ!!???』

 

 コーチの言葉に焦るモブ共。ヤノサは……

 

ヤノサ「分かりました」ニコッ

 

 いい笑顔で応えるヤノサ。モブたちは本気でヤバいと感じていた。

 

 

 そして練習に入る。流石にチームの全体練習中に見え見えの嫌がらせをするわけには行かないので、パスを出す際にシュート性のキラーパスを身体に向かって撃ったり、ディフェンスの時にスライディングを足に向かってやったり…etc.

 

 

 なのだが、晴也はそのボールを全て自分の身体をクッションのようにして完璧なトラップ。

 スライディングにしても、来ると分かっているタックルなど躱すのは容易だった。

 

コーチ「よし、5分休憩! それとお前ら、ちょっと来い!」

 

 連れて行かれるメンバーたち。残された晴也とヤノサは呑気に給水タイム。

 

 ―――すると、

 

ヤノサ「スミマセン。みんなが………」

 

晴也「なんでみんなあんな血の気多いの?」

 

 晴也が聞くと、

 

ヤノサ「というより、欧州地域ではアジアのサッカーはレベルが低いと言われてるので。アジア人を差別するような雰囲気があるんです……」

 

 申し訳なさそうなヤノサさん。

 

晴也「でもヤノサさんからされたことないけど」

 

ヤノサ「私はそういうの嫌いなので……。でも、あなたに会うまでは正直下手くそに決まってると舐めてました。すみませんでした!」

 

 素直に告白して謝るヤノサさん。

 

晴也「あ〜なるほどね。話してくれてありがう。もうすぐ再開だろうし、行こう」

 

ヤノサ「? はい」

 

 

 

 そしてチーム練習後、ヤノサと晴也が帰り支度をしていると、

 

ツサノ「ヤノサ〜?」

 

ヤノサ「あ、お姉ちゃん!」

 

晴也「お姉ちゃん?」

 

 コレが、ツサノと晴也の初対面だった。

 

 

― つづく ―




 高校編になって晴也が日本に帰国するまでラブライブキャラは出てきません。ご留意を。

 高校編は恐らくプロローグを抜いて11話辺りから始まると思います。(予想ではありますが)
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