蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜 作:松兄
蓮ノ空は全国決勝進出を決めた。そして、準決勝第2試合の、恐らく決勝の相手になる東邦学園の試合を見ていた。
――だが、
東邦学園 6 ー 1 秋田商工
どちらのチームも全日本メンバーのいる学校。秋田も空中サッカーを得意とする立花兄弟を活かして攻め立てるも東邦学園キーパー、若島津健に尽く阻まれ、そこから日向、沢田、反町のカウンターを食らう形で失点し、5点の大差で試合を終えた。
― ホテル内・大浴場 ―
晴也とソジ、丈二先輩は一緒に風呂に入りながら、東邦の試合を振り返っていた。
晴也「凄かったな………」
兵太「ああ……」
丈二「あれに勝たないとなんだよな……」
今日の試合、日向さんは[ネオ・タイガーショット]を撃たなかった。
けど、決勝ではおそらく容赦無く飛んでくる。
晴也(止められるのか………)
日向にパスを供給している沢田を晴也が抑えれば……いや、日向が痺れを切らして自分から奪いに来るだろう。
そうなれば他のメンバーを不意を突かれたら間違いなく奪われる。
晴也(…………どうすっかな。俺が中盤をやれば恐らくは大丈夫だけど、そうすると今度は点が取れない……)
いくら蓮ノ空も育ってきているとはいえ、晴也抜きで若島津から点を取るのはおそらく無理だ。
晴也(考えてても仕方ないか)
晴也は立ち上がると、湯船から出る。
晴也「あがるわ」
兵太「お疲れ〜」
丈二「…………」
風呂から出たあと、夕食時間。皆でご飯を食べながら、晴也は明日のことを話した。
梢「で、何? 晴也くん。話って」
晴也「明日の試合、俺はボランチをさせてください」
ざわつくみんな。
晴也「俺しか日向や沢田を止められない。俺が二人につきます」
慈「は? 私たちだって居るんだけど……」
慈先輩が少し食ってかかる。
晴也「日向さんがネオタイガーを撃ったら、慈先輩程度吹っ飛ばして、[マジン・ザ・ハンド]も吹き飛ばされますよ」
慈&梢「「!!」」
流石にビキッとくる二人。けど、それだけ東邦の攻撃は強力なんだ。
さやか「たしかに、今日の試合日向さんは通常の[タイガーショット]のみであれでしたからね……」
綴理「さや………」
綴理先輩の複雑な表情。けど、さやか先輩の言ったことから根拠は分かったのだろう。
慈「私と梢が止めるからアンタは攻めなさい!」
晴也「それじゃあ不十分なんですよ!」
梢「舐めないでくれるかしら! 私たちで止めるわ!」
ったく……!
晴也「マトモに受けたら大怪我するって言ってるんですよ!!」
蓮ノ空『!!』
晴也「先輩たちを守るためにも俺が付きます。シュートなんか撃たせませんから…!」
梢「…………」
梢先輩は黙ってしまう。世界と渡り合いJYを制し、そこから更に成長した今の日向の本気のシュートを今の自分が受けた場合………。
さっきまでは頭に血が上っていたが、冷静に考える。
梢「……腕の骨を折られるかもしれないわね」
慈「梢!?」
弱気な梢先輩に驚愕する慈先輩。信じられないという顔だ。
慈「私は認めないからね!」
瑠璃乃「めぐちゃん!」
姫芽「めぐちゃんせんぱい…!」
慈先輩は、食事をかきこんで行ってしまう。
晴也(…………)
小鈴「晴也くん、みんなを信じてないんですか……?」
晴也「信じてないわけじゃないけど、今回の相手は相手が悪すぎるんだ……。うちの計算した戦術も、純粋なパワーとフィジカルで潰されかねない」
吟子「………」
晴也「反町は大丈夫だけど、日向にシュートを撃たれたら不味いんだ!」
晴也「来夏先輩、桜咲先輩、点を取るのは任せました」
丈二&来夏「「………………」」
ふたりは、何も言えなかった。
晴也の言うことは、恐らく"正しい"のだろう。だが、それと納得できるかは別の話だ。
晴也「お願いします……」
そして翌日、決勝戦の日。スタジアムには大観衆が詰めかけた。
実況『いよいよ全国高等学校サッカー大会、決勝戦です!』
解説『ここまで、両チームともに素晴らしい試合を見せてくれました。両チーム入場です!』
晴也「…………」
日向「…………」
タケシ「…………」
綴理「…………」
若島津「…………」
梢「…………」
両チーム緊迫した雰囲気。そして、ゲートが開き選手と共に入場だ。
蓮ノ空! 東邦! 東邦! 蓮ノ空!蓮ノ空! 東邦!!
大声援を浴び、フィールドに出る両チーム。
実況『さあ! スターティングメンバーが発表されます!!』
東邦学園
GK 若島津
DF 2番 3番 4番
DMF 5番 6番
OMF 7番 沢田 9番
FW 反町 日向
蓮ノ空学院
FW 桜咲 来夏
OMF 吟子 花帆 瑠璃乃
DMF 綴理 晴也
DF さやか 慈 姫芽
GK 梢
慈「……………」
試合開始前―――
慈「なんで晴也がボランチなの!? こいつの言う事に賛成するわけ!?」
梢「あの後しっかり考えたのよ…! 日向さんを抑えることに手を尽くさなければ勝てないわ!」
慈「っ! 勝手にしろ!」
そして、両チームポジションに就く。センターサークルには沢田と日向が入る。
慈(私が言ってるのは、晴也が私たちの実力を低く見るような発言をしたことじゃないんだよ……!)
慈(私だって、世界を相手に戦った人たちと私たちの間にとんでもない力の差があるのなんか分かるよ……けど!)
審判「試合を始めます!」
慈(仮にそれで勝てたとして、晴也が無事で済むかなんか分からないじゃん! 1年生の後輩1人を犠牲にするかもしれない事して勝って、何の意味があるって言ってるんだよ!!)
ピィイイイーーーッ!!!
―
― つづく ―
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