蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第3話:対決! ツサノ・カラム

 

 

 

 クラブユースのその日の練習が終わり、晴也がヤノサと帰り支度をしていると、

 

晴也「お姉ちゃん?」

 

 中学生カテゴリーのトッププレイヤー、ツサノ・カラムが妹を迎えに来た。

 

ヤノサ「お姉ちゃんの方も練習終わったの?」

 

ツサノ「うん。今日は特に連絡なかったから……そっちの子が例の?」

 

ヤノサ「うん。大海晴也くん」

 

晴也「どうも」

 

 挨拶する晴也。すると、

 

ツサノ「? なんかヤノサ嬉しそうだね?」

 

ヤノサ「あ、分かった? ようやく真面目にサッカーやってくれる人が来てくれたと思うと……。実力も申し分なかったし」

 

ツサノ「え?」

 

 ヤノサの言葉に驚くツサノ。妹が日本人を認めていた。何かあったのかと当然気になる。

 

 すると、

 

ツサノ「……ねえ、晴也くんって言ったっけ? 少し勝負しない?」

 

 ツサノの提案。ヤノサは慌てて、

 

ヤノサ「ちょっ、お姉ちゃんにはさすがに勝てないでしょ……晴也くん、受けなくていいですからね?」

 

 だが、

 

晴也「ん〜と、やってみたいかな。ルールはどうします?」

 

ヤノサ「晴也くん!?」

 

 

 驚愕するヤノサ。すると、

 

ツサノ「そうだなぁ……じゃあ、3本勝負で必殺技あり。そっちは1本でも抜けたら勝ちでいいよ」

 

 破格の条件。舐めてるのか?と、思うが…ヤノサの姉だ。そんなことはしないだろうと思い直す。

 

晴也「準備するので待っててください」

 

 晴也が準備する。聞きつけた見物人が集まってきた。

 

 

「ツサノさんが直々に手を下すとは思わなかったな…いい気味だ」

 

「バカ、ツサノも妹と一緒でそういうの嫌いなタイプだぞ? 何考えてるんだ?」

 

 

 

ヤノサ「お姉ちゃんは、2年後高校生になったらドイツの代表になる人なんですよ……? さすがに……」

 

晴也「マジ? まあ、やるだけやってみるさ」

 

 そして準備ができたので、

 

晴也「準備できました!」

 

ツサノ「よし、じゃあやろうか」

 

 ツサノと晴也がフィールドに出てお互いに構える。攻撃が晴也。防御がツサノだ。

 

 

 

晴也「いきます!」ダッ!!

 

 晴也がツサノに突っ込む。ツサノ冷静に動きを見て観察する。

 

ツサノ(!? へえ? ヤノサが認めただけはあるみたいだね。なら―――!)

 

シュウオォオオンッ!!

 

 ツサノが背後にマジンを出現させる。

 

晴也(………!)ゾワッ!

 

 

 本能的に何かを感じ取ったのか、急いでバックステップで距離を取った晴也。

 

ツサノ(!? まさか、この技の性質を知ってる?)

 

ヤノサ(晴也くん……お姉ちゃんの技を知ってるんですか?)

 

 ほかの見物人も違和感を持っていた。ツサノの出た試合はドイツ国内のユースリーグのみ。

 当然中継などされず、来たばかりの日本人が知っているはずなどない。

 

 ―――ならばなぜ?

 

 

ツサノ(まあいいや。こっちから奪いに行く!)

 

 ツサノはマジンを出現させた状態で晴也に突っ込んでいく。

 

ツサノ「ふっ!!」ドゴオオオォォン!!

 

 マジンが地面を叩きつける。そして、晴也の周囲がグラグラと揺れ出す。

 

晴也「くっ…うまく動けない…!」

 

 突破しようにも震動が強く、とても走れる状態ではない。そして、足元が赤くなっていく……!

 

ツサノ「[ビッグイラプション]!!」

 

ドバアアアア!!

 

 

晴也「ぐっ!!」

 

 噴火に巻き込まれてボールを奪われる晴也。1本目はツサノ勝ちだ。

 

 

 

ツサノ(ん〜そんなにレベルは高くなさそうだけどなぁ……ん?)

 

晴也「なるほど、振動で動けなくしたところを奪う技か……なら……」ブツブツ

 

 

 何やらブツブツ言っていた。

 

 

 

ツサノ「もしも〜し?」

 

晴也「あ、すみません。2本目やりましょうかね」

 

ツサノ「え、う、うん……」

 

 そして2本目が始まり、

 

 

晴也「つ!」ダッ!

 

 晴也は突っ込む。

 

ツサノ「何度やっても同じだよ!」

 

シュウオオンッ

 

 ツサノはマジンを出現させ、晴也を迎え撃つ。

 

ツサノ「[ビッグ……」

 

 ツサノのマジンが地面を叩きつける瞬間、

 

晴也「……」クンッ!

 

ツサノ「なっ!?」

 

 晴也の突っ込むと見せかけての偽動作切断進行(フェイクカットイン)。ギリギリ射程範囲の外から回り込まれる。

 

ツサノ「くっ!」

 

 ツサノは急いで[ビッグイラプション]をキャンセル。追走する。

 

ツサノ「舐めるなあっ!!」ズザアッ!!

 

晴也「くっ!」

 

 ツサノのスライディングタックル。ボールを弾き飛ばされた晴也。

 

 

 

ツサノ(もう、対応され始めてきた……この子、まさかとんでもなく頭がいい?)

 

 

 見物人も、

 

ヤノサ「お姉ちゃんが一瞬対応が遅れた……!?」

 

 

「おい、なんだよ今の……!」

 

「あの日本人、[ビッグイラプション]を一度見ただけで対応したのか!?」

 

「次が最後だったよな? こりゃ分かんねぇぞ?」

 

 

 3本目―――。

 

晴也「行きますよ!」ダッ!

 

 晴也が突っ込む。今度はツサノも下手に[ビッグイラプション]を出すわけにはいかず、確実に射程範囲に入れにかかる。

 

 晴也がステップで様子を見るが、ツサノは先回りして進路をふさぐ。

 

晴也「つ!」ダッ!

 

ツサノ(釣かった!)

 

 シュウオォオオンッ!!

 

 ツサノは背後にマジンを、出現させる。

 

ツサノ「[ビッグ……!」

 

 ツサノの必殺技が炸裂する……が、

 

晴也「ふっ!」バッ!

 

ツサノ「なっ!?」

 

 

 晴也はその瞬間に1本目で見せたバックステップで範囲外に逃れ、そここら2本目で見せた切断進行(カットイン)で範囲外から抜きに行く。

 

ツサノ「つ!」

 

 ツサノはまたしても必殺技をキャンセルして止めに行く――が、

 

晴也「………」トンッ

 

ツサノ「……え?」

 

 晴也は明後日の方向にボールを蹴る。味方のいないこのルールでやっても意味はない。ならなぜ?

 

晴也「!!」バッ!

 

ツサノ「なっ!?」

 

 晴也はツサノが呆気に取られている間にツサノ抜き去る。すると、ボールが……

 

 ギュルルルッ! ビュンっ!

 

ドイツ人たち『!!???』

 

 なんと、ボールには凄まじい回転がかかっており、晴也に向かって戻ってくる。ソレを晴也が確保したところで、ツサノ抜いたと判断された。

 

 晴也の勝ちだ。

 

晴也「っ、しゃあ!!」

 

ヤノサ「うそ……お姉ちゃんが……負けた?」

 

コーチ「マジか〜………監督」

 

監督「これ、今度の試合でアイツを使ってみようかな……」

 

 

 一方―――、

 

ツサノ「…………」

 

 呆然とするツサノだったが、

 

ツサノ「あ〜負けた……つよいね君。ヤノサが認めたのも分かったよ……」

 

晴也「ありがとうございました! ツサノさん!」

 

 頭を下げる晴也。ツサノもこの礼儀正しさには好感を持ったようで、

 

ツサノ「うん。いいね君」

 

 すると、

 

ヤノサ「お姉ちゃん! 晴也くん!」

 

晴也「ヤノサさん……」

 

 ヤノサが走ってきた。

 

ヤノサ「晴也くん、お姉ちゃんに勝つなんて……凄すぎますよ!」

 

晴也「ありがと。でも、2本は止められてるんだよなぁ……」

 

ヤノサ「それでもすごいですよ!!」

 

 

 2人の様子を見ていたツサノは、

 

ツサノ「晴也くん、よかったらどんな自主練してるかとか教えてくれない?」

 

晴也「良いですよ? じゃあ明日土曜日ですし、午後は練習ないそうなのでその時にでも」

 

ツサノ「うん。分かった」

 

ヤノサ「楽しみだね。お姉ちゃん」

 

 

 

 それを見ていたチームのメンバーたちは、

 

『『ヤバい、ヤノサ(ツサノ)さんが取られる!!』』

 

 サッカー以外の危機感を抱いていた。

 

 

 ― つづく ―




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