蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第39話:エースの役割

 

 

 晴也がシュート体勢に入った日向から、ボールをスライディングで外に叩き出してシュートを阻止。

 

 東邦ボールのスローインから試合再開だ。

 

9番(うげっ……全員ピッタリとマークされてる……)

 

 各自自己判断できっちり対応する蓮ノ空。出しどころに迷う。

 

4番「一度戻せ!」

 

 ここで、相手のサイドバックが上がってきてボールを要求する。

 9番は4番にボールを投げた。

 

9番「ナイス!」シュッ

 

 

RESTART!!!

 

 4番がボールを受け取る。が、すぐに来夏先輩がプレッシャーをかける。

 

来夏「行かせないよっ!」

 

 

MATCH UP!!

来夏 vs 4番

 

 

 マッチアップする両者。4番は――、

 

4番「抜く! [スピードドリブル・V2]!!」ビュンッ!!

 

 

 勢いをつけた速さのドリブルで抜き去る。――が、来夏先輩も速さ自慢の選手。抜かれてもしつこく並走して喰らいつく。

 

来夏「させるかっ!」

 

4番「しつこい!」

 

 ガツガツと肩をぶつけながら悩む4番。すると、

 

5番「こっち、見ろ!」

 

 5番がヘルプに来ていた5番には急いで花帆先輩がマークに向かう。

 

花帆「っ! させないっ!」

 

 ――すると、

 

4番(っ、空いた!)

 

4番「いけっ!」ドッ!!

 

 4番の斜めのスルーパス。花帆先輩が飛び出した後の空いたスペースへと転がす。

 

沢田「ナイスです!」パシ!

 

花帆「っ!」

 

 不味いと思った花帆先輩。しかし遅かった。

 

花帆「っ、ごめ……っ!」

 

沢田「[ソリッドパス・V3]!!」バシュウ!!

 

 タケシの一直線の弾丸パス。ボールはディフェンダーの裏へと抜け出した日向へ……

 

日向「良いぞタケシ!」

 

晴也「させるかよっ!」ガッ!

 

 晴也が腕使いで日向のユニフォームを軽く掴みながらも身体を抑えにかかる。

 日向も腕で晴也の身体を押さえながら走り、ボールに向かう。

 

晴也(シュートコースを少しでも削ってやる!!)

 

 ――だが、

 

日向「邪魔だ!」

 

バギィっ!!

 

晴也「うわっ!?」

 

 

 ここでついに晴也が弾き飛ばされる。ゴール前で日向にフリーでボールが渡ってしまった。

 

晴也(やべっ!)

 

日向「やっと来たぜ! このボール、ゴールに突き刺してやる!!」

 

 日向は軸足である左足に力を込め、右足を振り上げる。すると、左足の下から地面にヒビ割れが起こる。相当の力で踏ん張っている証拠だ。

 

 そして、背後に虎のオーラを出現させ、右足を振り抜いた。

 

日向「くらえ蓮ノ空! [ネオ・タイガーショット・改]だぁあぁあああっ!!

 

 

ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

 猛然と迫る日向のネオタイガー。慈先輩がブロックに入った。

 

晴也「っ! 慈先輩、梢先輩! 避けろぉおおっ!!」

 

慈「止める! [真・アイアンウォール]!!」ズォオオッ!!

 

 背後から鋼鉄の壁が迫り出しシュートをブロック。―――だが、

 

 

バゴォオォオオォオオオンッ!!!!!!

 

慈「うわぁあぁああぁあああっ!!????」

 

 悲鳴とともに吹っ飛ぶ慈先輩。宙を舞って地面に叩きつけられた。

 

ドシャアッ!!

 

慈「ぐぅっ!」

 

瑠璃乃「めぐちゃん!」

 

姫芽「めぐちゃんせんぱい!」

 

慈「梢止めてーーーっ!!」

 

梢「任せて!!」

 

 最後の砦、梢先輩が立ち塞がる。左腕を腰に構え、右腕を頭の上上段に構える。

 

梢「[真・マジン・ザ・ハンド]!!」

 

 ドォオォオオンッ!! 進化し、迫力と威厳を増したマジンと共に梢先輩が右腕を前に突出し止めにかかる。

 

 ――だが、

 

ドシィイイイッ!!

 

梢(ぐぅうっ!!???)

 

 まるでダンプカーにぶつかられたような衝撃。梢先輩は足腰を踏ん張って必死に耐えるが、引き摺られていく。

 

梢(慈がブロックして、まだこんなに……っ!!)

 

ドゴォオォオォオオッ!!!

 

梢「きゃぁあぁあああっ!!???」

 

 バシャアッ!!

 

 梢先輩もふっとばされ、シュートはゴールネットを突き破った!

 

 

GOOOOAL!!!

蓮ノ空 0 ー 1 東邦

 

 

実況『ゴォオォオオルッ!! 先制点は東邦学園ーーーっ!!』

 

 

 大歓声に湧く会場。

 

晴也(っ!)

 

 言わんこっちゃ無ぇ……!!

 

晴也「っ!! 慈先輩! 梢先輩!」

 

 晴也が急いでかけよると、

 

慈「だ、大丈夫……。これくらい!!」ザッ

 

梢「な、なんとか……」ハァ

 

晴也「っ!!」

 

 

 なんと2人は立ち上がった。それこそ大きな怪我もしていないように見える。

 

晴也(ウソだろ……。あのシュートを受けたんだぞ……)

 

 

 もしかしたら、みんなの身体は思ったよりも強いのかもしれない。そんな事を思い、頭の中で計算し直す晴也。

 

晴也(………………)

 

 

実況『さあ、蓮ノ空ボールから試合再開です!!』

 

 

 ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 蓮ノ空ボールから再開。ボールが花帆先輩に渡ると、日向が突っ込んできた。

 

日向「よこせ!」

 

花帆「っ!」

 

 花帆先輩が急いで周りを見る。

 

さやか「花帆さん!」

 

花帆「さやかちゃん!」パス!

 

 花帆先輩はさやか先輩にパスして逃げる。ボールはさやか先輩へ。

 

さやか「よし……綴理先輩!」パス!

 

 

 ボールはさやかから綴理へ浮き球のロブパス。沢田と競り合いだ。

 

綴理「っ!」

 

沢田「させませんっ!」

 

 2人の競り合い(スクランブル)だが、タケシの身長が低く、綴理は高い事を計算に入れたパスであったため、綴理は跳躍して安定して胸トラップ。

 

沢田「っ!」

 

綴理「…………………そこ」

 

ドゴォッ!!

 

 

 綴理先輩は胸トラップから体を捻り、シュート性のオーバーヘッドパス。

 

 キラーパスの鋭いボールは吟子に飛ぶ。

 

吟子「っ!」バシィッ!

 

 

 ボールをトラップした吟子。ドリブルで攻め上がる。

 

花帆「吟子ちゃん! アタシ使って!」

 

吟子「着いてきてよ!」パス!

 

花帆「ふっ!」パス

 

 花帆先輩と吟子のワン・ツーのパス回しで攻め上がる。東邦ディフェンスを置き去りでゴール前だ。

 

吟子「決める!!」

 

 吟子は水面に落ちて跳ね、波紋を拡げるボールに右足一閃。ボールに菊の花が咲き誇る。

 

吟子「[真・菊一文字]!!」

 

ドゴォオォオォオオオッ!!

 

 今度は吟子のシュート。若嶋津に迫る。

 

若嶋津「ボールは1つ! ここだあっ!!」

 

 バチィイィッ!!!

 

 若嶋津の、ボールに対する正拳突きのパンチング。ボールの軸をしっかりと捉え、ボールは弾き飛ばされて5番に渡った。

 

 

5番「ナイス若嶋津!」

 

綴理「っ! 行かせないよっ!」

 

 

MATCH UP!!

綴理 vs 5番

 

 

 マッチアップする両者。綴理は考える。

 

綴理(ひゅーがにパスを繋がれるのが1番怖い。けど、はるがパスコースを塞いでるからその選択肢は潰せる。となるとドリブル!)

 

 綴理先輩はドリブルを警戒してタックルを仕掛ける。

 

 すると、

 

沢田「こっち!」

 

5番「タケシ!」

 

綴理(っ!!?)

 

 タケシと5番の選択はワン・ツー。綴理を抜き去り、ボールはタケシへ。

 

 

晴也(不味い! 人数足りてねぇぞ!!)

 

沢田「日向さん!! [ソリッドパス・V3]!!」バシュウ!!

 

 タケシの一直線の日向へのパス。

 

晴也(俺が日向を抑えてねぇと確実に撃たれる!! けど、さっきのアレからしてトラップされたらフィジカルで弾かれる……クソったれ!!)

 

 晴也はそれでも身体を当てて日向の自由を奪いにかかる。

 

日向「しゃらくせぇっ!!」

 

ドゴォ!!

 

晴也「うあっ!」

 

 晴也はふっ飛ばされるが、日向もトラップを少しミスしてこぼれ気味になる。しかし、ワンステップでシュートまでいける距離だ……

 

慈「っ!」

 

 しかし、すぐ近くに慈先輩がいた。

 

晴也(っ!! 慈先輩なら先に触れる……けど!)

 

 万が一失敗したら、慈先輩がシュートの一番威力のある瞬間をブロックしてしまう事になる。

 

 

 慈先輩の安全を取って失点か――、

 

 危険を承知でクリアーを狙うか――、

 

 

晴也(っ!)

 

晴也「慈先輩! 頼む!!」

 

 サッカー選手の本能と言っていい。反射的に声が出ていた晴也。言ってから「あ」と思ってしまう。――だが、

 

慈「待ってたよその言葉を!!」

 

 慈先輩は晴也の言葉で迷いなく飛び出した。

 

 ―――どちらが早い!!

 

日向「うぉおおおっ!!」

 

 日向か―――、

 

慈「はぁあああっ!!」

 

 慈先輩か―――!

 

バチィィイインッ!!

 

日向「っ!!」

 

慈「おらあっ!!」

 

 間一髪、慈先輩が早かった!クリアされたボールは瑠璃乃先輩に飛んだ。

 

瑠璃乃「っ!」

 

慈「るりちゃん行けぇっ!!」

 

瑠璃乃「あいあい!!」ダッ!

 

 瑠璃乃先輩のカウンター。一気に攻め上がる蓮ノ空。

 

3番「くっ!!」

 

若嶋津「慌てるな! 相手のシュートでは俺は破れない!!」

 

瑠璃乃(そーなんだよね。どーすっかな〜)

 

 ―――すると、

 

来夏「瑠璃乃ちゃん! 私にちょーだい! 試してみたいことがあるの!」

 

瑠璃乃「来夏ちゃん、分かった!」パス!

 

 ボールを来夏先輩に預ける瑠璃乃先輩。

 

来夏「行くよ!」

 

 来夏先輩はブレイクダンスからの竜巻を纏ってボールを操り、風圧でシュートを撃ち出す。

 

来夏「[ぐるぐるシュート・S]!!」ドシュゥッ!!

 

 ――しかし打ち出された先は空中。

 

来夏「桜咲!」

 

丈二「っ、しゃあっ!!」ダンッ!!

 

 跳躍した桜咲先輩必殺シュートを叩き込む。

 

丈二「[絶・剛の一閃]!!」

 

 チェインされたシュートは、真下の地面に落ちて砂煙を巻き上げる。

 

若嶋津「っ!!」

 

 ――すると、

 

ドシュゥウウゥウウンッ!!

 

 バシャアッ!!

 

 砂煙の中から、突然紫色の雷の弾道のシュートが飛んできた。

 

 ――砂煙の中から不意打ちで飛んでくる、見えないシュート。

 

 

 ボールは若嶋津に反応を許さずにゴールネットを貫いた。

 

来夏「これが私たちのオーバーライド……」

 

丈二「[春雷]だ!!」

 

 

GOOOOAL!!!

蓮ノ空 1 ー 1 東邦

 

 

実況『ゴォオォオオルッ!!! 蓮ノ空、同点に追いついたぁっ!!』

 

 大歓声に包まれるスタジアム。東邦の選手は「マジか…」と、信じられない。

 

若嶋津「俺が反応できないとは……っ!」

 

 

 

晴也「……危ぶねぇ」ハァ

 

 すると、

 

慈「晴也、いい指示だったよ」ぽん

 

 晴也の頭を撫でる慈先輩。

 

晴也「慈先輩……」

 

慈「アンタの役目は、"1人"でチームを勝たせることじゃない。ただ、チームを勝たせることだよ。私たちをいくらでも使ってさ。後輩に守ってもらうだけの先輩なんてカッコ悪いでしょ?」

 

さやか「そうですよ。私の事も遠慮なく使ってください!!」

 

梢「飛び出してブロックしろというならいつでも飛び出すわ!」

 

姫芽「アタシは同輩だけど、アタシのことも使ってよ〜」

 

晴也「みんな…………分かりました!!」

 

慈「よ〜し! 蓮ノ空、攻めてくよ!!」

 

蓮ノ空『おーー!!!』

 

 

 

 

前半:33分

 

蓮ノ空 1 ー 1 東邦

 

― つづく ―




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