蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第49話:先制点

 

 

ヤノサ「スミマセン晴也くん、私が愚かでした。ここからは戦士の誇りをかけた真剣勝負の時間です」

 

 ヤノサさんはそう言うと、すぐさまボールを味方へ繋ぐ。ここからドルトムントの電撃戦が始まった。

 

ヤノサ(本当は使いたくないけど……)

 

ヤノサ「行ってください!」パス

 

8番「おし!」

 

 ヤノサさんからボールを受けた中盤の選手(8番)が、ダイレクトで左サイドのスペースへ展開する。

 

小鈴「行かせません!」

 

 

MATCH UP!!

小鈴 vs 8番

 

 マッチアップする2人。すると、

 

8番「甘いぜ! [サザンクロスカット・改]!!」

 

ボォオオオッ!!

 

小鈴「うわあっ!?」

 

 瞬間的なダッシュから十文字に広がる炎。小鈴を吹き飛ばす。

 

8番「っし…さてと」

 

 前を見る8番。そこには――、

 

 

ツサノ「こっち!」

 

 蓮ノ空の右サイド。姫芽の背後を突いて爆走するツサノさんの姿があった。

 

8番「ツサノさん!」パス!

 

ツサノ トンッ!「っし!」

 

姫芽「っ、させない!」ガッ! ガツンッ!

 

 トラップしたツサノさんに身体をぶつけて身体接触(フィジカルコンタクト)する姫芽。だが――、

 

ツサノ「甘いよ!」バギィッ!

 

姫芽「うわっ!?」

 

 スピードの姫芽とパワーのツサノ。ツサノさんは驚異的なフィジカルで姫芽のプレスを力付くで剥がすと、一気にラインを突破。

 蓮ノ空の陣形が整う前に、"三分割・前線(アタッキングサード)"へと侵入する。

 

 

慈「させないよっ!!」

 

 センターバックの慈先輩が冷静にツサノさんの対応に位置(ポジショニング)をスライドする。

 しかし、ツサノは敢えて縦に突破せず、中央へカットイン。そこへ―――、

 

ヤノサ「お姉ちゃん!」

 

慈「あっ!?」

 

 裏をかかれた慈先輩。急いで体勢を立て直そうとする。

 

ツサノ「ヤノサ!」

 

 ヤノサさんが再び前線へと顔を出し、ツサノとのワン・ツーで中央を突破しようと試みる。

 

さやか「させません!」

 

 鋭い読みでパスコースを切りに行くさやか先輩。――が、

 

ヤノサ&ツサノ「「[カラム姉妹コンビ・V4]!!」」パス! パス! パス!!

 

 しかし、相手は世界レベル。蓮ノ空とは『格』の違うドルトムントの流れるようなダイレクトプレーに翻弄され、ディフェンスラインに一瞬の隙が生まれた。

 

 

晴也「やべっ!」

 

ツサノ「決めて!」ドッ!

 

 ボールを持ったツサノさんのクロス。

 

 それに対して中央へ飛び込んできたドルトムントのFW(11番)が頭で合わせにかかる。

 

 至近距離からの強烈なダイビングヘッドだ!

 

 

実況『絶体絶命ーー! 蓮ノ空、万事休すか!?』

 

梢「止めるッ……!」バッ!!

 

 

 その時、梢先輩が驚異的な反射神経で横っ飛び! 手をボールにまっすぐに伸ばして跳躍する。

 

 

バチッ!!

 

 

 すると、指先でわずかに触れて軌道を変えたボール。ゴールポストを直撃して、ゴールラインを割った。コーナーキックだ!

 

晴也「あっぶね………」

 

梢「あ、危なかった……」

 

さやか「梢先輩、大丈夫ですか?」

 

梢「ええ。ありがとう」ガッ

 

 さやか先輩の手を借りて立ち上がる梢先輩。

 

11番「くっそ、ヤノサさんにいいとこ見せるチャンスだったのに!」

 

ヤノサ(は?)

 

 その言葉を聞いたヤノサさん。試合中にも関わらずあまりの不真面目さに顔をしかめるヤノサさん。

 

 ヤノサさんは梢に近寄ると、

 

ヤノサ「やりますね。でも次は決めますよ」

 

梢「? 点はやらないわよ…!」

 

梢(さっきと雰囲気がまるで違う? いったい……)

 

 疑問に思う梢先輩を他所に、コーナーキック。キッカーは精密なキックを誇るヤノサさん。

 

 

 ゴール前では、ドルトムントの長身選手たちが複雑に交差(スクリーン)し、蓮ノ空のマークを混乱させようとする。

 

さやか「マーク外さないで!」

 

梢「 慈、後ろ!」

 

 と、必死に声を張り上げ、長身の綴理と、身長の低い小鈴も、必死に空中戦に備える。

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 ヤノサさんは笛とともに助走を開始し、左足を振り上げる。

 

ヤノサ「ふっ!」ドッ!!

 

 ヤノサさんが放ったボールは、低い弾道で鋭く曲がりながら近い側(ニアサイド)へ。

 そこへツサノさんが猛然と突っ込んでくる。

 

兵太「させるかっ!」

 

 ソジが、急いでカットに向かう。だが―――、

 

晴也(っ!)ダッ!

 

ツサノ「甘いよ!」バッ!

 

 しかし、これはツサノさんが囮となり、ボールはその頭上をわずかに越えて中央の混戦へ飛ぶ。

 

 

さやか「取ります!」

 

10番「させるかよっ!」ガッ!

 

 ゴール中央、ドルトムントの選手がさやか先輩の進路を巧妙にブロック。

 自由になった相手FW(11番)が、浮き球を胸でトラップした。

 

 ――が、

 

晴也(ここだろ……?

 

 そのプレーを、晴也は読んでいた。

 

晴也「()る!」

 

梢「止めるっ!」

 

 晴也が即座にシュートコースに割り込み、梢先輩が間合いを詰めてコースをさらに狭める。が――、

 

 

11番「ヤノサ!」パス!

 

晴也「はあっ!?」

 

 しかし、11番はシュートを打たず、冷静に横へ返しのパス。

 そこに走り込んでいたのは、コーナーから走り込み、再び攻撃に参加していたヤノサさんだった。

 

晴也「っ!?」

 

ヤノサ「ふっ!」トンッ!

 

ポスッ!

 

 

 

GOOOOAL!!!!

蓮ノ空 0 ー 1 ドルトムントユース

 

 

実況『ゴォオオオルッ!! 先制はドルトムントユース!!』

 

解説『完璧な崩しでしたよ!』

 

晴也(やられた……っ! 混戦で中央を意識させて、近い側(ニア)の守備を手薄にしやがった!)

 

 

晴也「いや………」

 

 やられたものはしょうがない。すぐに切り替える。

 

晴也「ヤノサさん、本当にコレでもかと練習してきたんだな……」

 

ヤノサ「見ましたか晴也くん!」

 

晴也「次は止める!」

 

 両者闘志を燃え上がらせながらも、笑い合うヤノサさんと晴也。蓮ノ空のメンバーは2人の関係を知らなかったため不思議に思っていたが………

 

 

ドルトムントユースの男ども『………………』

 

 

 その様子を見て相手の選手は何やら考えていた。

 

 

 

前半:21分

 

蓮ノ空 0 ー 1 ドルトムントユース

 

― つづく ―




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