蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第55話:炸裂!

 

 

 ツサノさんの低弾道(グラウンダー)のシュートが突き刺さり1ー3とドルトムントユースがさらに突き放す。

 蓮ノ空は肩で息をしながらも目から闘志は消えない。

 

ヤノサ(…………あの眼)

 

 その眼を、ヤノサとツサノは感じとっていた。あの眼をしている限り、まだこの試合安心はできない。より一層気を引き締めにかかる。

 

晴也「………………」

 

 花帆と晴也がセンターサークルに入る。

 

晴也「決めますよ」

 

花帆「うん!」

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 

 蓮ノ空のキックから試合再開。ボールは綴理に戻される。

 

綴理「………」キョロッ

 

 綴理は即座に周囲を見渡し選手の配置や状況を把握。ヤノサが左サイドの吟子へのパスコースを塞ぎに行き、ツサノが右サイドの瑠璃乃を抑えにいったのが見えていた。

 

綴理「すず!」パス

 

 ここで綴理先輩は小鈴にパス。小鈴はトラップすると、少しドリブルで上がる。

 

8番「止める!」

 

 

 小鈴を止めに行く相手の8番。だが―――、

 

小鈴「っ! そこっ!」トンッ!

 

 なんと小鈴は相手のタックルを読み、逆方向に切り返してアッサリ躱した。

 

ツサノ「っ!?」

 

ヤノサ「っ! 私がオフェンスを押さえます! 取りに行ってください!」ダッ

 

6番「分かった!」

 

 ヤノサは急いで晴也のマークに行く。6番が急いで小鈴を潰しにくる。――だが、

 

小鈴「ここっ!」クルン!

 

ヤノサ「!?」

 

6番「なにィっ!?」

 

 小鈴は綺麗な回転突破(ルーレット)で躱し、斬り込んでくる。

 

 

晴也「よし! いいぞ小鈴!」

 

晴也(小鈴の解析は終わったみたいだな……ここからは逆襲のターンだ!!)

 

 

 小鈴を起点にしてパスを繋いで攻め上がる蓮ノ空。ドルトムントユースはボールに触れることすらできない。

 

ツサノ「っ! アタシが行くしかないか……!」

 

 シュゥウウウンッ!! ツサノさんがマジンを出現させて小鈴に向かっていく。

 

小鈴「空いたね……吟子ちゃん!」ドッ!!

 

ツサノ「!?」

 

ヤノサ「っ!」

 

ヤノサ(こちらの意識から外れた隙を狙って!?)

 

 吟子は跳んできたボールをトラップ。ドリブルを仕掛ける。

 

吟子「っし!」

 

ヤノサ「っ! 止める!」

 

 急いでディフェンスに向かうヤノサ。ここまでの感じ、ヤノサはタックルの必殺技を持っていないのかもしれない。吟子は必殺技を放つ。

 

 

吟子「ふっ!」バッ ダンッ ギュンッ!!

 

ヤノサ「っ!?」

 

 吟子はアクロバティックな動きから空中で体を捻りボールをキープ。地面に着地すると鋭い踏み込みから一気に抜き去る。

 

吟子「[アクロバットキープ・S]!!」

 

 

実況『抜いたぁあああっ!! 百生吟子、ヤノサ・カラムをぶち抜きましたーーーっ!!』

 

 

 大歓声が上がるスタジアム。それに対して焦るヤノサ。

 

 

ヤノサ(まさか、アタシがタックルの必殺技を持ってないことがバレた!?)

 

 

吟子「中!」

 

 グワーーッ! センタリングの構えに入る吟子。――だが、

 

2番「させるかっ!」

 

 しかし、ドルトムントのディフェンス陣も、ハーフタイムでの一件で覚醒していた。即座にディフェンダーが吟子にプレスをかけ、センタリングのコースを完全に遮断してきた。

 

ヤノサ「そのまま持ちこたえてください!」ダッ

 

 さらに、背後からは先ほど抜かれたヤノサが猛烈なカバーリングでボールを奪おうと迫ってきた。

 

ヤノサ「吟子さん、そこは通しません!」

 

 ドルトムントユースの包囲網。万事休すか――!

 

吟子(………っ!)

 

 と思われたその瞬間、吟子の視界に映った人影。吟子は無理にセンタリングを上げるのを中止。

 中央のバイタルエリアの、やや後方(マイナス)気味の低弾道(グラウンダー)パスを出した。

 

 そこに走り込んでいたのは―――、

 

花帆「吟子ちゃん、ナイスパス! 繋ぐよっ!」

 

ヤノサ「嘘っ!?」

 

ヤノサ(全部見えてたんですか!?)

 

 花帆先輩がボールを受けると同時に、ドルトムントのセンターバック(3番)が壁となって立ちはだかる。

 

3番「止める!」

 

 巨漢のセンターバック。しかも外国人。花帆先輩は自分のフィジカルでは、「"今は"勝てない」と、分かっており、直接(ダイレクト)でさらに奥の瑠璃乃先輩へ。

 

ツサノ「っ! 取らせない!」

 

 ツサノさんが飛び出す。マジンを出現させてトラップした瞬間を狙いに行く。

 

瑠璃乃「ホイッと」スルッ

 

ツサノ「へ……?」

 

 瑠璃乃先輩は、トラップすると見せかけてスルー。ボールは、ディフェンスラインからオーバーラップしてきた、フリーの姫芽へ。

 

姫芽「来ましたね!」ドギュンッ!!

 

ツサノ「っ! 早っ!!」

 

 姫芽の俊足に置き去りにされるツサノ。追いかけるが、距離は縮まるどころか離されていく。

 

ツサノ(早すぎるでしょあの子!!)

 

 ラフプレーを捨て、純粋な組織力で襲いかかるドルトムントのディフェンス陣を、蓮ノ空は完璧なパスワークとドリブルを組み合わせて、まるで踊るように掻い潜っていく。

 

 そして、

 

姫芽「頼んだよ……!」パス

 

 姫芽がふわりと浮かせたラストパスが、ゴール前の中央へと上がります。

 ドルトムントの守備を完全に崩したその空間(スペース)に、弾丸のようなスピードで飛び込んできたのは――晴也。

 

 

晴也「やっと来た! 全員……まとめてブチ抜く!!」

 

ヤノサ「しまっ……!」

 

 晴也のマークに付き、一番警戒していたはずのヤノサが息を呑み、決死のブロックでシュートコースに体を投げ出した。

 

 そこへ――、

 

3番「させるかっ!」ドカッ!

 

 晴也の左側から3番が身体をぶつけ、シュートコースを更に限定する。

 

ヤノサ(右足で撃てば、アタシのブロックに当たる!)

 

3番(偽蹴(フェイク)でトラップしたら、俺が奪う!)

 

 

 晴也の回答は……!

 

晴也「!!」グルンッ!

 

 直撃蹴弾(ダイレクトシュート)と見せかけて右足フェイク!

 

3番「よし! 取れる!」

 

 左でトラッ………!

 

 

ドゴォオォオオオンッ!!

 

3番「なっ!?」

 

ヤノサ(左足直撃蹴弾(ダイレクトシュート)!?)

 

 それは、全国大会の浦の星戦で見せたプレーだった。

 

 

敵のキーパー「っ!」バッ!

 

 キーパーが反応し、手を伸ばすが―――!

 

 

バシャアッ!!

 

 シュートは、ゴールネットをぶち抜いた。

 

ツサノ(データにあった、空中での早撃ち……)

 

ヤノサ(左右両式――)

 

― 二銃式直撃弾(トゥーガンボレー)!!! ―

 

 

GOOOOAL!!!

蓮ノ空 2 ー 3 ドルトムントユース

 

 

実況『決まったぁあぁあああっ!!! 大海晴也のゴール! 蓮ノ空、1点差ー!!』

 

 

 大歓声に揺れるスタジアム。ドルトムントユースは「マジかアイツ……」と、呆然。

 

 しかし、

 

ヤノサ(さすが晴也くん……////)

 

 このプレーに、晴也に想いを寄せているこの少女は胸を撃ち抜かれていた。

 

 ヤノサは、チームメイトに揉みくちゃにされる晴也を見ていた。

 

梢「晴也くん!」

 

さやか「ナイスシュートです!」

 

ヤノサ(むっ! あの2人、なんかやけにほかの女子と比べて晴也くんへの密着がつよい気が……試合終わったら問い詰めますか)

 

―――一方で、

 

梢(晴也くんを渡すわけには行かないわ!)

 

さやか(なんでしょう、この複雑な気持ちは……晴也くんをみてるとすごくドキドキします……///)

 

 

後半:36分

 

蓮ノ空 2 ー 3 ドルトムントユース

 

― つづく ―

蓮ノ空




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