蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜 作:松兄
日本のコーナーキックから試合再開。瑠璃乃先輩がボールをセットし、助走距離を取る。
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
助走してボールに近づき、思い切り右足を振り上げる瑠璃乃先輩。
瑠璃乃「ふっ!」ドッ!
瑠璃乃先輩の蹴る時と連動して上半身の捻りも加えられた力強いキック。ボールは緩やかにゴールから逃げるようにカーブし、鋭いクロスがゴール前へ飛び込む。
――が
ムン「させるかっ!」ガンッ!
梨子「っ!!」
ここは韓国ディフェンス陣が意地を見せた。
圧倒的なフィジカルと高さの勝負で勝り、泥臭く頭で前線へと力強く弾き返す!
コムト「カウンターよ! 前へ行きなさいっ!!」
弾き返されたセカンドボールを拾った韓国のミッドフィルダー陣が、一気に全日本ゴールへと速攻を仕掛ける。
全日本のディフェンダー陣も意地を見せて爆発的なバックランで自陣へと戻り、すぐさま強固なディフェンスブロックを形成する。
慈「止めるよ!」
果南「うん!」
次藤「任せるタイ!」
インチョン「戻り早いな………」トンッ
インチョンがボールをトラップ。受け取るが、次藤がそれをマークする。
完全に攻撃のスピードが落ち、日本の守備が間に合った――誰もがそう思った、その瞬間だった。
ドドドドドドドドドッ!!!!
地響きのような凄まじい足音を立てて、フォワードの背後から文字通り「重戦車」の如き勢いで突っ込んできた影があった。コムトだ!
コムト「そこを退きなさいーーーっ!!!」
松山「っ! 行かせない!」
翼「止める!」
バゴォオオオッ!!
松山&翼「「うわぁあぁああっ??!!!」」
恋の炎を限界突破でメラメラと燃え上がらせたコムトは、慌ててマークに付こうとした松山と翼二人を、その圧倒的な野生のフィジカルでと左右に豪快に吹き飛ばした。
コムトは目の前が開け、ゴールとの距離はペナルティエリアのすぐ外。
インチョン「コムト!」パス!
ここでインチョンはコムトにパス!
コムト「決めるわ!!」
コムトは狂おしいほどの愛と執念を右足に込め、一切の手加減なしに、力任せの豪快な弾丸シュートをブチ抜いた!
ドゴォォォンッッッ!!!
まるで空気が爆裂するような、凄まじい快音がスタジアムに響き渡る。
放たれたシュートは、もはやフットボールのそれではなく、超高速の砲弾だった。
梢「っ! 止める!!」
幸いシュートの正面に構えていた梢先輩は、その恐るべき球威を察知し、一歩も引かずに身体の正面。
完璧な軸の体勢でガシッとボールを胸元にキャッチした――はずだった。
ドゴォオォオォオオォオッッ!!!
梢「――ぐ、ふぅっ!? な、なにこの威力うぅうううッ!!!?」
ドガガガガガッ!!!
完璧にボールをキャッチしたはずの梢先輩の身体が、シュートの凄まじい衝撃波と推進力に耐えきれず、まるでラグビーのタックルでも受けたかのように、後方へとズザザザッと強烈に吹き飛ばされた。
梢先輩はボールを抱え込んだまま、「キーパーごと」ゴールの奥へと豪快に叩き込まれた。
ピッ、ピィイイイーーーッ!!!
審判のホイッスルが響き、ゴールが認められる!
GOOOOOAL!!!
日本 3 ー 2 韓国
なんという規格外の力技! コムトは、その無敵の純愛パワーで、日本代表から執念の2点目を奪い取り、ついに韓国は1点差へと詰め寄った。
観客席『『うおおおあおあああああああっっッッ!!!!』』
スタジアムは地鳴りのような歓声で完全にひっくり返り、韓国サポーターたちは狂喜乱舞。
ゴールが決まった瞬間、コムトはすぐさま晴也の方を向き、ドヤ顔全開で「見ましたかしら!? 私のこのシュートを!!」と、「フンス!」と、鼻息荒くまるで「褒めて♡」とでも言いたげだった。
だが、ノーマルシュートでキーパーごとゴールに叩き込まれた日本の失点を目の当たりにした晴也や翼さんは、冷や汗を流していた。
晴也(おいおいおい……マジかよ。いくら頭に血が上ってるからって、梢先輩のフィジカルをノーマルシュートでボールごと後ろに吹き飛ばすディフェンダーがどこの世界にいるんだよ!?)
実況『さあ、日本ボールから試合再開です!!』
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
日本のキックオフから試合が再開され、ボールは翼さんへ。だが、日本代表の選手たちの顔には明らかに焦りの色が浮かんでいた。
すでに後半30分を過ぎ、全員の足が止まりかける時間帯。
――だが、
コムト「ボールをよこしなさい!!」ズドドドド!!
吟子「っ! 翼さん!」
翼「よし…」
翼さんが前を向くが、
コムト「まだよ!!」ズドドドドド!!
翼「まだ追ってくるのか?!」パス
試合終了が近い時間帯にもかかわらず、恋のパワーをメラメラと燃え上がらせるコムトの運動量は、落ちるどころか加速していた。
コムト「私の王子様(※都合よく脳内変換)の前で、絶対に同点、いえ逆転するわっ!!」
狂犬の如き凄まじいプレッシャーでボールを追い回すコムト。
さらに、コムトが追い詰めた先でボールを刈り取れるよう、他の韓国選手たちも絶妙な
このまま地上戦を続けていれば、いつか必ずハメられる。
その時、前線でじっと牙を研いでいた日本の絶対的エース。日向が鋭い声でボールを要求した。
日向「ここだ! 俺にもってこい!」
梨子「日向さん!!」ドッ!!
桜内がコムトの頭上を越える、ピンポイントのロングパスを供給。
ボールはマークを外した日向の足元へと完璧に収まった。
コムト「通さない、通さないわァァァッ!!」
しかし、バックステップから恐るべき反応速度で、コムトが即座に日向のシュートコースへ割り込み、壁となって立ち塞がった。
だが、日向にも、絶対に負けられない意地がある。
自分が努力で磨き上げた純粋な破壊力で、コムトの防壁を打ち破る。
日向(コムト、お前の実力は認める。だが、俺のシュートをお前らのゴールに叩き込んでやる!!)
日向が大きく右足を振りかぶり、振り下ろす。――だが、ボールを蹴る寸前て足を地面に擦り付けて足をしならせる。そして足首の反動と純粋なパワーを使い、反動で強化されたキックを叩き込んだ。
日向「これが……[雷獣シュート]だあぁあぁあぁああっ!!!!」
その瞬間、スタジアム中に響き渡ったのは、大砲が炸裂したかのような凄まじい「ドンッ!!!」という爆発的インパクトの衝撃音。
ボールを芯を捉え、空気抵抗をさえ置き去りにした超重力級の弾丸シュート。
コムト「止めるわ!!」
正面で受けて止める構えをしたコムト。だが、シュートの弾道はあまりにも速く、鋭かった。
彼女はその凄まじい衝撃を、文字通り「お腹」で真っ正面から受け止めてしまった。
コムト「ぶふぉっっっ!!!!?」
胃の内容物が全て一瞬で口から押し出されるかのような、凄まじい内臓への衝撃。
愛のバフで極限まで硬化させていたはずのコムトの腹筋が悲鳴を上げ、コムトの身体はまるで大砲の直撃を受けたかのように、後方へとくの字に折れ曲がって吹き飛ばされた。
だが、威力はそれだけでは収まらない―――。
コムトの肉体というクッションを経由したにもかかわらず、ボールはさらに威力を増してゴールへ肉薄。
韓国のゴールキーパーが焦って決死のセービングを試み、両腕でキャッチしにいこうとした――。
バキィッ!!!
ホン「ぐあああああああッッッ!!!」
キーパーの悲鳴。キャッチしようとした腕ごとボールに弾き飛ばされ、キーパーの肉体もろとも、ボールはゴールの網目を引き裂き、ネットを突き破ってスタジアムの壁へと激突した。あまりの激痛と衝撃に、ピッチへ激しく倒れ込むコムトとゴールキーパー。
GOOOOOAL!!
日本 4 ー 2韓国
コムト「う、うう……あ、ありえないわ……この私が……っ」
腹部を押さえ、激しく咳き込みながら、コムトはフラフラになりながらも、不屈の闘志だけで執念の仁王立ちを見せた。
長い髪は乱れ、視界は定まっていない。
それでも、晴也に不様な姿を見せたくないという一心だけで、コムトの肉体は持ちこたえていた。
しかし、キーパーの方は立ち上がれなかった。
先ほどのシュートを無理に止めにいった際、ボールの規格外の重量によって、腕の骨をへし折られるほどの衝撃を受けていたのだ。
苦悶の表情で腕を押さえるキーパーに、すぐさまメディカルスタッフが駆け寄り、負傷交代が告げられた。
後半:36分
日本 4 ー 2 韓国
― つづく ―
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