蓮ノ空ヴィクロ✕キャプ翼サンシャイン! 〜 FUSION PARALLEL 〜   作:松兄

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第80話:攻防

 

 

 ピッチを包む熱気が、ユニバーサル・ユーススタジアムの空気を重く揺らしていた。

 

審判『──試合開始っ!』

 

ピィイイイーーーッ!!!

― KICK OFF(試合開始)!!! ―

 

 

 主審の鋭い笛の音が、静寂を切り裂くように轟いた。

 

 キックオフのボールを受け取ったアメリカユースは、試合開場直後からその圧倒的な攻撃センスを爆発させる。

 

ミハエル「ミストレ!」パス!

 

ミストレ「よし、ムーア!」パス!

 

 ミハエルからボールをミストレに預け、ミストレは中のムーアへと預け、ムーアはドリブル。中央突破を図る。

 

桜咲「行かせるかあっ!」

 

蓮華「奪う!!」

 

ズザアアッ!!

 

 2人の刈り取る様な荒々しいツインスライディング。『俺/私が取る!』と言わんばかりの味方の怪我も相手の怪我も厭わない荒々しいタックルだ!

 

ムーア「危ねっ!」

 

 なんとかジャンプで躱すムーア。内心ヒヤヒヤしていた。

 

ムーア(なんかプレースタイル前と全く違うんだけど……)

 

ムーア「ミハエル!!」パス!

 

 そして前線のミハエルへと、素早いパス。アメリカの攻撃が展開された。

 

ミハエル「中々荒くなりましたねぇ!」

 

 軽口を叩きながらもミハエルが鮮やかな身のこなしで全日本の中盤を翻弄し、ゴール前へと迫る。

 

 しかし、全日本ユースの守備陣は慌てない。松山が止めに入る。

 

松山「抜かせはしない!」

 

ミハエル「お退きなさい!」

 

 ヒョウンヒョウンヒョウン ミハエルはバラのオーラを纏った珍妙な動きを見せ、華麗なステップワークで抜き去った。

 

ミハエル「――[ローズダンサー・G3]!!」

 

松山「なにィっ!?」

 

 松山を抜き去ったミハエル。――そこへ、

 

綴理「いかせないよ」

 

ミハエル「おっと!」

 

 間髪入れない綴理のディフェンス。咄嗟にミハエルは足裏でボールを止めるが、その瞬間を狙って足を伸ばす綴理先輩。

 

ミハエル「っ!」

 

 咄嗟に足裏を引いてタックルを躱すミハエル。ステップを踏んで綴理を躱す。

 

綴理「えっと、確か……」

 

 すると綴理は伸ばした足を支点に姿勢を低くし、ボール目掛けて下段回し蹴りブロック。

 咄嗟のことに躱せたもののミハエルの体勢は大きく崩れる。

 

ミハエル「くっ! 小賢しい!」

 

松山「今だ!」

 

さやか「はい!」

 

石崎「おう!」

 

 松山の指示を受けたDFラインのさやか、そして気負う石崎が連動し、決死のディフェンスでアメリカの侵攻を寸前で食い止める。

 

石崎「松山!」

 

松山「よし!」

 

 

ミハエル「ふん、さすがは以前我々を苦しめた全日本……さすがの守り」

 

 ボールを奪い返されたアメリカユースだが、その表情に焦りはない。

 

 むしろ、大エースである翼と晴也がピッチにいないことへの驚きを乗りこえ、「必ず引きずり出す」とばかりに、さらに圧力を強める。

 

 カウンターを仕掛ける全日本。そこへドモンが止めに入る。

 

ドモン「止める!」

 

ニシガキ「後ろは任せろ!!」

 

 ドモンが当たりにいき、ニシガキは後ろでパスカットの構え。他のメンバーはセカンドボール回収の構えだ。

 

松山「そこだあっ!!」

 

 松山は右足を振りかぶり、大きく引き絞るとゴール前めがけてパスを出す。

 

松山「地を這う、[極・イーグルパス]だあっ!!」

 

ドッ!!

 

 低空のグラウンダーパスがゴール前へ。蓮華に渡る。

 

 

蓮華「決める!!」

 

 蓮華はボールに回転をかけ、ボールを氷漬けに。雪豹のオーラと共に、渾身のボレーシュート。

 

蓮華「[パンサーブリザード・Z]ッッ!!」

 

ズガンッ!!

 

 全国大会の頃よりも"重さ"を増した蓮華のシュート。ゴールへと突き進む。

 

メル「止める!!」

 

 ヒュンヒュンヒュン! メルがゴール前に赤いレーザートラップを張り巡らせる。

 

メル「[シュートラップ]!!」

 

ボガンッ!!

 

 トラップにボールが触れてしまい、大爆発が起こってシュートは弾かれる。

 アメリカがセカンドボールを完全に支配し、波状攻撃の構えに入った。

 

ニシガキ「イチノセ!」パス!

 

イチノセ「ああ!」トンッ

 

 イチノセにボールが渡り、ドリブルで攻め上がる。そこに果南が止めに入る。

 

果南「行かせないよ!!」

 

イチノセ「行くよ!」

 

 イチノセのテクニック炸裂! 果南はなんとかついて行くが、イチノセのテクニックが上回った。

 

イチノセ「[真・イリュージョンボール]!!」

 

果南「うそっ!!」

 

 抜かれた果南。ドリブルを再開するイチノセ。

 

梨子「私が行きます!」

 

さやか「はいっ! お願いします!」

 

 今度は梨子が止めに行く。ミハエルにはさやかがマークに着く。

 

イチノセ「そこだっ!!」パス

 

 しかし、イチノセは縦のオリビアに高い浮き球パス。オリビアは跳躍する。

 

オリビア「はぁああっ!! ―――[ガンショット]!!」

 

 オリビアの、ボールを足で挟み込むような姿勢からドリルの様な回転をかけたシュート。空気を切り裂きゴールを狙う。

 

善子「転ばぬ先のヨハネ! [真・デーモンカット]!!」

 

 ケケェーーッ!! 善子の足から悪魔の衝撃波が発生。シュートをブロックし、威力が減衰する。

 

若林「ここだあっ!!」

 

バシイッ!!

 

 これを問題なく若林がキャッチ。凌いだ全日本。

 

若林「ナイスブロックだ津島!」

 

善子「ギラン☆」

 

 

 

前半:12分

 

全日本ユース 0 ー 0 アメリカユース

 

― つづく ―




いい感じに描けたのではないでしょうか。
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