ハイスクール 鬼と竜   作:謎の旅人

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第6話

私は他の5人と楽しく遊んだあと、キッチンで料理の準備をします。もちろん、お母さん

が手伝ってくれます。約2時間くらいで、できるでしょう。小猫ちゃんは藍華さんたちと

仲良くしているはずです。

 

本当は一緒に居たかったんですが、小猫ちゃんのためにも料理を作らなくてはなりませんから。

それがお詫びです。私はいつも以上に真剣に作っています。

 

1品、2品、3品・・・・・6品。どんどん作っていきます。

どこのホテルのバイキングです?って聞きたくなるほどの量と種類です。

でも、多く作って損はないです。逆に足りないよりはいいですしね。

 

そして、すべての品が作り終わりました。ちょうど夕食にはいいでしょう。

さて、皆を呼びに行きましょう!

 

 

「皆さん、できましたよ~」

「というわけだ。遊びは食べたあとだ」

「絢乃さん!ずっと待ってました!」

「全部食べます!」

「そういうのは食べてからでお願いします」

「「分かりました!!」」

「小猫ちゃんも遠慮せずにたべてくださいね」

「・・・・遠慮せずに食べます」

 

 

私が先導し、皆が降ります。そして、その料理の多さを見た、皆さんが驚きます。

 

 

「「「「多っ!!」」」

「・・・・多いです」

 

 

えっ!?そうですか?でもこれぐらいしないと、足りませんよ。ええ、絶対です。

8人がこの料理を食べるんです。きっとほとんどあまりません。

 

 

「では、食べましょう!いただきます!」

「「「「「「「いただきます」」」」」」」

 

 

皆がどんどん取っていきます。そして、皆が食べます。私はその様子を見ます。

感想が聞きたいからです。

 

 

「「う、うまい!!」」

「美味しいわ!!こんなの食べたことない!!」

 

 

よかった。3人には好評のようです。

 

 

「小猫ちゃん、どうです」

「美味しいです」

 

 

小猫ちゃんの顔は確かにはっきりと微笑んでいました。でも、その顔を見たのは私だけです。

や・・・・・・ったーーーー!!!!小猫ちゃんが美味しいと言ってくれました。

私も微笑むだけでしたが、内心は今すぐ大きな声で言いたいくらいです!

 

それだけ、うれしいということです!がんばって作ったかいがありました。

両親と兄さんも美味しいと言ってくれました。

皆が感想を言ったのを確認し、私も食べます。

 

そして、料理はどんどん減っていきます。

 

 

 

 

 

「ふーーー、食った食った。絢乃さん、本当に美味しかったです!」

「俺もです!ありがとうございます!」

「私もよ。ありがとうね」

「いえ、喜んでもらえてよかったです」

 

 

皆が食べ終わる頃にはもう何もありませんでした。少しあまると思いましたが、まさか全部なくなるとは思いませんでした。

 

 

「・・・絢乃さん、ごちそうさまです。い、いつかまた作ってもらってもいいですか?」

「はい!」

 

 

小猫ちゃんにまた作ってほしいなんて、言われるとは思いませんでした。

今日はすばらしい1日です。

 

食べたあとは皆でいろんなもので遊びます。

 

 

「おっと、もうこんな時間だ。俺はこれで失礼しよう」

「松田が帰るなら俺も帰ろう。絢乃さん、今日は楽しかったよ。それに美味しい料理

を食べさせてくれたしね」

「2人とも帰るのか。じゃあ、ここでお開きにしよう。桐生だってそろそろ帰らないと

やばいんじゃないのか?」

「そうね。それじゃ、私も帰るわ」

「皆さん、今日はありがとうございました!」

 

 

皆が帰る支度をします。支度が終わると私と兄さんは見送ります。

 

 

「皆さん、気をつけて帰ってくださいね」

 

 

しばらくすると皆の姿が見えなくなりました。あたりは真っ暗です。

まあ、遊んだりご飯を食べたりしましたからね。

 

 

「絢乃、イッセー、明日の朝食の材料がないの。ごめんけど買ってきてくれない?」

「もう真っ暗ですよ?」

「お小遣いアップするから、お願い」

「仕方ないですね。兄さん、行きましょう」

「分かった。けど、早く終わらせるぞ。まだ人が多く活動する時間だが、少なくのは

危険だからな」

「分かってます。それじゃ行きましょう」

 

 

私は兄さんの手を繋ぎながら歩きます。あまり暗いところは好きじゃありません。

明るいほうが、気分がいいです。でも、夜の暗闇は体から何かが溢れ出るような感じがします。

特に満月の日は。ですが、今日は半月です。

 

兄さんと会話を少ししながら、歩いていたらいつの間にか着いていました。

早く買い物を済ませましょう。なんだか嫌な予感がしてきました。

 

 

 

 

 

「兄さん、これ買いましょう!」

「お菓子じゃないか。必要か?」

「部屋にあるのがなくなったんです」

「体重が増えて、太るぞ」

「そこは大丈夫です。私はいくら食べても太りませんから。あと、それは他の女の子に

言ってはダメですよ」

「分かってるよ」

 

 

今日買ったのは、大量のお菓子と朝食の材料です。

お菓子は最高です。小猫ちゃんとたまに「甘い物を食べつくそうの旅」なんてことを

しています。

 

それくらい甘い物やお菓子が好きです。女の子なら当たり前ですよね。

でも、近場のお菓子屋さんはほとんど制覇しました。今度は遠くの店か外国の店に行きたいです。

 

 

「おっ!絢乃、あんなとこに公園があるな。ちょっと行って見ないか?」

「行きません。今が夜だということを忘れないでください。早く帰りますよ」

「ちょっとだけだ。ほんのちょっと」

「・・・・しょうがないですね。少しだけです」

 

 

こういうときの兄さんは、兄ではなく弟みたいです。そういう兄さんもいいです。

私たちは公園のほうへ歩き出します。でも、これは間違いだったのかもしれません。

 

この判断が私たちの運命を変えました。

 

 

 

 

 

 

公園には誰もいません。まあ、夜ですから。いたとしたら不良ですね。

私たちは違いますよ?ただ寄っただけですから。

おや?あそこの黒羽の生やした、え~と、コスプレした女性がいます。

 

天使のコスプレでしょうか?でも、天使は白いです。それにあんなに露出した服は

きません。きっと、堕天使のコスプレです。なんのキャラのコスプレか分かりません。

 

 

「兄さん、見ちゃいけませんよ」

「見ないよ」

「み、見たいなら、私がやってあげますから・・・・」

「待て!!何でだよ!!」

「ま、まさか、見たくないのですか!?やっぱりあの方のほうが・・・・・」

「ち、違う!!お前のほうがいい」

「・・・・・本当ですか?」

「本当だよ」

 

 

ちょっとうれしくなり、兄さんの腕に抱きつきます。

幸せすぎますよ!今の私ほど幸せな人はいません!今なら神を!!なんてね。

でも、それくらいうれしいです。幸せです。

 

 

「全く、本当にムカつくわ」

 

 

コスプレさんが私たちに向かって言ってきます。む、せっかくの雰囲気が台無しです。

気を使ってください!誰がどう見たって、そんな言葉を聞こえるように言う場面じゃ

ありません!

 

 

「なんですか?」

「あんたたちがムカつくのよ。人の前でイチャイチャして。しばらく見てたけど、普通の人間だし、早く終わらせるわ」

 

 

八つ当たりですか。大方、彼氏にふられたか、彼氏ができなかったんでしょうね。

それだったら、私のような恋人がいるような人にあたりたくなるのは分かります。

 

そう心の中で自慢していました。

 

女性のほうからブゥンという音がしました。女性の手には光る1本の槍。

私は今の技術はすごいと思っていました。

 

ドンッ!

 

そんな音が隣からしました。

 

 

「ぐっ!ガハッ!」

 

 

音がしたほうを見ると先ほどの光の槍が兄さんの腹を貫いていました。

兄さんの体が地面に倒れこみます。

 

 

「え?」

 

 

その光景に私は疑問でしか、返せません。なんで兄さんのお腹から血が?なんでそんなに苦しそうにしているの?なんで血を吐いているの?私の頭の中には疑問しか浮かびません。

 

 

「はい、仕事終わり。でも、あなたにも死んでもらうわ」

 

ドン!

 

衝撃とともに、今まで感じたことのない痛みがお腹から感じました。

その後すぐに液体がのどから上がってくるのを感じました。私は思わず吐き出します。

吐き出した液体はさっき見た赤い液体です。お腹のほうを見れば、私にも光の槍が貫いていました。

 

あれ?私も死んじゃうの?でも、兄さんと死ぬことができるなら、こんな終わり方でもいいです。なんだか意識がなくなっていきました。

 

 

 

 

 

 

「本当にそれでいいの?」

 

 

声がします。ここは天国?声の主は神様?

 

 

「ここはあなたの中。私はあなた。あなたは私。あなたはここで終わりたい?兄さんと

幸せになりたくないの?」

「無理だよ。だって、あんな傷だよ?どうやったって助からないよ」

「そうだね。助からない。でも、私が聞いているのは幸せになりたいか。どうなの?」

「なりたい。もっと兄さんと触れ合いたい!もっと兄さんといろんなことしたい!」

「ふふふ、いいよ。だから、なろう?

 

 

                     本当の私に」

 

 

本当の私?私に本当もなにもないよ。もし、本当というものがあるんだったら、私は?

偽りの私なの?

 

 

「違う。言葉じゃ言えないけど、この言い方のほうが格好良かったからいっただけ。

正確には、なろう?

 

 

            化物に」

 

 

ば、化物!?というか、最初のこととあわせると本当の私=化物になりますよ!

えっ?私って化物だったの?確かにお母さんたちと血はつながってませんし、拾われた

子ですけど、まさか化物だったなんて。

 

 

「ごめん。間違えた」

「どうすれば、そんな変な間違いをするんですか!!」

「もう一回言うね」

「言わなくていいです」

「え~と」

「無視ですか・・・・」

「なろう?

            

               吸血鬼に」

「大して変わってないじゃないですか!!」

「そう?化物と吸血鬼は違うよ。化物は姿が異形でクソみたいだけど、吸血鬼は最強種なんて呼ばれるほどの種族で、姿は美しくすばらしいんだよ」

 

 

ちょっと扱いに差があるような気が・・・・。というか、簡単に吸血鬼や化物になれるんでしょうか?なれるんだったら世界中そんな人達だらけですよ。

 

 

「その顔からするに、簡単になれるのかって思っているね」

「あなたはどこの心理鑑定家ですか」

「本当はあなたの心をよんだの」

「なんで読めるんですか!!」

「最初に言ったように、私はあなた。あなたは私。だから心なんて簡単に読めるの」

「私にはあなたの心が読めないんですが・・・・」

「だって、ここでの主導権は私が持ってるもの」

 

 

なんだか、悔しいです。そういえば、さっきのしゃべってないのに、返答しましたね。

 

 

「本当はなるんじゃないの。正確には覚醒かな」

「じゃあ、さっきのはなんだったんですか・・・・」

「細かいことは気にしない。ちょっと思い出させるね」

 

 

私の額に人差し指が触れます。その瞬間ある記憶がよみがえります。

 

 

「あ!!あなたはあのときの!!」

「そう。あなたは目覚めるきっかけにいる」

「あれ?目覚めてからじゃないの?」

「その前にあなたは死にそうなの。だからここに呼んだの」

「なんで記憶を?」

「なんとなく」

「そ、そんな理由で・・・・」

 

 

私は床に手をつきます。もうこの人、なんなんですか?めちゃくちゃですよ・・・。

私と同じなのにこんなに違うなんて。

 

 

「あなたの人間じゃない。吸血鬼だよ」

「う、嘘!」

「嘘じゃないよ。今の君は魔力が少なすぎて吸血鬼じゃなく、人間の体だよ。

だから、普通の人間のように怪我をすれば、時間がかかる。ここに来る前のあの大怪我だって本来ならば無意味に等しいダメージ」

「なんで魔力がなくなったの?」

「どっかのバカたちがいろんなことをしてこうなったの」

「適当な説明だね」

「面倒だから」

 

 

なんだか、頭が痛くなります。こんなに頭が痛くなるなんて・・・・。

 

 

「もう一回聞くね。あなたはここで終わるの?」

「終わりたくない。もっと兄さんといろんなことがしたい!」

「でも、人間でいられなくなるよ?」

「それでもいい」

「分かったよ。兄さんもそれで助かるよ。

だから、しよう?

 

 

            覚醒」

「はい」

 

 

目の前の私が私に抱きついてきました。私が私を抱き合うなんて、妙な気分です。

私たちの体が光り出します。頭の中に吸血鬼の知識が入ってきました。

 

 

「戻ろう、()()()の兄さんのもとへ」

「はい、戻りましょう、兄さんのもとへ」

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、ごめんね。でも、怨むならその身に神器を宿させた、神を怨んでちょうだい。そして、その子と恋人になった自分を怨みなさい」

 

 

そんな声が聞こえました。私は兄さんの姿を視界に映します。そして、這いながら兄さんのもとへ行きます。き、傷が痛みます。まだ、あの女は気づいていません。

 

 

「兄さん、私とともに永遠を生きてください」

 

 

それは私から兄さんへのお願いです。そして、契約です。

私は兄さんの首筋に顔を近づけます。そして、今までなかったはずの鋭い八重歯を突き刺します。

 

ゴク ゴク

 

兄さんの血を飲みます。なんて美味しいのでしょうか。血がこんなにおいしいなんて

思いませんでした。

 

 

「ん?う、うそ!!なんで生きてるの!?それにあなたなにを・・・・」

 

 

気づきましたか。でも、そんなことより私の吸血の邪魔はしてほしくないです。

 

 

「まさか、血を吸っているの!?に、人間が・・・?」

 

 

そろそろいいですね。私は突き刺した歯を抜きます。

 

ぺロ

 

口の周りに微かに残った血を舌で舐めます。本来なら、ハンカチで拭きますが本能が

そうさせます。私はゆっくりと立ち上がります。

 

 

「そんな・・・・傷が・・ないなんて・・・」

 

 

吸血鬼として覚醒した私の体に傷はありません。

さてと、変な力を持つコスプレさんにはO☆SHI☆O☆KIが必要ですね。

兄さんを殺しかけた罪、その体で払ってもらいますよ。

 

 

「あなた吸血鬼!?」

「そうです。吸血鬼です」

「さっきまで人間だったのに!」

「訳ありです。気にしないでください」

「こ、この!!」

 

 

光の槍が投げられます。私は無詠唱で「魔法の射手」を放ちます。

放たれた魔法の射手と光の槍がぶつかり、爆発します。

 

 

「『凍てつく氷柩!!』」

「なっ!凍って・・い・・・・・く」

 

 

コスプレさんが氷柱に閉じ込められました。私は不殺主義です。

滅多なことでは殺しませんよ。でも、これどうしましょうか?結構な魔力を込めたので

2、30年はこのままでしょう。あ!それより兄さんが!

 

私は兄さんのもとへ行きます。兄さんの傷はなく、あるのは穴があき、血のついたふくだけです。よかった。ふふふ、兄さん、もう私と同じです。

 

さて、何もかも無事のようですし、家に帰りますか。でも、兄さんにすべてを話すこと

にするのは、いつでしょうか?兄さんが気づいたときでいいですね。

あのコスプレさんは放置です。どうなろうが知りません。

 

私は兄さんとともに影を利用し家に転移しました。そして、兄さんの服と私の服を処分し、そのままで寝てしまいました。

 

 

 

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