身体能力が凄いというチートだけで能力バトル世界に転生させられた   作:三幹七枝

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閑話2

 

緊張する…!!

 

レゾナは、僕にとって、頼れるお姉ちゃんのような存在だった。あ、姉貴は姉貴ってだけで、どっちかというとお母さんとかそっち側かな。そう、姉も同然だったレゾナのことを、いつのまにか、自分でも気づかない間にボクは好きになってしまっていた。

 

それをようやく自覚したのは、最近のこと。なにか特別なことがあったわけでもなく、任務に疲れてソファーで寝てたレゾナの姿を見て、可愛いなあ、と思ってしまって、10秒くらいボーっと寝顔を見てた時。

 

我ながら大変気持ち悪いことだと思うし、恋心の芽生えがこんなへんな出来事なのはこちらとしても抗議したいところだが、誰に抗議すれば良いんだよ。

決死の思いでラトをデートに誘って、OKを貰えた時は心臓が破裂するかと思った。まあ、レゾナは普通にお出かけとかだと思ってるんだろうけどね。さて…約束の時間まであと30分か。ちょっと早く来すぎたかな──。

 

「あっ、ラト!ごめんね、待った?」

 

「!!うっ、ううん!全然!」

 

待ち合わせ場所の、昔の偉い人らしい銅像の前でぼーっとしていると、後ろから声をかけられて振り返る。

 

えっなに…可愛い…

 

危ない。口に出しそうになった…好きな人の私服って、こんなに破壊力があるものなんだ…

 

いつもの服ではなく、完全な私服のような服装をしているレゾナを見ることはあまりない。その為、目が慣れていなくて恋愛事に慣れてない僕には眩しすぎる…!

 

いつもと違って、白のオフショルダーで白い肩は見えているし、紅紫色のスカートはミニで、健康そうな太ももが見えてしまっていて、上も下も肌が出ていて、目のやり場に困る…!目線を合わせるのは恥ずかしい。

 

「えへへ…楽しみだったから、ちょっとオシャレしてきちゃった」

 

「そ…そっか!僕も楽しみだったよ。レゾナと出かけることなんてあんまりないしね」

 

「そうだよね、私たち二人きりって、あんまりないよね」

 

「じゃ、じゃあ行こっか、アーケードの方寄ってみる?」

 

「うん!服とか見てみたいな」

 

き、緊張で上手く喋れない…!頑張ってエスコートしようと思ってたけど、そもそもエスコートがどんなものかすらよくわからないや、僕。

レゾナと一緒に街のシンボルの時計塔の少し西、服や本や機械品が色々と売っているアーケードに立ち寄る。ここに来たことはあんまり無いから、デートもそうだけど純粋に僕が見てみたかったのはある。

 

「やっぱりいっぱいお店あるねぇ…」

 

「レゾナは、ここよく来るの?」

 

「まあね。でも、お店の移り変わりがけっこう激しいから毎回新鮮な気持ちで楽しめるよ」

 

「そうなんだ〜。あ、あそこのブティック寄ってもいい?僕、ちょっと服欲しかったんだよね」

 

「全然良いよ!私も服買おうかな〜」

 

アーケードの中でもある程度大きめのブティックに入る。中はシックな雰囲気で、綺麗に鞣された革の匂いが香ばしかった。

 

「僕、あんまりこんな感じで出かける時の服が無くてさ…今日も必死に服を探したんだよね」

 

「ふふっ、慌ててるラト想像すると、ちょっと面白いかも」

 

今の僕が着ているのは、白の襟の立ったシャツの上にダークブラウンのジレ、首元にはクロスタイを付けて、ボトムスに黒のボトムスを履いている。

少しだけラフっぽくはなってるけど、正直、いつも着ているコートを脱いだだけとそう変わらない。

 

「レゾナ〜、僕ってどんな服が似合うかなあ」

 

「…ラトなら、なに着てもかっこいいと思うよ?」

 

「そ、そんなことないよ…僕なんて」

 

「じゃあ、私も今この二つで迷ってるんだけどさぁ、どっちの方が可愛いかなあ」

 

そう言ってラトが僕に見せたのは、革のコルセットと白のショートが一体化しているタイプの服で、丈がヤケに短い……あっ、ヘソ出しスタイルか!

もう片方は、ウエストを絞るタイプのジャンパースカートで、セピア調でシックなデザイン。

 

「どっちを着ても、レゾナにすっごく似合うと思う…」

 

さっきは同じことを言われて困ったくせに、今度はこちらが同じことを返してしまった。

 

「もう〜、それじゃ駄目じゃん〜、って私もか。まあいいや、試着してみる!」

 

そう言って、二つの服を持って試着室に駆け込んだレゾナ。 2分くらい試着室の前で待っていると、レゾナがいきなりシャッと勢いよく試着室のカーテンを開けた。

 

「ジャーン!どう?」

 

レゾナが自信満々に見せてきたのは、さっきのおへそが見える服で、いつも付けているゴーグルの代わりに頭に付けている薄水色のリボンとすごくマッチしていて可愛らしい。ただ…その…思春期には、刺激が強い。

 

「〜〜〜〜…!!め、めっちゃ可愛い…その、頭のリボンとも合ってて…」

 

「そう?エヘヘ、このリボン、カザギリさんのプレゼントなんだよ」

 

「えっ、そうだったの!?知らなかった…姉貴のプレゼントだったんだ…」

 

「まあ、貰ったばかりだけどね。次!」

 

そう言ってまた勢いよく試着室に駆け込んでカーテンを閉めたレゾナ。また 2分ほど待つと、レゾナが再び勢いよくカーテンを開けた。

 

「こっちはどう?」

 

次にレゾナが着ていたのは当然、さっき選んだ服のもう片方のジャンパースカート。レゾナが着ると、僕よりも歳も身長も上なのに、何故か幼いように見える。ああ、ロリータという服装なのかな?

 

「うん!そっちもめっちゃ可愛らしい…!やっぱレゾナはなんでも似合うよ」

 

「ふふ、ラトにそう言われると、なんだか嬉しいな。それで、どっちの方が似合ってた?」

 

…うーん。可愛らしさで言えばどっちも花丸満点。だけどまぁ…

 

「…最初に着てた、リボンと似合う方カナ…?」

 

…僕は悪くない。おへそが見えるスタイルのレゾナが可愛いのがいけない。

 

 

 

 

「いやあ、いっぱい買っちゃったね?」

 

「ほんとだよ…紙袋が重くて重くて」

 

「もう!そんなんじゃ幹部としてやっていけないぞ!」

 

「うう…あ、そうだ。これ、実はさっき買ったんだけど…包装してもらったんだ。プレゼント!」

 

さっき、人目見てレゾナに似合いそうだな、と思った()()()()()()をレゾナに手渡す。店員さんにこっそり頼んだら包装してもらえて良かった。

 

「ほんと!?嬉しい!ありがとう!大切にするね!」

 

 

 

 

「って言う感じで…嬉しくて最近ずっと付けてるの!あとは…露店で蒸しポテト食べたり…あ、あれ?カザギリさん?おーい?」

 

 

ラトとレゾナのデートの一部始終をレゾナから聞いて、私は頭を抱えた。

ラト…!女性への初のプレゼントで、チョーカーは重いよ…!本人が喜んでるから良いけど…!

 

 

 

 




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