ドーモ。ヴィランスレイヤーです。これはニンジャが来てヴィランを討つ物語。 作:白白明け
騙された?最終回サギ?何を言っているのでしょうか?
我ら忍は卑怯卑劣が売りであろう。by別世界のニンジャより。
今後も皆様の暇つぶしになれば幸いですm(__)m
職場体験3日目。『穴熊』。アングラファイトの全国チャンピオンに挑む灰色髪の少年がいた。コジュウタである。
土俵型バトルフィールドの上。「・・・」コジュウタは静かにチャンピオンが現われる方向を見据えている。緊張はない。その心は酷く静かだった。
後ろから声援が聞こえる。「モリタさん!気張って行けー!」「ガンバレ!ガンバレ!」大五郎とゴメスの2人の声援にコジュウタは応えない。「凄まじい集中力だ・・・」2人はそう解釈し、声援を送り続けている。
会場のどこかにいるエッジショットが通信機越しに言う。〈様子が変だが大丈夫か?〉
コジュウタは応えない。エッジショットは「通信機の故障か?」と訝かしむ。
レフリーが土俵型バトルフィールドの中心に立ち、
「遂にこの日がやってきた!僅か2戦で挑戦権を勝ち取った最強のチャレンジャー!
「「「うおォォオオオ‼」」」観客が沸き立つ。「・・・」コジュウタは静かだ。
レフリーが軍配を振り回して会場を盛り上げる!
「チャレンジャーが最強なら、此方は無敗ッ!アングラファイトのリングに上がって以降、負けたのはたった1度だけ!ほぼ無敗のチャンピオン!
「「「うおォォオオオ‼」」」観客が沸き立つ。「ハアーーー!」チャンピオン、ラッパーは両腕を広げて叫ぶ。マスクで表情は窺えないが、楽しげだ。
向かい合う両者。まずはコジュウタが
しかし、この場にそれを咎める者はいない。大五郎とゴメスはコジュウタの様子が変なことを訝かしみながらも首を傾げるのみ。エッジショットは様々な要因を考慮し見に回った。
ラッパーは「挨拶なんてどうでもいい。俺はケンカをしに来たんだ。最近、野暮用が多くて、満足なケンカができてない。だから、おまえとのケンカを真っ向から全力で楽しむ。カラテマンでよかった!殺し合おう!」
ラッパーは拳を握り固めて殺気を放つ!
『穴熊』でのアングラファイトはルール無用だが、殺しは実際NGの筈!しかし、コジュウタは何も言わない。
代わりにセコンドのゴメスが言う。「チャンピオン!此所でのファイトは実際合法!殺しはナシ。ワカル?」
ラッパーはゴメスの言葉を拒否!「わからん。殴り合うのに殺すなとか、そういうくそダサい
ゴメスの顔が青ざめる。縋るようにオーナーである大五郎を見るが、青ざめているのは大五郎も同じだ。ビッグウッド・大野木がチャンピオンへの挑戦を避けていたのは実際正しい。
このチャンピオンはイカレている‼それに気づくのが遅かった!
大五郎はファイトを止めたいと思った。しかし、GONGは鳴らされてしまう!
GONGが鳴らされて直ぐにラッパーの殺人的
コジュウタは
ラッパーは飛んで来たナイフを片手で払う。「・・・あ?おまえはカラテマンだろう。なんだそのナイフ。通販で買ったやつか?」
そして、
コジュウタはなにも言わない。「・・・」無言で両手に握ったナイフを構えた!あきらかに様子がおかしい!
ラッパーは舌打ちを鳴らす。「そうか。わかってくれないか。残念だ。ケンカは止めだ。無粋な輩は拳で裁く。つまり殺す‼」
ラッパーは再度、殺人的
コジュウタが避けきれず被弾ッ!「ンアーッ!」悲鳴を上げて殴り飛ばされた!土俵型バトルフィールドの上をゴロゴロと転がる。
ラッパーがのしのしと歩きながら近づく。「なんだ今の女みたいな
コジュウタは立ち上がろうとしているが、立ち上がれない⁉ラッパーの
コジュウタの肋骨は折れていた。痛い。「・・・痛く、ない」フラフラと立ち上がり歯を食いしばる。「・・・くんの方が・・・痛かったはず・・・」
コジュウタは落としたナイフを拾いラッパーに向けて構えた。呼吸は荒い。チャドーの呼吸ができていない。否、今のコジュウタには
近づいてくるラッパーにコジュウタの身体は震えていた。目の前に居るのは路地裏で襲ってくるような
今のコジュウタでは勝ち目が実際無い。今のコジュウタが得意とするのは
圧倒的劣勢を悟った大五郎が叫ぶ!「モリタさん!もういい!調子が悪いんだろう!降参するんだ‼」
それでも「・・・退けないのです」コジュウタは
ナイフを突き刺そうと走る!「イヤーッ!」ハヤイ!しかし、ラッパーの拳はハヤイスギルッ‼「イヤーッ!」
「ンアーッ!」顔面に直撃するカウンター!コジュウタの身体は土俵型バトルフィールドの外へと吹き飛ばされた‼ゴロゴロと転がり止まる。そこに駆けつけたのはゴメスだ。ゴメスはまるで粘土細工のように潰されたコジュウタの顔面を見て声を失った。「・・・ヒドイ」
ゴメスが手当をする為に屈んだ直後、「退け。邪魔だ」背後に感じる圧倒的脅威!ゴメスが震えながらに見上げる先には土俵型バトルフィールドから降りてきたラッパーが居た。
ゴメスが震えながらに言う。「アイエエ、コタローさんは、もうファイトできない。オシマイです」
ラッパーは首を傾げ、コジュウタを指さした。「生きているだろ?殺すといったはずだが?」コワイ!殺意に満ちた
ゴメスはぼろぼろのコジュウタを抱きかかえながらに言う。「ゴメスは、コタローさんのセコンドです」「いま関係あるか?」「もうこれ以上はファイトじゃない!人殺し‼」「そうだ‼
「そこを退け。一緒に殴るぞ」「アイエエ・・・」ゴメスは失禁。
それでもゴメスはコジュウタを差し出さなかった。「大五郎サンが、何時も言ってマス。ファイトクラブには、ドリームがある」「いま関係あるか!」
「あるだろォ‼知能指数が低いなァ‼セコンドはッ、ファイターのドリームを守る為にいるんだぞォ‼」
ラッパーは目を輝かせる。「おまえ、いいな。気に入った!いいセコンドだ!俺はあんたを尊敬する!そして拳で勇気を称える!つまり殺す‼」
ラッパーは男の美学で拳を握る!男の拳には魂の言葉が宿ると信じている!哲学、信念、己の内にある魂の本音‼つまりは殴り殺す‼
ゴメスはコジュウタを庇う様に抱きしめながら蹲る。それは実際無意味な行動。ラッパーの
ゴメスは
次の瞬間か。震える。失禁する。でも、まだ来ない。震えながらに顔を上げた。
そこには―――ラッパーの前に立ちはだかる灰色髪の少年がいた。
「アイエエ・・・」ゴメスは庇うように抱いていたコジュウタを見る。コジュウタの顔面が、粘土のように崩れた。中から現われたのは、傷だらけの少女の顔だった。
ゴメスはこの少女を知っている。『穴熊』で常にコジュウタの横にいた少女だ。(確か、大五郎さんはこのガールをこう呼んでいた)と思いだす。「・・・オヒメサマ」なら、いま、ラッパーの前に立っている少年こそが本物の―――‼
灰色髪の少年が
奥ゆかしき
しかし、読者諸君はご存じだろう!少年-コタローことコジュウタは少女-被我トミコにナイフで刺されて死んだはず!ならば、このコジュウタはまた偽物か?あるいはオバケなのか⁉
「イヤーッ!」そんな不安を吹き飛ばすコジュウタのカラテパンチッ!「グワーッ!」ラッパーの身体が土俵型バトルフィールドへと吹き飛ばされた‼このカラテはコジュウタに実際間違いない‼実態もある!オバケじゃない!
コジュウタがゴメスの方を向く。「ゴメス=サン」「・・・ハイ」「被我=サンを頼みます」
返事など1つしかない!「ワカッタ!」ユウジョウッ‼
コジュウタはゴメスの返事に頷き跳躍!土俵型バトルフィールドの上に新体操選手めいて着地ッ‼
土俵型バトルフィールドの上ではラッパーが既に立ち上がり、爛々とした目でコジュウタを見ていた!まるでマタタビを与えられたライオンのようだ‼コワイ‼
「いいパンチだ!おまえが本物のカラテマンか!」ラッパーは続けて先ほどまで戦っていた偽物の少女、被我トミコを
「殴ってもつまらない偽物だった。女のくせに男のケンカに混じるからああなる!
コジュウタは相手に聞こえぬ様に奥ゆかしい舌打ちを鳴らした。「どうあれ彼女はオレの代わりに戦ってくれた。何も知らぬオマエが笑うなよ」
ラッパーの目は更に爛々とする!「怒ったのか?いいぞ!その怒りを込めた拳で俺を殴れ!殴り返す!俺はそういうケンカがしたいんだ‼」「凶人め」
コジュウタは大きく息を吸って、大きく息を吐く。心の平衡にするチャドーの呼吸だ。そして、ジュー・ジツを構えたる。
「世に鬼あれば鬼を断つ。世に悪あれば悪を断つ。
コジュウタの目には既に鬼火めいた青い光が宿っている‼
「来い。オレのカラテで魅せてやる」
ラッパーの凶行により静まり返っていたクラブは観客の歓声に包まれた‼
ブッタめいて復活したコタロー・風魔!
ついに本当のアングラファイト・ファイナルが始まる!
そして、ついに明かされる謎の少女、ヒガトミコの正体とは⁉
次回ッ、あの2人がブティストになる⁉
ご期待いただければ幸いですm(__)m