ドーモ。ヴィランスレイヤーです。これはニンジャが来てヴィランを討つ物語。   作:白白明け

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投稿が遅れてしまい申し訳ゴザイマセンm(_ _)m
今後も皆様の暇つぶしになれば幸いです\(^_^)/




林間合宿④

 

林間合宿三日目。昼頃。続・“個性”を伸ばす訓練‼

 

眠たげな小大唯にコジュウタが問う。「唯=サン。ダイジョブ?」小大唯は寝ぼけ眼を擦りながら答えた「ん」。2人は期末試験で赤点をとった補習組。補習組には夜間の補習が義務づけられているので、実際睡眠時間が短いのだ。

「ハハハ!A組は補習が5人。B組(僕ら)は3人。つまり・・・A組よりB組の方は優秀ってことだよねえ!」物間寧人も補習組の1人だ。

睡眠不足を理由に修行を疎かになど出来ない。成せば成る!

「ガンバルゾー!」コジュウタはピクシーボブに用意して貰った巨岩を担いで運ぶ。

そんな時、かけられる声。「フジキド。ちょっといいか?」A組担任教師、イレイザーヘッドだ。

「ドーモ。イレイザーヘッド=サン」コジュウタは巨岩を降ろして挨拶(アイサツ)

「ナンですか?」「お前に頼みごとがある。お前の為にもなるはずだ。ウチの麗日(うららか)のことは知っているか?」

コジュウタは考える。麗日・・・麗日・・・下の名前は?挨拶(アイサツ)を交わしたことはないハズだ。

「スミマセン。よく知りません」「麗日の個性『無重力(ゼログラビティ)』はお前の個性『無重』と良く似ている。いい機会だ。一緒に訓練してみる気はないか?」「ゼログラビティ・ジツ・・・。ああ、体育祭で爆豪=サンと」コジュウタは思い出した。丸顔のカワイイだ。

「ちなみにあちきの提案でもあるよー!」イレイザーヘッドの後ろからラグドールがひょっこりと顔を出す。カワイイ!

「似通った個性のキティ同士での訓練は実際効率的!」ラグドールの言葉にイレイザーヘッドも同意する。2人が言うのなら間違いないだろう。コジュウタは頷いた。

 

 

 

「ドーモ。麗日=サン。コジュウタ・フジキドです」コジュウタが両手を合せて奥ゆかしく挨拶(アイサツ)。麗日お茶子は緊張しながら応えた。「ど、どーも。麗日お茶子です。よろしくお願いします!」「ヨロシクオネガイシマス」

コジュウタはA組が訓練して居る場所までやってきていた。「ザッケンナコラーッ!」聞き慣れた声のヤクザスラングが聞こえてきた。爆豪勝己の声だ。彼もまた頑張っている。

コジュウタは麗日お茶子をジッと見る。赤いほっぺとショートボブにした茶髪。その胸は年の割には豊満であった。「カワイイヤッター」「へ⁉」「独り言デス」「そ、そーですか。ははは」

コジュウタの冗談(ジョーク)は不発。いや、麗日お茶子がカワイイなのは冗談ではないが、緊張が解れた様子はない。自分は彼女に何かしただろうか?否、そんなはずはない。

挨拶(アイサツ)を交しあったのはこれが初めてなのだから。

「取りあえずすり合わせましょう」コジュウタが運んできた巨岩を片手で持ち上げる。「オレのムジュウ・ジツは触れたモノの重さを無くしマス。手を離せば、ジツはオワリです」

手放した巨岩がドオンと音を立てて落ちる。コジュウタが視線で促す。

次に麗日お茶子が巨岩に触れた。巨岩が浮く。「えっと、私の個性『無重力(ゼログラビティ)』も手で触れて発動するんよ。それで手を離しても、個性を解除するまで重さはゼロのまま、です」

麗日お茶子が手を離しても巨岩は浮いたままだ。「実際スゴい」コジュウタは感心した。「で、でもね。許容量(キャパシティ)があって、限界を超えちゃうと目眩とか吐き気とか、酔っちゃうんよ」「訓練ではキャパシティの上限を上げる?」「うん。酔った状態で個性を使って、三半規管の強化とか、そんな感じかな」

コジュウタは浮いた巨岩をコンコンと叩きながら頷く。「なるほど」そして、おもむろに巨岩を掴むと思いっきり真上へ放り投げた!「イヤーッ!」「アイエエエ⁉突然どーしたの⁉」

麗日お茶子が慌てる。コジュウタは遙か高くに飛んで行く巨岩を眺めながら聞く。「アレは宇宙まで行くのデショウカ?」「た、たぶん!わかんないけど!個性を解除しなきゃそーだよ!」「つまり・・・解除したら、メテオ?つまり・・・アブナイ?」「危ないよ!もー‼」

麗日お茶子がプンプンと怒る。緊張は解けていた。

「では、これ以上はアブナイなので個性を解除してください」「うん!あ、でもその前にみんなに避難するように言わなきゃ!あの高さから落ちてきたら、それこそ隕石だよ!」

クラスメイト達に伝える為、駆け出そうとする麗日お茶子の腕をコジュウタが掴む。「ダイジョブダッテ」「大丈夫じゃないんよ!」「ダイジョブダッテ!」強情(ゴウジョウ)

困る麗日お茶子に2人を見守っていたイレイザーヘッドが声をかける。「フジキド。大丈夫なんだな?」「ハイ」「・・・ブラドからお前の話は聞いている。信用しているぞ。麗日、個性を解除してやれ」「え。あ、はい」

イレイザーヘッドに促され、麗日お茶子は両手を合せて個性を解除。

「少し下がってください」コジュウタはジュー・ジツを構えたる。米粒ほどの大きさになるほど高く投げられた巨岩が落ちてくる。まさに隕石(メテオ)めいていて、A組の生徒達は何事かと空を見上げる。徐々にそれが何かが明らかになる。A組生徒たちは落ちてくる巨岩の直下にいるコジュウタに気が付き、声を出した。「なんだあれ⁉危ねえぞ‼」「助けなきゃ‼」駆け出そうとしたA組生徒。「邪魔すんな‼」それを爆豪勝己の声が止める。

「見てろ」彼は口角を吊り上げながら、そう言った。

 

落下する巨岩。その直下。衝突の瞬間、コジュウタは身を一瞬屈めた。そして、高く伸び上がりながら斜め上に拳を振り上げる!「イヤーッ!」巨岩を!バコオォンッ!直撃!「ゴウランガッ!」粉砕ッ!巨岩は爆発四散ッ‼

おお、このワザマエは暗黒カラテ技、ヘブンスルーキャノン‼熟練の僧兵(バトルボンズ)達が好んで使うカラテ奥義だ‼

 

「言ったろ」爆豪勝己は小さく笑うと訓練に戻る。他のA組生徒たちもそれに続いた。「スゴい。オールマイトみたいだ・・・」緑谷出久は呟いていた。

 

麗日お茶子は突然の出来事に目を白黒させる。「アイエエエ・・・」一体なにを見せられたのだろうか。そんな疑問が浮かぶ。「今のカラテ、麗日=サンも出来ます」「出来ないよ⁉」条件反射的に首を振る。「破壊力とは速度と重さの乗算です。オレたちのジツはその内の1つ、重さをゼロに出来る。ゼロにナニをかけてもゼロです。かけ算ワカル?」「それはわかるけど・・・」

麗日お茶子周囲に飛散した巨岩の欠片を見る。「私に出来るとは思えないんよ」「まあ、実際出来ないデショウネ」「どっちなのかな⁉」麗日お茶子が顔を真っ赤する。「揶揄ってるでしょ!」「いえ、カラテを極めれば出来る。ヤラナイなら出来ない。それだけです」

コジュウタの説明に麗日お茶子は不服そうだ。「極める?」「ううん」コジュウタは頷く。

「オレも実際必要ないと思います。有る方が良いけど、無くてもいい。麗日=サンのゼログラビティ・ジツはスゴいから」

長々となったが、コジュウタはようやく麗日お茶子の個性を知った時から思っていたことを伝える。

「先ほどの巨岩がヴィランだったと仮定します」コジュウタは破片を拾いながら言う。「触れる。浮かす。そして、()()()」破片を握り砕く。

麗日お茶子はそれが人体ならどうなるかを考えて、気分を悪くした。

 

「それで勝ちです。キャパシティの上限解放。ヤル意味ある?」

 

殺伐(サツバツ)たる雰囲気(アトモスフィア)。麗日お茶子の目が少し剣呑になる。

「そんなことより、ジツの発動速度を早めるべきでは」

「・・・フジキド君。私はね、この個性()を人助けに使いたいんよ。例えばね、誰かが大きな瓦礫の下敷きになった時、浮かせられれば直ぐに助けられるよね。だからね、意味はあるよ」

「・・・ソーですか」

 

「それにね、私は自分の個性をそんな風に使いたくない」

 

麗日お茶子はジッとコジュウタを見た。どうして自分が彼を前に緊張していたのか、気が付く。彼女が二度に渡り遭遇した(ヴィラン)、死柄木弔の目とコジュウタの目がどこか似ていたのだ・・・。

イレイザーヘッドが麗日お茶子の肩を叩きながら言う。「(ヴィラン)を倒すだけが、ヒーローの仕事じゃない」そして、諭すようにコジュウタに言う。「今回は麗日が正しい。わかるな」「・・・ハイ」

コジュウタは地面に膝を付く。そして、麗日お茶子に向けて土下座(ドゲザ)した。「生意気言ってスミマセンでした」「アイエエエ⁉や、止めてよ!」「覚悟を決めてケジメします」「怖い⁉怖いよフジキド君‼」「冗談デス」「なんなのよもー‼流石の私も怒るよ‼」「アイエエ・・・セプクします」「わー‼」

 

殺伐(サツバツ)たる雰囲気(アトモスフィア)は霧散する。

「あ、あのね。無重力下での動きについて教えてくれないかな」

「ハイヨロコンデー。あと、オレのことはコジュウタでドーゾ。アメリカではファーストネームで呼ぶのが普通デス」

「あ、そっか。うん。わかったよ。コジュウタ君。私のことも好きに呼んでね」

「ハイ。お茶子チャン」

「お茶子チャン⁉えっと、あはは、男子に名前で呼ばれると恥ずかしいんよ…」

「ジョークです。麗日=サン」

「揶揄ってる!これは揶揄ってるよ!もー‼」

 

ふざけ合う2人を見てため息を吐く。

「なにが優等生だ。あいつ、クラスメイトの前では猫被っているな」

年相応の姿を見て、イレイザーヘッドは安堵した。

 

 

 

 

 

夜。夕食後は生徒たちが待ちに待ったオリエンテーション。肝を試す時間だ。しっかりと訓練した後にはしっかりと楽しいことがある。雄英のアメとムチに抜かりはないのだ。

オリエンテーションの肝試しはクラス対抗。脅かす側と脅かされる側に分かれて2回行われる。所要時間は約15分。2人一組で3分おきに出発し、ルートの真ん中にあるお札を持って帰ってくることでゴールとなる。先行はA組。B組は脅かす側だ。

「コジュウター!私と脅かしまショー!」「ん。私とやろ」ポニーと小大唯が大岡裁(おおおかさば)きめいて両方からコジュウタを引っ張り合う。

困り顔でコジュウタは言う。「アイエエ・・・3人で・・・」「NO!どっちか選んで!」「ん。いい機会」「アイエエ・・・」

 

「旋=サン!」コジュウタは回原旋に助けを求めた!「回原、一緒にやろ」「それよりコジュウタが」「いいから!」残念!回原旋は取蔭切奈に絡まれている!

「徹鐵=サン!」コジュウタは鉄哲徹鐵に助けを求めた!「負けられねェぜェ」「鉄哲、作戦立てよ」「応ゥ!」残念!鉄哲徹鐵は拳藤一佳に連れて行かれてしまった!

「寧人=サン!」コジュウタは物間寧人に助けを求めた!「なに?え、知らないよ。いつまでもハッキリしない君も悪いだろ」残念!物間寧人は正論を吐いて見捨てる姿勢だ!

 

「「どっち(ん)!」」「アイエエ・・・」コジュウタは他に助けてくれそうなクラスメイトがいないか見渡すが、女子は全員知らぬ顔。男子達も巻き込まれるのを嫌ってか、距離を取っている!サツバツ!

しかし、これは実際コジュウタの優柔不断が悪いのだ。平安時代の哲人剣士、ミヤモト・マサシの“ツー・ラビット・ノー・ラビット”という(コトワザ)はあまりにも有名。(注釈:二兎追うものは一兎をも得ず)。

選ぶべき時が来たのかもしれない・・・。読者諸君も唾を呑むことだろう。

しかし、その時、ブラドキングの声。「すまんが補習組は不参加だ。夜の補習のせいで日中の訓練が疎かになっているからな。此方を削るとイレイザーヘッドと決めた」

「アイエエエ⁉Shut up(嘘でしょ)⁉」驚きのあまりポニーが手を離す!

「イヤーッ!」実際コジュウタでなければバランスを崩し、小大唯の方に倒れる不様(ブザマ)を晒していたことだろう!しかし、コジュウタは巨木めいた体幹で耐えた!

「ポニー=サン。ガンバッテください」「アイエエ・・・」

「ん」小大唯は赤点を取ったことを、ちょぴり感謝するのだった。

 

ブラドキングが言う。「A組の補習は5名。B組は3名か・・・イレイザーヘッド。提案なんだが、一組AB合同でやらせないか?流石に1人で森を歩かせるワケにもいかんだろ」

イレイザーヘッドは首を振った。「そうだな」

くじ引きの結果、ポニーはA組の緑谷出久とペアになった。

 

 

 

 

 

15分後。湿った土を踏みしめ、麗日お茶子とA組生徒、蛙吹(あすい)梅雨(つゆ)が歩く。懐中電灯の弱々しい灯りが、薄暗い森を照らす。不気味な雰囲気(アトモスフィア)

「怖いよ梅雨ちゃん。めっちゃ悲鳴(ひめい)()がっとる」

先に出発したA組生徒、耳郎(じろう)響香(きょうか)葉隠(はがくれ)(とおる)の悲鳴だ。

「手を繋ぐといいわ。大丈夫よ。私、平気なの」2人のカワイイな少女が手を取り合いながら進む。

 

その様子を木陰から見ている者がいた。「カアイイねえ」

(ヴィラン)が、来た。

 

 

 

 

 

 

同時刻。出発地点。緑谷出久とペアになったポニーは、A組生徒に混じりそこにいた。

(コジュウタとペアがベストでした)失礼(シツレイ)ながら、そう思う。今頃、彼女の思い人は恋のライバルと一緒に机を並べて勉強中だ。思わずムムッとするポニー。それに気が付いた緑谷出久が声をかけた。

「えっと、角取さん。大丈夫?」A組に1人混じるポニーを心配している。その雰囲気(アトモスフィア)を感じ取り、ポニーは笑った。「ダイジョブデース!」

ポニーは明るい性格だ。ムムッとしたが、それはそれとして楽しむべきだと考えた。

ポニーが言う。「悲鳴が聞こえマスね」「うん。こ、怖い?」「チョットだけ」

ポニーが笑う。その時だ。「え?」ポニーの身体が突如、超自然的な力によってひっぱられた。そして、頭部に迸る衝撃。鈍い音と共に視界が一瞬明るくなり、暗転した。

 

ドサリとポニーの身体が崩れ落ちた。

 

「え?」視線で追う事しか出来なかった緑谷出久が、崩れ落ちたポニーの側に立つ2人に視線を向ける。

2人組の男が立っている。「ギャハハハハ」爬虫類めいた外見の男が言う。「ご機嫌麗しゅう雄英諸君‼我ら(ヴィラン)連合開闢行動隊‼」

A組生徒、峰田(みねた)(みのる)が叫んだ。「アイエエエ⁉(ヴィラン)(ヴィラン)ナンデ⁉」

(ヴィラン)の襲撃。プロヒーロー達は即座に状況判断!一番近くにいたピクシーボブがポニーを助ける為に駆け出す!「キティから離れなさいッ‼」ネコパンチ!爬虫類めいた外見の(ヴィラン)、スピナーは跳躍回避ッ!もう1人の(ヴィラン)、マグネも下がる。ピクシーボブは追撃しない。優先するべきはポニーの安全だ。流石の状況判断!

しかし、マグネが邪悪に笑う。「まずは1人ね」ピクシーボブがポニーの身体に触れた瞬間、ワイヤーアクションめいて後方に弾き飛ばされた!「ンアーッ!」そのまま木の幹に衝突!力なく倒れる!

「ピクシーボブ!」虎が叫ぶッ!「動かないで!」マンダレイが制した!「敵の個性よ。まだわからない。迂闊(ウカツ)はダメ」虎は唸る。「動くなだって?」

(ヴィラン)の足元に横たわる少女。男達はニヤニヤと笑っている。

「此所で動かない奴は、ヒーローじゃあないよ!」虎が駆ける!マンダレイの言葉は実際正しい!(ヴィラン)の個性が不明のまま戦う行為は実際不利!

“急ぐと死ぬ”!とは、ミヤモトマサシのあまりにも有名な(コトワザ)

 

「2人目かしら」マグネは巨大な棒磁石めいた武器を構えた!マグネの個性は自身から半径4~5m以内の人物に磁力を付加する個性『磁力』だ。男はS極、女はN極になる。先ほど、ポニーを助けようとしたピクシーボブはN極同士の磁力反発によってレールガンめいて弾き飛ばされたのだ!

聡明な読者諸君は此所で疑問を持つことだろう。虎は・・・どっちだ?虎はタイで手術済みの彼は元女性である。果たして虎は個性『磁力』によってS極とN極のどちらに分類されるのか・・・?

答えは・・・どちらでもない!「イヤーッ!」「グワーッ!」虎のネコパンチがマグネを吹き飛ばす!虎は隙の無い動きでポニーを抱き上げると後方へ投げた!

それをマンダレイが見事にキャッチ!イシンデンシン(以心伝心)

学生時代から育んだ友情(ユウジョウ)が為せるノールック・インターセプトだ!

「負傷者が出た。マンダレイ。生徒たちを連れて一旦下がれ!」「・・・でも!」「問題ない!」

 

マグネは直ぐに起き上がった。大きなダメージが入った様子はない。スピナーはその隣であまりにも邪悪な大剣を取り出している。ピクシーボブは後方で気絶。此所でマンダレイが生徒たちを連れて離脱すれば状況は実際不利!しかし、虎は笑った。

 

「ピンチを覆してこそのヒーローよ」

 

マグネが口笛を吹く。スピナーは「悪くない」とニヤリと笑う。

虎の覚悟を受け取ったマンダレイは生徒たちに指示を出しつつ一時的離脱を決断。「皆私に着いてきて!委員長と尾白君はピクシーボブを担いで来て!いけるわね!」「「ハイヨロコンデー!」」「・・・虎、直ぐに戻るから!」「応」

遠ざかる足音を背中で聞きながら、虎はズキズキした痛みを腹筋に力を込めることで耐えていた。先ほど、マグネを殴った際、カウンターを受けていたのだ。

引石(ひきいし)健磁(けんじ)(ヴィラン)名、『マグネ』。強盗致傷9件。殺人3件。殺人未遂29件」

「あら、やだ。私ったら有名人」

虎はマグネの事を知っていた。界隈では名の知れた(ヴィラン)。既にわかったとおり、戦闘能力も高い。もう1人の(ヴィラン)がマグネと同程度なら、実際危険(アブナイ)だ。

「何をしに来た犯罪者」虎は問う。応えたのはスピナーだった。「落ち着け、虎。俺はお前を殺したくない」数多の刃物を組み合わせたあまりにも邪悪な大剣を担ぐスピナーは言う。

「俺の名はスピナー。ステインの意志を継ぐ者。生殺与奪の全ては、ステインの仰った主張に委ねられている。目的?とりあえずは逃げていった()()()()。ステインの終焉を招いたあのガキを、まずは殺す」「つまり・・・子供を狙う犯罪者か。変態が格好つけるんじゃないよ」「なんとでも言うがいい。俺は彼の夢を継ぐ者だ」

スピナーがあまりにも邪悪な大剣、スーパーナイフナイフソードを構えた。

マグネは巨大な棒磁石めいた武器を地面に置く。虎に個性が効かないなら、無用だ。殴って殺すと、拳を鳴らした。

(ヴィラン)は2人。虎は1人。死地を征く。

 

 

 

 

 

 

一方その頃、マタタビ荘にて補習を受けていたコジュウタは椅子から立ち上がる!そして、勢いよく言った!「答えは3デス!」「・・・違う。問題をよく読め」「アイエエ・・・」

コジュウタは着席。「ん」小大唯に励まされた。

その時だ。脳内に響くマンダレイの声!(((皆!)))個性『テレパス』による通信だ!

 

((((ヴィラン)2名襲来‼他にも複数いる可能性アリ!動ける者は直ちに施設へ‼会敵しても決して交戦せず撤退を‼》)))

 

物間寧人が呆然と言う。「は・・・⁉ナンデ(ヴィラン)が―――・・・」

イレイザーヘッドとブラドキングは互いに視線を交し、即座に状況判断。「ブラド。ここ頼んだ。俺は生徒の保護に出る」イレイザーヘッドが教室を出る。

「―――バレないんじゃなかった⁉」教室の中から聞こえて来た物間寧人の叫び。イレイザーヘッドは廊下を走りながら、奥歯を擦る。雄英は情報の秘匿に万全を期した。生徒の親すら、合宿場所を知らないのだ。ならば、情報が漏れたのは・・・「考えたくないな・・・!」

イレイザーヘッドは殺伐たる現実を前に、思わず呟くのだった。

 

 

「―――バレないんじゃなかった⁉」物間寧人は頭を抱えている。小大唯は不安げに隣を見た。コジュウタは静かに目を閉じていた。「スゥー・・・ハァー・・・」

 

 

 





ニンジャスレイヤー原作の第二部を読んでいるのですが、佳境を迎えています。
まさかロード・オブ・ザイバツの正体が彼だったとは・・・イグジョーション=サンが知ったら、なんと言っただろうか・・・。
やっぱりニンジャスレイヤーは最高ですね!
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