ドーモ。ヴィランスレイヤーです。これはニンジャが来てヴィランを討つ物語。 作:白白明け
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ある日の放課後。ポニーは決断的
そんな物騒なやり取りを聞いて、艶のあるウェーブのかかった黒髪と尖った目つきが特徴の少女、取蔭切奈は止める所か煽る。「いいぜやっちゃえ」
取蔭切奈は長い舌とギザ歯を覗かせて笑う。「えー。拳藤は男子の味方か~」完全に揶揄いモードだ。
拳藤一佳は取蔭切奈をあしらいながら、ポニーに問う。「大体、その・・やっぱコジュウタと付き合っていたのか?」その顔は少し赤くなっていた。コジュウタとポニーは、入学初日から一緒に登校していた。その後もしばらくの間、二人は一緒に昼休みを過ごしている。初めのうちは同じ留学生同士、気が合うのだろうとクラスメイト達から思われていた二人だったが、お互いに同性の友達ができてからも、週に二日は二人だけで休み時間を過ごしていた。
取蔭切奈は言う。「付き合ってなきゃあの距離感はないでしょ」小森希乃子も激しく同意だ。塩崎茨は何かに祈っている。「業火に焼かれて」「それもそっか」四人の視線が、ポニーに集中する。
ポニーは「YES」と言いたかった。けれども「まだコクハクは、されてないデス」ポニーは机に突っ伏した。アプローチはかけている。彼からの反応だって悪くない。けれども明確な言葉で、好意を伝えられたことはなかった。「ケタケタ、
ラブレター。それはしたためた恋文を下駄箱に忍ばせる、日本に古くから伝わる雅で奥ゆかしい愛の告白である。「それはわからないじゃん」「コジュウタに聞いたら、大切な人への手紙って言いマーシタ」「聞いたの?流石アメリカ人」「何時までも私に届きまセーン」「自分への手紙って勘違いしていたノコ?」「ポジティブ。流石アメリカ人」「傲慢は罪です。悔い改めて」「オーノー、さっきから塩崎がシンラツです」
話題は気になる男子に変わる。「
「コジュウタさん。でしょうか」「アイエエ!コジュウタ?コジュウタナンデ⁉」ポニーは突然のライバル出現に慌てふためき、他の面々は色めき立つ。「おお、宣戦布告。やるねー」「ラブコメ展開きたノコ!」「終わり!もうこの話は終わりデース!ムー!」取蔭切奈がポニーの口を塞ぐ。「因みに何時から?」「実は戦闘訓練の時から気になっていまして」「あー、チームメイトだったし、あの活躍をみたら気にはなるよねー」「ムー、ムー」「確かに鉄哲を倒したのはスゴかったかな」「普通に格好よかったノコ」「ムー!ムー!」「それで惚れちゃった感じ?」「いえ、そういう訳では・・・ただ、あの時、知ってしまったのです」取蔭切奈の手を除けたポニーが、塩崎茨に詰め寄った。
「まさか⁉コジュウタのマスクの下のビューティーフェイスに気づいてしまったのですか⁉」「え、コジュウタって素顔イケメンなの?」イケメン好きの取蔭切奈は興味深そうだ。
「
戦闘訓練の際、モニタールームでコジュウタと回原旋の戦闘を見ていた生徒たちは2人のやり取りを知らない。定点カメラにマイクは付いていなかった。しかし、塩崎茨はコンビだったコジュウタと繋がっていた小型無線で2人の会話を聞いていた。「回原さんは試練を乗り越えた。素晴らしいことです。導いたコジュウタさんも素晴らしい」
しかし、『オレは母を
意図せず聞いてしまった彼の過去を、塩崎茨は気にかけていた。
決断的
放課後、鉄哲徹鐵に誘われてホイホイ取付いてきたコジュウタが問う。「なにしに行くの?」回原旋は苦笑した。「今更だな」
コジュウタの問いに物間寧人が答えた。「前に僕らの授業がA組の所為で中止になったでしょ。文句を言いに行くのさ」
それを鉄哲徹鐵が直ぐに否定した。「違えェ。A組が
「ヤレヤレ」と身振りで示しながら、物間寧人はコジュウタの肩に手を置いた。
「君はどう思う?もし入試1位の君がA組に居れば、チンピラまがいの
コジュウタは首を横に振る。「バカナー」
1年A組が
「怪我を負った中にオールマイト=サンも居た。実際アブナイ。“身体が元気でも首を刎ねれば死ぬ”」(注釈:此所では、何があるかわからないの意)
「ふーん、弱気だね。僕としては君にはもっと堂々としていて欲しいんだけど」
「ナンデ?」
「前にも言ったけど、どうあれ君はB組の顔なんだ。僕は舐められるのはイヤだ。頼むよ」物間寧人の表情には真剣味の
鉄哲徹鐵が人だかりを見ながらに言う。「こりゃ、なんだァ?」回原旋は背伸びをしながらA組の教室の入り口をみるが、人だかりが多すぎて見えない。「体育祭も近いし、敵情視察も兼ねて皆、話を聞きに来てんだよ。俺たちと同じだ」物間寧人は面白くなさそうな様子だ。「ふーん、一躍有名人ってワケ。A組はどれくらい調子に乗っているのかな」「話を聞くのは、無理かもなァ」「出直そう。戻ろうぜ」「アッハイ」
その時、A組の入り口から人だかりに向けて放たれる声があった!
「意味ねぇから、どけモブ共!」
ヤンキーの態度に回原旋が眉を潜める。「随分な態度だな。誰だアレ?」
物間寧人は博識である。A組をライバル視する彼は、彼らを小馬鹿にする努力に余念がない。「たしか爆豪勝己。入試2位だよ。どうする1位。ケンカ売られているよ?買うかい?」「ケンカすれば同じ穴のラグーン」「だがァ、言われっぱなしは性に合わねェ。俺ァ行くぜ」鉄哲徹鐵は人混みをかき分けてズンズンと進んで行った。3人はそれを見送った。
教室前に集まった人だかりの中に紫色の髪をしたのっぽの少年、心繰人使の姿があった。心繰人使は憤る。確かに放課後の教室前に
「どんなもんかと見に来たが、随分と偉そうだなあ。ヒーロー科にも、こんな奴が在籍しているなんてなあ」
爆豪勝己がガンを飛ばす。「ああ⁉」心繰人使は畏れずに人混みの前に出た。「普通科とか他の科はさあ、ヒーロー科落ちたから入ったって奴、けっこう居るんだ。もう少しマシな憧れで居てくれよ」「ハッ、入試に落ちた雑魚が何か言ってら」「・・・体育祭、リザルトによっちゃ、ヒーロー科編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りらしいよ」
心繰人使の言葉に教室内にいた緑髪の地味目の少年が驚いた様子を見せていた!入学後も生徒に危機感を与えて成長を促す校風!流石は雄英ヒーロー科!
「入試で応援された。敵情視察?少なくとも
人だかりの中でそれを見ていた物間寧人は指を鳴らす。「彼、いいね。僕は君に彼のような気概を求めているんだ。わかるかいって、アレ?」物間寧人はコジュウタの肩を叩こうとしたが、先ほどまで居たコジュウタの姿がない。「回原、コジュウタどこ行ったの?」「あれ、ホントだ」コジュウタは消えた。帰ったのか?否、チガウ!コジュウタはいつの間にか、人だかりの前!心繰人使と爆豪勝己の側に居た!
コジュウタは突然、二人の前に現われて奥ゆかしく
「ドーモ。コジュウタ・フジキドです」
「アイエエ!誰だテメェ⁉」流石の爆豪勝己もこれには
「どーも、フジキドさん。改めて、その、心繰人使です。ヒーロー科はダメだったけど、普通科には入れた。あんたが応援してくれたから、まだ
心繰人使は認められた。そんな気がした。
「だからッ、誰だテメェは‼」
爆豪勝己は二人のやり取りを間近で見せられ、イライラを爆発させる。コジュウタは爆豪勝己に向き直り、再び両手を合せて奥ゆかしく
その時、人だかりの中から呟かれる。
「あれ、オタッシャデーの人だ」
そこからざわめきが広がっていく。「ほんと、オタッシャデーの人よ」「オタッシャデーの人?」「私、実技試験の時にあの人に助けられたの!」「俺も!俺もされたッス!オタッシャデーって!」“オタッシャデー”。それはコジュウタが雄英ヒーロー科実技試験の時に助けた人々にかけて回った言葉である。
心繰人使のように、ヒーロー科には入れなかったけれど、それでも雄英に憧れて普通科や他の科に入った学生は大勢いる。
人だかりの中に、心操人使の他にも、実技試験の際にコジュウタに助けられた生徒は何人もいたのだ!
「オタッシャデーの人!あの時はありがとうございました!」「オタッシャデーの人!また会えてうれしいッス!「オタッシャデーの人はやっぱり合格していたんだなあ」「当然よ!だって確かオタッシャデーの人は―――
―――入試1位なのよ!」
人だかりをウザがっていた爆豪勝己は目を見開き、勢いよく振り返る。そこには何食わぬ顔をしたコジュウタが立っている。「テメェが、入試1位だと」「アッハイ」爆豪勝己は
「戦闘訓練でデクに負けた。氷の奴を見て敵わねえんじゃって思っちまった。ポニーテールの奴の言うことに納得しちまった。USJで
しかし、それが“2番”が“1番”に
爆豪勝己がコジュウタの胸ぐらを掴みあげた!
解放されたコジュウタに回原旋と物間寧人が駆け寄る。「コジュウタ!大丈夫か?」「ダイジョブダッテ!」「大丈夫じゃなさそうだね。挨拶をしただけの相手に手をあげるなんて!これは問題だよ」物間寧人はA組を責める口実ができたので嬉しそうだ!「ブラキン先生に言いつけてやる!停学だあ!」小物ムーブ!そんな物間寧人を回原旋が小突く!
一触即発か!しかし、コジュウタは事を荒立てるつもりはない!決断的に状況判断。三人を連れて、この場を離れることを選択。「帰ろう。帰れば、また来られるから」コジュウタの意図を察し、物間寧人は溜息を吐いた。「それもミヤモトマサシの諺かい?」「チガウ。艦これ」「君、ゲームとかするんだ」
去りゆくB組の面々に、爆豪勝己は叫ぶ!
「待てや!」
彼らは振り返る。
「ナニか?」
「
コジュウタは瞳に鬼火めいた青い光を宿して言った。
「オタッシャデー」