俺も来たで『こっち側(異世界)』   作:デンドロビューム

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三度目

なんでやなんでやなんでやなんでやなんでや!!!!!

なんでまた死ななきゃならんねん!!

 

一回目は油断や、真希ちゃんに負けたんは読み違えた俺のミスや

けどそのお陰で俺は呪霊の身体を手に入れられた

 

じゃあ二度目はなんや?

 

乱入してきたアイツらのせいか?

それとも今回も読み違えか?

領域使ったんが間違いか?

 

それとも、俺はまだアッチ側に行けてなかったんか?

 

分からん分からん分からん!!

 

そうか

 

最初っから殺されるような事しなければ良かったんや

 

周りの女や雑魚どもに気つかうんはムカつく

せやけど、そうすれば俺は殺されずに禪院家の当主に成れてたかも知れん!

 

……てか、此処はどこやねん

真っ暗で周りよう見えんし、俺死んだんとちゃうん?

 

まさかまた生き返ったんか?

だとしたら好都合や!

 

今度は善人のふりして、強さと人柄で周りの雑魚ども味方につけて、前よりもっと強くなったる!

アッチ側の甚爾くんと悟くん、二人に追いついたる!

 

《確認しました。ユニークスキル「偽善者(カタルモノ)」を獲得》

《成功しました》

 

何やこの声?

喧しい、まるで呪霊に成った時から居たコガネとか言う式神みたいや

 

《確認しました。ユニークスキル「案内者(オシエルモノ)」を獲得》

《成功しました》

 

さっきから獲得した獲得した五月蠅いねん!

 

《個体名:禪院直哉の生前の肉体情報を解析》

《成功しました》

 

《ユニークスキル「投射呪法」を獲得》

《成功しました》

 

《続いて呪力の解析及び再現》

《失敗しました。代行処置として呪力を魔素と代替可能とします》

 

何や、いま投射呪法言うたか?

なんで俺の術式知ってんねんお前

 

《悪意および魔素をマテリアルとした肉体を構成》

《成功しました》

 

《固有スキル「呪力干渉」を獲得》

《固有スキル「滞空」を獲得》

《成功しました》

 

さっきから魔素魔素言うてるけどなんやねん、その魔素って

さっさと答えろや!

 

「おいお前聞いてるんか!!」

 

……森?

 

「あ?」

 

何や此処、さっきまで暗闇で変な声してた思ったら今度は森の中かいな?

気味悪いわ、もしかしてここがあの世ってやつなんか?

 

て言うか体はどうなっとんの?

 

「前みたいに芋虫のままだぜ!」

 

こいつ、コガネか?

でも若干呪霊の時に見たのとは呪力の流れとかが違うな

相変わらず癇に障る声出しおるわ

 

しっかしまた芋虫からスタートなん?

また脱皮せなアカンやん

あれベタベタして気持ち悪いんやけど

 

ん?

 

なんやあれ、あの青っぽくて丸っこいヤツ

見た感じ俺と呪力は同じぐらいやな

けど、勝てなくはないわ

 

せっかくやし、景気づけと術式試す為にあれ祓ったる

 

今の俺の体は呪霊や

せやから人間の頃と違って加速も動きも多少は無理して作れる

つまりは――!

 

 

ビシュゥゥゥ

 

 

パンッ

 

 

ドゴン

 

 

「あー、あは、あ"ははは!」

 

こう言う事も出来るちゅー訳や

 

あ?なんやまだ生きとったんか

まあええ、すぐに祓ったる!

 

 

 

 

 

 

なんだこのデッケー芋虫!

身体がでっかい割に速すぎるだろ!

 

やっと洞窟から出たってのに幸先悪すぎる!

 

「まずはお前の事"祓ったる!

 もう殺ざれるようなヘマ"はせん

 最高速度でブチ抜いたる!」

 

何だコイツ!

速いだけかと思ったら言葉まで喋りやがった!

まあ俺はスライムだから物理攻撃とか聞かないんだけど

 

ん?

待てよ?

コイツ「もう殺されるようなヘマはせん」って言って無かったか?

もしかしてコイツも転生者なのか!?

 

なら日本語が通じるはず!

よし!一か八か話しかけてやる!

 

僕は悪いスライムじゃないよ!!!

 

「うわっ!喧"しい!!」

 

あ、音量設定ミスッちまった

 

いや、そのお陰で芋虫野郎の動きが止まってる!

今の内に!

 

「うわっ!今度ば纏わりついてくるなや気色悪い」

 

「おい、芋虫野郎!お前ももしかして転生者なのか!?」

 

「ああん!!?芋虫野"郎やと――

「おう!こいつは死滅回游の元泳者(プレイヤー)の禪院直哉ってんだ!親戚の真希って奴に殺されちまって此処に来ちまったんだ!」

 ――言うなや!!!」

 

なんだ?この羽の生えたチョココロネみたいなの

 

「俺はコガネ!直哉のユニークスキルで生み出された案内役の式神だ!」

 

なるほどコガネか

てかこの直哉って奴もユニークスキル持ってるのか

もしかしてあの速さもスキルによるものなのか?

 

「おい!無視すんなやお前!さっさと離れんか!」

 

「その前にもう一度聞くぞ、お前も転生者なんだな?」

 

「転生者?知らんわそんなん

 気が付いたら此処に居ったねん!」

 

決まりだ!

強力なスキルを持って気づいたら此処に居た魔物

間違いなくコイツも転生者だ

 

「ほら答えたやろ、離れろや!」

 

「ああ分かった

 けど、離れたからって俺に攻撃するなよ?」

 

「ええで、とりま攻撃はやめたる」

 

よし、安全の確保は出来た

まずは話を聞くところからだ

 

「それでお前の名前は?」

 

「さっきそこの式神が言うてたやろ

 俺の名前は禪院直哉や」

 

確かに、そういえばさっきコガネが死滅回游だとか泳者(プレイヤー)だとかと一緒に言ってたな

 

「そうか、俺はリムル

 リムル・テンペストだ」

 

「リムル?

 君日本人じゃないん?」

 

「いや、前世は名前は三上悟だ

 ただこの世界では前世の名前なんて意味が無いらしくてな

 と言う訳で、新しくこの世界で付けてもらった名前なんだ」

 

「ふーん、三上くん

 いやリムルくんか

 ほんで?俺に話しかけ始めたからにはなんか言いたいことがあるんやろ?」

 

たしかに直哉の言った通りだ

 

俺はこの世界に来てまだ間もない

だからヴェルドラ以外に家族・友達・仲間と言える存在が居ない

それは少し寂しく感じる

だから――

 

「俺と友達にならないか?」

 

 

 

 

 

 

友達?

何言いだしてるんコイツ?

 

「別に嫌なら断ってくれても良いんだ

 だけど、俺とお前以外にこの世界に"転生者は"居ないかもしれない

 だから、同じ転生者同士で仲良くしないか?」

 

なるほどな?

 

前までの俺なら「雑魚が何言ってんねん」言うて断っとった

 

けど今の俺は違う

 

俺はこれから人に慕われて生きていくて決めたんや

だから

 

「ええで、その話乗ったる

 これから仲良くしていこうや、リムルくん」

 

「ああ、よろしくな直哉!」

 

まずはリムルくん、君からや

 

「じゃあさっそくだけど直哉、お前ってこの世界での名前って持ってないよな?」

 

「ん?せやね

 持ってへんよ」

 

「だからお前の名前を俺が考えてやるよ!」

 

「そう?

 ええで、じゃあカッコいいの考えてや」

 

「そうだな……」

 

パパ以外に名前付けられるっちゅうんはあれやけど、今はまあしゃあないわ

 

「うーんでも、やっぱナオヤ以外しっくり来ないな

 よし!お前の名前は今日からナオヤ・テンペストだ!」

 

まんまやな

まあこっちもパパに貰うた名前が変わるんはあれやったからな

 

それよりも気になんのは

 

「テンペスト?

 なんで俺もリムルくんと同じテンペストなん?」

 

「ああ、このテンペストってのはいわゆる苗字みたいな感じで、俺とお前が同格、つまり友達だって示してるんだ」

 

なるほどな

まあ確かにリムルくんの呪力は俺と同じぐらいあるからな

 

「ていうかなんでリムルくんそんな詳しいん?」

 

「それはだな、暴風竜ヴェルドラって奴が教えてくれたんだ」

 

「ヴェルドラ?強いん?そいつ」

 

「そうらしいぞ?なんでも世界に4体しかいない竜種の内の一体らしい

 俺の名前もあいつに付けて貰ったんだ」

 

ふーん

そら強そうやな

とりあえず当面の目標はそのヴェルドラを倒す事やな

 

ほんでソイツを超えた暁には、俺もアッチ側に行ったる

 

「因みにヴェルドラも俺達と同じテンペストだ」

 

「ホンマに?」

 

ほんならいつでも戦いたいときに戦えるやないか!

それにリムルくんの知り合いなら、リムルくんから話聞いて幾らでも対策できる

 

「ああ、そうだ

 まあ、何はともあれこれからよろしくな!ナオヤ!」

 

「こっちこそ、改めてよろしく頼むわ」

 

俺は一度真希ちゃんに殺されて呪霊になって、もう一度殺されて今度は異世界に来てもうた

 

でも今度はヘマも、恨まれる様な事もせえへん

ひたすら強くなって、味方増やしまくって

 

とにかくこの世界でどんな奴もブチ抜けるようになったる!

 

見ててや甚爾くん

俺はこっち(異世界)でアッチ側を超えたる!!




「偽善者」の効果は強制的な健全な精神の植え付けが主です
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