龍が転入してきて5日
クラスメイトもなんだかんだで馴染んできたようだった。
未だにギクシャクしている人もいるが・・・・・
そんな日の放課後
龍はある場所に向かっていた。
「・・・・・・・・ここかな?」
目の前にあるのは体育館。今は放課後のため、中から部活動の練習をしている音が聞こえる。
龍はある目的でこの体育館の部活の見学に来た。
「さーーてと、どんな反応するかなーー?」
入口の前に移動しながら、バックに入っていたお菓子を食べる。
今回はアーモンド入りの板チョコ。
パキッという板チョコの音と噛む瞬間に鳴るアーモンドのコリコリという音と食感が爽快な、お気に入りの菓子の一つ。
「・・・しっつれーしまーーす」
扉を開けて中に入る。中では目的の部活、バスケ部が練習していた。
「ん?わぁ!!えっとー…………あ!最近転入してきた村崎時くん!!全員練習一旦やめてーー!!」
茶髪をゴムで止めている部長らしき女子が、練習中の他の女子を集める。集まってきた部員から「ねぇ、もしかして…」とか「え、まさか…」とか言ってるのが聞こえる。
「(俺のこと知ってる人なのかな?)」
自分がどんな人物なのか認識できているため、そんな考えが龍の頭を過ぎった。
「バスケ部のみなさん、こんちは~村崎時で~~す」
第一印象は大切ということは社長になってからわかっているが、自由気ままに近い龍はいつもどうり、マイペースな挨拶する。
「こ、こんにちは。それで、何か御用ですか……?」
全然覇気を感じない。と龍は考えるが、そういうわけではない。龍の巨大な身体と放たれている存在感で緊張してるのだ。
「あ~~、そんな堅くなんなくていいよ?俺より年上なんだし。それよりさっきから聞こえないようになんかしゃべってるようだけど聞こえてるよ?周りのみなさん」
「「「「「「ギクッ!!」」」」」」
先ほどから聞こえる声がどうしても気になり、忠告しておく。するとほとんどの部員が反応する。
「なんか聞きたいことあるの~~?」
本人は興味半分で聞く。知ってる人が本人かどうなのか確認したいだけなんだろうと予想しながら。
「あ、あのーー、ちょっと聞いていいですか……」
「な~~に~~~?」
すると女子が一人前に出てきた。たぶん周りから「聞いてきなよ」といったことを言われて来たのだろう。龍は女子に何が聞きたいのかを聞く。
「あ、あの………リュウ・パープルタイm「そうだよ~~。俺はリュウ・パープルタイムだよ~~。アメリカのプロバス選手の~~」・・・・・・・え、」
「「「「「「ええええええぇぇぇーーー!!!??」」」」」」
一斉に驚く部員達。彼女らのほとんどは中学からバスケをやっているため、若干15歳でプロバスケの選手になったことで有名な龍は男子であれ憧れである。そんな存在に出会ったため、驚かずにはいられなかった。
「んで、俺がここに来た理由なんだけどさーー」
「なななな、なんでしょう!!」
龍のことを知ったため、先ほどより緊張するようになった部長が話しかける。
すると龍はとんでもないことを口にした。
「今日から俺がこの部の監督ね」
「え?」
「「「「「「・・・・・・ええええええぇぇぇーーー!!!??」」」」」」
再び、叫びだす女子バスケ部だった。
「はい」
バシンッ!!
「ハァ、ハァ、ハァ………」
「こ、これでも、ハァ、ダメだなんて………」
「ヒィー、ヒィー……」
部員のほとんどが荒い息を吐いている。
龍と部員がやっているのは1対5で10分間のミニゲーム。無論、1が龍で、5が部員だ。
龍はすでに『学園から監督になる許可は取っている』といい、現在は実力を知りたいということだ。
そして現在の得点は
16対0
ちなみに16が龍で、0が部員。全面コートでやっているが、圧倒的に龍が押している。
理由は2つ。1つは龍の攻撃方法。3ポイントシュートを撃てるが、その射程距離がコートの中央よりやや下がる場所でも正確無比に撃てる。そして龍の巨体に女子が届くはずもないため、体制が整えば簡単に点を許してしまう。
龍はダンクもしているが、その時の勢いでディフェンスは吹き飛ばされ、すぐにカウンターに移れず、離れていても、龍は足の長さと速さですぐにゴール下へ戻られるため、反撃も途中で終わってしまう。
そしてもう1つ。龍のポジションである
結果、部員は攻撃を止めることもすることもできない状態であった。
「ん、10分か。じゃあ休憩ね~~」
そしてタイムアップ。龍は多少汗をかく程度だが、ゲームをしていた部員は全員、呼吸を整えようとしながらその場で倒れた。
「・・・・・・水分摂りなよー。じゃないと体がきついだろうからーー」
注意して、バックにあるタオルで汗を拭き、スポーツドリンクを飲む。
「(・・・・・・まあ、鍛えてあげるか~)」
そんなことを考えながら練習のメニューを考えていた。
夕方
「んじゃ練習終わりねーー」
「「「「「「は、は~~~~い………」」」」」」
龍のメニューは部員達は自分達の能力上、それにはまず基礎を固めることから始める。といわれたため、筋トレやランニング、シュート練習なども龍がギリギリ動けるというレベルの量に変更した。
結果、今は息を荒げていた。
そして彼女達は『龍さんは鬼監督だ・・・・・・』と一斉に思ったのであった。
一方、龍は
「(帰ってお菓子食べよ)」
それなりに楽しめたため、呑気にお菓子のことを考えていた。