連邦深夜ラジオ部   作:もりもりバナナ

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ふんふふふ〜ん♪

皆からのお便り待ってるよ〜ん♪



二夜目

 

……聞こえてますか。

こちらはキヴォトス、深夜〇時。先生の深夜ラジオ、二日目です。

 

昨日は思ったより便りが来て、正直ちょっと驚いた。深夜って、みんな静かにしてる時間だと思ってたからね。でも実際は、考え事が一番うるさくなる時間らしい。先生も同じだ。

 

今日の放送室は、昨日より少しだけ落ち着いてる。机の上の書類は相変わらずだけど、コーヒーはまだ温かい。こういう小さなことが、深夜をやり過ごす支えになる。

 

このラジオは相変わらず、答えを出す場所じゃない。

分からないことは分からないまま、言葉にしてみる場所だ。

昨日みたいに軽い質問でもいいし、ちょっと重たい話でも構わない。

 

匿名でいい。途中で切れててもいい。

今夜も、届いた声から拾っていこう。

 

じゃあ――

二日目、最初のお便りをどうぞ。

 

 


 

 

ペンネーム『00』より

 

 

『おう先生、最近深夜ラジオ始めたらしいな。やったからには最後まで突き通せよ!……じゃなくて、先生。質問があるんだ。どうやったらゲームが上手くなれるんだ?最近チビどもに負け続けてて腹が立つんだよっ!』

 

……こんばんは、ペンネーム「00」。

聞いてるよ。ちゃんと続けてる。逃げてない。そこは安心していい。

 

ゲームが上手くなる方法、か。

正直に言うとね、「才能」とか「反射神経」って言いたくなる気持ちは分かる。でも、先生が見てきた限り、一番効くのはそこじゃない。

 

負けた理由を“自分の外”に置かないこと。

これができる人は、確実に強くなる。

 

「相手がズルい」「運が悪い」「キャラ性能がおかしい」

……そう思う瞬間、あるよね。先生もある。でも、その時に一回だけでいいから考えてみてほしい。

「じゃあ、次は何を変す?」

 

チビたちはね、負けても平気な顔で同じことを何回もやる。恥もプライドも置いてきてる。

大人は逆だ。負けると悔しくて、次から慎重になりすぎる。結果、動きが硬くなる。

 

だからコツを一つだけ言うなら――

一回だけ、どうでもよく負ける。

勝とうとしないで、試す。変な動きする。普段やらない選択をする。

それで負けても、「あ、これはダメか」で終わり。感情を切り離す。

 

それができるとね、不思議と勝率は後からついてくる。

 

腹が立つってことは、まだ本気だってことだ。

本当にどうでもよくなったら、悔しくもならない。

 

……次に勝ったら、何も言わずにニヤッとしてやるといい。

それが一番、効くから。

 

 


 

 

ペンネーム『とある委員長』より

 

 

『休みが欲しい』

 

 

……こんばんは、「とある委員長」。

短いね。でも、この時間にその一言を送ってくるの、だいぶ切実だと思う。

 

休みが欲しい、か。

それってたぶん、「何もしない時間」だけじゃなくて、責任から少し離れる時間のことだよね。委員長って肩書きが付くと、不思議なことに、休んでても頭だけはずっと動き続ける。「自分がいない間に何か起きたら」って。

 

先生はね、昔こう思ってた。

「自分が倒れたら、もっと大変になる」

だから無理をするのが正解だって。

 

でも実際は逆だった。

限界まで頑張って、ある日いきなり動けなくなると、周りはもっと困る。引き継ぎも、準備も、何もないから。

 

休みってね、サボりじゃない。

仕事を続けるための作業だ。

 

全部止めなくていい。

半日でもいいし、頭の中で「今日は考えない」って線を一本引くだけでもいい。完璧に休めなくても、「休もうとした」って事実は残る。

 

委員長が休む姿を見せるのも、仕事のうちだよ。

「この役割でも、人間は休んでいい」って示すことだから。

 

……今夜は、ラジオを聞いた分だけ、少し肩の力を抜いて。

休みは、取るものじゃなくて、作っていいものだから。

 

次のお便り、待ってるよ。

 

 

 

___あといつでも吸ってあげるからね。

 

 


 

 

ペンネーム『貴方様の正妻』より

 

 

『貴方様♡愛してますわ♡』

 

 

……こんばんは、「貴方様の正妻」さん。

……深夜ラジオにしては、ずいぶん強い電波を受信したね。ちゃんと届いてるよ。ありがとう。

 

でもね、まず一つだけ言わせて。

正妻かどうかはさておき、こうして想いを投げてくれる気持ち自体は、素直に嬉しい。ラジオって、声は届くけど顔は見えないでしょう? それでも「聞いてるよ」って伝えてくれる人がいるのは、放送してる側としては救われる。

 

ただ、先生は思うんだ。

「愛してます」って言葉は、相手を縛るためじゃなくて、自分の気持ちを確かめるための言葉だって。深夜に送ってくるなら、なおさらね。眠れない理由が、誰かを想う気持ちだったなら、それは悪くない。

 

先生は特定の誰かのものじゃないし、このラジオも、誰か一人のための場所じゃない。でも、こうして声を届けてくれた人の存在は、ちゃんと大事にしてる。

 

今夜は、その「好き」という気持ちを抱えたまま、少し楽に呼吸して。

ラジオは逃げ場でいい。

独占しなくても、想いは消えないから。

 

……さて、次のお便りに行こうか。

 

 


 

 

ペンネーム『キモトスより愛を込めて』より

 

 

『先生の性癖ってありますか?』

 

 

……こんばんは、「キモトスより愛を込めて」。

うん、その質問も来ると思ってた。深夜ラジオだしね。

 

ただ、言い方はちょっと整理させてほしい。

先生の「性癖」って言われると、期待されてる方向は分かるんだけど――

 

 

 

足。

 

足がめっちゃ好き。

 

自分でも驚くほど脚フェチ。

 

だってよくない?あの華奢な足を……見てるだけで心が踊るよね。

私の身の回りには足がきれいな子がたくさんあるから、毎日がやばいよ__ね。

 

最近は黒ストッキングにハマってるんだ。

以前まではブーツも黒靴下も好きだったけど、あのナイロン製の防備から覗く足がとても良いよね。

 

嬉しいです。

 





皆様からのお便り待ってます!

なにかペンネームがなければ、その人のネームで投稿させていただきますので。
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