【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
事前に言った通りチェスの描写はしません。
12:15投稿予定やったのに予約投稿するの忘れていたのでもうこのままいきます。
Aルート3
「認めましょう綾小路くん。やはり、あなたは天才です」
「そうか」
結論を述べよう。清隆の勝ちである。一手一手の間にほとんど隙がなく、思考時間はどこに行ったのだ適当にやってるんじゃないか?と言いたくなるほどに凄まじい速度でゲームが進み、自分が気づかないうちに盤面は終わりを迎えていた。
「まさか彼を呼んでくるとは思いませんでしたが、約束も約束。わかりました、私も葛城くんに歩み寄ることとしましょう。ただし、私の方針は変えませんからね?」
「うん。それでいいよ、葛城にはまたこっちから言うから。貸しあるし」
「……ふふ、あなたは面白いですね。私と綾小路くんの関係を知っていることといい、そんなあなたを無人島試験にまで見過ごしていたことを後悔してしまいそうです」
「自分はそこまで言われる人ではない」
「そうだコイツは雑魚だ」
「ぶち殺すぞ?」
「文句を言うなら俺とチェスをやるか?」
「やってやろうじゃねぇかお前殺すためにこちとらレベル5のCPUにようやく勝てるようになったところだぞ?」
「レベル10にハンデありで勝てるが?」
「参りました」
自分は遥か高みにいる綾小路へと土下座をかまし、綾小路はそんな自分の背中に乗る。重いわお前っ
「……一つ聞きたいのですが、お二人はどのような関係なのでしょうか」
「「親友」」
「……人肌の温もりを教えてあげたかったのに」
坂柳が何か呟いている様子だがなんと言っているのだろうか。耳を凝らしていなかったので聞き取ることはできなかった。
「まぁ、そういうことで夏休み明けからよろしくね。葛城にもその時言っておくから」
「嶺二、このあとファミレス奢るの忘れるなよ。」
「了解、我Aクラスの財力を見せつけてくれるわ」
「あぁ」
「……」
その後、神室がずっと盗み聞きしてたことが判明し、事勿れ主義の清隆のためにも他言無用と厳命が下されていた。
坂柳に約束を違えないように確認してその場を去る。その後は清隆と共に二人で歩いていたのだが、なぜかその後ろを坂柳と神室も歩いていた。堂々としたストーカーである。
たまたま同じ場所を歩いているのかと思えばなぜかファミレスにまで来て、自分が店員さんに二人と言おうとしたのに割り込んできてまで四人と言って同じ席についた。
「なんで同じ席なの?」
「いいじゃありませんか。感動的な再会をあれで終わらせてしまうのは勿体無いでしょう?」
「言っとくけどお前らには奢らんぞ?」
「問題ありません。よければお二人の分も私が奢りましょうか?」
「マジで?あとから恩ぎせがましくしたりしない?」
「そんな恥知らずなことはしません」
「ダメだ俺が奢られるのは嶺二と決まっている」
「素直に坂柳に奢られとけよ。自分も出費減るから嬉しいんだけど」
「ダメだ」
「ちっ」
「……わたしが、わたしがおしえる、はず」
坂柳の霊圧が不思議と強くなっている気がする。
店員さんに注文をしたのち、自分はドリンクバーを取りに行こうと思ったのだが清隆に止められる。任せとけと謎に自信たっぷりだ。嫌な予感がしながらもいかせる。なお、坂柳の分は神室が取りに行く。
「さて、佐原くん」
「はい」
「あなたと綾小路くんは親友、なんでしたか?」
「そうだね」
「彼のことを知った上で、そして彼が天才であることもわかった上で、彼の性質を理解した上で、そう言うのですか?」
「うん。清隆も自分が知ってることを納得の上で今の関係」
「そうです、か……」
そして、ドリンクバーを取りに行った二人が帰ってくる。清隆は謎のドリンクを自分に手渡してくる。何かと聞くが、答えないので飲む。吐き出しかける。麦茶とコーラとカルピスとジンジャーエールを同時に飲み込んだ気分をしている。
よくわかった平然とした様子で言う綾小路の口にぶち込む。そして、清隆が飲んでいる普通のコーラらしきものを奪いとる。また吐きかけた。コーラの色してるのに全く味がコーラじゃない。
「わざわざコーラ以外のジュースを混ぜてコーラの色に調整したからな」
「お前どこでドリンクバーの混沌ジュースなんて学んだ」
「お前」
「なるほど」
「……お二人は、どのようにお知り合ったのでしょうか」
「?須藤の事件の時に証拠を渡して、読書会に招いて、その後はなんやかんや。なぁ」
「そうだな」
「……ふふ、なるほど、なるほど……私も、綾小路くんにもう少し、早くお会いするべきでしたね」
何やら坂柳がぶつぶつと呟いている。またもや聞き取れない声量だが、なにか霊圧が強くなっている気配がするので自分は少し身を引かせる。
彼女は今、微笑んでいるが笑顔は本来攻撃の顔であるみたいな注釈がつく気がする。
「綾小路くん。どうか、私ともお友達になってもらえますか?」
「あぁ、わかった」
「ありがとうございます。そして、佐原くん」
「……」
「そう緊張なさらずに、今後、葛城くんと関わっていくにあたりそれの中心人物としてあなたに立ってもらう必要があります」
「別に立つ必要は」
「おや、私と葛城くんが二人でいればすぐに争いに発展すると思いますが、そう言う時にこそどちらの陣営でもない中立であるあなたが必要なのでは?」
「……」
「ですので、今後とも良い関係を築くためにもまずはお友達に、なりませんか?綾小路くんの後ろに隠れたりせず、さぁ」
絶対に取りたくない手がそこに存在している。
しかし、取らなければそれはそれで面倒臭いことになる気もする。しかし取れば取るで面倒臭いことになる気がする。自分は仕方なくその手をとった。
「ふふ、佐原くん、勘違いしないように言っておきますが。先を越されただけでは譲りませんよ?温もりは私が上書きしますから」
「あ、そすか」
さっきから霊圧強くなってるのなんなのかと思っていれば清隆のことだろう。人肌の温もりを教えてあげたい系の彼女の先をいってしまったのが自分であり、それはそれで敵視されてしまったと。こいつ面倒クセェ。
自分は人肌とか興味ないので流しておく。
「これでAクラスが団結したら厄介になるな」
「その言い方だと現状の私は厄介ではないと聞こえます」
「厄介であることに変わりはない。だが、団結した場合はそれ以上に厄介だ。総合力では1番を貫くAクラスがこれまで他クラスと競い合えていたのは分断されていたからで、それが団結しただけで厄介。そこを葛城のカリスマや坂柳の駒の運用、あと嶺二もそこに入るのなら厄介としか言えない」
「なるほど」
そういや、結局綾小路はAクラスを目指しているのかとふと疑問に思う。もしそうなのだとしたら自分の将来が危うく……別にそこまですごい進路に進む気はないし、前世比2倍性能になった脳を駆使すれば保証がなくとも普通に目指せそうではあるので構わないのだが。
「清隆、茶柱先生の脅しは前言った通り嘘だし、無理してAクラス目指さなくても月城理事対策しとけば退学しなくて済む」
「あぁ。わかってる」
「おや?月城理事とは、いったいどちら様なのでしょうか、理事は我がお父様のはずですが」
「ん?あぁ、代理付け忘れてた」
「お父様が代理が必要となる事態が起きたとは聞いておりませんが」
しまった。綾小路には前少し話していてしまったので忘れてしまっていたが、普通にこの情報は未来の情報なのだ。いくら天才であっても観測できない領域の情報なのだ。
「あー……清隆どうする?」
「親のことだし言ってよくないか?」
「そだね。あんま大声で言えないから坂柳さん、耳こっちに近づけてくれない?厄ネタだから神室さんはどっちでもいいよ。聞くとしたら他言無用ね?」
「今まで私をほっぽって会話してるから忘れてたのかと思っていたわ。でも、聞いとく」
聞く必要があまりないはずの清隆までもが近づいてきて四人の顔が近くなる。自分はそこで小さな声で言う。
「自分が知る限り、白部屋は清隆を部屋に戻したいから退学させようとする。そして、清隆に味方する理事長は邪魔だからと権力で冤罪を着せられて一時停職してその結果、白部屋の息のかかった月城理事代理が入ってくる」
「ふむふむなるほど。筋立てはされていますね。あのような環境を作る方でしたらそれくらいのことは普通にしそうです」
「なにそれ、予想以上に厄ネタじゃない。白部屋が何かは知らないけど」
「その理事代理が後々清隆を退学させるために坂柳さんに命令下したりしてくる」
「ほう?お父様に手を出すだけでなく私にも手を出してくるおつもりですか、それはそれは。なぜあなたがそんなことを知っているのか些か疑問ですが、彼すら知らなかった私と彼の関係さへも知っているあなたのことです。信じましょう。清隆さん、このように小声で話し続けるのもなんですのでまたお話をするお時間をいただいても?嶺二さんもです」
「あぁ、わかった」
「嫌なんだけ「嶺二さんもです」……はい」
その後、皆が寄せていた顔を離す。坂柳さんは相変わらずニコニコしているがその裏には明らかに憎悪とかの類が存在している。
そうこうしていれば猫の顔をした機械が料理を運んでくる。
「さて、可愛らしい猫ちゃんが料理を持ってきてくれましたしいただきましょうか。今後のことはまたいつかお話ししましょう。そうですね、明後日あたりにカラオケなんかどうですか?」
「悪いが明後日はひよりと嶺二で読書会がある」
「……なるほど彼女もですか。では、私もそこに同行しても良いでしょうか。私も本を読むことは好きでして。ぜひ混じりたいなと。その翌日にカラオケでよろしいですか?」
「あぁ、歓迎する。あと、その日でいい」
自分が知らないところで話が進められているのを無視しつつ、自分で頼んだチーズインハンバーグをつつく。清隆が恵んで欲しそうな顔をしてたので口に熱々の状態のハンバーグを突っ込んでやる。全く動じてないっ、こいつ口内の熱にまで耐性があるのか。
清隆が差し出してきたパスタは美味かったことを明記しておく。
「……綾小路く……清隆くん。私からもどうですか?」
「ありがたいが、よいのか?」
「えぇ、では、お取りしますのでお口を開けてお待ちを」
「いや、間接キスになるから直接とっていいか?」
「お前にそんなこと恥ずかしがる習性あったんだな」
「女子とすると噂立てられるだろ」
「なるほど」
「……嶺二くん。覚悟しておいてくださいね」
「なんでだよ」
その後、ファミレスで食べ終わり皆揃ってあとにし、互いに別れる。これでクラス内闘争もおさまりを見せてくれれば嬉しいのだが。
それはそれとして坂柳から自分に対する凄まじい霊圧に身を震わせる。流石は一方的に幼馴染感情を抱いて人肌の温もりを教えてあげたい系自称天才腹黒ヒロインといったところか。
ようやっと終わった。まだ続けさせることはできるけど流石に一区切りつける。
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あと自分がセリフにするとやっぱ助長になるな。猛省
おまけではどのルートが好き?
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