【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
公式放送なら流石のDクラスの奴らでも信用するだろうとある計画をたてた。その名も、よう実ラジオである。放送権を買って、全校放送でSシステムのことを暴露してやるのだ。Sシステムについて知らない生徒たちの動きを知りたい教師陣たちには睨まれるかもしれないが……まぁいいだろう。やると決めたのでやるのだ。
となると、何か事前準備が必要。まず、プライベートポイント。たしか、放送権は、一分50000。……高い、所有ポイント半分は消し飛ぶ。しかし、一度決めたことを漢、嶺二は取りやめることはできないのだ。
というわけで、自分がきたのは3年教室。何をしにきたかと言えばSシステムの推理材料を集めに来たのだ。なぜ、すでに原作知識でわかっているのにわざわざそんなことをするのかと言えば、違和感をなくすためである。
仮に、一生徒が全校放送で暴露したとして、教員がその生徒にどうやって答えを導き出したと問い詰めたとしよう。仮に、全く調査もせずに答えにたどり着いたとなると優秀な生徒というより、元からこの学校について知っているのではと勘繰られる可能性が高い。そうなるとどこから知ったとか色々聞かれることとなる。前世のラノベで知ったとか言えるわけがない。もっとも、天才ならばわざわざ探さなくとも推測だけで答えを出せるのかもしれないが。
というわけで自分は答えがわかっている中でその答えを推測するために必要な情報を集めているのだ。ということで自分は先輩方の保有プライベートポイントを聞いていく。1クラスで人当たりの良さそうな先輩方2人に聞いていき、時には1000プライベートポイントで釣って聞いていく。あとついでに机の数も数えて退学者の人数も記録した。
Sシステムについては口止めされていても、保有プライベートポイントまでは口止めされていなかったようですんなりと情報を得ることができた。Aクラスへの聞き取りの途中、シスコン生徒会長に絡まれたりもした。
新入生がここで何をしていると聞かれたのに黙秘で返せば悪行をしているならば生徒会として、とか脅しをかけてきたのだ。下手に嘘をついてもバレると考えた自分は素直に調べ事をしていると白状し、会長にも所持ポイント数を聞いた。4桁万ポイントは所有していたことを明記しておく。
会長から聞いた内容をメモに書き記す。その後、試しに普段の態度でポイントって変動しますか?ときくと、『こいつ、できるな』的な目をしながらはぐらかされた。否定されずにはぐらかされたという情報は推理材料に加えておくこととする。
というわけで、得られた情報としてDからAにゆくほどにポイント数が多いことがわかった。あと、退学者もDの方が多い。
教師の説明で毎回十万ポイントもらえるという発言がなかった点、敷地内に置かれた異様な数の監視カメラなどといった情報や今回の調査で判明したこと。これだけの情報が揃えば、少なくとも尋問された際にも調査の上発覚したことですと逃れられるかもしれない。
ということで、放送する内容の裏取は終了した。流石にクラスポイントなど固有名詞的なものについてを放送では言及できないが、それでも充分な内容は放送できるはずだ。
あとは原稿作り。ここで少し苦戦した。どのような原稿にするかを悩んだのだ。端的に、授業態度とかで貰えるポイントが変わるよと言うだけでも良いのだが、何か味気ない。
何か、自分がこれを放送するにあたって気をつけなくてはならないことがないかと思考する。
一つ思いついたのは自分が放送した本人とバレないようにすること。学校は履歴でも調べればすぐにわかるかもしれないが、別に学校にバレるくらいそこまで重要ではない。文句を言われようが、口止めもされていないのに文句言われてどうしろと?と返すだけだ。クソガキである。自分が1番バレたくない相手は一年生、自分が実はすごい奴なのでは?みたいな認識が広まったり、その結果警戒されたりすると厄介。それが嫌なら、最初っからするなという話だが、その通りでしかない。つまり、明らかに自分が使わないような口調の原稿にし、さらにボイスチェンジャーもかければバレなさそうだ。
そうこうして、大体の内容を決めた。あたかも、この学校の恒例行事的な放送と思わせればまさか同年代のが放送してるとは思うまい。上級生と教員たちは一瞬で違和感に気づくだろうが、新入生はココの高校特有のものと錯覚するだろう。
ということで、原稿はそこそこ続いてるラジオ企画のような感じにすることとした。
0円商品を買って自室に帰り、原稿を作成する。
今回載せる情報はプライベートポイントの変動についてのみだ。クラス間闘争の情報を出すにはまだ早いと思うし、いったところでクラスポイントに大した変動はなさそう。あと、原稿は少し早口で読まなければ1分を超えてしまうくらいの量にしたので、クラス間闘争について述べる時間がない。
そして、出来上がった原稿を自分で読み上げてみるのだが。
「気持ち悪っ」
録った音声はあまり聞き心地が良くなかったのである。録音した自分の声が気持ち悪いという、わかる人にはわかるあの現象が起きていた。単純に声だけが悪いのではない。この原稿のセリフテンションにあわせられず、下手に調声した機械音声のように聞こえる。ボイスチェンジャーをかけてもその不自はなくならない。あと、単純に滑舌が悪い。
どうしたことかと思案する。ここまで準備したのだ。諦めるはしたくない。原稿を書き直すにせよ、おそらくだがどんな内容でも自分が放送すれば、皆がラジオの内容を聞く前に嫌悪感を抱かれるだろう。
ただ、声とかなんてそんなすぐでどうにかるものでもない。更には、自分で書いておいてなんだがこの原稿は明らかに女性用だ。仕方がないので無料音声ソフトでも使って放送しようかと思考するがそこで妙案が浮かぶ。
これ、自分以外の誰かに言って貰えば良くない?と。幸い、この学校には声が良く、ラジオ放送くらいできそうな生徒は多い。人に頼んだ方が人に聞いてもらえる自然な放送となるだろう。少なくとも、自分やフリーソフトの音声が放送されるよりかは。
となれば、誰に頼むかである。まず、Dクラスの生徒はない。秘密にしてもらったとしても、同じクラス内で自分が実はできる奴、的な思われると厄介だ。次にCクラス、龍園組の奴らと下手に関わって龍園に目をつけられたくない。Cクラスにも推しがいるので気になりはするのだが今頼みに行くのはリスクが大きそうだ。
となるとBクラス。自分はこのクラスから選びたいと思っている。その理由としては、龍園や坂柳のような曲者がいないこと。あと、Bクラスにこのお願いを引き受けてくれそうな推しがいる。その名も一之瀬帆波、万引きしちゃってAじゃなくてBにいる美少女。彼女に自分は頼みたいと思っている。
彼女はBクラスのリーダー的存在で放送とかもそつなくこなしそうだし、秘密にしてねと言えばちゃんと秘密を守ってくれそう。自分が持つ交渉材料でこの件を引き受けてくれそうという点も良い。……とか色々理由を積み重ねているが、結局のところ推しと繋がりを作りたいそれ一つである。
そういうわけで自分はBクラスへと向かった。
少し時が飛んで。交渉はうまく行った。まずは教室の扉前で一之瀬さんを呼びだし、プライベートポイントって毎月十万円本当にもらえると思う?などと言って興味を誘い、話をしようと移動した。これ、他の人から見たら普通にナンパじゃないだろうか。
そして、自分は交渉をしたのだ。まず、自分があるお願いをしたいこと、そしてある情報と引き換えにそのお願いを受けて欲しいこと。
まずは、自分のお願いが聞くに値するのかを、向こうに判断してもらった。まず、自分はラジオでも放送する内容と、どのようにその内容を推測したかを先に提示した。自分が調査した三年のクラス毎によるプライベートポイント保有量の差やそして普段の態度などでポイントが変わるという考察。それに追加し、その考察を上級生に対して確認をとった時、否定されずにまるで発言を禁止されているかのようにはぐらかされたことを話した。
それを聞くと、情報の整合性を確かめるためか一之瀬さんは深く考え込む。
その後は納得したのか一之瀬さんは何をして欲しいの?と聞いたのだ。自分はして欲しいこと、つまりラジオの音声を担当して欲しいことを言った。原稿も見せ、読み終わった彼女に対して自分はこう言った。
『みんなの態度とか無駄遣いをどうにかしたいけど、個人が普通に言ったところでみんな信じきれないと思うし、実感も湧かないと思う。だから、恒例の放送みたいに放送したらみんなそういうものなんだなって納得してもらえると思って』
このように伝えれば、一之瀬さんは今回のお願いの結果は皆にとっての利となることだと理解したようだ。全校放送を自分がするということについて少し恥ずかしがっていたが、ボイスチェンジャーがあることを伝えると了承してもらえた。
とりあえず、自分は彼女に録音機と原稿を渡す。練習してもらい、試しに録音をとってもらうのだ。録音時点で精度が良く、放送にそのまま使えそうならばその音声データをそのまま放送しても良い。
自分はお願いも済ませたので、次に集まる日時を決め、その場は連絡先を交換して別れた。
――――
そして約束の日時にカフェに集まった。彼女の練習音声を聞いてみれば、すごかった。自分の滑舌が悪い上にテンションもあっていない気持ち悪いものとは違い、まるでプロの声優さんが声を当てているかのような素晴らしい音声だった。このまま放送しても良いと思えるクオリティだが、スタジオでとったわけではないので少々雑音が混じっている。学校のスピーカーから放送したらその雑音は明確に違和感となり得るだろう。つまり、やはり直接放送してもらうこととなった。
彼女にお願いして良かったと心の底から思う。もし、自分が何も知らずにこの音声を聞けば、放送部的なところが毎年放送してる恒例のものだと信じ込むだろう。
プロみたいだの褒め称えていると一之瀬さんは照れていた。かわいい。
その後、『プライベートポイントが態度で変わることって、放送するまでBクラスで言わない方がいいかな?』と聞いてきた彼女に対して自分は好きにしていいよと言う。でも、せっかく放送するんだからBクラス以外にはあまり放送までには伝えてほしくないなとも言った。Bクラスに言うのは別に構わない。あと、自分が言ったということは秘密にするようにも頼んだ。
録音機は返してもらい、用事も終わったので、自分は彼女に放送権分のポイントを支払う。彼女はその額の大きさに驚きながらも、入学から10日目の昼休みに放送することを約束し、その場を別れた。
そして、放送権分のポイントも消えて残りのプライベートポイントは2万ポイントである。この学校の必需品である録音機やその他日用品などを揃えてで3万ポイントを使った。もし、この学校に0円商品がなければもっと減っていたことだろう。かなり
これであとは待つのみとなった。明日の昼休みに放送される事となったので、明日が楽しみである。
プロローグ的なものに続く。
作者はアニメ見て内容忘れて二次創作漁ってまたハマった勢なので、知識は薄いです。間違ってる場所は教えてくだされば幸いです。
なお、時系列やクラスポイントなどは調べていますが違う場合もございます。場合によってはそのまま進行することもありますのでお許しを。
次回はプロローグを超えての話になります。
おまけではどのルートが好き?
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Cクラス
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Bクラス
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Aクラス