【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
放送の後の放課後。また一之瀬さんとおち合っていた。別にメールのやり取りで良いのではないかとも思ったが、推しに会える時に会っておきたいという理由があるので直接会う。
彼女にはお願いの対価としてクラス名のアルファベットの真実。クラス間闘争。退学者の人数などについても伝えた。ここまではそこそこ事実である確率が高いとした上で、Aクラス以外に希望の進路先の保証がないという可能性も浮上しているとも言う。
原作知識で既に知っている自分にとっては可能性もクソもないが、原作知識を知らないと言うことを前提とした場合では自分の集めた情報は根拠が薄いのだ。
推測の内容を下に明記するが、まぁこじつけだ。
『クラスごとにあり得ないレベルの差があることから、この高校は単純に上位何名の受験生から合格者を決めておらず、クラスごとに差を作るためになんらかの基準を持って生徒を受け入れていること。故に、Dクラスは本当に酷い有様であり、Cクラスは言い方は悪いが平凡で一流企業などへの就職の保証がされるほどの能力がない。
劣等生のクラスにまで希望の進路を保証することはどう考えてもおかしいので全クラスに対して保証することはまずないだろうということ。そして、単純に一位とその他の違いだけかもしれないが、上級生はAクラス以外には価値がないとでも言うようにその座を狙っていること。そのことから進路保証はAクラスしかないのでは?』
という内容である。前半はまだしも後半は強引に持っていた感がすごい。仮説として彼女に言ったが、これを彼女が信じるかはわからない。
これらの情報はBクラスに広めたり一之瀬さんの好きにしても良いが、自分から得た情報だと誰にも言わないという約束をした。
一之瀬さんは『他クラスの私にクラス間闘争のことなんて言って良かったの?』と聞いてきたが、自分はあまりクラス間闘争に興味はなく、しかしプライベートポイントが減りすぎる事態をとにかく避けたかったのだと言えば納得の様子を見せる。
そして、一之瀬さんは『他に何か手伝えることはない?』と自分に聞いた。特にないけどどうしたのか聞けば、彼女のしたことに比べて自分の負担が大きいことが気になったらしい。つまり、彼女は今回の話が彼女側に有利な不平等契約だったのではないかと気にしているようだ。
更に彼女が言う。自分はわざわざ他学年にまで赴いて調査するだけでなく、その調査結果から所持ポイントの半分を使ってまで学年全体の態度の改善に努める善人。それに対し、彼女はそんな人のする善行に無償で手伝うでもなく報酬、しかも今後の学園生活に深く関わる重要なものを対価にしたことに対して負い目を感じているらしい。
彼女を善人と言えばいいのか、世渡り下手といえば良いのか。善行であるならば利がなくともするという姿勢は人として素晴らしいが、この高校には適さないように感じる。
自分としてはこの契約は充分に釣り合っている内容だと思うし、自分が勝手にやったことなので気にする必要はないと思うのだが。しかし、そう言っても納得はされない。
こうも突然にやってほしいことなんて言われても何も思い浮かばなく、どうしようかと考え、最終的にポイントの無心に決めた。
Dクラスの来月の配布額によっては惨めな貧乏学生を送ることになるから、少しでも良いので恵みが欲しいと述べると彼女はいとも容易く了承した。それどころか今回の放送権を半分負担しようかとも言ってきたが、流石にそれは断った。
――――――
放送から1日が経過した。遅刻は毎日必ず4、5人それ以上はいたDクラス、なんと今日は1人のみ。放送の効果があったようだ。
放送したことに教員たちからなにか小言をもらうかと思えばそんなことはなく、一之瀬さんにも何があったか聞いても特にない様子。
しかし、まだ全員にポイントが減る実感がないのか学級崩壊ほどではないが授業中の私語が目立つ。しかし、プライベートポイントが減る可能性があることを皆が周知したからか、平田や櫛田など真面目な生徒の止めようとする気配は強くなっている。前までは平田や櫛田が止めたとしても、多人数の会話に飲み込まれていた。しかし、今では騒ぐのは少数派となり注意すればすんなりとやめるようになっていた。もし、やめなかったとしても、プライベートポイントを減らされたくないクラスメイトにジト目を向けられるので問題ない。注意する側が集団圧力で止められていたのが、騒ぐ側が止められるように逆転したのだ。
平和快適雨霰。まぁそれでも完璧ではない。流石に0にはならない、ならないとは思う。原作で大体20日で0になったと仮定し、すでに10日は経過しているので今のクラスポイントを500と仮定しよう。ここから比較的真面目に取り組めば、まぁDクラスだし250くらい残れば上場だろうか。
綾小路にあの放送どう思う?と、自分が放送に関わっていない体で感想を聞けば、後からポイントの変動のことを言うなんて意地悪だと帰ってきた。
そして、ある昼休み自分は綾小路にチェスを仕掛けていた。「自分はチェス何回かしたことあるんだけど、お前は?」と聞けば「俺も何回かは。」と帰ってくる。本当に何回かしかしていないのかは甚だ疑問である。少なくとも実力はプロさえ凌ぐだろう。
しかき、綾小路といえば普通にこだわる青年なので、ここで本気は出してこない。自分はそう確信しながらこう言うこととした。
「自分これまで何回か実力が普通の友達とやったけど、自分何回も瞬殺されてさ。まぁ、だからって今回負ける気はないけど」
と。そういうとなんということか。普通に負けた。流石に全力は出していない様子だが、明らかに駒の運び方が普通ではない。やはり綾小路は手加減が苦手である。
こいつの全力というのをいつかは生で見てみたいものだ。本気でやった?と聞けば本気でやったと当たり前のように返してくる。顔を見ても嘘をついた気配なんてものは何一つないので教育が行き届いているなと実感した。
やはりこいつに全力を出させるには坂柳とやらせるしかないのだろうか。いつかブッキングしてやろうか。Aクラスに行って、誰かこいつとチェスしてギャフンと言わせてくれませんかー?とか言いながら。
ちなみに、堀北妹がそのチェスの様子を見ていたようで、予想外に綾小路のチェスが上手いことに関心を向け、毒舌トークが始まったので自分は置いていかないでくれという視線を向けてくる綾小路を無視して教室を出た。
クラス間闘争などのことを一足早く知ったBクラスの様子を見に行ったが、特に大きく変わった様子はない。強いて言えば一之瀬さんが前よりもリーダーっぽくなっていることだろうか。情報をクラスメイトに明かしたときにクラスの尊敬の念が強まったのだろうか。自分の名前は出さないでくれと言ってあるので、もしかしたらクラスメイトは一之瀬さんによる推理だと思っているのかもしれない。
自分が来たことに気づいた一之瀬さんがこちらに寄ってきた。どんなようで来たのかと問われたので、知り合いのクラスにくるのに理由がいる?的なことを返すと、彼女はそれもそっかと納得の表情を見せた。
まぁ、そんなことは言ったが来た理由はある。自分はその後に、あのお願いの後、先生たちに問い詰められたりしてない?と聞けば特にされていないと返された。安心である。正直、放送を代わってもらったので教員たちからのヘイトをかっているのではないかと心配していたのだ。
まぁ、そのことを予測した上で押し付けた最低が自分なのだが。そのことについて謝罪をすると良い笑顔で許してもらえた。まじでこの人は女神である。まじでBクラスが良かった。
そうこう学校生活を行なう。
あるときに、綾小路になんの本が好き?なんかおすすめとかない?ちな自分はラノベ。と、普通の高校生の会話を繰り広げ、2人で図書館に行ったときにCクラスの推しと鉢合わせなんやかんや3人で話をしたりした。
綾小路の他クラス初めての連絡先である。クラス外にも友達作れボッチと自分が言えば、生意気にもお前はどうなんだ?と、どうせ自分と同じだろという感じで言ってきたので一之瀬さんの連絡先を見せつけておいた。負けを認めた綾小路に対し負け犬と嘲笑をあげていれば、その様子を見ていたCクラスの推しが「1人しか違いないじゃないですか」とどんぐりの背比べをしている自分たちに事実を突きつけた。
Cクラスの推しとも別れ、綾小路と帰路を共にする。
自分は綾小路とは友人間の冗談で接せられる良い学友になれていると考えているのだが、本人はどのように考えているのだろうか。機械化が作中で進むと言っても、ホワイトルームの時点ですでにそれは完成されている。原作後半で読者から色々言われるようになったのはその綾小路の異質さが表面化したからでしかない。今現在の彼は、自分やその他友人をどのように見ているのだろうか。
そして、そんな普通の、高校生活を行なっていれば小テストが始まったのだ。この高校は今の時点でも普通ではないが、もっと異質、すなわち実力至上主義の教室であると判明する日は近い。
とりあえず、早いうちにクラスポイントの変動を知っておきたいので一之瀬さんとCクラスの推し、つまり椎名さんにクラスポイントどれくらい振り込まれたか教えて欲しいと連絡しておくことにした。
いつか、放送権が500ポイントやった世界線とかも書きたいなぁ。
おまけではどのルートが好き?
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Cクラス
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Bクラス
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Aクラス