【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です!   作:やさかみ

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やっべ。この作品じゃ一之瀬さんクラスAクラスなってるのにBクラスって表示しちゃってたスマソ


呼び出し

 あの後、学校では教師陣から不用意な噂などの禁止令が出された。堀北先輩は上手くやってくれたようだ、ありがたい。

 それはそれとして、自分は茶柱先生に呼び出されていた。流石に今回の行動は看過できなかったらしい。

 

「佐原、どうして呼ばれたかわかっているか?」

「よう実ラジオについてですか?」

 

 茶柱先生の問いに、事前から考えていた理由を答える。茶柱先生をそれを聞き、少しつまらなそうにする。

 

「なんだ、すでに私たち教師がよう実ラジオの放送主がお前だと気づいていることを知っていたのか?」

「普通に考えて学校側にはバレているでしょう?」

「そうだな。一之瀬帆波がよう実ラジオと称してSシステムであったり証拠だったりとを放送していたことは履歴から、まぁ今それら履歴は誤魔化されているのだが。そして、追加で調査が行われよう実ラジオの根本がお前だと言うこともわかっていた」

「なるほど。なら、なぜ今更呼び出しを?」

 

 自分は湧いていた疑問について問う。よう実ラジオについて文句があったりするのなら別に今ではなく前から呼び出しを食らっていてもおかしくない。なのに、これまで呼ばれなかったことに疑問が湧いた。

 もしかしたら、流石に人死が関わる放送を看過できなかったのかもしれない。

 

「これまでは、たとえ学校の秘密を明かそうと証拠を提示しようとあくまでも一生徒の行動と干渉はせずにいたが、今回のものは学年単体ではなく全校に対しての影響が大きい」

「そうですね。それが目的でしたし」

「別に、それ自体を咎める気はない。だが、何が目的だ。他者を貶める放送でもなく、なぜ、己自身を貶めるような放送をし、あまつさえその放送に苦しむ演技までしたのかだ」

 

 茶柱先生は目を鋭くする。誤魔化したり嘘をつくことは許さんぞと無言で自分にいってきている。

 今回の放送は思ったよりも効果があったことを把握する。流石に教師陣が動がないといけなくなった事態はただ看過することはできなかったか。

 

「噂の規模を全校規模にして全校が大きく反応するようなものにしたかったんですよ。でも、下手に他の人の噂でやったら単純にリスクもありますし。なので、すでに多少は広まっていた自分自身の情報を使いました。演技は自分が噂を広められた結果やばい精神状態になったっていう客観的な実例が欲しかったからですね」

 

 茶柱先生の言葉に淡々と返答をしていく。下手に誤魔化さずに正直に真実を話す。茶柱先生の目線もそうだし、誤魔化す必要性を今は感じていないことも。

 

「ならば、なぜそのようにしたかったのだ?」

「学校側に噂を禁止にさせたかったからですよ」

「やはり、堀北元生徒会長の働きかけはお前が発端か?」

「そうですね。自分が頼み込んだことです」

「はぁ……お前は私が思っていた以上に狂っているようだ。あの男と仲良くしているだけはあるな」

「あの男?清隆ですか?」

「あぁ。ひとつ聞くが、お前はあいつのことを知っているのか?」

「えぇ知っていますよ?何がとは言いませんが」

「はっ、何がとは言わんか。まぁ、私もわざわざそこを聞く気はない。話は終わりだ、帰っていいぞ」

「あれ?なんか罰とかは与えないんですか?」

 

 自分はてっきり、自分に対してのものとはいえ噂を広めて混乱を起こした自分に対して何らかの処罰を下すのかと思っていた。それなのに容易く帰すことに疑問を持つ。

 

「別に、今回の行動はお前が自分自身を貶める発言をしただけで他の者に対して起こしたものでもない。だが、混乱を起こしたこともまた事実だ。合法だからと何度も似たようなことをされると厄介だからな。確認と、その忠告も兼ねて今回は呼び出した。」

 

 なるほどと頷く。

 自分は茶柱先生の話が終わったと思い、最初からこの話が終わったら聞こうと思っていたことを聞く。

 

「一つ聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

「なんだ?」

「掲示板とかに他人の噂を流したやつ、もしくは流した奴に情報提供した奴に対してはこの学校はどうします?」

「学校からは何もしない。だが、生徒が被害を訴え、証拠などを揃えて審議を起こせばまた話は違うがな。その時は須藤の時と同様のことになる」

「では、この閉鎖された世界で名誉毀損として被害届を外部に出すことは可能ですか?」

 

 自分はかねてから聞きたかったこのことをちょうどよい機会だと思い聞く。無理と言われてもどうにかするつもりではあるが、学校としてどうなのかをまずは知りたい。

 

「お前、……まぁ、可能だ。この学校は外部の連絡をたっていようと治外法権ではない。だが、やるにしても無闇にやられて混乱せんように簡単ではないがな。外部が関わる必要があると判断されない限り、基本はできないと考えてもらえればいい」

「名誉毀損として訴えたいのなら、その規模に限らず許可を出すべきでは?」

「私が言っているのは規模ではなくそれの正当性だ。証拠を揃え、客観的にもそうすべきと判断できるものに限る。わざわざこんなことを聞いたと言うことは、今回の噂の事態を引き起こしたものに対して校外も巻き込むつもりか?」

「さて、どうでしょう」

「まぁ、私から口出しはしない。お前の話は以上か?」

「はい。ありがとうございました」

「そうか。なら戻れ」

 

 自分は椅子から立ち上がり、扉にまで歩いてとってに手をかける。そして、失礼しましたと言ってその場を立ち去る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼休みにAクラスに来て欲しいと帆波さんから連絡が来たので行く。すると、そこでは帆波さんが過去を話していた。Aクラスの面々は罵倒なんてものは一切せずに受け入れている。素晴らしい絆だ。

 自分なんていまだにCクラスから微妙な目で見られているというのに。いやまぁ仕方ない側面も大きいと思うけど。何気に1番自分に人殺しが……って目線を向けてきていないのはAクラスである。

 一応、清隆や堀北さんによって自分が悪意まみれの親殺しではないことはわかっているらしいのだが。少し前に、清隆が事件について詳しく教えてくれと言ったので教え、このことは皆に言ってよいのかと言われたので許可をだした。そして、清隆と堀北さんらでなんとかクラスに自分があの放送ほど悪意のこもった存在ではないとひろめたらしい。

 まぁ、それでも一度できた印象はなかなか覆らないというもの。結局清隆に頼ってんな。

 

 

 その後は、善意のAクラスの民によって、よう実ラジオの放送なんて気にしないでいいからね!という言葉をかけられたことで帆波さんに色々ばれ、私のせいで嶺二くんにそんなことと目から光を薄くさせた帆波さんを対処したりしていた。

 

 

 周囲をちらっと見るが、坂柳は特にいない様子。原作と異なり今回は確認しに来ないのだろうか。事前に噂を禁止することが述べられていたからだろうか。まぁ、どちらにせよ、やることに変わりはないのだが。

 証拠集めに協力者集め。他にも色々。やることがある。

 

 

 

 

 

 自分が密かに作戦を進めようとしていた頃、ある日の放課後のCクラスに彼女は現れる。

 

「佐原くんは、いらっしゃいますか?」

「……」

 

 前回山内のことを呼んだように、坂柳は自分のことを呼ぶ。何が目的かと自分は机から彼女を睨み、しかし向こうから何か仕掛けてくるのであれば好都合と立ち上がる。

 

「待ちなさい佐原くん!あの噂の件は高確率で彼女によるものだったしどう考えても罠よ!」

「……だ、だから、こそ、だよ堀北さん。自分も、過去に、決着をつけないと、だし」

 

 ちなみに、自分はCクラス相手にはまだ過去を引きずっている演技は続けている。すぐに立ち直っては違和感があるだろうし。

 

 何か文句がありそうな堀北さんを清隆が抑えてるのを尻目に、自分は坂柳についていく。心なしか、少し彼女は震えているようにも見えた。

 

 

 

 そして、誰もいない屋上に辿り着く。無論、ボイスレコーダーは起動しているし、小型のビデオカメラも起動している。

 彼女が何を言い出すかと構えていれば彼女はこちらに振り向く。

 やはり、勘違いではなかった。彼女は震えている。怯えている。何かに恐怖している。真正面から対面してわかったが、隠しきれていない何かが彼女にはある。

 

「佐原、くん、今回の、こと」

 

 次の瞬間、彼女は震えながら身を低くしようとし、途中で杖を手放してしまいそのまま地面に倒れ込みそうになる。

 相手が憎い相手であろうと流石に体の弱い人が倒れ掛かるのを見過ごすことはできずに支えるが、彼女は良い、です、離してください。というので彼女に言われるがままに、ゆっくりと彼女を地面へと伏せさせる。

 何が目的かと思い、彼女を見ると、彼女は、その体故かあまり綺麗ではないが、しかし確実にそれだと言えるある行為を行っていた。

 

「佐原、くん、今回のこと、誠に、すみません、でし、た」

「……は?」

 

 自分はあまりの光景に驚愕の声をあげる。あの坂柳が、自身を天才と呼称し、周囲を見下し、クッソ高いプライドを持つ彼女が。

 

 土下座をしていたのだ。




なんか感想で坂柳へのヘイトが高くて草。残当

冬休みまでのおまけ どれが好き?

  • 龍園クラス
  • 一之瀬クラス
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