【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
龍園の工作の全てを防ぐことは肉体が一つなので無理があると考え、注意喚起は隆二達にしてもらいつつも自分ができる証拠集めと対策をしておく。
自分はカラオケの飲み物に遅延性の下剤を混ぜ込む妨害に絞った。
集まる集まるは証拠がヨォ。普通に映像としての視覚証拠も、薬混ぜられた液体も。
あと防げるものは自然に防ぐ。全ては防ぎ切れないが、マンパワーが足りなすぎる。個々人に気をつけての令は出してもらったが、
そして、当日に飲み物を自分がもってきたものと交換させてもらったりもする。当日に仕込まれた場合のために調べたり指紋集めをするためである。全員分はできていないが。
というか自分1人でできた分なので数人である。隆二とかにも対策するようにはいってあるので原作より少なくはなっていると思うが。
飲み物への対策に身を注いだが、果たしてどれほどの対策ができていることか。まぁ、これで勝てなくとも今回の負けを不当なものとして訴えるだけだが。
勝ったとしても訴える気ではあるが、おそらく主犯が龍園
ということでその場合は強い効果が得られないだろう。その場合龍園退学してるし。金田にそのままリーダーとして出てきてもらえれば訴えにどちらも効果を持たせられるのだが。
しかし、残念なことにどうやらリーダーは龍園らしい。あーらら。退学してもらおう。
体調不良を訴える生徒が出ていた。しかし、自分が動いていたからか致命的なほどではない。しかし、有力な生徒も落とされたりし、勝利敗北は3対3。
そして、最終種目は柔道が選ばれていた。
――
体調不良を訴える生徒がいた。1人2人ではない。5人6人、試合に出られるくらいだけど少し体調悪い生徒も含めたら2桁にも登るかもしれない。
明らかに龍園くんが何かした様子。嶺二くんが隆二くんに呼びかけたり動いてなかったらもっと多くなっていたことだろう。この時点で勝敗が確定もしていたかもしれない。
今、こちらの万全な有力な生徒は出し切ってしまっている。いや、1人いる。唯一、私に自分が出場する時を私の判断ではなく指定した人が、信頼をおける人が1人。しかし、どのような種目が選ばれるかによっては大きく変わる。
ここまで、Bクラスが選んだ種目が四つ出てきている。それでも3対3。
つまり、残る種目はBクラスのもの一つ、Dクラスのもの3つ。確率的にはDクラスのものが出てくる可能性が高い。
次の試験で私のクラスの種目が選ばれたら、勝てるかもしれない。しかし、その可能性も低い。
事前に盤外戦術に気をつけるように言われていたのに、少し甘く考えてしまっていた。坂柳さんの件の後だからと気を抜くのではなかった。もっと本気で、全力で対策しておくべきだった。
龍園くんはこれで負ければ退学だというのに焦った表情はしていない。実際は焦っているのかもしれないが、表には出していない。私も、覚悟を決めないといけないのに。
そして、選ばれた種目は柔道だった。
「っ」
龍園くんはニヤリと口角を上げ、そして、淡々と山田アルベルトくんを選択した。
山田アルベルトくん、知っている。龍園くんのクラスの中でも龍園くんの次か、その次くらいに目立っている生徒。
見てわかるその体格、その身体能力は一言脅威につきる。
体育祭の棒倒しでだってほとんど山田アルベルトくん1人が葛城くんたちを圧倒していた。
柔道なんて、山田アルベルトくんが圧倒的に。
人種の差。生まれながらに持つものが違う。あまりにもわかりやすい体格という名の絶対的脅威。
少し悩んでしまう。苦悩してしまう。
龍園くんは有力な生徒を出し渋ってはいない。ただ出すべきところで出していた。それに対して私はどうか。体調不良に踊らされてその場凌ぎで投入してしまっていた。
彼の言葉がなければ彼もすでに出していたことだろう。
ここで出すとしたら確実に彼だ。彼にもそう言われていた。
山田アルベルトが出てきた場合に、もしくは自分しかないと思った時に自分を出せと。
しかし、彼でも、山田アルベルトくんに勝つことなんて。
「おいおい、早く出せよ。せっかくAクラスに上がったのに堕ちちまったBクラスのリーダーさんよ」
「っ!……」
そうだ。私は、せっかく彼が尽力してくれたおかげでAクラスに上がれたところをまたBクラスに堕ちてしまった。
ここで、私が勝手に、事故が起きたりして彼が傷ついてしまうなんて考えれば。それは私が彼のことを信頼しておらず、そして勝手な判断を下したということになってしまう。
「ありがとう龍園くん。悩みが晴れたよ」
「あ?」
私、一之瀬帆波はこんなでもBクラスのリーダーだ。みんなの期待に応える必要のあるリーダーだ。今回みたいに悩んで止まってなんている余裕なんてものはない。
私は甘い。敵にもだけど、第一に味方に。甘いだけじゃだめ。優しさと甘さは違う。私の今は、勝手に私の尺度で相手を測って、そして勝手に悩む。
もう止まりはしない。
ごめん、みんな、そして嶺二くん。私は本気を出すよ。今回の試験を境に。だから、こんな私にも、ついてきてほしい。
「私は、佐原嶺二くんを出す」
柔道entryB 佐原嶺二
「はっ、佐原のやろうか。体育祭じゃたしかにそこらの奴よりはよくやっていたようだが、所詮その程度。アルベルトには勝てないぜ?」
「それはいつの話かな」
「なに?」
「私はまず、クラスのみんなを信頼する。断言しておくよ龍園くん。嶺二くんなら、アルベルトくんにだって勝てる」
そして、始まった試合。
「へあっ!」
体格なんてどこかにいったのか、嶺二くんが腰を落として中腰になったと思えば、瞬間的に山田くんは空を泳ぎ背を畳につけていた。一本背負いを見事に決めた嶺二くんの勝ちである。試合開始10秒も経っていない。
「なっ」
「えっ」
審判の人すら呆けた顔をし、遅れて佐原嶺二の勝利を宣言した。
ごめん、嶺二くん。信頼するって決心したけど、そこまでとは思ってなかったよ。なにかこう、もうちょっと熱い拮抗した試合になるかと
――
選ばれるまでの時間的に一之瀬さんは悩んでいたようだ。一応、監督官の先生に勝手に棄権とかを選ばないように事前に言っておいて助かった。
あと事前に帆波さんに自分をアルベルトに当てるように言っておいたのも良かった。
そのあとは山田アルベルトに対し、自分はある専門家の動きを柔道のルール内で自身にトレースして背負い投げして終わる。清隆に比べたら弱い弱い。
帆波さんよりひと足先にクラスに戻る。クラスメイトから喝采の雨を浴びつつ席に戻る。目立つのはあまり好きではないが案外気持ちいものである。承認欲求というものが明確になった。
せっかく龍園くんを救済したというのに退学になってしまった。まぁ背水の陣で敗北した龍園くんが悪い。自分は悪くない。
クラスポイント
坂柳 Aクラス 1250
一之瀬Bクラス 1130
堀北 Dクラス 275
元龍園Cクラス 100 龍園退学のマイナス含む。
クラスポイント的にも龍園いなくなったことを考えても、まじめにCクラスがここから立ち直るの無理だろう。清隆が移籍したりせん限りは。まぁ、移籍のためのポイントも貯められんやろうが。龍園救済に700万プライベートポイントこっちがもらっちゃったし。
――――
印象集
一之瀬帆波
陰からBクラスを支え続けてくれた存在。今のBクラスは彼のおかげで存在している。初動でポイントを多く残せたことも、無人島試験でポイントを残せたことも。彼がいなければ一度Aクラスに上がることもなかっただろう。あと、私のことを助けてくれた存在。本当に彼の言っていた通りになった。しかし、それなら彼の本当の事情がなんなのかがより気になる。どうにか打ち明けてもらいたい。あと柔道が強すぎた。
『なんか成長敗北イベントぶち壊しちゃったのに覚醒一之瀬の気配がするなんで』
神崎隆二
陰からBクラスを支えるために俺を使ってた存在。俺を使う分には構わないが、それしかしないのはあまりよく思わない。最近は表にも出てきているが。バレーで打ち解けたことも懐かしく。あの時は圧勝していたのにすでにバレーで圧倒的敗北をきっしていることに疑問を浮かべる。いつの間にあんなに強く。Bクラスが上に上がるのに確実に必要な存在。
『グッ友』
白波千尋
よく知らないけれど一之瀬ちゃんや神崎くんから絶大な信頼がおかれていた男子生徒。少し悔しさも感じるが、彼が行なっていたことや柔道の結果を見れば納得しかない。山田アルベルトくんに勝つどころか瞬殺するなんてすごい。
『何気に仲良くなってる』
龍園
なんだあいつ、Bクラスにはなにか隠れてるとは思っていたがこんな奴だったか。
『退学乙』
綾小路清隆
元から潜められたポテンシャルには気づいていたが、実際に教えてみればその伸びに驚かされた。独学でやっていた分野も始めた時期に対してかなり高水準で、教えていればその成長を実感できる。肉体面だけでなく頭脳面も同様に。成長の天才という奴なのかもしれない。しかし、そこまでの成長を見せるのであればこの学校に来るまでに自身を大きく上回る実力を有していてもおかしくないと思うが、この学校でその才能が開花したのだろうか。
『勝ち越せないんだが』
正直、強くしすぎたかと思っております。反省はしていない。
あと、背負い投げのときにトレースしたの誰が元ネタかわかる人いるかなぁ
冬休みまでのおまけ どれが好き?
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龍園クラス
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一之瀬クラス
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坂柳クラス