【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
(作者は原作未読アニメ視聴勢だけど書くにあたって設定とか読み漁ってるからアニメでまだやってない内容も出てくることがあるから気をつけてね)
天沢さんがその場を去った後、本当に帰ろうと荷物を整える。しかし、天沢が去るのを待っていたのか見計らったかのように金髪の娘、自称僕こと七瀬が現れる。ここ最近は原作キャラ遭遇イベントが満載である。新一年の推しと会えるので嬉しいのだが。
「ごめんね?もうカップケーキはなくて。本当の本当に天沢さん……さっきの赤髪ツインテールの娘ね?で最後なんだ」
「そうですか、それは残念です。ですが、今回はカップケーキではなく佐原先輩に用があり、来ました。私は一年Dクラスの七瀬といいます。以前、すれ違ったことがあるのですが覚えていますか?」
「そりゃ覚えてるよ、宝泉くんの隣歩いてた娘でしょ?普通にすれ違うだけでも印象大」
「そうですか」
この娘が僕なんて一人称をたまに使う……まさに素晴らしいの感想に尽きる。まぁ、使う理由がなかなかにあれなのだが。
ざっくり説明すると、幼馴染に罪を押しつけ復讐をするために幼馴染の人格を脳内に作っているのである。
こんな説明ではあまりにも最悪にしか見えないが、まぁ月城理事代理の関わる案件なのである。
もう少し詳しく説明しよう。
清隆にこの学校の存在を教え、ホワイトルームから出てこの学校に入るために手を貸した人物、松雄がおり、その人物の息子、松雄栄一郎が七瀬の幼馴染なのだ。
そして、綾小路パパはよくも清隆を脱出させたな!嫌がらせしてやる!と幼馴染くんの決まっていた進学先に進学できなくしたりして、父は息子の将来を閉ざしてしまったと自殺。息子も父が自殺したのでもう無理と自殺未遂からの植物人間。
七瀬は自殺した父と幼馴染のことについてよくわからないままに泣き、孤独になる。そこに現れしは月城理事代理。
清隆が勝手にホワイトルームを脱出したせいで幼馴染の父親が責任を取らされたのが自殺の連鎖を産んだ原因だと。つまり全ての原因は清隆にあると。
あとはマインドコントロール。栄一郎は清隆の退学、ホワイトルームへの帰還を願っている。七瀬はその意思を継ぎ、そして復讐として月城理事代理に手を貸すのだ。
しかし、自分ではできないからと清隆に恨みを持っている栄一郎の仮想の人格をおろす。そこで彼女は僕というのだ。
説明が長い。端的にまとめて月城に誘導されて誤りだらけの幼馴染の意志と共に清隆を退学させようとしているのである。
とりあえず折り畳み机も折り畳み終わる。
「それで、僕帰るけど、話したいなら歩きながらでもいい?」
「あ、はい。大丈夫です。ありがとうございます……あなたは綾小路先輩と親しい関係にあるとお聞きしました。なので、聞きたいことがあるのです。綾小路先輩は、どんな人ですか?」
「負けず嫌いかな」
「負けず嫌い、ですか」
はい出たこの質問。有栖といい会長といい、好きだねぇ。
にしても、この娘で清隆の知らないところで歪な想いを抱いてる人物3人目である。ここにあの新世界の神もどきもいるのだから清隆は大変だな。
「君はどう思ってるの?清隆のこと」
「あまり他の人には言わないで欲しいのですが……僕は、綾小路先輩はこの学校にふさわしくないと考えています」
「へぇ……」
僕は、つまりイマジナリー栄一郎である。
あの世の栄一郎くんはどんな気分で見ているのだろうか。自分自身一度死んで転生した身なので死が物理的な現象のみではないことは知っている。あの世があるかは知らんけど。
帰りに寄りたいところあるからと少し道を逸れて歩いていれば監視カメラのないところに着く。
「それで、清隆とはどんな関係なの?あ、自分は親友ね」
「私と綾小路先輩には関係というほどの関係はないですね、先輩と後輩です」
「ほうん。七瀬は清隆になんの思いも抱いてないの?どんなふうに思ってるの?」
「先ほどもお聞きになりませんでした?」
「さっきの返答、七瀬さんのじゃないでしょ?」
「っ!?……どういうことですか」
「そのままの意味。七瀬さんだけど、七瀬さんじゃない何かとか君自身におろしてたでしょ?」
監視カメラのないところに来たのが偶然か、否である。七瀬とは今後のある目的のためにも少し内密な話をしたいのだ。今更だが二年生初の原作改変……もうここまでの時点で変えまくってるし、よう実ラジオやったりしてるけどノーカンノーカン。
「……どうして、そう思ったのですか」
「自分もしてることあってね。同類ってなんとなくわかるよ。私と僕、一人称が変わってるのは多分それかな。自分だって基本的には自分って言うけど、僕っていうこともあるし」
「……先輩が?そのようには見えませんが」
「まぁ、今は酷くないしね……あと、君の場合は意図的にやってる感じだけど、自分は二重人格を複雑にした感じって思ってもらえたらいいよ。自分は表に出てこなくなった元の人格をたまに演じてるの」
「それは……すみません」
「謝らなくていいよ、君は優しいんだね」
謝られたのは、おそらく二重人格についてだろう。彼女の場合は意図的に幼馴染の人格を作り出しているのに対し、こちらはガチモンの精神病である。その話題になってしまったことを謝ったのだろう。積極的にこの話題にしたの自分なのに。
「それで、君自身は清隆のことどう思ってるの?」
「……邪悪で、薄汚い存在と思っています」
「そっか。……あ、別に親友を悪く言われたからとかで怒ったりはしないよ?素直に話してくれる方が嬉しいから……それで、理由とかって、聞いていい奴?」
「……」
「あ、ごめんね、話せない話なら別にいいよ。ただ、何か清隆でなにかがあってそうなったのなら、清隆の親友として、先輩として相談くらいにはのれるかなって。あ、もちろん清隆のこと優先したりはしないよ?親友だからこそ、友がした善行悪行は平等に見るから」
「……いえ、佐原先輩には話せないことなので。ですが、その善意は受け取っておきます。あなたは、良い方のようですし。何かあれば相談しますね」
ここから更に踏み込むかどうするか。場合によっては佐原嶺二の過去を利用するつもりでもいたのだが、どうしたことか。急ぎすぎてもよい方向に事態が動くことはない気がする。別にそこまで急ぐ必要はないし。
「うん。清隆のことなら、清隆が悪いことをしていたのなら、僕は親友だからこそちゃんと聞くよ。そして自分が正しいと思ったようにする、まぁ、そこら辺は信頼してもらうしかないけど」
「はい、信頼します。あなたが二重人格を複雑にしたものになった、という点においても私は相談に乗りますから。気軽に話してください」
「あ、なら連絡先交換していいかな。相談とかだけじゃなくて一年生と今後付き合っていく必要があるしね。あ、またカップケーキつくろっか?」
「はい。いいですよ。カップケーキは喜んでもらいます」
この世界には自分というイレギュラーが存在する。佐原嶺二そのものがイレギュラーなのか、入り込んできた自分がイレギュラーなのか、それはわからないが。少なくとも自分は原作を改変し、清隆にも近づいた。
この世界、多少原作に沿うような運命で世界が動いている気がしないでもないが、しかし絶対ではないようにも思える。
自分という存在。今回で言えば清隆を退学させようとする新一年生彼ら。その彼らに清隆と親しげな相手として自分のことを月城理事代理から教えられていれば、自分を巻き込む形の作戦をとる者もいるだろう。
世界がどのように動くかわからない以上、自分もわからない既知の世界を自分なりに歩くことにする。
目的のためにも、七瀬という比較的絆しやすそうな彼女を絆しにかかる。そして、自分が月城理事代理にどのような存在として扱われているかも聞く。
あと、推しだし関わりたいよね。
結局、よくわからん理論こねくり回してるけど結局、推しと関わりたいよねなのですよ。
一年生編終わりおまけアンケート3/27
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坂柳クラスルート
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一之瀬クラスルート
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