【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
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宝泉のポケットから巧みに盗み取った布に包まれたナイフ。布からとりだせばそこにあるのは清隆の部屋で見たことのあるペティナイフがそこにあった。
そそくさと布に戻す。
「清隆。これお前が部屋からなくしたって言ってたナイフじゃない?パス」
「っ!てめぇっ」
地面を転がしながら清隆の方に投げ渡す。
別に、ここを本気で戦い宝泉に勝つメリットはない。勝った方が何たらとか、事前にルールを決めてたのならともかく、ただ実力でねじ伏せるは意味をなさない。
唯一の懸念点だったナイフは排除できたし。
「ナイフっ!?あなた、そこまでっ」
「ちっ、面倒クセェことしやがったなっ」
清隆がナイフを布から取り出してまじまじと観察している。そして確信した表情をした。
清隆は足元に転がってきたナイフを拾い上げ、持ち上げる。布を外し、まじまじと見た。
「あぁ、たしかにこれは、俺の部屋でなくしたナイフだ」
「なんですって!?まさか宝泉くん、盗んだというの?いえ、だとしてもどうやって」
「はっ。んでそうなんだ?俺が買ったものかもしんねぇだろ」
「このナイフは俺以外に買ったやつはいない、すでに確認済みだ」
「なっ」
「これは、天沢が俺に買わせた、そして天沢が持ち出して行ったナイフそのものだ。おおかた、俺が買ったナイフを使って罪をなすりつける気だったんだろう。そして、それを証拠として俺を退学させる。嶺二を呼んだのは、おそらく嶺二を痛めつけ俺を逆上させるため。ちがうか?」
「……ちっ、よくわからん女と組んだのが間違いだったか……だが、バレたとしてもまだ手はあんだよっ」
まぁた宝泉がこちらに向かってきている。
自分は中腰になり構える。自分をボコして捕獲して本当に脅す算段なのだろうか。どちらにせよ今回はまともにやり合わずに逃げ出そう。
しかし、七瀬さんが割り込んでくる。
「宝泉くんやめてください。すでに計画が失敗した以上、これ以上やっても意味がありません。」
「うだうだうっせぇんだよ。そもそも、こいつをやることは当初の計画のうちだったじゃねぇか」
「できません。現在の計画とは異なりますし、綾小路先輩は佐原先輩が宝泉くんとやり合っていた時にも特別反応を見せてはいませんでした。これ以上佐原先輩に手を出したとしても意味はないかと思われます」
「じゃあなんだ?このまま素直に身を引けってのかよ。ひっこんで」
宝泉が七瀬さんの肩を掴み押し除けようとするのを間に手を差し込むことで静止する。庇うことで七瀬さんの好感や信頼を稼げるかもしれない。
「七瀬さん、別に庇わなくていいよ……宝泉後輩、なんのために自分狙うのか、清隆のついでなのか、それとも自分が目的なのかはともかく、今回はもう無理じゃな」
差し込んだ手を掴まれ引っ張られる。庇いはしたがこのままやり合う旨みはないと判断する。さっさとポケットから煙玉を取り出し叩きつけ、視界が塞がれた瞬間に爆音防犯ブザーも鳴らし怯んだところで手を離させ距離を開ける。
足音は鳴らさないように煙から抜け出したが、宝泉は見えないにも関わらず自分のいる方向に拳を突撃しながら放ってきた。
野生の勘だろうか。もしくは論理的思考。
自分は、宝泉が真っ直ぐ突撃してくるとを読んで裏をかいて横にそれた。しかし、宝泉はさらにその裏をかき、更に七瀬のいる方向には逃げられないと踏んで自分の避ける方向を予測したか。
もしそうなら実践慣れし過ぎじゃないだろうか、目潰しにも即座に対応するとは。実践で使ってくる相手がいたのだろうか。
そんな拳も自分に直撃するコースではなかったので間一髪のところで躱わし、そのまま煙を抜け出して清隆の元に帰還する。
「ただいま〜」
「おかえり」
そのまま駆け出し清隆のいる場所に帰還する。
「佐原くん……いえ、聞きたいことはあるけれど今はいいわ。それで、宝泉くん。今回の件は流石に見過ごせないのだけれど。暴力行為に走ったことといい、そして綾小路くんのナイフの件と言い」
「待て、堀北……宝泉。一つ聞きたいことがある。お前の計画についてだ。俺のナイフを誰か、おそらくお前自身に突き刺し、その罪を俺に被せるという計画であっていたか」
「っ!お前、そこまで」
「嶺二を呼んだのは俺に対しての道具にするサブプランがあったか、俺を逆上させるためか」
自分はそそくさとスマホを開いて事前に仕掛けておいたカメラの様子を見る。ちゃんとカメラは起動しており録画もされている。
呼び出されたカラオケ近くの無カメラ地帯となると、特定も容易いものである。須藤の時の運任せとは違うのだよ。まぁ、メガネについてる超小型カメラもあるのだが。レンズの反射で見つかるのを避けるために、フレームは反射しまくるギラギラ仕様。
というか、この学校にいて記録媒体とか持ち運んでない人はどうかしていると思っている。スマホの録音機能とかもあるけれど、やはり別で持っておくと何かと便利である。ボールペン型のは定番。ヘアピンも定番。
「ひとつ提案があるんだが、今回の件をなかったことにする代わりにDクラス同士で対等な契約を結ばないか。そして、お前は俺と組め、宝泉」
「はっ、ナイフをすった佐原の野郎といい、こっちの策略全部見抜いてた綾小路といい、2年Dクラスは曲者揃いか?だがよ、その程度で脅し材料にでもなると思ってんのか?」
「今現在、この場は録画されている。お前が暴力行為を行っていたこともポケットに俺のナイフを忍ばせていたことも、そしてこの会話も全てが揃っている」
いや待て、なんでこいつ自分のカメラのことを知っている。カメラのことは清隆にも言っていなかったはずなのに。またブラフだろうか。まぁ、清隆も常日頃から持ち運んでいそうではある。もしくは自分がどうせそうすると考えたか。
「はっ、ハッタリだな。ここいらにカメラが仕掛けられてないことは確認済みだ」
「そうだな。ここに学校のカメラはない。だが、あそこにある生徒によって後から仕掛けられたカメラは違う」
そう言って清隆は倉庫付近の重ねられた台の隙間を指さす。鈴音が少し驚き、確認すれば発見される。
なんでこいつ場所まで知ってんだ。天才は視力も天才か……いや屈んで照らしてみないと物理的に見えない場所に隠してたのに。もしやこいつ、自分の行動を予測しただけで?こわぁ。
「当然スマホで音声も録音している。そちらの一方的な暴力行動が起こされ、更にはそこに計画性もあった。端的に言って悪質極まりない。このことを学校側に訴えれば」
「あぁもういい。わかったわかったぜ綾小路先輩、それ以上言わなくてもいい。わぁったよ、受けるぜ、そっちの提案。だが一つ聞かせろ、てめぇと佐原はよぉ、どういう関係だ?」
「なぜそんな質問をするかは理解できないが、友達とだけ言っておく」
「はっ、友達か。曲者2人、類は友を呼ぶもんなのか?テメェら2人揃ってよぉ、これからも楽しみだなおい。」
す、すごい。バレても表面上は全く狼狽えてないし罪悪感すらない。流石龍園の同類。その内心がどうなのかは知らないが。
多分、またおまけが続くかも。ある存在を後にするか前にするかも悩んでいるので、無人島編は見切ってからになりそうです。なんならおまけの方を先に無人島編に入らせるかもしれません。
二年生始まりおまけアンケート
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龍園クラスルート
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一之瀬クラスルート
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坂柳クラスルート