【2年生編開始】新入生のみなさん!よう実ラジオのお時間です! 作:やさかみ
あの後、七瀬から様々な事情が話された。
綾小路に二千万ポイントの特別試験が用意されていること。そしてそんな綾小路の友達として自分がいるから活用するといいと説明がされたらしいこと。自分に関しての説明は南雲からされたらしい。
南雲の奴、嫉妬か逆恨み化しているのだろうか。面倒臭いことをしやがる。それにしても、妙に綾小路退学させたい勢が自分のこと観に来たのはそのせいだったか。
まぁその場は解散したのだが、結局その後は七瀬にメールで呼び出されていた。
「それで、何か用?」
「まずは謝罪を。すみません。私が宝泉くんを止められないばかりにあなたにまで被害を」
「ん?いやいや別にいいよ別に。この学校なら友達狙うとか、まぁ倫理観とか人にもよるけど普通の戦法……って言ったらダメな気はするけどメジャーだし。どうなのかとは思うけど。それに、宝泉くんを止められなかったのは別に七瀬さんの責任じゃないでしょ?」
「そうなのかもしれません。ですが、私が許せなかったので勝手ですが謝罪させてもらいました。すみません」
うぅむ。さすが洗脳され恨んでいる相手にさえ直接手を下すことができずに仮想の人格を呼び込むくらいの善人。この謝意が真実なのか虚実なのかは知らないが責任を背負い込む生きづらいタイプだ。
誇るべき精神性なのかもしれないが。
「……そっか。それなら受け入れておくよ。謝罪を拒否し続けられるのも辛いだろうしね。そして自分の名の下に許す」
「ありがとうございます。やっぱり、先輩は優しいんですね、一応、私はほうせんくんの計画に加担していたのですよ」
「自分が綾小路本人ならともかく、自分自身への被害はあまりないしね」
まぁ、宝泉から計画のサブ扱いされていたのには少し憤慨しているが。メイン扱いされていたらそれはそれでもっと憤慨していた。
「ところで、呼び出したのは謝るためだけ?」
「二つ報告があります。まず一つ目は佐原先輩、あの場では話していませんでしたがあの特別試験はもう一つ、いえ。南雲生徒会長から特別試験とは説明されていませんが存在しています。佐原先輩を退学させたら1000万ポイントを南雲先輩の持ちポイントからくれてやると」
南雲の奴何やってんだ。自分も自分で堀北会長に目をつけられてたし、一之瀬さん関連で邪魔だし、よう実ラジオに囚われない真の実力みたいからとかか?なんて害悪。
「あー……その、なんで今話したのかな」
「あの時に言えばクラスの人からも訝しみの目で見られかねないからです。もしあなたが望み、堀北さんに説明して欲しいと言われれば私から説明します」
「いや、別に大丈夫。いや、賞金かけられてることは正直ショックというかなんと言うか……まぁそうだけど。まぁ大丈夫。それで、二つ目は?」
自分にホワイトルームが手を出すとは考えづらいので、おそらくは南雲の独断だろう。3年を掌握してるからと暇つぶし感覚で後輩に手をかけるとかやばい先輩である。
原作からだったわ。
「……佐原先輩」
「なにかな」
「佐原先輩はお優しい方です。これまで関わった中でも優秀で多才で仲間思いで。以前見かけたお菓子屋だって繁盛していましたし、どう見ようと善人な一之瀬先輩からも深い信頼を寄せられているように感じました」
「嬉しいねぇ、後輩にそこまで言ってもらえるなんて胸を張りたい気分だよ」
その優しさとか色々なところには打算があるので素直に胸は張れないが。いやまぁ、しない善よりする偽善ってネットの名言があるくらいだし。打算があっても優しい方が良いか。
それにしても、七瀬は清隆関連で自分を敵視している可能性も考えていたが、この様子を見るとなさそうである。もしかしたらこれすら演技なのかもしれないが。まぁ現の七瀬が清隆以外に対しそう言うことできるとはあまり思えないが。
「だからこそ、私はあなたを覚ましたい」
「????急に話の方向が旋回したなぁ。別に自分宗教とかやってないよ?」
「宗教ではありません……私は先輩を信頼していいます。ここから先は本人にも、誰にも言わないでほしいです」
「んー。まぁいいけど」
「ありがとうございます。私が覚ましたいと言ったのは、綾小路からの呪縛からと言う意味です」
「……?」
いやまぁ、ある程度予測はつく。もしも、彼女が自分のことを善人だと思っているなら、清隆=悪。そんな悪に友達という言葉で縛られている善人である佐原。
的外れも良いところだ。そもそも清隆に縛られてるというか、こっちからちょっかいかけに行ったというのに。いや、もしかして誘い罠だった?やだ清隆怖いわぁ。
「すみません、急すぎましたよね、事情を話します。私が綾小路先輩のことをこの学校に相応しくない方だと、最低最悪な方だと考えていることには理由があります」
「ほうほう」
「詳しくは言えませんが、私はここに来る前の彼がどんな存在だったのかも知っています。彼は、人のことを道具だと思い、時として死に至らしめても苦に思わない人です」
「ほうほう」
ここまでに関しては全て事実なので否定はしない。事実清隆は人を教科書と読んで使い終わったら捨てたりするし。
まぁ、資本主義の世の中ではめちゃくちゃに良い精神性をしているとは思うので、社会で活躍する生徒を育てるこの学校では相応しくないどころか最適だと思うのだが。
「そんな人にあなたみたいな優しい方が友達として縛られ、使われていることに私は」
「待て待て待て。まず落ち着こう。清隆が異質って話?それなら接してるうちにある程度察してるし、人に対して純粋な感情向けたりすることがあまりないことも知って」
「そんなレベルではないんです。人として破綻……すみません。あなたの友達に向かって。佐原先輩にとって綾小路先輩はかけがえのない友人でしたね。一方的に罵るようなことを言ってしまい、すみません」
「あ〜、まぁ大丈夫。七瀬さんにも込み入った事情があるんだろうし。七瀬さんがそこまで言うってことはよほど恨みを買ったかしたんだと思う。それにあくまでも善意で自分に言ってくれてるみたいだしね」
七瀬さんは恨みと善意から半ば暴走していたが理性を取り戻す。そこまで思ってもらえるほどに自分を気に掛け慕ってくれているのか、綾小路退学の一手にしようとしているのか。
「……まずは私がこのような考えに至った理由を説明するべきでしたね。これは、あまり他の人には話さない、宝泉くんにも話していない事情です。佐原先輩なら、きっと話さないでくれるでしょう」
「んー、謎の信頼」
一年の頃の帆波然り、なぜ自分はこうも秘密を話されるのだろうか。なんかそう言う呪いでもついているのだろうか。
それほどまでに信頼されるというのは純粋に嬉しいのだが。話されることの大概はすでに知っていることなので気まずいのだが。
「手短に話します。私には幼馴染がいました。彼はとても誠実で、人思いで、優しい。そんな人です。しかし、そんな彼の父はある日、自殺をしてしまいました。そして、その後に彼が、首を吊ってしまいました」
「辛い話ならやめていいよ?」
「いえ。大丈夫です……そして、彼が首を吊った原因が綾小路先輩なんです。綾小路先輩がいるべき場所を抜け出した結果、彼はいなくなってしまった。しかも、綾小路先輩はそのことを聞いてもそんなこと関係ないと、自身のやったことで、人を、殺したというのに……なので、私は彼では相応しくないと考えたのです」
「……なるほどね」
ホワイトルームに関しては言及してないが、ほとんど話したなこの娘。まぁ、七瀬自身ホワイトルーム自体をあまり知らないらしいが。
「そして、以前先輩に指摘された人格の件ですが。それがこの僕、松尾英一郎です。たまに表に出てきたことはありましたが、こう対面するのは初めてですね。初めまして、佐原先輩」
「うぇ?」
別人格(無自覚演技)だとしても、突然これまで話していた相手が変わって初めましてと言われると少し困惑が勝ってしまう。うぇ?なんて普段出さない声出しちゃってるし。はっず。
後書には報告などを。
まず、二年生編でよう実ラジオは正直難しいことを白状します。とある構想にあったオリジナル展開を入れることも考えましたが矛盾が発生するのでよう実ラジオはやはり無理そうだなと思ってしまいました。タイトル詐欺になりますがすみません。佐原の物語を見ていただくこととなります。
お詫びと言ってはなんでふが実はよう実ラジオFクラス放送権500ポイントの世界線を書き始めました。というか数話描き終わりました。
基本はDクラスの話をリメイクしてちょくちょく内容を付け足したりしてるので既視感のある展開が続きますが、まぁリメイクとして受け取ってもらえればいいです。Fクラスは他のおまけと比べて新たな本編のような形で描くのでいつか別枠で公開します。
まだ楽しみにしてくれている方がどれだけいるかはわかりませんがお楽しみに。
二年生始まりおまけアンケート
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龍園クラスルート
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一之瀬クラスルート
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坂柳クラスルート