気がついたら禪院直哉だったので好き勝手させてもらいます 作:黙々睦模目
郊外 トライアンフキャンプ
「おい! 兄弟さっきのは俺でもキレるぞ!」
そこに響くのはトライアンフのボスポンペイの叫び
「はいはい! ごめんてごめんて!」
それを容易く交わし続けるローブを被る謎の男
トライアンフのメンバーは
その光景を見つめるしかなかった
するとルシウスがその中に割って入ってきた
「まぁまぁ…ポンペイ親分。落ち着いてくださいよ〜それと、新しい輸送ルート割り当てのリストです。親分に言われた通り…、新規開拓した輸送ルートの何本かはカリュドーンの子に振っておきましたよ」
するとポンペイは冷静さを取り戻す
「…そうか。そこに置いておけ」
そしてポンペイが指差した先には
紙束が大量に重なった
テーブルを指差していた
「親分…新規ルートを連中に渡しちゃって、本当によかったんですかい? 親分結構骨を折ったと思うんですけど」
するとポンペイは反論する
「モルスの野郎が小賢しいマネをしなければ、不要な手間ではあったかもしれんな」
するとポンペイはルシウスに目を向ける
「…ところでヤツはこの件をあいつ自身の独断専行と言っていたが…ルシウス。お前はどう思う?」
その視線は冷たかった
「そりゃあ、親分…モルスだってまぁ、あれでチームの利益を考えての行動だったわけで…」
その回答は要領を得ない
「フン、答えになっとらんな。俺の気のせいか? 貴様はこの件にあまり動じてないと見える」
するとポンペイの前に一杯のお酒を差し出される
「落ち着きな。ポンペイこれでも飲んでよ」
彼はポンペイに渡すが目はポンペイではなく
ルシウスを捉えていた
「あぁ…わかった。兄弟がそこまで言うなら…」
ポンペイは差し出されたお酒を一気に飲み込む
「…ッかぁ〜! これは美味いな!」
「僕金はあるからね〜…飲み過ぎは良くないからこの一杯だけね〜」
するとポンペイが吠える
「勿体ぶらずに注いでくれよ…!」
「ダメ〜」
ポンペイが椅子の上から立ち上がり、
彼から酒瓶をぶん取ろうとするが…
ギリギリで交わされてしまう
しばらくしてポンペイは諦め、
椅子に強く座り込んだ
「全く…いつもケチだな…少しは、あの偉大な『騎士様』の器の大きさを見せてくれよ…」
そうポンペイが言い放つと先ほどの笑顔が消え、
彼は無表情で返す
「嫌だよ…僕は、それ『大っ嫌い』なんだ」
「あぁ…すまねぇ、兄弟」
だがその場にいたルシウスがまたしても割って入る
「親分! 彼あの『騎士』なんすか!?」
そのルシウスの質問にポンペイの顔はひきつる
「ま、まぁ、な…」
「親分の人脈どうなってるんすか!?」
今じゃ『騎士』は誰もが知る英雄である
世間では死んだと思われている…
それが生きていたという事実だけでも
新エリー都が揺るがす価値のある情報だ
そんな騎士はルシウスに冷たく言い放つ
「別に口外してもいいけど、僕の邪魔になる事をするならポンペイの部下でも潰すからね」
その言葉からは嘘は感じなかった
ただ殺気のこもった視線だけがルシウスを見つめる
「ま、まさか…! そんな事するわけないっすよ…!」
ルシウスはそんな彼の視線に後退る
「…あ、ルシウス君借りるねポンペイ」
「あ…あぁ、なんかやるなら俺に免じて…手加減してやってくれ…」
「えぇ!? 親分!?」
そして彼はルシウスを連れて行く
ポンペイに話が聞かれない、
且つ、ポンペイの姿が見える場所まで移動した
すると彼は近くにあるコンテナに寄りかかり、
口を開く
「ポンペイを殺すつもりなら諦めな」
するとルシウスは目をピクピクと揺らす
「まさか…僕が親分を殺すなんて…そんな訳がないじゃないっすか!」
ルシウスは否定する
「…君が都市の企業と仲良くしてるのは知ってよ。TOPS、エリー都でも新エリー都でも有名な大企業…でもそんな豚の光に眩んで、僕の友に手を出すのなら…、僕は君を潰さないといけないから」
次の瞬間…
彼はルシウスの背後に立って、
ルシウスの肩に手を置いていた
ルシウスの表情からは焦りが見え、
彼に怖気付いていた
「ポンペイを殺させる気は僕にはないから…」
彼はそう言い残し、
ルシウスの肩から手を退けた
直哉視点…
「ポンペイを殺させる気はないから…」
俺はそう言い残し、
ルシウスを置いてその場を去る
(アイツ…絶対諦める気ないわ)
欲に目が眩んだ奴は大抵後先を考えん
例え、脅したとしても、計画バレたとしても、
…結局後戻りはできないのだ
(ポンペイは…助けるんや…)
そう思いながら昔を思い出す…
11年前
「ふあぁ…眠い…」
俺はもう1人の俺の代わりに
エーテリアスを狩っていた
…青冥剣を片手に
『投射呪法』はもう1人の俺だけの能力
俺じゃ自由に使えない。
使えるは精々5秒しか刻めない
後は、体に染み付いた技と術法のみ
…そして青冥剣
もう1人の俺は青冥剣にあらゆるものを代価にした
彼がここに来るまでの記憶…
例えるなら、家族の思い出、友人との思い出、
親のご飯の味、自分の好きな物、好きな事
尊敬していた人、憧れた人…
そしてこれまで出会って来た人との名前、関係性…
自分が『どんな存在』であるのか
それだけの代価の甲斐があったのか
青冥剣から送られてくる力は減ることがない
そうして俺は零号ホロウの中を歩いていた
その中でホロウに呑まれた店から
体を隠せるフードを見つけ、
それを羽織った
そんな時にひび割れている大きな鏡を覗き込む
そこに映る自分の姿をみる
「君ってほんと…馬鹿だな〜…」
所々破けたボロボロの服、浅い傷だらけの体
こんだけボロボロになって残ったもんはない…
あるのは力のみ…
「ここまでして君を傷つけるのになんの意味があるのさ…僕には理解できないよ…」
そんな俺は鏡に寄りかかるが…
手が触れた瞬間鏡は跡形もなく、
粉々となった
そんな跡形もなくなった鏡に背を向け、
ホロウの外を目指した
…そして俺は出口を見つけた
そしてホロウに出ようとする
だがその足は止まる
…誰かが戦っている
気になった俺はそこへ向かう
…そこにはエーテリアスに囲まれた母子と…
それを守る男…ポンペイがいた
だがポンペイは片腕を怪我をしていた
「ごめんさない、ごめんなさい…」
「ママ〜! 怖いよ〜…」
「ぐぅ…くそぉ…」
俺は見捨てようと思った
でも体は勝手に動いていた
片腕で持っていた青冥剣で
彼らを囲っていたエーテリアスを斬った
そして俺は彼らに近づく、すると
ポンペイは母子の前に立ち
母子の方は抱え込む力を強くしていた
するとポンペイが口を開く
「助太刀感謝する…だが、お前は何者だ…」
当然だ、俺だっていきなり現れた奴は信用できない
それに服はボロボロで傷だらけ、
そしてフードを被っているんだから
「…出口はあっちだよ、ついて来て」
「…本当だろうな?」
「今そんな嘘付く意味あると思うの?」
すると少しポンペイは考え込むが、
すぐこちらへ向き直る
すると母子は俺に感謝する
「…助けていただきありがとうございます!」
「おじさん! ありがとう!」
「感謝する…俺はポンペイ、郊外で走り屋グループのトライアンフのボスで覇者をしている者だ。お前の名はなんというのだ?」
「…僕は名乗る様な存在じゃないよ」
そうして僕達は途中に現れる
エーテリアスを狩りながら
そのままホロウの中を出た…
母子は治安局に任せて…
俺はそのまま去ろうとするが
するとポンペイはこちらに向け駆け寄る
「改めて感謝する。お前は相当な実力者だろう。郊外の人間は恩義を忘れねぇ、これは俺の連絡先だ。困った事があったら俺に言ってくれ!」
…信じられんわ
「そういうのいいから…じゃあね」
だがポンペイは食い下がり、
俺の肩を鷲掴んだ。
「そんな事言わないで俺の感謝を受け取ってくれ!」
しつこいわ〜…こいつ
「そういうの信じてないから」
「俺はそんな奴じゃねぇ! 俺は恩義は絶対返す! 俺は覇者だ! これでも郊外の走り屋グループをまとめ役だ! 恩義は絶対返す! …そうだな、兄弟!」
馴れ馴れしい…
「勝手に兄弟にしないでよ」
「そんな事言うなよ! 兄弟! 一緒に飯でも食おう!」
なんでこんなにしつこいんや…
でもなんで俺、嫌じゃないんやろ…
確かに腹は減っとる
…でもそれとは別な、忘れてる何かが、
「もう…わかったよ行くよ、そっちの奢りだからね」
するとポンペイはニカッと笑った
「そうと決まれば飯だ! 俺の奢りだ! たらふく食え!」
なんで俺…こんなうれしいんやろ…
でも…こいつ、未来ではしぬんやったな…
でも…なんで俺…
こいつに『死んで欲しくない』と思ったんやろ…
なんで俺、こいつといると楽しいんやろ…
こいつは将来死んじまうのに、
「…ごはぁ…ッ!」
俺は地に伏して…
右手で青冥剣を杖代わりにし、
口から血を吐き出した
左肩にはエーテル侵食で結晶ができつつあり、
腹には2つの風穴ができていた
そして目の前には気を失って
動けなくなっているポンペイ
「…は、はは…僕ってなんて、馬鹿なんだろう」
リアルでストレスが原因で
耳が痙攣していたり、目が痛かったり、
筋肉が強張っていたり、お腹を壊していたので
ちょっとおやすみしてました…
次はなるべく早く出せるように頑張ります
誤字あったら報告の方お願いいたします
5章を飛ばすかやるか
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5章をやる
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5章飛ばしてもいいよ
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文句言わないで!書く!
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できる範囲でいいから5章も書いて