気がついたら禪院直哉だったので好き勝手させてもらいます 作:黙々睦模目
パシュン!パシュン!
ありえへん…ありえへん…!
「ごは…ッ゙!」
俺の…俺達の体が…こんな雑魚に…!
するとモルスは俺を嘲笑う
「『騎士』と聞いて少し焦ったが結局は人か」
嘲笑うな…!
俺達を馬鹿にするな!
「調子に乗るな、!くそぼげがぁぁぁ!」
俺はルシウスを放り出し、
投射呪法を発動させる
俺は5秒間しか発動できない
だがこんな雑魚には十分や!
俺の拳がモルスに向かって振り下ろされる
モルスは防御姿勢をとるが
俺の拳はそれを打ち破る
一撃を当てただけでモルスの持つ
可変式の武器が激しい音をともに崩壊する
「ーー、ッ゙!?」
声にもならない悲鳴と共に
だが俺は止まらない
「雑魚風情が僕達の邪魔するな!」
俺はモルスに触れ、フリーズさせる
「な、ッ!?」
モルスに驚く隙は渡さない
俺は拳をモルスの顔面目掛けて振り下ろし、
地面へ叩きつけ、追撃する
投射呪法は後2秒
今の一瞬で約3秒消費…
足りない…俺達を嘲笑う奴らには足らん!
俺は投射呪法が続くまで、
殴り続けた
こいつが事切れる寸前まで…
「雑魚は地面に這いつくばるのがお似合いだよ」
そして俺は手を上に掲げる
その俺の手に向かって、
金属製の棺桶の様な…鞘が向かってくる
そして俺の真横に突き刺さる
それを横目にルシウスの方へ
視線を向ける
「…ルシウス、君は諦めが悪いね」
そう問いかけるが
ルシウスの顔からは笑みは消えない
「は…!モルスはただの囮なんだよ!あんた自分の体をよく目を凝らしてみな!」
そして俺は確認する
自分の血で汚れた服
モルスにやられた2つの銃痕
…そして左肩になにか突き刺さっていた
「…これは…?」
その左肩に刺さった物を取ろうと手を伸ばすが…
そこ刺さった物から俺の体になにかが注ぎ込まれる
…と俺の左肩からエーテル結晶ができる
「…ッ゙!?」
俺は周囲へ視線を向ける
すると遠くからスコープの反射が見える
ここまで来ると俺自身に呆れる
「はは…僕は愚か者だな〜…」
そして俺は倒れ込む
するとそんな俺にルシウスは言い放つ
「精々、エーテリアスになってカリュドーンの子を足止めするんだな!」
そしてルシウスはモルスを連れて去っていった
スコープの反射で見えていた狙撃手の姿もない
俺は選択を間違えた…
なんでこんなジジイを守ったのか…
なんでこのジジイの為に苦しんでるんだ…
なんで…
俺はなんでこんな事を…?
…なんでさっき俺の事じゃなくて…
ポンペイの無事を確認したんやろ…
『兄弟!今日は俺の奢りだ!好きなだけ食うがいい!』
『財布の中身すっからかんにしてあげるよ』
『言うじゃねぇか!食ってみせろ!』
あのジジイと初めて会った後のご飯…
なんで…あんなに美味しかったんやろ…
『なぁジジイ』
『誰がジジイだ!俺はポンペイと呼べ!』
『じゃあポンペイ。僕、飯の味を感じないのに凄く美味しく感じるんだ。なんでだと思う?』
するとポンペイは目を見開いて笑いながら答えた
『そりゃ…誰かと一緒に食ったほうが美味いに決まってるだろ!誰かと一緒に食べたりすれば幸せなんだよ!』
『そうか…そういう物か』
この時の俺にはあまり響かなかったが…
今ならわかるんわ…
なんでなんや…
もっと早く知りたかったわ…
もう一人の俺もこんな気持ちやったんやろか…
「…僕達は、揃いも揃って…大馬鹿者だ…ハハハ…ハハハ!」
俺は鞘手を伸ばし、封印を解除する
右手で青溟剣を杖代わりに、
ポンペイの近くに移動する
そして侵食を確認する
「…大丈夫そうだな…」
幸い…侵食は少なく済んだらしい
そして俺はポンペイから少し離れる…
最後の力を振り絞って青溟剣を両手で持ちあげる
こんなボロボロの俺に捧げられるのは…
「青溟剣よ…『我が存在』を贄に我が身を癒せ…」
青溟剣はそれに応える様に光り出し、
エーテル結晶を消し去り、
腹にある2つの銃痕も塞がる
そしてなにかに吸われるような感覚と共に
眠気が襲ってくる…
全てを間違えた俺にはちょうどいい最後や…
青溟剣は等価交換だ…
確かにそれとは別で五感や記憶を奪われる
だがその前に対価を払えばいい
一部の記憶はその前に取られてしまうが
必要な事だ…
「ハハハ…もう一人の僕…ごめん後は任せるよ…僕はもう馬鹿だから君に迷惑ばっか掛けちゃったよ、」
俺という存在がどんどん薄れていく気がする
俺には相応しい最期や…
「君はこれから苦労するだろうけど…君の胸ポケットには記憶がのこってるからね…」
あぁ…どんどん眠くなってきたわ…
じゃあな…もう一人の俺…
白髪だった髪は色が抜け、金髪へと変わった…
アキラ視点…
僕達はルーシーとライトと合流して
吹き飛ばされたバイクを見つけ、
バイクを走らせていた…
「ルーシー!ライト!急げ!なにが起こってるかわからねぇが!急がねえとやべぇ!」
その場にシーザーの声が響き渡る
「わかってますわよ!」
「それくらい言われなくてもやばいってわかるぜ…」
彼ら彼女らが向かっている
シンダーグロー・レイクは
先ほどまで白い光に包まれていたのだ
『あの光がなんなのかはわからない。もしかしたらエーテル濃度の高い可能性もある。みんな気を付けてくれ!』
そして僕達はシンダーグロー・レイクに到着した
するとポンペイが倒れている事に気づいた
「覇者のオッサン!」
そこにシーザーが駆け寄り、状態を確認する
「おい!オッサン!大丈夫か!」
『シーザー!ポンペイさんの状態は?』
「侵食症状はあるが…大丈夫そうだ…」
『よかった…』
するとルーシーが叫ぶ
「シーザー!大変ですわ!火の湖が!」
すると火の湖にはエーテル結晶が無数に現れ、
マグマを覆い隠そうとしていた
『幸い…まだ間に合いそうだ…』
「そうだな…プロキシ」
そしてシーザーは火打石を投げた
そして火打石が落ちた場所から火柱ができ、
エーテル結晶を飲み込んだ
『これで安全だね…でも、ルシウスと直哉さんはどこに…?』
「ここや…」
すると背後の方から直哉さんの声が聞こえてきた
振り返ってみた直哉さんは
服はボロボロでお腹の辺りに
2つの大きな穴と血痕が付いていた
その手にはボロボロな手帳があった
それをゆっくりペラペラと読み込んでいた
「おい、あんた!一体なにがあったんだ?」
「うるさいわ、単細胞」
直哉さんはシーザーの問いかけを無視する
「ちょっと!この状況で読書とはいい度胸ですわね!」
そこにルーシーが声を荒げる
だが直哉さんからの返答はない
すると読み終わったのか手帳を閉じ、
胸ポケットに閉まった
「さて…まぁ簡単に言うんやったらルシウスの奴が裏切ってな〜…俺がボコしただけや」
そして直哉さんは淡々と言い、彼のバイクに跨った
「後、ジジイの事任せたからな。俺はあのゴミ共を追うからな。じゃあな…」
「待ちなさい!まだ話は終わってないですわ!」
だが直哉さんはそれを無視してバイクを走らせ、
姿を消した…
そして僕達はポンペイさんを連れてホロウを出た
直哉視点…
バイクを走らせ、ホロウを出たが…
当然、ルシウスの姿は見当たらない
「まぁ…そうやろな…」
そして僕は手帳を取り出す
正直旧都陥落後が記憶が曖昧だ
まるでアニメでも見てたようなそんな錯覚を覚える
誰かが動いているのを見ていた様な…
そんな感覚、
この手帳には僕が覚えていない事ばかり書いてある
リン、アキラ、ニコ、レイン、ビリー、アンビー、
猫又…といった人物名だったり
白紙重合、ヴィクトリア家政、モッキンバード、
などの組織名にその詳細まで事細かに記載されていた
そして最後のページ
『儀降』 『儀玄』 『サラ』 『始まりの主』
『『要注意人物見つけ次第殺すべし』』
そう淡々と書かれていた
「誰か…覚えとらんが…なんか見覚えがあるよ、うな」
思い出そうとすればするほど頭が痛くなる
なにが消しゴムで消されたような、
半分に引き裂かれたような…
「痛いわ〜…」
でもそんな事は関係ない
僕は…1人でも多くの人を助けるそれだけだ…
僕はなんだってできる…僕は強い…最強だから
どんな汚名を受けようと関係ない…
次は…、次…
そもそもなんで…戦うんだっけ…?
なにを守りたかったのか…
とりあえず街に戻ろう…
それから自分の置かれている状況を…
理解しないと…
今更ですが『青冥剣』冥が
ミスってる事に気付きました
冥じゃなくて溟で青溟剣みたいですね…