気がついたら禪院直哉だったので好き勝手させてもらいます   作:黙々睦模目

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25 信用したかった時

 

 僕はあのコンサート以降あまり外に出ていない

 

 …、正確に言うなら出れずにいる

 

 直人の名義を作った頃は色んな事業への投資、

 

 会社の設立と…色んな事をしていた

 

 だが…僕の記憶がない間にも…、

 

 仕事はどんどん膨れ上がっていたらしい

 

 治安局から出た後

 

 僕の前に黒いセダンが止まり…

 

 僕のマネージャーと秘書…

 

 と名乗る人物2人に連行され、

 

 僕は書類の山に閉じ込められた

 

 ここに閉じ込められる前に見た…

 

 他の社員達も書類の山に埋もれていた

 

 別に抵抗すれぱ良かったのだろうが

 

 流石に真面目に仕事している人達に申し訳ない…

 

 なので不慣れながら淡々と仕事をこなした

 

 最初に目を通した時はなにがなんだか…、

 

 分からず…苦労したが

 

 段々と仕事をしていた際の記憶が蘇り、

 

 次々と処理することができた

 

 そして部屋が埋もれかけていた仕事を

 

 2日間徹夜で…、書類の山を全て減らす事ができた

 

 マネージャーと秘書は涙を流しながら感動していた

 

 彼らの口からは

 

 「やっと帰れる!」「やっと寝れます!」

 

 「直人様ありがとうございます!」

 

 「ありがたや〜…ありがたや〜…」

 

 …と崇めている人もいる

 

 完全にブラック企業じゃん…

 

 でも…流石に僕も疲れた…

 

 そして僕は仕事中座っていた椅子を横に倒し

 

 アイマスクをし、椅子をベット代わりに寝た

 

 途中、何やら騒がしくしていたが僕には関係ない

 

 オークションだとかなんだかと言っていたが

 

 そんな事より寝たい…

 

 明日にもまた仕事が溜まってるんだろうな…

 

 そして僕は眠りに就いた…

 

 

 

 社員視点…

 

 「やっと僕達は帰れるんだ〜!」

 

 「「おぉ〜!!!」」

 

 「やっと3時間以上寝れるんだわ!」

 

 「「「ばんざ〜い!!!」」」

 

 社員達の歓声が部屋全体に響き渡る

 

 私は直人様の秘書

 

 隣にいる男はマネージャーと

 

 私は手を繋ぐ…、

 

 ここは新エリー都ヤヌス区のとあるビル…

 

 直人グループの本社

 

 当初、会社名もなく…

 

 直人が命名を社員達に押し付けたのだ

 

 結果…安直なものになった

 

 『直人グループ』…

 

 この会社は『金融』『運送』『工業』『印刷』

 

 『教育』『医療』『研究』

 

 将又…、『傭兵』などあらゆる分野に名を轟かせる

 

 超大企業だ…、

 

 新エリー都ではTOPSに迫る勢いで成長している

 

 TOPSを離脱し、直人グループに来る場合もある

 

 今では経済はTOPS、直人グループで割れている

 

 防衛軍、市政は直人グループを支持している

 

 だが…直人グループにも弱点がある

 

 直人様がいなければ仕事が回らないのだ

 

 部署同士の仲は余り良くない

 

 直人様がいなくなってしまったら…、

 

 簡単に瓦解するほどに…、

 

 直人様でなければこの企業は簡単に無くなる

 

 それほどまでに彼のカリスマ性によって

 

 成り立っているのだ

 

 彼の実力とカリスマ、そして評判

 

 どれをとっても不足はない

 

 強いていうなら口調がきつかったり

 

 怠惰なところぐらいだろう…

 

 私達はそもそも彼に拾われなければ永遠と

 

 露頭に迷っていただろう、

 

 だからこそ彼に感謝し、 

 

 恩を返そうと皆頑張っている

 

 彼が私達にどんな秘密を隠そうと…、

 

 私達は彼について行く…

 

 そう言えば彼にいつもついて行ってた

 

 あの3人どこ行ったのかと思ったら

 

 孤児院に送られたのね…

 

 多分やらかしてあそこの地獄に送られたのね…

 

 「やれやれ…」

 

 「直人様の考える事は俺達には分からないな」

 

 「そうね…」

 

 「あ、そう言えば『雲嶽山』から面会の申請が…」

 

 「えぇ…!?今!?今行ったら殺されるわよ…」

 

 「だ…だよな〜…あははは…どうしよ…」

 

 「しばらく書類は放置されるから諦めなさい」

 

 「はぁ〜…」

 

 「後日、一緒に謝罪して来ましょう」

 

 「しかも雲嶽山からのこれが初じゃないからな〜…」

 

 「あそこ…なんか失礼だけど雰囲気が暗いのよね…」

 

 「だよな〜…嫌だなぁ…」

 

 「だから直人様も承認されないし…」

 

 「しても急用って事で席外していつも逃げてるわよね」

 

 「「はぁ〜…」」

 

 

 

 直哉視点…

 

 

 「…、美味いわ〜」

 

 あの後一眠りし、書類の山から抜け出した僕は

 

 喫茶店の中でゆっくりコーヒーを飲みながら

 

 時間を潰していた…

 

 サングラスと帽子で顔を隠して

 

 黒のパーカーにジーンズを履いている

 

 ついさっき買ったばかりだ

 

 正直母親が買ってくれるから

 

 選ぶのに苦労した…

 

 ほんとファッションって難しい…

 

 ちなみに僕の仕事していた部屋は

 

 窓がないから空気が籠るんだよな…

 

 おまけにどんどん書類を持った社員達が

 

 汗だくで、書類の山を作り直していくから

 

 空気洗浄器はずっと赤かった…

 

 可哀想な空気洗浄器君…

 

 みんな大変そうだった…

 

 ほんと仕事別の誰かに押し付けたい

 

 アキラ君に押し付けてみようかな

 

 そんな事を考えながらのんびりしていた…、

 

 だけど…、

 

 外を眺めようと…窓の方へ目を向けると…

 

 僕の事を凝視する男女の2人の姿があった

 

 (え…なに?ストーカー…?)

 

 すると2人ははっとして喫茶店の中に入ってくる

 

 灰色髪の男と紫色の髪の女性…

 

 店員と話し込んだ後、こちらに向かってくる、

 

 …いやな予感しかしない

 

 聞きたくないな〜…聞きたくないな〜…

 

 「ではごゆっくり…」

 

 そう言い店員は去っていった…

 

 すると2人は口を開く…

 

 「まさか直人さんがいるなんて思っても見なかったよ」

 

 「お義父様…まさかここで会えるとは…!」

 

 この2人…アキラとビビアンだ…

 

 確かビビアンは僕の経営する孤児院にいた

 

 少しの間だけだったが

 

 周りと少し浮いていたので構ってあげた記憶がある

 

 「声抑えろや…」

 

 「あ…ごめんなさいなのです」

 

 「あははは…」

 

 「とりあえず仕方ないから座れや…」

 

 … … …

 

 「はぁ、それで?俺に手伝え…と」

 

 「助けてもらえると助かるのです」

 

 「直人さんが嫌じゃなければだけど」

 

 アキラ君の話をまとめると…

 

 『とある物』を探していたが

 

 それがホロウの中にあることに気づいた

 

 だが戦力が心許なかった…

 

 そんな時に僕を見つけたのだと言う

 

 「…市長側の奴はいないんやろ?」

 

 この時期にアキラ君は市長と関係ができた

 

 「え…?うん…そうだよ。」

 

 でも僕が物語を変えた

 

 「…ええわ、手伝ったる」

 

 もしかしたら僕をあいつらに…、

 

 引き渡すように動いてる可能性もある

 

 「ありがとう!直人さん!」

 

 アキラ君が何も知らず利用されている可能性もある

 

 「…気にせんでええ」

 

 でも今回はアキラ君を信じたいな…

 

 「それじゃあこれからの話なんだけど………」

 

 

 

 

 

 なんで疑ってばかりなんだろう…

 

 なんで僕は信用できないんだろう…

 

 なんで…、

 

 いつも最悪の想定しかできないんだろう…

 

 本音で話したのはもう何年前だろうか…

 

 なんで誰かを信用できないんだろう…

 

 アキラ君だって、治安局にいる友人だって…、

 

 いい人ばかりなのに…

 

 …でも彼らだって、

 

 『本音を隠している』…に決まってる。

 

 僕に…、『信頼できる仲間なんて存在しない』

 

 いても彼らは…、『すぐ僕を裏切るんだ』

 

 『誰も信用しちゃダメだ』

 

 (うるさい…)

 

 『疑い続けないと彼らに食い物にされる』

 

 (そんなのわかってる…)

 

 『信用しても裏切られるんだ』

 

 (わかってるよ…でも信じたい)

 

 『信用できるのは自分自身だけだ…』

 

 何度も言わなくてもわかってるよ…

 

 『本当の僕を見てくれる人なんていない』

 

 (わかっ、てるよ…)

 

 『家族に会いたい…、友達と会いたい…』

 

 (会いたいよ…、)

 

 『辛いし…、痛いし…、悲しい…、』

 

 (そうだよ…その通りだよ。)

 

 (でも我慢しないと…)

 

 『我慢しても誰も助けてくれないよ…』

 

 (…何度も言わなくてもわかってるよ!)

 

 『でも…、そうやって我慢しても…、』

 

 (言わなくたってわかってるよ…、)

 

 『また裏切られたじゃないか守るべき人達に…』

 

 僕は閉じていた目を開ける

 

 僕の両腕は…

 

 昔…、散々見てきた術法で拘束されていた

 

 そして僕の目の前にいるのは…

 

 アキラとビビアン…、そして…、

 

 雲嶽山と書かれた服を着る集団…

 

 『結局僕は裏切られたんだ…』

 

 (うるさい…)

 

 『守らないといけない主人公…、そして自分が助けた子供達にさえ…裏切られたんだよ…、』

 

 (うるさい…うるさい…)

 

 『誰も信用しちゃいけなかったんだ…!』

 

 (うるさい…うるさい…うるさい…!)

 

 するとその内1人が僕に近づいてくる

 

 「会いたかったよ兄者…いいや、直哉」

 

 髪は白髪…、赤い瞳…、の…女性

 

 そして彼女はこちらに歩みを進める

 

 『あいつらは僕を裏切った!』

 

 「こんな乱暴は方法でごめん直哉…」

 

 あいつらは僕を…、裏切った…

 

 「直哉…、もう帰ろう…、1人で抱え込まないで…!」

 

 『甘い言葉に騙されちゃダメ…!』

 

 そうだよね…、騙さちゃいけない…

 

 『信用できるのは自分自身だけ…!』

 

 アキラも…、ビビアンも…、

 

 いい人達と思ってても…、裏切られるんだ…

 

 僕を…、捨てて簡単に裏切ったんだ…

 

 もう…、どうでもいいや

 

 「……ッ!ふん…!」

 

 「直哉…!」

 

 僕は両腕を拘束していた術法を

 

 己の力だけで砕いた

 

 そして僕は懐から拳銃を取り出す

 

 僕は弾があるか確認し、安全装置を解除する

 

 そして銃口を目の前の彼女に向け…、

 

 打つ直前で自身の側頭部に当てる

 

 「ま、待って…!置いて行かないで…!」

 

 目の前の彼女は僕に目掛けて、

 

 転びかけながら駆け寄る

 

 「馬鹿馬鹿しいわ…」

 

 そして僕は引き金を引く

 

 バン…!

 

 その場に静かに響いた…

 

 …だが僕の側頭部に風穴は開かなかった

 

 僕が銃を下ろすと銃口は割れ、

 

 潰れた弾丸が落ちていた

 

 「はぁ…」

 

 死にたいと思っても体が拒絶する

 

 僕は持っていた拳銃を捨て

 

 煙幕弾を取り出し

 

 その場に投げる

 

 「ゴホ…、ゴホ…!ま、待って…!直哉…!」

 

 その声がその場に響くが僕は止まらない

 

 『信じてはダメだ…また裏切られる…』

 

 (そうだよね…)

 

 『もう誰も信用できない…』

 

 (アキラ君も僕を裏切ったんだ…治安局の友人も…)

 

 『そうだ…彼も僕を裏切る…』

 

 (そ…そう…、だよね…)

 

 『…人気のない場所に隠れよう』

 

 (うん…、それがいい)

 

 そして僕はとある路地裏に入った

 

 僕はその路地裏の隅に座り込む

 

 薄暗い路地裏と明るい路地…

 

 …その光景を見て昔の事がフラッシュバックした

 

 (昔もこんな光景を見たな…)

 

 僕には薄汚い路地裏がお似合いって事かな

 

 (なんだか…眠くなってきた…)

 

 『ゆっくり休め…』

 

 (…今日は疲れたな…、)

 

 直哉は薄汚い…、路地裏の中で眠りに就いた…

 

 するとビクッと直哉の体が急に動き出す

 

 すると路地裏の奥から…、

 

 次々と白い司祭服を着る集団

 

 そんな彼らの先頭に立つのは…

 

 長髪の黒髪の女性…『サラ』

 

 そして彼女達は直哉に向かって跪く

 

 「再創の主…始まりの主にご挨拶を…」

 

 それを眺める直哉の目は赤黒く染まり

 

 直哉の動きはフラフラとしていた

 

 『まだ完全ではないがこれで我が肉体は手に入ったと言っても過言ではないだろう…』

 

 「全ては…始まりの主に…」

 

 『敬虔なる信徒達に感謝しよう。だが…しばらくは身を潜め、我がこの肉体を完全にものにするまで我との接触は避けよ…』

 

 「は…!」

 

 『楽しみだ…!この者の大切な存在達が死ぬ時が…!』

 

 

 






 直哉を一回殺すのか

 殺さずこのまま行くか…

 悩んだのでとりあえず直哉は不幸しにしました

 次回は今回の詳細な経緯を書いて

 その次に呪霊にするかしないか

 決めようかな…と思っております

 

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