気がついたら禪院直哉だったので好き勝手させてもらいます   作:黙々睦模目

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26 周囲の目

 

 アキラ視点…

 

 僕はビビアン…、そして直人さん…、

 

 元い…、直哉さんと共に

 

 ホロウの中にある、サクリファイスの

 

『コア』の回収に来た

 

 元々、『ヒューゴ』さんがコアを盗み取ったが

 

 だが、ハルトマンにどさくさに紛れて

 

 コアを奪われてしまった

 

 直哉さんが前に出て僕達が遭遇する前に

 

 エーテリアスを処理してくれる

 

 こちらとしてはありがたいが…

 

 ビビアンは少し残念そうだ

 

「……パエトーン様にかっこいい所を見せるチャンスだったのに…、義父様は酷いのです…」

 

「ん? ビビアン。なにか言ったかい?」

 

「なんでもないですわ! パエトーン様!」

 

 すると直哉さんが戻ってきた

 

「お前らは3歩後ろを歩け。俺が先行して、エーテリアスを潰す。お前らはなにか異常があればすぐに俺を呼べ、わかったな?」

 

「はいなのです!」

 

 直哉さんはそう言い…

 

 直哉さんは先行してエーテリアスを排除している

 

「パエトーン様…その、お義父様は口下手なだけでいい人なのです…。彼には秘密が多いですが…、それでも…! お義父様はいい人なのです…!」

 

 ビビアンが僕に気遣ってくれているのだろう

 

「ありがとうビビアン。でも安心して、僕は直人さんを信じているから」

 

 するとほっとしたようにビビアンから笑顔が溢れる

 

「直人様は口調が酷いのです。でもその影には彼の優しさに溢れているのです。偶に、まるで人が変わったようになる時があるのですが…」

 

「静かにしろ…、見ろ」

 

 僕達が直哉さんの指す場所を見ると

 

 ハルトマンとカミエルが言い争っていた

 

「あいつ等が揉めている間にコアを奪うんや」

 

「そうだね。讃頌会にコアを渡すわけにはいかない」

 

「ハルトマン達より先にコアを奪うのです」

 

 僕達は気づかれないように音を消しつつ…

 

 素早く移動する

 

 エーテリアスは直哉さんの手により、

 

 粒子となって消えていく

 

 失礼な言い方ではあるが

 

 直哉さんの戦い方は独り善がりに見える

 

 彼1人で全てのエーテリアスを処理している

 

 僕はともかく、ビビアンにすら頼らない

 

「止まれ…、ハルトマンの部下やな」

 

 直哉さんは外へ通ずる扉の先には

 

 コアが入っていると思われるスーツケースがあった

 

「閃光弾を投げる。お前らは俺があいつらを無力化したのを確認してから、スーツケースを確保してコアをぶっ壊すなり、回収するなりせぇ…」

 

「はいなのです」

 

「わかった」

 

 すると直哉さんは閃光弾を取り出し、

 

 安全ピンを抜き、そのまま彼らの方へ投げ飛ばした

 

「ん?」

 

 その間の抜けた声と共に、

 

 爆発音と共に光が彼らの視界を一次的に奪い、

 

 その隙を縫うように、

 

 直哉さんは駆け出し、

 

 彼らの懐に入り…

 

 彼らを無力化していく

 

「うぎゃ!」

 

「ぐぇ…!」

 

「ぼへ…!」

 

 僕達はそれを確認してすぐ直哉さんの元へ向かう

 

 直哉さんはスーツケースを見下ろしていた

 

「…なんや罠やったか」

 

 そう直哉さんは呟くと、

 

 ビビアンの焦り声が響く

 

「コアがないのです…!」

 

 すると後ろからハルトマンとカミエルがやってきた

 

「直人…!? どうしてここに!」

 

「ちょっとハルトマン! これは一体どういう事!」

 

 こちらを見るなり、彼らは揉め始めた

 

「…ほんと、一番の敵は無能な味方やな」

 

 そう直哉さんは言い切り、

 

「……、どの偉人の言葉やったかな…」

 

 僕達にも聞こえないほど小さく呟いた

 

 すると言い争う2人に後ろから

 

 オレンジ髪の女性が現れた

 

「久しぶりね…ビビアン…!」

 

「ディナ!」

 

「うふふ…! 嬉しい、私のこと覚えててくれて…」

 

「黙れガキ」

 

 すると突如として、直哉さんが、

 

 ビビアンとディナさんの会話に割って入る

 

「ちょっと、貴方何様…? せっかくの再会を邪魔しないで」

 

「お前から出てくる言葉からは吐き気がすんねん」

 

「ひど〜い、まぁそんな事より…本物のコアはどこ?」

 

「知るかアホ。自分で考えろ。ビビアン話し掛けんな」

 

 そんな直哉さんの顔はどこか…

 

 不自然なほどに表情がなく…無表情だった

 

「話が通じないみたいね…、もういいわ」

 

「最初からそうしてろや」

 

「カミエル、ハルトマン…、この場から離れるわよ」

 

「わかりました…ディナ様」

 

「は…、はい…!」

 

 カミエルとハルトマンがディナに近づくと…、

 

 突如として、爆発音が響き、

 

 エーテリアス達が集まってきた

 

「角に陣取れ…、ビビアンアキラを絶対守れ…、傷一つも許さへんで」

 

「はいなのです…! 絶対に傷つけないのです!!」

 

 するとビビアンは僕を覆うように

 

 傘型のランスを展開する

 

「直人さん…、本当に大丈夫なのかい…!?」 

 

 周囲からは次々とエーテリアスが現れ、

 

 中には危険度の高いエーテリアスも多い

 

「気にせんでええ自分の身だけ考えろ…」

 

 この状況でいくら直哉さんが強くても…

 

 僕とビビアンを守りながらは厳しいはず…、

 

「…行くか」

 

 そう直哉さんが呟くと

 

 直哉さんは走り込みの姿勢に入り、

 

 駆け出す瞬間を見届けようと、

 

 僕は直哉さんに視線を向けたが

 

 僕の視界から直哉さんの姿が消え、

 

 強風が吹き荒れる

 

 僕は反射で目を覆うと

 

 ビビアンが僕を守ろうと…

 

 広げた傘も吹き飛ぶ勢いで、風が吹き荒れ、

 

 エーテリアスの叫びと、

 

 エーテリアスのコアが砕ける音が、

 

 その場に響き続けた。

 

 風が止む頃には周囲にいた

 

 エーテリアス達の姿はなく…、

 

 その場に直哉さんだけが残っていた

 

 直哉さんの体からは傷も見当たらない

 

(よかった…、直哉さんが無事で)

 

 僕とビビアンは直哉さんの元へ駆け出そうとする

 

「…傷一つないよな」

 

 直哉さんは小さくなにか呟いていたが…、

 

 僕達には聞こえなかった

 

 だが、直哉さんも安心したようにこちらへ向かう

 

 だが、直哉さんの足元に、

 

 黒い墨汁のような液体が直哉さんの動きを封じる。

 

「なんや…!? 、ありえへん…!」

 

 直哉さんが驚愕の表情を浮かべる

 

「直哉さん!」 「お義父様!」

 

 直哉さんが足が絡め取られていると…

 

 すかさず、なにがの牌だろうか…、

 

 それが直哉さんを囲むように浮き、

 

 直哉さんの両腕が拘束される

 

 僕達は直哉さんの元まで駆け出す

 

 すると僕達の前に…、

 

 白髪の目立つ女性2人と、

 

 同じような服を来た集団が僕達に立ち塞がる

 

 すると狐のシリオンに見える男性と

 

 パンダのシリオンと思われる男性が

 

 僕達に話し掛ける

 

「危険です! 離れてください!」

 

「ごめんよぉ…、済まないがそこで待っててくれ」

 

「私達は雲嶽山の修練者です。貴方が市長様の言われていた人物で間違いないでしょうか?」

 

「待ってくれ! 直人さんになにをする気なんだ!」

 

「そうなのです! お義父様になにをする気なのです!」

 

「「お父様…?」」

 

 すると白髪の女性2人がこちらへ振り返る

 

 その目は、どこか、寒気がする…、

 

 ビビアンはその目を見て涙目で

 

 僕の後ろに隠れてしまった…、

 

 するとパンダのシリオンの男性が

 

 白髪の女性2人と僕達の間に立つ

 

「ちょ、ちょっと師匠流石にそんな目じゃ怯えちゃいますよ…! その件に関しては後にして、やさぐれた『大師兄』を確保しましょうや…、は、ハハハ…」

 

「「……」」

 

「は、ハハハ〜…」

 

 彼の顔はどんどん青くなっていて、

 

 申し訳なくなって来た…

 

「…後でゆっくり聞き出そう…」

 

「…えぇ」

 

 そして白髪の2人の視線は直哉さんに向く

 

 そんな直哉さんは…、

 

 下を向いており、表情が見えない

 

 だがなにかを呟いているように見える

 

「…うるさい…、うるさいうるさい…」

 

「なお、直人さん…! 直人さんしっかりしてくれ!」

 

 僕が声を掛けても直人さんは反応しない

 

 下を向いたまま、

 

 僕達には聞こえない声でなにかを呟き続けている…

 

 僕は直哉さんを呼び続ける

 

 

「…違う、…違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う…」

 

 「直人さん…!直人さん…!」

 

「そんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけないそんなわけない…」

 

 「直人さん…!」

 

「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…」

 

 すると白髪の女性の1人が前に出て、

 

 僕を遮り、直哉さんに話し掛ける

 

「直哉…もう帰ろう、1人で抱え込まないで…!」

 

 すると直哉さんは下を向いたまま答える

 

「結局、俺は善意を向けるべき対象を、間違えたんや…、信じてはまた裏切られ、また信じて…、裏切られる…」

 

「私達は裏切ってない…! 私は…!」

 

「信用できるのは自分自身だけ…」

 

 すると直哉さんは顔を上げる

 

 その目は閉じているが…、

 

 目からは涙が滴っていた…

 

 そして彼はゆっくり目を空け、呟いた

 

「あぁ…もうなんもかんも面倒やわ…」

 

 その直後、直哉さんは空を見上げる

 

「……、ふんッ!」

 

 その直後直哉さんの両腕を

 

 拘束した牌が砕け散る…、

 

「直哉…、!」

 

 彼女は直哉さんに向かって駆け出した

 

 だが、直哉は懐から拳銃を右手で取り出し、

 

 彼女に向かって銃身を構えた…

 

 彼女は足を止める

 

 だが直哉さんは、拳銃を宙へ浮かせ、

 

 左手で拳銃を掴み直すと…、

 

 銃身を側頭部にかざした。

 

 それを見た彼女は慌てて

 

 再び…、駆け出す

 

 その後ろではもう1人の白髪の女性を…、

 

 慌てて抑える、

 

 雲嶽山の修練者達の姿が見える

 

 だが、直哉さんに向かって駆け出した

 

 彼女は転び落ちてしまう、

 

「待って…、! 待ってぇぇぇ…!」

 

 彼女はおぼつかない足取りでまた駆け出そうとする

 

 その姿を見た直哉さんは嘲笑うような視線を…、

 

 彼女や…、雲嶽山の人達に向けて、言い放つ

 

「馬鹿馬鹿しいわ…」

 

 そして直哉さんはトリガーを引く

 

 パン…! 

 

 僕はその瞬間目を閉じてしまった…、

 

 カラン…カラン

 

 だが、僕の想像したような展開にはならなかった

 

 直哉さんが引いた拳銃の弾は落下していき、

 

 銃身は割れていた

 

「はぁ…」

 

 その場には諦めか…、

 

 それとも絶望したかのような

 

 直哉さんのため息がその場に響いた

 

 すると、直哉さんは…、

 

 銃身が割れた拳銃を投げ捨てた、

 

 「もう、どうでもええわ…」

 

 直哉さんは煙幕弾を取り出し、

 

 その場に叩きつけた

 

 そして、周囲は煙に包まれた

 

「直哉さん! 待ってくれ…! これは誤解だ…!」

 

 僕の声は直哉さんには届かない

 

「ゴホ…、ゴホ…! ま、待って…! 直哉…! 」

 

 彼女は直哉さんに向かって手を伸ばすが…

 

 その手は届かなかった。

 

 直哉さんが去ってから煙幕は晴れた…、

 

 だけど、周囲には白い司祭服を来た

 

 集団…『讃頌会』の司祭達が集まっていた

 

 「パエトーン様!離れないでください!」

 

 ビビアンは僕を庇うように僕の前に立ち、

 

 それに続いて雲嶽山の人達も

 

 僕達を守るように立つ

 

 すると雲嶽山の1人が呟く

 

 「なんで、ラマニアンホロウにいるはずの讃頌会の部隊がここに…!」

 

 すると彼らは祈るように武器を構える

 

 「「「始まりの主に…、再創を…!」」」

 

 すると彼はこちらへ駆け出してくる

 

 「どうしますか!?師匠…!…ッ、!儀降さん!」

 

 先ほど僕達に話し掛けていた狐のシリオンの男性が

 

 先ほど、直哉さんに向かって手伸ばしていた

 

 白髪の女性…、儀降さんと言うらしい

 

 彼女の拳はプルプルと震えていた

 

 「…よ、」

 

 「師匠…!皆に聞こえません…!」

 

 「…彼らを制圧するわよ!」

 

 「了解です!」

 

 「やってやりますか!」

 

 「お二人は私達の後ろへ!」

 

 そして雲嶽山と讃頌会の戦いが始まった

 

 





 最近は本当にリアルが忙しく全く手が進まず

 途中、途中で書き足していたので

 ん?なんかここおかしくない?

 と思う所があるかも知れません

 その時は申し訳ないです

 アンケートは一時期拮抗してましたが

 そのままがいいとの事なので

 呪霊化はしない事にします

 暇になったら…もしかしたら呪霊になった時の

 場合の話でも書こう…かな?

 と思います

 後書き終わりです
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