星野アクアはどんな人物?
・鷲見ゆき
実は番組が始まる前に雑誌の撮影でアクア君の妹と会う機会があって聞いてみたんだけど、歯切れが悪くて言葉を選んでいる様子だったから気難しい人だと思っていたけど全然違った。でもノブユキやメルト君に比べると精神年齢が違っているのかな?達観している感じで寂しい目をしているときがあるよね
最初にオファーがあった時は乗り気じゃなかった。いつものように適当に世間が求めている鳴嶋メルトを演じれば良いと思っていたが事務所の社長やマネージャーたちは違っていた
「星野アクアを利用しなさい!」
その言葉に耳を疑った。畑違いだけどアクアと同い年だが向こうは芸歴=ほぼ年齢で、自分と比較するとキャリアや世間の認知度は月とスッポンレベル差が開いている。人気者でイケメンの自覚はあるが世界は広く頂点は霞んで見えてしまうほど高い位置にある
「彼を使って名前を売りだすの」
「このチャンスをモノに出来なけば先は暗いぞ!」
社長たちは俺ではなくアクアにしか目を向けいない、クラスメイトからも”サインを貰ってきて・私の番号を渡してきて”など心が胸糞悪い感情に苛まれてしまう。コケにされたら対抗心が生まれる。自分の魅力を知らしめてやると思ったメルトは
「参りました!もう脱げません」
教室内でパンツ1枚になって涙を流していた。別に彼は露出狂でもなければ女子たちの着替えを覗こうとした大罪人でもない、飄々としているアクアに勝負を吹っ掛けた彼が敗北したのだ
「まだ1枚あるだろ?あきらめんなよ!」
どこかの元テニスプレーヤーみたいな台詞を口にするアクアも上半身真っ裸である。学生らしく学校にあるもので勝負を行い負けた方が1枚ずつ脱いでいくルールで種目は
・砲丸投げ
・500ミリペットボトル飲料の早飲み
・100メートル走
・跳び箱
・握力測定
・剣道
・クイックマッスル(3分間の腕立て競争)
・ボトルキャップチャレンジ
・etc...
アクアが負けたのは早飲みとボトルキャップチャレンジで本来は胴回し回転蹴りで行うのだが、彼は仮面ライダーガタックのライダーキックのようにジャンプしてからシンバルキックの要領で蹴る舐めプ行為で自滅してしまった。なお黒い下着のパンチラ防止の為スカートの下にジャージを穿いたMEMちょがチャレンジしたら足を振り上げた瞬間に腰を痛めてしまい保健室に運ばれた
「上半身裸とパンイチ靴下の100メートル走って放送しても大丈夫なのかな?」
「MEMちょの亀甲縛りもモザイクが無かったし問題無いでしょ」
2人を遠くから見ていた負傷者以外の面々は乾いた笑みを浮かべながらメルトのことを同情していた。それでもストレートで負けるより一矢報いただけでも撮れ高はあったと思いたい。なお砲丸投げ対決はルール無視で行われメルトは制服を脱いで鉄球を包んでハンマー投げの要領で投げたが、アクアが上手投げで28メートル78センチの前では無意味だった
「アクア君ってけっこう筋肉質なんだね」
「昔から鍛えていたからな」
「ドラマで走ってる車の上にしがみついていたけど、アッ君まさか?」
「NOスタントでNOCGだ!役者なら全部やって当たり前だろ?」
「普通はやらないよ」
黒川あかねは彼の言葉に引きつった顔でツッコミをいれて残りの2人も頷いた。ゆきはアクアに近寄って腹筋を触りながら人差し指で割れ目をなぞっていく
「これ以上は有料サービスなんだけど」
「手持ちが無いの!だから…私の好きなところ触っても良いよ」
アクアの手を握って自身の胸に近づけようとするが全く動かない
「あいにく胸よりも尻派だ!もう3キロ増えたら誘惑してくれ」
「モデルに太れは禁句だって」
「じゃあ廃業してみるか?」
半裸のアクアに抱き寄せられる形となった彼女は顔を真っ赤にさせて俯いてしまった。他の男なら自分がペースを握れるのにアクアには通用しない
「えっと…その」
良さげな雰囲気になったがパンイチのメルトが特大のくしゃみをしてしまい空気が弛緩してしまった。今日の収録は終わったがMEMちょの回復には時間が掛かりそうだ
「事務所の先輩たちも『今ガチ』にハマってしもうて」
「そうなんだ」
「アクアはんって家でも…」
「もう一緒に住んでないんだ」
教室内ではグラビアモデルの寿みなみが隣にいるルビーに話し掛けていたが、禁句を引き当ててしまい謝罪の言葉を口にする
「1人で暮らしてはるの?」
「うん…ちょっと仲違いというか歩み寄れない感じで、中2になったときに出て行っちゃって」
「仕事しながら家事や料理を1人でやっているんやね」
「じゃあ女の子をとっかえひっかえで連れ込み放題ね!」
2人の会話にオフのフリルが割って入り会話に混ざってきた
「そういえばフリルちゃんっていつお兄ちゃんと出会ったの?」
「児童劇団にいた頃だから10歳だと思う、公園で稽古をしてたらアクアが立ち寄って演技の手解きをしてくれたわ!」
「じゃあフリルちゃんの師匠やね」
「アクアのおかげで今の私がいる」
当時のことを昨日のように思い出し自身に感情演技のイロハを教えてくれたが、目の前でナイフを刺して倒れるのは心臓に悪い
「番組としては成立してほしいんやけど」
「私の
「お兄ちゃんカッコイイからね」
不成立になってしまえば自分が彼を狙うことが出来る。年下の優良物件を逃してなるものか課金ガチャでも中々お目にかかることができないURは常に誰かに狙われているのだった
「ところで2年にいる有馬かなさんってご存知でしょうか?」
「うん…お兄ちゃんのデビュー作で共演してたから」
「その人がどないしたん?」
3人寄れば姦しい根も葉もない噂から銀行が潰れかけたこともある。今の時代ならSNSで間違った情報も拡散してしまう。語る側の人達は誤りがないように努めてもらいたい
「アクア君」
「なんだ?」
「一緒に見て欲しい作品があるの」
視聴学室に呼ばれたアクアは彼女が持っていたパッケージを見て汚い声をあげて眉間に皺を寄せた
「これってアクたんのデビュー作じゃないの?」
「そうなの?じゃあみんなで鑑賞会にしましょ」
「じゃあ飲み物買ってくる」
他の面々にも声を掛けていたのか、それぞれが必要なモノを用意して映像が始まるのを待っていたがアクアは気配を消して逃げようとしたがメルトに捕まってしまい御用となった
「アイさん今と全然変わらないじゃん」
「アッ君の隣にいる女の子って誰?赤髪の」
「かなちゃんのこと?」
ノブユキの質問に彼女が答えると聞かれてもいないのに有馬のプロフィールを長々と語っていく、彼の脳裏には高校入学前の嫌な記憶が蘇り心の中で苦虫を嚙み潰したような顔を作り出している。しかも母親のアイも登場しているのでストレスが倍増して溜まる
「かなちゃんは私の憧れなの」
「そうなんだ!あんまり名前を聞かないけど活動してる?」
「確かアクア君と同じ高校だよね」
話題を振られた彼は何も考えていなかったのでコメントに困ってしまい、しどろもどろになっているのを見てメルトは笑いながら見ていたがアクアから放たれた殺気にトランクスを少しだけ濡らしてしまった。映像は最後のスタッフロールとなり全員が背骨を鳴らしたり固まった筋肉をほぐしている
「あかね覚悟があるなら収録後に屋上に来てくれ!」
「告白じゃないよね?」
「あぁ、それと興味があるなら来てもいいが最低な話をする」
アクアは周囲を見渡して教室内にいる面々の反応を見る。言い方がまずかったかもしれないが全員が自身の話に興味を持ったようだ!
最後に入ってきたノブユキが屋上のドアを閉めたのを確認するとアクアは周囲にあるカメラを魔力で停止させた
「今から話すのは有馬を貶める内容に近い、最後に聞くが帰るなら今の内だ!」
「大丈夫、それにかなちゃんの今を知りたいし」
あかねの言葉を聞いて軽い溜息を吐いた。彼女の頭の中では有馬は高貴な存在として持ち上げられテレビに出ていない今は実力を伸ばす為に研鑽を積んでいると妄想している
「アクたん…その有馬ちゃんと喧嘩でもしたの?」
「喧嘩か、まだその方が良かった」
「ドンパチよりもヤバイことってなんだよ」
メルトは少し震えながら彼のことを見つめている。強い殺気を当てられたので恐怖感を抱いているが足はしっかりと地についている
「これから話すことは今後誰にでも起きる可能性がある」
アクアは有馬と再会したときのことを話し始める
明日は中央G1のフェブラリーステークス
まだ本命は決まっていない
ラムジェットが人気し過ぎ
感想ありがとうございます
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