(実は実力を隠してたりする)最弱が実力主義の世界に挑もうなんて考えてませんって。   作:異世界製菓(Prime)

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(カイリ→リンカ)


友人は別です。

「今の私、ちょっぴり強いので」

 

「面白い」

 

 

 

…わからなかった。

カイリちゃんが、こんな力を持っているなんて。

 

 

どこか誇らしくなったと同時に、少し嫉妬してしまった。

 

 

「誇れ お前は強い」

「そんな誇りはいりません」

 

片や口角を、片や目を吊り上げて。

 

「二十三位。名乗れ」

 

攻撃をやめたかと思えば、唐突に名乗らせようとする。

名簿があるのでは?────と言う考えは置いておこう。

 

 

「知ってるでしょうに」

「名乗らせたいんだ…手前にな」

 

 

「ならば」

 

彼女は提案をする。

 

「次を最後の一撃にしましょう。私が倒れれば名乗る、あなたに乗ってやります。あなたが倒れたら…このつまらない試験を終わらせること」

「ほお、交渉のつもりか?……いいぜ。せいぜい死なないでくれよ」

 

先生は口角を上げる。

 

「そちらから先に、どうぞ」

 

「…正気か?自分で言うのもなんだが、手前の前にいるのは格上だぞ」

 

「ええ。ええ、ええ。構いませんとも。勝てるので」

 

 

「…クッ。読めんなぁ、お前」

「頭の中なんてリン以外には読み取らせませんよ」

 

「…な、なんでそんなこと…」

 

思わず口にしてしまう。…わ、私以外には、って…

 

…なんにせよ。次で決まる。

正直言ってかなり心配だ。でもカイリちゃんの実力なんて、見たことがない…先生もぞれだけなのか分からない。

 

「遠慮はいるか?」

「死にはしない…はず」

 

そんなことを考えているうちに、二人は構えていた。

 

「…」

「………」

 

 

少し遠くで見つめ合って、そして━━━━━━

 

 

「…フッ…」

「……。」

 

 

 

…瞬きした瞬間に、先生は消え…

 

「…ハァッ!」

 

 

「見えた」

 

 

カイリちゃんの目の前に現れた…と思ったら、拳がぶつかり合っ、て…!?

 

「ぐぅッ!?」

「…くっ!」

 

 

お互い吹き飛ばされて…先生はなんとか耐えたみたいだけど、カイリちゃんは後ろの壁に突っ込んだ。

 

「…か、カイリちゃん!?大丈夫…じゃ、ない!」

 

すぐにカイリちゃんの所へ向かう。

崩れた壁付近は煙たく少し先も見づらい。…が、崩れた部分は小さいからすぐに見つけられた。

 

 

「カイリちゃん!?カイリちゃん!!!」

死なない…と、分かっていても。当然心配ぐらいはする。

 

「…デカい声出さなくても聞こえてますよ…私の安否ですね…」

 

 

彼女の体に外傷は一つもない。それに驚くべきか…という選択肢が出るほどに見慣れてしまった自分にもちょっとだけ驚いた。だから何、とも言う。

 

反対側では、先生の安否を気にしている生徒が一人。

「せんせーい!ダイジョブですかーっ!」

「…まともに動けるぐらいには大丈夫だ。Dランクのくせに、結構やるな」

 

先生はすぐに立ってこちらに声をかける。

 

「おい、手前ら!あいつの言った通り試験は終わらせる。あいつは…オレが保健室まで届けてやる。今日は…と言うより今日も、各自解散だ。名乗りも聞いてやらんとな…負けたなんて思ってないぞ、最下位(ガキ)

「…あ、あの!」

 

同じく、私も声を上げる。

「私も…!ついていきます…」

 

「勝手にしろ。…ちゃんとついてこいよ?迷ったなんてことになっても、オレは探してやるぐらいしかできんぞ」

 

探してはくれるんだ。…案外優しいのかも。

 

 

 

 

♢(リンカ→カイリ)

 

 

 

 

「…ん…あ?」

 

知らない天井。なんか病院とかにありそうな白の天井。

 

 

「…じゃあ、病院にいるのか」

「半分正解だ」

 

「…センセイ。なぜここに?」

「オレが運んだ。ここ、保健室に。あと…ショウだ。灰嬢 勝(カイジョウ ショウ)

 

「強い奴には名乗らせたいって、言ってましたね」

「ああ。だがお前だけじゃ…礼儀作法に反するんだと」

「なるほど。ならば」

 

 

 

「私は、黒乃 華入(クロノ カイリ)。」

「そうか。知ってたが」

「雰囲気台無しにしないでください」

 

つまり、あの戦いの後に保健室に運ばれた。この教師に。

 

「ちなみに、お前の大切な友人もついてきてる。廊下にいるがな。水入らずで話したいんなら呼んでや…」

「お願いします」

「早いな」

 

すると教師は扉を開け声を出す。教師と入れ替わりで、リンカが入ってきた。

 

 

「…カイリちゃん…無事だよね?何もない?痛みとか、色々」

「ありません。過保護ですね」

「そうかな?カイリちゃんだって同じこと聞いてきたじゃん」

「私は別です」

「えー?ずるいずるーい。わたしだって大好きなのに」

「私もです…ん、なら条件は同じ。リンも別になりました」

「そうなの?やった!それに、カイリちゃんも私のこと大好きなんだね!」

「ふふふ、そうですよ。私もリンのこと、大好き…」

「おい…イチャイチャしてるところすまんが」

 

……。

唐突に、部屋に入ってきた教師は何やら驚いた様子で話す。

 

 

「黒乃華入…お前に呼び出しが入った。それも学園長からだ」




遅れて本当に申し訳ない。だが私は謝らない(クズ)
筆が…筆が乗らない…!描きたい場面が終盤とエンディングなのがね。無論それまでの展開も大事だけど。しかしご安心ください、設定は割と固まりつつあります。最初から固めろ定期。
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