自宅に届いた『惑星開発キット』で、社畜SEは異世界工場の管理者になる ~運用保守はもう終わり。現代の物資と無限の資源で、銀河規模の自動化帝国を築き上げます~   作:パラレル・ゲーマー

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第85話 熱砂の盟主と不老の祝杯

 東京都千代田区永田町。

 日本国の心臓部である首相官邸は今夜、かつてないほど特異で、そして極秘裏の訪問者を迎え入れていた。

 

 公式な外交日程には一切記載されていない。

 マスメディアはおろか、官邸の一般職員にすら知らされていない「見えない国賓」。

 彼らを乗せた防弾仕様の漆黒のマイバッハは、羽田空港のVIP専用ゲートから深夜の首都高を滑るように走り抜け、官邸の地下駐車場へと音もなく滑り込んだ。

 

 地下5階『特別情報分析室』に隣接する、最高機密レベルの応接室。

 壁は分厚い鉛と防音材で覆われ、室内には和の意匠を取り入れたモダンな調度品が並んでいる。

 床の間には見事な日本刀が飾られ、テーブルには最高級の玉露が用意されていた。

 この部屋の空気は、日下部が設置した『位相干渉装置(ジャマー)』によって、外界のあらゆる電波、そして「位相空間レーダー」の視線からすらも完全に遮断されている。

 

 上座で待ち構えるのは、副島内閣総理大臣。

 そして、その斜め後ろに控えるのは、内閣官房参事官の日下部だ。

 

 重厚な扉が開いた。

 SPたちが道を空け、二人の男が室内へと足を踏み入れた瞬間、副島と日下部は、事前に報告を受けていたとはいえ、思わず息を呑むのを禁じ得なかった。

 

 先頭を歩く男は、純白の伝統的なトーブに身を包み、頭には金の刺繍が施されたクフィーヤを纏っている。

 中東屈指の産油国を統べる絶対君主、国王陛下その人である。

 

 数ヶ月前、彼が病床にあるという極秘のインテリジェンス画像を日下部が見た時、国王は無数のチューブに繋がれ、骨と皮だけになり、死の淵を彷徨う枯れ木のような老人だった。

 呼吸をすることすら機械に頼り、明日の命も知れぬ状態。

 

 だが、今、目の前に立っている男はどうだ。

 背筋は天を衝くように真っ直ぐに伸び、分厚い胸板と広い肩幅は、トーブの上からでも分かるほど隆々とした筋肉に覆われている。

 肌には深いシワの代わりに内側から発光するような生命力が漲り、その瞳は獲物を狙う若き砂漠の鷹のように鋭く、そして澄み切っていた。

 見た目こそ、威厳ある白髪と髭を蓄えた「王」の姿を保っているが、その肉体が発するエネルギーの総量は、間違いなく全盛期である20代の屈強な戦士のそれであった。

 

 そして、その後ろに続くのは、アブドゥル・アル・ラシード皇太子。

 彼もまた、以前、東京のホテルで会った時よりもさらに精悍さを増し、その身に余りある活力を湛えている。

 彼らが、日本政府が極秘裏に譲渡した2個の『医療用キット(オリジナル)』——不老不死のナノマシン製剤を使用し、完全に細胞を「初期化」させた結果であることは明白だった。

 

「……ようこそ日本へ。

 国王陛下、そしてアブドゥル皇太子殿下」

 

 副島総理が深く頭を下げて、歓迎の意を示した。

 国王は重々しく、しかし力強い足取りで進み出ると、副島の手を両手で固く握りしめた。

 その握力は、老人のものでは到底あり得ない万力のような力強さだった。

 

「お会いできて光栄です、ソエジマ総理。

 そしてミスター・クサカベ」

 

 国王の口から発せられた声は、腹の底から響くような豊かで深いバリトンボイスだった。

 かつての掠れた病人の声の面影は微塵もない。

 

「本来ならば、このような深夜に足を運ぶべきではないことは重々承知しているが、非公式な形で訪問する非礼をお許しいただきたい。

 だが……私はどうしても直接感謝を伝えたくてな」

 

 国王は自らの分厚い胸を、ドンと拳で叩いた。

 

「貴国が我々に提供してくれた、あの『奇跡の薬』。

 ……その恩恵は、言葉では到底言い尽くせるものではない。

 死の暗闇に沈みかけていた私を、光の満ちる世界へと引き戻してくれた。

 それだけでなく、かつて私が砂漠の部族を率いて戦っていた頃の、あの血の滾るような若さと力をこの体に取り戻してくれたのだ」

 

 国王の瞳が、感極まったように熱を帯びた。

 

「感謝している。

 心から。

 この健康な体があれば、私は愛する息子と共に、再び夜の砂漠を馬で駆けることすらできる。

 ……あれを使った翌朝、実際にアブドゥルと共に馬を走らせた時の風の冷たさと胸の鼓動を、私は永遠に忘れないだろう」

 

「お父様は私よりも速く馬を駆られました。

 とても追いつけなかった」

 

 アブドゥル皇太子が誇らしげに微笑みながら付け加えた。

 絶対的な富と権力を持つ彼らが、ただ「健康に馬を走らせたこと」を少年のように目を輝かせて語っている。

 命という、いかなる富でも買えなかったものを日本が与えたのだ。

 その恩義の深さは計り知れない。

 

「それは素晴らしい。

 我々の技術が国王陛下と殿下のお役に立てたこと、日本国としてこれ以上の喜びはありません」

 

 副島総理が穏やかな笑みを浮かべて応じた。

 

「どうぞお掛けください。

 積もる話もございましょう」

 

 勧められるままに、国王と皇太子がソファに腰を下ろす。

 日下部が自ら玉露を淹れて、彼らの前に置いた。

 

「美味しい茶だ。

 ……さて、ソエジマ総理」

 

 国王は一口茶を啜ると、表情を政治の最高指導者のそれへと切り替えた。

 

「我々アラブの民は、受けた恩は決して忘れない。

 砂が海に変わろうとも、その誓いは永遠だ。

 ……中東の力のすべてを日本に注ぐよ」

 

 その言葉は静かであったが、世界経済を揺るがすほどの重みを持っていた。

 中東の力。

 それは単なる「石油の供給」ではない。

 

 数十兆円規模の政府系ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド)による無尽蔵の資金提供。

 欧米の金融市場を左右する投資力。

 国連をはじめとする国際機関での巨大なロビー活動と票田。

 そして、イスラム圏全体に及ぼす圧倒的な政治的影響力。

 それら全てを、日本のために、日本の「次世代技術」を守るための防波堤として使うという、絶対的な白紙小切手(ブランク・チェック)の提示であった。

 

「それはそれは……ありがとうございます」

 

 副島総理は深く頭を下げた。

 日下部もまた、内心で大きく安堵の息を吐き出していた。

 

 テラ・ノヴァの工場を運営し、世界を欺き続けるためには、膨大な「隠し資金」と「国際社会での擁護者」が不可欠である。

 アメリカという『軍事的な盾』に加えて、中東という『経済的な盾』が完全に日本のコントロール下に入ったのだ。

 

 これで、どれほど異常なオーバーテクノロジーを世に出したとしても、「中東のオイルマネーがバックについている正当な研究機関の成果だ」と言い張ることができる。

 

「我々は今後、貴国の『次世代核エネルギー』や『ナノマシン技術』の発展に対し、いかなる資金的援助も惜しまない。

 国際社会で日本を非難する輩がいれば、我々が経済的な力でその口を塞ごう。

 ……日本は安心して、その神の如き技術を研鑽し続けてくれ」

 

 国王の確約に、日下部が静かに口を開いた。

 

「陛下のご厚情、誠に心強い限りです。

 ……ただ、世界情勢は、我々の技術の出現によって、今まさに激動の只中にあります。

 我々が今後も安全に協力体制を維持していくためにも、現在の各国の動向について認識を共有しておきたいと存じます」

 

「うむ。

 情報共有は同盟の基本だ。

 聞こう」

 

 国王が頷くと、日下部は手元のタブレットを操作し、室内のモニターに世界地図と各国の指導者の顔写真を映し出した。

 

「まずは、我々の最大の同盟国であるアメリカ合衆国についてです。

 ご存知の通り、アメリカでは先日、次期大統領としてキャサリン・ヘイズ氏が内定しました。

 彼女は『軍の汚職を許さないクリーンで正義感の強い大統領』として、国民の熱狂的な支持を集めています」

 

 モニターには、星条旗の前で力強く演説するヘイズ次期大統領の姿が映し出された。

 

「表向きの彼女の姿は、まさにアメリカの良心の体現です。

 ……ですが、我々としては、彼女のその『正義感』が少々厄介な火種になる可能性を考慮しなければなりません」

 

「ほう?

 彼女は我々の『秘密』を快く思わないと?」

 

 アブドゥル皇太子が目を細めて尋ねた。

 

「ええ。

 彼女は『全ての情報を透明化すべきだ』という理想を持っていますからね。

 もし彼女が、日本が医療用ナノマシンを独占し、中東の王族に提供している事実を知れば、人道的観点から大騒ぎしかねません。

 ですが……ご安心ください」

 

 日下部はヘイズの写真の横に、もう一つの写真——冷たい笑みを浮かべる若き怪物ノア・マクドウェルと、CIA長官エレノア・バーンズの写真を並べた。

 

「アメリカの『実権』は、すでに彼女の手にはありません。

 アメリカの陰の政府——ディープステートを束ねるタイタン・グループの次期総帥、ノア・マクドウェル。

 彼もまた、陛下と同じく、我が国の『医療用キット』の恩恵を受けた一人です。

 彼とCIAが結託し、ヘイズ新大統領を『何も知らないクリーンな傀儡(マリオネット)』として表舞台に立たせ、裏の泥にまみれた交渉や技術の管理は、彼ら陰の政府が完全にコントロールする体制が構築されました」

 

「なるほど。

 大統領の頭越しに、実務者同士で秘密を共有するわけか」

 

 国王は面白そうに喉を鳴らした。

 

「アメリカの民主主義も、ずいぶんと便利な隠れ蓑になったものだ。

 だが、それで良い。

 理想主義者に神の力を管理させるほど危険なことはないからな。

 同じ『恩恵』を知る者同士、話が早い」

 

「はい。

 現在、我々とアメリカの陰の政府は、極めて強固な協調路線を敷いています。

 ……次に中国です」

 

 日下部がスクリーンを切り替えると、北京の中南海の画像と複雑な相関図が表示された。

 その図のあちこちに、赤い『×』印がつけられている。

 

「先日、我々は尖閣諸島の領有権放棄と引き換えに、中国指導部に対して『たった1個』の医療用キット(オリジナル)を譲渡することを約束しました。

 ……現在、中国共産党の中枢では、その1個の『不老不死の薬』を誰が使うかを巡って、長老たちや軍部を巻き込んだ凄惨な権力闘争の真っ最中です」

 

「1個か。

 ……悪魔の采配だな、日下部参事官」

 

 アブドゥル皇太子が呆れたように、しかし背筋に冷たいものを感じながら言った。

 

「彼らのように権力に執着する老人たちの群れに、たった一つの永遠の命を投げ込めばどうなるか……。

 火を見るよりも明らかだ」

 

「ええ。

 表向きは静かですが、水面下では連日のように『粛清』と『不審死』が相次いでいます。

 彼らは薬欲しさに、台湾の民主主義的独立すら容認しかねないほどに理性を失っています。

 当分の間、中国は内ゲバにエネルギーを消費し、我々や中東の皆様の脅威となるような対外的な行動を起こす余裕はないでしょう」

 

「見事だ。

 龍の腹の中に極上の猛毒を仕込んだというわけだな」

 

 国王は満足げに頷いた。

 中国という強大な隣国が自壊していく様は、彼らにとっても地政学的に歓迎すべき事態だった。

 

「そしてロシアですが……」

 

 日下部はモスクワのクレムリンとヨーロッパの地図を表示した。

 

「彼らは先日、アメリカ国内に潜伏させていたスパイ網を、我々の提供した『監視システム』によって一網打尽にされました。

 その恐怖から、ウクライナでの休戦に応じ、アメリカと日本から完全に手を引きました。

 ですが、彼らの諜報機関であるSVRやGRUが大人しくしているわけではありません」

 

 ヨーロッパの地図上に、無数の赤い光点が点滅し始める。

 

「彼らは現在、アメリカや日本の監視網が及んでいないと信じているヨーロッパ諸国——ロンドン、パリ、ベルリンなどに向けて、残存する工作員を大量に送り込み、激しい諜報戦を展開中です。

 目的は、日本が隠し持つ技術の正体を探ること。

 そして、あわよくばヨーロッパの同盟国から情報を盗み出すことでしょう」

 

「……哀れな熊だ。

 自分たちが監視されていない安全な狩り場だと思っている場所が、すでに日本の『眼』に監視されているとも知らずにな」

 

 国王は冷ややかに言い捨てた。

 国王もまた、日下部からの事前情報により、日本の『広域位相空間レーダー(グラス・アイ)』の恐るべき性能と、そのビーコンが世界の主要都市に密かに設置されている事実を把握していた。

 

「はい。

 我々はアメリカのCIAと共に、ロシアの工作員たちがヨーロッパで徒労に終わる様を、安全な場所から『観察』しています。

 彼らが核心に近づきそうになれば、適宜、現地の治安当局に情報をリークして潰すだけです」

 

 日下部はタブレットを閉じ、国王と皇太子に向かって真っ直ぐに視線を向けた。

 

「……以上が、現在の世界のパワーバランスの概況です。

 アメリカは影の政府によって統制され、中国は欲望の虜となって自壊し、ロシアは疑心暗鬼の中で空回りを続けている。

 ……そのような混沌とした情勢の中にあって、絶対的な富と権力を持つ中東——陛下と殿下の治める国が健康と圧倒的な指導力を取り戻し、『安定』することは、我々日本にとって、そして世界にとって、まさに僥倖(ぎょうこう)と言えるのです」

 

 日下部の言葉は、単なるお世辞ではない。

 大国が狂気に踊る中、オイルマネーという実体経済の根幹を握る中東が、日本の完全な味方としてどっしりと構えてくれることは、戦略上極めて重要だった。

 

「うむ。

 我々もその役割の重さは十分に理解している」

 

 国王は深く頷き、隣に座る息子を一瞥した。

 

「我々は永遠の命を得たが、だからといって永遠に玉座に居座り、国を停滞させるような愚は犯さない。

 ……アブドゥル。

 お前が祖国を導き、そして日本という無二の盟友と共に、新しい世界秩序を築き上げるのだ」

 

「はい、お父様」

 

 アブドゥル皇太子は力強く応じた。

 彼の目には、単なる一国の指導者としての枠を超え、世界を裏から管理する「プレイヤー」としての自覚が宿っていた。

 

「ソエジマ総理。

 ミスター・クサカベ。

 これからの世界は、もはや核兵器の数や兵士の数で決まるものではない。

 貴国が持つ『テクノロジー』と、我々が持つ『資本』。

 この二つが結びついた我々の同盟こそが、世界の絶対的な中心となる」

 

 アブドゥルは副島と日下部に向けて、杯を掲げる仕草をした。

 

「今後も綿密に協力し合いましょう。

 アメリカの陰の政府を上手く手懐け、中国の自滅を促し、ロシアを封じ込める。

 ……そして、貴国が『次なる技術』を生み出すための時間を、我々が全力で稼ぎ出します。

 共にこの狂った世界情勢を乗り切り、新たな時代を我々の手で管理するのです」

 

「ええ。

 固くお約束いたします、殿下」

 

 副島総理もまた深く頷き、その不可視の杯を合わせた。

 

「我が国の『工場』は、今後も皆様の期待を裏切らない驚くべき成果を出し続けることでしょう。

 ……世界の未来は、我々の強固な協力体制にかかっています」

 

 密室の中で、日本と中東の間に血と黄金よりも重い永遠の盟約が結ばれた。

 それは、既存の国際法や国連の枠組みなど全く意味をなさない、限られた者たちだけが知る「真の世界のルール」であった。

 

「……さて。

 難しい政治の話はこれくらいにしよう」

 

 国王がフッと表情を和らげ、まるで少年のように目を輝かせた。

 

「ソエジマ総理。

 私はこの新しい体で、日本の美しい四季を……特に噂に聞く『富士山』という山を、自らの足で登ってみたいと思っているのだ。

 昔からの夢でな。

 病床では叶わぬと諦めていたが、今の私なら山頂まで駆け上がることもできそうだ」

 

「ははは、それは素晴らしい。

 ぜひともご案内させていただきますよ。

 警備の手配は万全にいたしましょう」

 

「いやいや、警備など無用だ!

 今の私に傷をつけられる者など、そうそうおらんからな!」

 

 豪快に笑う国王と、それに付き合う副島総理。

 部屋の空気は、それまでの冷徹な陰謀の気配から一転して、和やかなものへと変わっていった。

 

 だが、その輪の中から少し外れた場所で、日下部だけは静かに胃薬のパッケージを指で撫でていた。

 中東の絶対君主が日本のナノマシンによって超人化し、富士山を駆け上がろうとしている。

 アメリカの陰の政府は、自国民を監視するパノプティコンを完成させた。

 中国の長老たちは、注射器一本のために国を売り払おうと殺し合っている。

 

 (……世界は完全に狂ってしまった)

 

 日下部は心の中で、自嘲気味に呟いた。

 彼らが今ここで祝杯を挙げている「安定」は、工藤創一という一人の男が異世界から持ち込むオーバーテクノロジーという、極めて不安定な足場の上に成り立っているのだ。

 

 (今はまだいい。

 今の技術レベルなら、我々が政治力でコントロールできる。

 ……だが、あの男は今、宇宙へ向かっている)

 

 日下部の脳裏に、テラ・ノヴァの巨大なロケットサイロと、宇宙の暗黒へと飛び立っていった第一号ロケットの姿が浮かんだ。

 宇宙空間で手に入る新たな「宇宙サイエンスパック」。

 それが解禁するテクノロジーは、もはや「薬」や「監視レーダー」といった地球の概念の延長線上にあるものなのだろうか?

 もし、地球そのものを物理的に破壊できるような、あるいは次元を歪めるような神の力であったなら。

 その時、この部屋で結ばれた盟約など、砂上の楼閣のように吹き飛んでしまうのではないか。

 

 (……頼みますよ、工藤さん。

 宇宙で変なものを見つけても、急に地球に持ち込んだりしないでくださいよ。

 私の胃はもう限界なんですから)

 

 日下部は、誰にも聞こえない声で、次元の彼方にいる工場長へと祈りを捧げた。

 絶対的な富と不老不死を手に入れた王族たちの笑い声が響く密室で、日本の官僚は一人、底知れぬ未来への恐怖と戦い続けていた。

 

 人類の歩みは、もはや誰にも止められない。

 破滅か、それとも神への進化か。

 その答えは、星の海の彼方で静かに待ち受けているのだった。

 

 




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