先生とゲーム部とも合流します
PKおとこ&格上ならぬモモイとミドリ
キヴォトスを統括する連邦生徒会。
その下部組織、連邦捜査部シャーレ。
その顧問である先生と、彼に率いられているゲーム開発部の双子の姉妹と部長のユズと合流するネスとジェフ。
「初めまして先生。 ぼくはジェフの友達のネス。 アリスっていう子を助ける為に来たんだ」
「宜しくネス。 私は連邦捜査部シャーレの先生だよ。 本当は生徒を守る立場なんだけど、ごめん。 不甲斐ないばかりに」
そんな大人に喝を入れるは、双子姉妹のモモイとミドリだ。 一卵性なのか顔は同じで、背丈も同じ、猫耳と尻尾の飾りも同じだ。
ただ装飾の色は名前の通りモモイはピンク寄り、ミドリは緑寄り。
性格も異なり、モモイは溌剌しているのに対し、ミドリはお淑やかだった。
「先生は悪くない! 悪いのは黒服って奴でしょ! この間はコテンパンにやられたけど、今度はネスもいるし準備もできた! 今度は向こうをギャフンと言わせて、アリスを取り返すだけだよ!」
「お姉ちゃんの言う通りです。 きっと大丈夫、上手くいきますよ」
「ありがとう2人とも」
そんな2人に、気弱なユズも賛成。
「う、うん。 ネスは強いって聞いたし……きっと何とかなるよね?」
「何とかするよ。 PSIも使えるからね。 皆も使えるのかな?」
「私は体を強くしたり相手を弱くするチカラを少しだけ。 あ、あと、傷を少し癒したりちょっと具合悪いのを治せる」
「となるとオフェンスアップやデフェンスダウン、ライフアップとヒーリングかな。 とても助かるよ」
「でもモモイとミドリはもっと凄い……」
どうやらゲーム部もPSIが使えるらしい。
強弱はさておき、こうも超能力者が身近になるとは驚きだ。
「ふふん! 私は手から火を出せるよ!」
「私はウタハ先輩と同じ、冷気を出せます」
「魔法使いみたいでしょ? RPGでは欠かせない役割を全員ができるってワケ。 きっと役立てるよ!」
基本的なPKをそれぞれ使えるらしい。
ただキヴォトス人はPSIが使えても、メインの攻撃は銃火器に変わりない。 PSIはあくまで補助的な役割となる。
だが物理エネルギーの一部を反射する反撃のシールドは厄介だ。 銃弾のダメージも跳ね返ってくる。
それを何とかするのはジェフの役割だ。
「黒服は反撃のシールドを張っていたけど、サイコシールドは無いと断言出来ない。 みんな、ぼくがシールドキラーで相手のシールドを割くまで、防御に徹してくれ」
「うん? わかったよ!」「任せるね」
「ネス! こっちもシールドを張って欲しい。 なにせ相手はスターマンみたいにPKを使ってくるんだ。 特にスターストームが危険だな、前はそれで全滅した」
「わかった! 任せて!」
「後は出たとこ勝負になる。 先生のグッズも何やら不思議なチカラがあるとか。 指示があれば臨機応変にお願いします」
「わかった。 頼んだよ」
「はい! それじゃ皆……行こう!」
再びスペーストンネルに乗り込む面々。
どせいさん型の奇抜な乗り物に、モモイはワクワクし、ミドリは困惑気味にもデザインに可愛さを見出し、ユズは緊張感でオロオロ。
「おお! ワープ装置って聞いたけど、どせいさん型の乗り物なんだね!」
「ちょっと可愛いかも……」
「う、宇宙人の技術なの……?」
三者三様の反応がありながらも、動き出すスペーストンネル。
ネスにジェフ、モモイとミドリにユズ。
そして……先生の6人パーティで黒服へ挑む。
かつての4人の冒険より大きなチームだが、PSIを使い熟せるか、レベル差もあり連帯感は未知数だ。
しかし、そこを補助してくれるであろう先生。
手に持つパッド……オーパーツであるシッテムの箱、そのOSスーパーアロナちゃんがいれば、最悪の事態は避けれる筈だ。
……少なくとも気絶で済む。 たぶん。
『万が一は、先生も生徒さんもこの私、スーパーアロナちゃんバリアが守ります!』
「ありがとう。 でも無理しないでね?」
『はい! あ、それと先生……落ち着いたらで良いんですけれどぉ……』
「分かっているよ。 ジェフに頼んでグルメ豆腐マシンを見せて貰おうね。 そして苺豆腐を作って貰おう」
『苺豆腐!』
シッテムの箱の中、青空教室の風景の中で、アロナが目を輝かせた。
苺系が好きなアロナは、ジェフの持つグルメ豆腐マシンで苺豆腐が出来ると聞いて、気になっていたのだった。
「あれ?」
ネスがそんなアロナの声に反応した。
「今の、誰の声だろう?」
『! ネス君は私の声が聞こえるんですか?』
「やっぱり。 先生の知り合いかな?」
OSアロナの声は、持主である先生にしか聞こえない。 けれど動物といった心の声も聞こえ、パワースポットを陣取っていた悪意のエネルギーを引き摺り出せたネスは、どういう訳か彼女の声も聞こえるのだった。
『初めまして! 先生の持つ端末、OSのアロナです! 先生以外と話すのはちょっぴり新鮮です!』
「(あっ、機械が喋ってるんだ。 ぼくはネス。 よろしくね)」
『おお! 口を開かずに声が聞こえます! これがテレパシーですか! さすが超能力少年ネスサンですね!』
悪意なく、純粋無垢な明るさで話すアロナだが、ネスは薄ら笑みで返した。
ネスサン……その言い方は「悪そのもの」「恐怖」という概念エネルギーと化したギーグの譫言か何かだったから。
勿論、アロナは悪くない。 無邪気だ。 ネスとしても全て終わった話だ。
唯一、気掛かりなのはポーキーではある。
アンドーナッツ博士から聞いてはいるが……。
「みんな!」
操縦席のジェフが、空気を切るように言う。
「黒服の場所が分かった。 前と同じ、ミレニアム郊外の廃墟エリアだ。 準備は良いね?」
「今更だよ! 今度こそ倒して、アリスを取り返すんだから!」
「うん! ジェフ君、私たちは大丈夫!」
「い、行こう……怖いけど、みんながいる!」
ジェフは頷くと、ワープボタンを押した。
刹那、スペーストンネルは窓のブラインドを閉めたように消えてなくなり、次の瞬間には廃墟エリアへ忽然と現れるのであった……。
後書き
シッテムOSなアロナが、苺豆腐をせがんだり
トリニティで避暑地のジェラートやマジックタルトやケーキ、ロイヤルアイスティー、シェフのおすすめなどサマーズ系の飲食物があったり
アリウスで素朴なヨーグルト、粗末なパンといったグミ族の村の奴があったり
ごみ箱を調べたらジャン!とミユが出たり
ゲヘナの給食部のフウカやジュリと会話したり、調理室を調べると、いいフライパンやシェフのフライパンなど、色んなフライパンがあったり
美食研のハルナにMOTHER世界の食べ物の品評をして貰ったり
風紀委員会のアコのヒナへの溺愛振りに、何故かトニーの顔が脳裏にチラチラしたり
救急医学部のセナからハンドエイド貰えたり
野球イベントなら様々なバットを出したり
…MOTHERと絡められそうな小ネタが色々