MOTHER×BLUE   作:ハヤモ

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前書き
黒服へリベンジを挑みますが…
黒いドレス姿のAL-1S(アリス)が現れ…
ミレニアムのバッドエンドの1つ、神々の女王エンドの世界線をイメージしています
ゲーム部によるゲームによる英才教育がされなかったアリスは、人格が異なります
また、黒服により魔王化寸前です


黒服リベンジ/名も無き神々の王女

あの時と同じ廃墟群、立入禁止区域。

スペーストンネルから降りるや、目前にテレポートしてきたように現れる黒服。

 

 

「うわっ! 待ち伏せされてた!?」

「ッ! アリスちゃんを返して!」

「こ、怖いけど、私だって……!」

 

 

身構えるゲーム部とジェフ。

名前の通り黒い背広を着用している人型存在だが、影が服を着たような様相をしていて、黒い顔から光が漏れ出るようにして口や目らしきモノを表している。

 

 

「この人がアリスを攫った黒服?」

「気を付けろネス! PK男とはワケが違う強さをしている! 反撃のシールド持ちでPKスターストームも使える強敵だ!」

「確かに邪悪な感じがするよ」

 

 

ネスは説明され、グラビティバットを装備した。

同時に左手を銃の形にするようにして、自身のコメカミに触れる。 PSIを試みる準備だ。

ジェフもグッズからシールドキラーを取り出して作動させると、黒服の表面を覆っていた薄いベール……シールドを切り裂いた。

 

 

「クックックッ……またお会いしましたね先生。 そして生徒の皆さん。 ネスサンもいらっしゃる。 どうやらアンドーナッツ博士はあなた方側についたようですね。 ですがこうなる事は想定内でした。 AL-1Sを試すにも丁度良い材料です」

「なに!?」

 

 

呼ばれるようにして現れたのは、黒いドレスを纏った1人の少女。

アリスだった。

 

 

「アリス!」「アリスちゃん!」

「そんな……」

「あの子がアリス?」

 

 

目を開ければ、その色は紫色に妖しく光る。

そしてニコリと微笑むと、スカートの裾を軽く摘んで挨拶をしてきた。

黒服の仕込みだろうか。 その雰囲気は黒服に並んで、どこか不気味なものだった。

 

 

「ごきんげんよう。 私はAL-1Sと申します。 そして貴女方ゲーム開発部の端末に宿るトリガーAI、keyをもって、名も無き神々の王女となる者。 以後お見知り置きを」

「うぅ、黒服に色々と礼儀作法を教えられて、あんなお嬢様のようになっちゃったんだね……寝っ転がってポテチ食べたりコーラを飲んだりする楽しみを奪われて可哀想、あぁ可哀想アリス……!」

「お姉ちゃん、気にするとこソコじゃない!?」

 

 

アリスの雰囲気に気圧され、怠惰を司り悔しい姉のモモイは嘆き悲しみ、卑しいミドリはツッコミを入れる。

そんな漫才を他所に、先生は質問した。

 

 

「トリガーAIのkey……キー、鍵? どう言う事なのか教えてくれるかな?」

「はい、連邦捜査部のシャーレの先生。 この義体は無名の司祭により、AIのkeyと共に造られた戦闘用アンドロイドです。 その目的はキヴォトスの破壊です」

「穏やかじゃないね」

「魔王みたいな事言ってるよ!?」

「お姉ちゃん、黙って!」

「は、破壊だなんて……なんで……」

 

 

先生が厳しい口調になり、ゲーム部はヤバい雰囲気に動揺が走る。

ネスは騒がず、サイコシールドΩを試みた。

皆に反撃のサイコシールドが張られた!

ジェフは慣れた手つきでアンチPSIマシンの作動準備に取り掛かる。

 

 

「しかし、このままでは本来の能力を発揮できません。 ですが当義体にトリガーAIのkeyを通じて大幅な演算能力を獲得する事で、無名の神々のチカラを操る事ができます。 かのチカラがあれば、現状あるキヴォトスを破壊する事は容易です」

 

 

よく分からないが、無名の神々と呼ばれる存在があって、そのチカラは凄まじいらしい。

そのチカラを操るにはAIのインストールが必要で、それがゲーム部の所持しているパッドに何故か紛れ混んでいるようだ。

たぶん、前に廃墟を探索してG.Bibleをゲットした時だろう。

取り敢えず、ここで負けて端末を奪われようものならキヴォトス滅亡。

……という事でokデスカ?

 

 

「……どうして、そんな事をするんだい?」

「それが私の使命だからです、先生」

「本当にそれで良いの? 自分がしたい事、やりたい事はないの?」

「クックックッ。 もう良いでしょう先生。 私はオーバーテクノロジーであるAL-1Sの性能を是非見たい。 その上でkeyが手に入れば、その先にある本来の能力とやらを観測できます。 それで本当にキヴォトスが滅ぶようであれば残念ですが、それもまた神秘の運命として受け入れましょう。 先生、あなたも興味ありませんか?」

「そんなのお断りだ」

「交渉決裂、と。 まあ良いでしょう。 お連れ様は戦う気満々です。 丁度良い、私も少し運動するとしましょうか……AL-1S。 あなたもですよ」

「はい。 戦闘態勢に移行します」

「ッ! 来る!」

 

 

目の前が青く鋭く渦巻いた!

◇黒服たちが襲いかかってきた!

 

 

「クックックッ。 では……」

 

 

◇黒服はPKスターストームαを試みた!

天より流星群が嵐のように降り注ぐ!

 

 

「うわあああ! またあの時のだ!?」

「大丈夫! ぼくのシールドなら!」

「何を言って……えっ!?」

 

 

◇ネスたちの反撃のサイコシールドが、スターストームを跳ね返した!

◇黒服に大きなダメージ!!

 

 

「隕石を跳ね返したあああ!?」

「嘘でしょ……これがネス君のチカラなの?」

「す、すごい……!」

「サイコシールドだからね。 物理的なのは防げないけど、PSIの攻撃を防いでくれる。 でも過信しないで。 数回しか保たないし、サンダーを受けたら1撃でシールドを切り裂かれるよ」

「く、ククク……ならば」

 

 

◇黒服はPKサンダーを試みた!

数が多い分、命中率が高い!

◇ネスに落雷した! しかし胸元のフランクリンバッジがサンダーを跳ね返した!

◇黒服に更なるダメージ!

 

 

「電撃も跳ね返したの!?」

「ぼくのグッズにあるフランクリンバッジの効果だよ。 サンダーを跳ね返すんだ。 そうじゃなくても、ぼくの持つバットの効果がある。 そうそうやられてあげないよ!」

「さすがネスサン……色々と対策済みで。 その神秘にも対抗でき得るチカラ、是非にも我々ゲマトリアの為に使ってみませんか?」

「"いいえ"遠慮するよ」

「おやおや、振られてしまいましたねぇ。 では続きといきましょう」

 

 

◇黒服はPKビームγを試みた!

人差し指をネスに向けた!

しかし上手くいかない!

 

 

「おや?」

 

 

不思議がる黒服。

それに笑みを浮かべるはジェフだ。

手元には、何やら真空管付きのような、よく分からない機械を持っている。

アンチPSIマシンだ。

 

 

「どうやら効いたようだね!」

 

 

それは単体の敵のコンセントレーションを乱し、PSIを封じる機械だ。

スターマンのようにPSIしか攻撃手段が無いような敵には、特に効果的だ。

 

 

「世界を救った少年たちのチカラ、少々甘く見積り過ぎてしまいました……ですが私はほんの前戯。 後はお任せしますよAL-1S」

「わかりました」

 

 

黒服、ここで退散。

殆どの攻撃を反射されて封じられ、自滅して退散する形となった。

モモイ達からすればザマァ見ろだが、今度はアリスが立ちはだかる。

 

 

「アリス! あんな奴の言う事を聞いちゃ駄目だよ! ずっと利用されるだけだよ!」

「そうだよアリスちゃん! 一緒に帰ろう?」

「あ、アリス……! 学校のほうが……」

「私はアリスではありません。 生徒でもありません。 AL-1S。 トリガーAIのkeyをインストールし、無名の神々の王女となる義体です」

「ええい、キーキーうるさぁい! こうなったら私たちが目を覚まさせてやるんだから!」

 

 

再び青く鋭い青色が視界一杯に渦巻いた!

◇AL-1Sが遅い掛かってきた!

 

 

「気は進まないけど……」

「ネス、手加減できる相手じゃなさそうだぞ!」

「うん。 可哀想だけど、戦おう!」

 

 

ネスは気持ちを切り替えた。

今までもこういう事は幾度とあったものだ。

ギーグの悪意のチカラで凶暴化した動物や人間、それらと対峙し、バットやPSIで少々痛めつけて大人しくさせてきた。

ここまで人間そっくりのロボット……アンドロイドを相手にした事は無かったが、ここまできた以上は何とかするしかない。

 

 

「人間そっくりの機械らしいけど……確か、モモイ達が初めて見た時は寝ていたんだっけ……それなら効くか催眠術!」

 

 

◇ネスはさいみんじゅつαを試みた!

しかしAL-1Sには効果が無かった!

 

 

「駄目かぁ」

「ネス、なるべく傷つけず無力化したいという優しい気持ちは分かるが……」

「なら今度は!」

 

 

◇ネスはパラライシスαを試みた!

AL-1Sは痺れてしまった!

 

 

「効いた!?」

「よーし! オシオキだぁ!」

 

 

◇モモイはPKファイヤαを試みた!

指先から小さな炎が直線上に噴き出る!

◇AL-1Sのドレスを軽く焦がした!

 

 

「ごめんねアリスちゃん!」

 

 

◇ミドリはPKフリーズαを試みた!

ミドリの体から出た冷気の塊がぶつかる!

◇AL-1Sの手足に霜焼けができた!

 

 

「ネスサン……他の生徒より多彩で強力なPSIを操る少年。 話以上です。 なら私も部分的に解析、行使します」

 

 

◇AL-1Sはさいみんじゅつαを試みた!

 

 

「あ、あれ……急に眠気が……すぴー」

「お姉ちゃん! こんな時に何寝てるの!?」

 

 

◇モモイは眠ってしまった!

 

 

「馬鹿な! ネスのPSIを一瞬で真似たのか?」

「ふむ、こんなところですか……次」

 

 

◇AL-1Sはパラライシスαを試みた!

 

 

「うっ!? か、身体が痺れる……!」

「ユズちゃんまで!?」

 

 

◇ユズは痺れてしまった!

ユズは痺れて動けない!

 

 

「なんて子だ! でも、これなら!」

「よせネス!?」

 

 

ジェフの静止の声より先に、ネスが動く。

試みるは、ネスだけが使える必殺PK。

 

 

「PKヒーロー!」

 

 

◇ネスはPKヒーローΩを試みた!

強力な念力波がAL-1Sを吹き飛ばす!

 

 

「ッ、これがネスサンのオリジナル。 確かに強力です。 義体の損傷が大きい」

 

 

◇AL-1Sは自身のナノマシンで自己修復した!

◇ジェフはチェックした!

擦り傷が塞がり、HPが少し回復している!

 

 

「自己修復機能まであるのか! そこにライフアップまで加わったら厄介だぞ! ユズ、他の皆もPSIを見せるのは控えて!」

「う、うん……」「すぴー」

「わかったよジェフ君……でもどうしよう」

「銃で攻撃してください!」

「うん、やってみる!」

 

 

◇ミドリはバースト射撃でネスの援護した!

AL-1Sに細かなダメージが入っていく!

◇AL-1SはPSIの準備をしている!

 

 

「痺れていて身体が上手く動きませんが、PSIは試みる事ができるようですね。 では次」

 

 

◇AL-1SはPKヒーローαを試みた!

念力波がネスたちを襲った!

 

 

「なっ!?」

「くっ! やはり!」

「きゃああ!?」

 

 

床に転がされる面々。

なんとAL-1S、ネスだけが扱えるとされる必殺PKまで真似てきた。

幸か不幸か、最大出力のΩではなく、最弱のαしか再現できなかった様子だが、ネス達はショックを受けてしまう。

 

 

「ぼくのPKまで真似できるなんて。 出来るのはマジカントのエデンの海にいた心の悪魔と、ギーグのような概念的な奴だけかと思ったのに」

「やはりか。 神だの王女だのと名乗るくらいには規格外という事か。 しかしどういう事だ。 頭脳プログラム、脳波やPSIの波長を一瞬で解析して、機械の身体で再現している? アリスにもヘイローらしきものがある……PSIはココロのチカラ……機械とはいうが見た目通りに自我、ココロがあるのか?」

「いたた……そうだよジェフ君! アリスちゃんは冷血な機械なんかじゃない! きっと私たちを分かってくれる! 友達になれるよ!」

 

 

ミドリはいい、ユズも痺れながらも頷いた。

モモイは呑気に眠っているが「……アリス」と寝言を呟いている。

 

 

「わかった」

 

 

ネスはバットを片手に立ち上がる。

 

 

「人も機械も、一部の状態異常も叩けば治る事がある。 だからアリス。 君が治るまで、叩いてみるよ!」

「ネス君!?」

「いやその理屈はおかしい、と言いたいが。 この手に限る事もある」

「ジェフ君まで!?」

 

 

◇ネスはグラビティバットで叩いた!

AL-1Sは痺れて避けれない!

グラビティのチカラのまま、AL-1Sは大きく吹き飛んだ!

 

 

「くっ!」

 

 

ジェフは制服を広げると、中から20発ものペンシルロケットが煙を上げて飛翔していく!

◇ペンシルロケット20を発射した!

ほぼ全弾が命中する!

AL-1Sに致命的なダメージ!!

 

 

「まさか、こんな……物理的な……」

 

 

◇AL-1Sは大人しくなった!

◇YOU WIN!

 

 

「はぁはぁ……ゴリ押しも悪くないね」

「ああ。 久し振りに良い汗をかいた」

 

 

ネスとジェフは互いに拳をぶつけ、健闘を称えた。

MOTHER2はドラム式でHPが増減するのだが、致命的なダメージを受けてもゼロになる前なら行動が可能なのだ。

なのでその間にHPを回復して持ち直したり、ゴリ押しで敵を片付けて、気絶する前に戦闘を終了させればセーフとなる。

 

 

「と、取り敢えずアリスちゃんを回収しよう。 ほらお姉ちゃん起きて!」

「はっ!? アリスは!?」

「気を失ってるみたい。 ネス君とジェフ君が何とかしてくれたよ」

「ありがとう2人とも! あれ、ユズが!?」

「し、痺れる……たすけてぇ……」

「ネス……ヒーリングを頼む」

「わかったよ」

「じゃ、先生はアリスを担ぐね」

 

 

こうして何とか黒服を撃退し、アリスを取り返す事に成功したのだった。

しかし、アリスを危険視する生徒会相当の組織セミナーの会長リオによる、新たな脅威が迫っているのであった……。




後書き
トリガーAIのkeyとか、スチルの光景の辻褄合わせとか、ツッコミ所は多いと思いますが…
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