ということでどうぞ!!
いや作者君早くないかい?
14話 今日もきっと平和なはずだ……
シズさんの一件から少しの時が経った。
「我らは歩兵隊、燃えたぎる闘志のタフガイだ。
さあ雄叫びをあげろ、恐れを知らず進め〜♪」
俺は森の中を散歩しながら歌っていた。
ん?なんで歌っているかって?それはEDFに所属していた時のちょっとした癖だ。まあでも歌う余裕ができたのは3ループ目ぐらいだったか。
「にしても今日も平和だな。何事も無ければいいんだけど……。今日は暇だし、リムルにイタズラしに行こうかなぁ」
そんなことを口にしながら適当に森を歩いていた。しばらく歩いていると周辺警備兼食料調達をしているリグル達と出会った。
「あれはリグルか。おーいリグル!」
「アルト様!」
「警備兼食料調達ご苦労さん。ところでリムルが何処にいるか知らないか?」
「リムル様ならあそこの洞窟に居ますよ」
あそこって……あぁ!ヴェルドラが封印されていた洞窟か!
「教えてくれてありがとな!じゃまた後で」
「はい!お気をつけて!」
ということで俺はヴェルドラが封印されていた洞窟の入り口にやって来た。
久しぶりに来たな、この洞窟に。今思えばこの洞窟があったからこそ俺とリムル、ヴェルドラ、その他大勢と出会えたのか。
……おっと?足音が聞こえるな。誰かが───いや、リムルしかいないか。洞窟からこっちに向かって走って来てるのか?
そう考えていると洞窟の扉は開かれ、シズさんの仮面を付けたリムルが走って出てきた。
「リムル、どうした?」
「ランガからの救援要請だ!」
「なるほど、状況は分からんが急いだ方が良さそうだな」
「あぁ、そうだな」
「じゃ急ぐぞ!」
あ、ついでに指示者、レンジャーのアーマーの装着お願いします。
《了》
俺とリムルは急いでランガ達の元へ向かった。
「やああ!」
ゴブタが白髪の老人に攻撃を仕掛けていた。だが、ゴブタが持っていた棍棒ごと斬られ、そしてそのままゴブタは後ろへ転がっていった。
「ぎゃあ〜死ぬ!死んじゃうっす〜!」
俺とリムルはようやく辿り着いた。
「ハァ、ハァ」
「ゴブタ、無事……では無さそうだな」
「どうした?」
「斬られたっす。超〜痛いっす!」
「落ち着け、傷は浅いぞ」
「大丈夫だ、この傷では死にはしないから問題ない」
リムルが赤髪の男と白髪の老人に目を向けた。
「なんだ、お前ら?」
俺は周りを確認しながら赤髪の男の角を見た。
「一体何者なんだ?まさか、オーガ?」
「あっ、リムル様とアルト様じゃないっすか。心配になったから来てくれたんすね?」
「ああ、そうだな。元気そうだし回復薬はいらないみたいだな」
「まあ確かに。そこまで元気ピンピンなら大丈夫そうだな」
「ちょ…ちょっと!欲しいっす!冗談言ってすまなかったっすよ」
リムルはオーガらしき集団に向かいつつゴブタに回復薬をかけた。
「た…助かったっす」
そういえばランガはどこにいるんだ?……なるほど。ランガは戦闘の途中か。
ランガは大柄の男と青髪の男と戦闘中だったようだ。
「ランガ!」
リムルはランガを呼び戻した。
「主達よ、申し訳ありません。我がいながら、このような…」
ガキィィン!!
音の方向を向くとリグルと紫髪の女性と戦っているようだった。俺が戻るように言うとボロボロの姿で戻って来た。
「アルト様、リムル様、申し訳ありません」
「俺たちに任せてお前はゆっくり休んでおけ」
「ありがとうございます」
「リムル、リグルに回復薬」
「分かった」
リムルはリグルの負った傷を回復させた。
「ランガ、この倒れている者たちはどうした?」
「はっ、魔法により眠らされております。あの桃色の髪の仕業です」
魔法か、めんどくさそうな相手だな。そして敵は6体か。
「面目ありません。まさか
俺の勘が的中したか。とは言ってもどう対処するか。スキルはオーバーキルになるし。かと言ってカイジンに作って貰った剣は手加減が出来無さそうだからな。じゃあ拳か。
「おい、お前ら。事情は知らんが、うちのヤツらが失礼したな。話し合いに応じる気はあるか?」
あ、そっか、まずは話し合いか。この状況を見れば話が通じないことは無さそうだしな。
「正体を現せ。邪悪な魔人どもめ!」
「おいおい、ちょっと待て、俺達がなんだって?」
「リムルはともかく俺は普通の人間だぞ!」
「魔物を使役するなど、普通の人間にできる芸当ではあるまい」
「はあ?」
「見た目を偽り
「正体を現すがいい」
「黒幕から出向いてくれるとは好都合というもの」
「いや、だから俺は普通の一般ピーポーだって!」
俺は本当にただの人間なのに。リムルも何か言ってくれよ。
「なあ、あのな…」
「ふん、貴様の言葉など聞く耳を持たん。全て、その仮面が物語っている!」
「はっ、仮面……。待ってくれ、何か勘違いしてないか?これはある人の形見で……」
赤髪のオーガはリムルに剣を向けた。
「同胞の無念。その億分の1でも貴様達の首で贖ってもらおう。邪悪なる豚どもの仲間め!」
「どういたしますか?」
「どうって…」
「俺は誰でも相手するが…」
「ならランガ、お前はあの桃色を相手しろ」
「はっ」
「決して殺すなよ」
「はっ?」
裏がありそうだからな。その指示はナイスだリムル。
「邪魔だけしてくれればいいから、残りは俺とアルトで倒すよ」
「しかし、リムル様とアルト様は最低でも
「問題ない、負ける気がしない。そうだろ、アルト」
「まあな。人数不利が当たり前な戦場で戦ってきた俺からしたら、奴らなど敵では無い」
「さすがは我が主達。承知!」
「ナメられたものだな。真の勇気か、ただの蛮勇か。その度胸に敬意を払い挑発に乗ってやろう。後悔するなよ」
その発言と共に赤髪のオーガは俺とリムルに向かって突撃した。
「はああーっ!」
だが刀を振り落とした時には俺とリムルはもういなかった。
「あっ…」
次の瞬間にはリムルは大柄のオーガの前に立っていた。
「ふんっ!」
大柄のオーガは自身の武器をリムル目掛けて振り落とそうとしたが、
「お前は眠っとけ」
リムルの麻痺吐息によって大柄のオーガは眠らされた。
その次の瞬間、紫髪のオーガはリムルに不意打ちを仕掛けようとしたものの失敗に終わった。
「悪いな、魔力探知で丸見えだ」
そしてリムルは何とは言わないが「デカい!」と言った。
「いや、丸見えってのはそういう意味じゃ無いぞ。誤解するな」
弁明するのに必死である。だがその直後に粘鋼糸で紫髪のオーガを拘束した。
「転びそうですよ、お嬢さん。なんちゃって」
そのすぐ青髪のオーガがリムルの頭を狙った突きをしたがリムルの身体装甲により刀は折れその勢いでリムルに殴れた。
「うっ……」
そのまま木に吹っ飛び気絶した。
「おお〜!」
「流石っす!」
「あんな簡単に…」
一方その頃、俺は白髪のオーガと戦闘していた。
あの爺さん、中々面倒な相手かもしれんな。まず隙がない。相当警戒されてんな。
「爺さん、隙がなくて怖いね」
「それはお主も同じであろう。ご油断めされるな、若。敵は、隠し玉を持っているやもしれません」
いやあの爺さん強くない!?まあ、俺が拳で牽制してるからかもしれないが。あと、俺がまだスキルを隠しているのも勘付いているな。変にスキルは使えないか。まあ、元より使うつもりは無かったが……。
俺は膝を曲げ低い姿勢になり、白髪のオーガに急接近し勢いのまま蹴りを入れた。が、刀で防がれた。
「チッ、当たったと思ったんだがっと、危ないな!」
俺がもう一度蹴りを入れようとした瞬間を狙い、白髪のオーガは俺の首を斬ろうとしたが、俺は腕で防いだ。
危な!念の為、アーマーを着ていて良かった。にしてもあの爺さん、アーマーで防御できない首や関節ばかり狙ってきやがる。
ところでリムルの調子はどうだ?……え、三体倒すの早くない?こちとら、まだこの爺さんと戦闘中だぞ!
「おーい!アルト順調か?」
「この状況見れば分かるだろ?思いの外、苦戦中だ。そろそろ限界だから説得してくれ、リムル」
「そうだな、アルト。ここら辺にしないか?俺達の言い分も聞いて欲しんだが……」
「黙れ!邪悪な魔人どもめ!」
「えーっと、だからな…」
「確かに貴様らは強い。だからこそ確信が深まった」
「「確信?」」
「やはり貴様らはヤツらの仲間だ!」
「ヤツらって…」
「たかが、
「
「黙れ!全ては貴様ら、魔人の仕業なのだろうが!」
「えっ魔人?」
「だから!俺は人間!ただの人間だ!」
「とぼけるな!」
「待てよ、それは誤解…」
シャキィンッ!!
「あっ…」
ってマズイ!いつの間に後ろに!?クソ、俺ではなくリムルを狙いやがったか。
一瞬の内に背後に回った白髪のオーガがリムルの腕を斬り落とした。
「んん…。ワシも、もうろくしたものよ。頭をはねたと思ったのじゃが…」
何故気付かなかった?……まさか魔力探知を掻い潜ったのか!
「リムル様!」
「う…腕が…」
「我が主!……」
あぁリムルが赤髪だったらシャ◯クスみたいだったのに……。って何考えてんだ俺!
「こっちはいい、油断するな」
「次は外さんぞ」
「どうやら蛮勇の方だったようだな。右腕を失い、発狂しない胆力は褒めてやろう。2人で俺たちを相手どろうとした、その傲慢さが貴様らの敗因だ。冥府で悔やみ続けるがいい!」
リムルは斬られた右腕を手に取り自身の体に吸収し右腕を再生させた。
「あっ…」
「ハハッ、片手を斬り落とした程度で、俺達に勝ったつもりだったのか?」
「舐めんなよ!」
「ば…化け物め!
炎を周囲に発生させ、俺達を包み込んだ。
今回の炎はあまり熱くないな。というか若干適応?と言ったら良いのか?なんかあまりアーマーに負荷が掛かって無い気がするな。いや、今は戦闘中だ。そういうのはあとで指示者に聞くか。
「若…」
「やった…のか?」
俺達は炎の中は抜け出した。
「おおっ…」
「残念だったな。俺に炎は効かないんだ」
「ま、俺には効きはするが正直、効果は薄いな」
「だが確かに俺はお前達を甘く見ていたようだ。少し…本気を見せてやろう」
リムルは仮面を外した。
「よく見ておけ」
リムルはエクストラスキル黒炎で黒い炎を空に向け放出した。
「「あっ……」」
ワァ、リムルスゲー。
「あっ、あれは…あの炎は…周囲の魔素を利用した妖術ではありませぬ。あの炎を形作っているのは純粋にあの者の力のみ。炎の大きさがそのまま、あの者の力…」
はえ〜、リムルはそんな凄いんだな。
「もっと面白いものを見せてやろう。これが俺の真の力だ!」
「はっ…」
リムルは近くの岩に黒稲妻を落とした。
ピガァァン!!
黒稲妻の落雷によって衝撃波が生まれ近くの岩は木っ端微塵になった。
「あ…」
……リムルやり過ぎじゃ無いか。
「どうする?まだやるか?」
「くっ……」
なんか嫌な予感がするな。
「若、姫を連れてお逃げください。ここはわしが……」
「黙れ、じい。凄まじいな、悲しいが我らでは貴様らに遠く及ばないようだ。だが俺も力ある種族、オーガの時期頭領として育てられた誇りがある。無念に散った同胞の恨みを晴らさずして何が頭領か!」
リムル、お前やらかしやがったな。
「敵わぬまでも一矢報いてくれるわ!」
「若、それではわしもお供いたしましょうぞ」
リムルどうしてくれんの!?おい、こっちを見つめて助けを求めるな、リムル!
「ハァハァ、お待ちください、お兄さま!この方は敵ではないかもしれません」
桃色の髪のオーガが赤髪のオーガの前に立ちはだかった。
「そこを退け!」
「いいえ!」
あ、良い流れかも。
「何故だ?里を襲ったヤツと同じく、仮面をつけた魔人どもではないか!お前もそう言っただろ!」
「はい、ですが冷静になって考えてみてください。これだけの力のある魔人様が姑息な手段を用いて豚どもに我らが里を襲撃させるなど不自然です。それこそお二人で我ら全てを皆殺しにできましょうから」
そうだ!そうだ!
「この方達が異質なのは間違いありませんが恐らくは里を襲った者どもとは無関係なのではないかと」
「はっ……」
赤髪のオーガは俺たちを見つめた。
「少しは人の話を聞く気になったか?もうこれいらないよな」
リムルは黒炎を吸収した。
「何者なんだ、お前達は?」
「俺は今さっきまで言ってたけど本当に人間だ」
「俺?俺はただのスライムだよ」
「スライム?」
「そっ、スライムのリムル」
リムルはスライムの姿に変化しランガの上に乗った。それにオーガ達は驚いた様子であった。
「ほ…ほんとに?」
「ちなみにこの仮面はある人の形見だ。なんならお前の里を襲ったヤツのと同じか、確認してもらって構わない」
リムルは今さっきまで身に付けていた仮面を見せた。
「似ている気はするが……」
「これには抗魔の力が備わっているようです」
「しかし、あの時の魔人は
「では……。申し訳ない。どうやら、追い詰められて勘違いをしてしまったようだ。どうか謝罪を受け入れてほしい」
赤髪のオーガは膝を落とし謝罪した。
「うむ、苦しゅうない」
「ま、勘違いなど誰にでもあるからな。しょうがない、しょうがない」
ふぅ、これで一件落着とはいかないが、なんとか解決できたな。
「まあ、ここで話すのもなんだし、ひとまず村に戻ろうか。お前達も来いよ」
「えっ…いいのか?」
「うん、色々事情も聞きたいしな」
「そちらの仲間を傷つけてしまったが…」
「そりゃ、お互い様だしな。死人は出なかったんだし、よしとしよう」
「そういうことだな。ま、村でゆっくりしてくれ」
「すまんかったのう」
「ひぃ〜っ」
ゴブタはリグルの裏に隠れた。
「あっああ…」
リグルは少し気まずそうだ。
「それに今日…うちは宴会なんだ。人数が多い方が楽しいだろ?」
「あ…」
「え、今日宴会なのか?」
「ん?リグルドから何も聞いてないのか?」
「いや全然、多分今頃、リグルドは俺のこと探し回ってるんじゃないのか」
そんなこんなで訳の分からないまま始まった争いは終わった。
ヨシ!計画通り!
いや何が計画通りなんだい?
実はな、最初に少しフラグが立つように仕向けてたのだよ!
あぁ、アレね。でもなんでそんなことしたんだい?
HI☆MA☆だったからなんだよな
成る程ね、ということで
次回も楽しみに!!