前回、結局隠れてしまったアルトの運命はいかに!
「小さき者よ。そこにいるのは分かっているぞ」
しょうがない、腹を括って行くか。
俺は岩の後ろからそろりと出た。
「ど、どうも」
「ようやく出てきたか。では改めて自己紹介といこうじゃないか。そこのスライムは一度聞いていたと思うがもう一度言うとしよう」
「我が名は暴風竜ヴェルドラ。この世に四体のみ存在する竜種が一体である。クワァーハッハッハ!!」
「な、なるほど。ところでそのスライムは一体なんだ?」
【もしかして俺のことを言っているのか?】
「な、なんだ脳に直接ではないけどって、、、ス、スライムがシャベッタァァ!!
【いや、急に何だよ、心臓に悪い】
「ごめんごめん。びっくりしてついな」
「ところでそこのスライムよ。実に珍しい。スライムは本来思考もしない低位モンスター。それなのに自我がある。ユニークか?」
【ユニークと言いますと?】
「異常な能力を持つ個体のことだ」
【ちょっとよく分からないッス、、その自分、人間だったんですけど、刺されて死んで気がついたらこんな姿になってて、】
「なるほど、転生者か。」
【転生、、やっぱりスライムに生まれ変わったんですね】
「スゥー、実は俺も転生したんだけど……」
「そうか、お前達、ものすごく稀な生まれ方をしたな」
【「え、稀?」】
「異世界からやってくる者はたまにいるが、転生者は我が知る限り初めてだ。魂だけで世界を渡ると普通は、耐えられないからな。」
【てことは転生じゃなくて異世界からこっちに渡ってきた人はいるんですね。】
「うむ。異世界人と呼ばれている。そういう者は世界を渡る際に特殊な能力を獲得するらしい。」
なるほどな。俺のスキルもそれの可能性が高いな。つまりこのスライムもスキルを持っているのか。
【ちょっとその異世界人を探して会ってみたいと思います。】
「なんだ、もう行ってしまうのか、、」
「【しょんぼりしてる!?】」
【え、えーと、もう少し居ようかな?どうせ暇ですし。】
「あ、あぁ俺もまだここに居よう。そこのスライムと同じく暇だし。」
「そうか!。ゆっくりしていくが良い」
【はぁ】
「ふぅ」
【えーと、ヴェルドラさん、さっき封印されてたって言ってましたよね】
「よくぞ聞いてくれた!300年前のこと……ちょっとうっかり街を一つ灰にしちゃってな」
【しちゃってなって、、】
「うっかりが過ぎるだろ、」
「そんな我を討伐に来た者がいてな、ちょびっと相手を舐めてたのは間違いない。それでも途中から本気を出したのだがな、負けてしまったな!」
【ヴェルドラさん、凄い強そうなのに相手はそんなに強かったのですか?】
「あぁ強かったよ。加護を受けた人間の勇者と呼ばれる存在だ。ユニークスキル絶対切断で我を圧倒!そして無限牢獄で我を封印したのだ。」
【その光ってるのが無限牢獄なのか?】
「あぁその勇者は自分のことを召喚者だと言っておったな。」
【召喚者?異世界人とは違うのですか?】
「30人以上の魔法使いが何日も掛けて儀式を行い異世界から呼び出すのだ。」
【おぉ魔法使いがいる世界なのか!ますますゲームっぽい!】
「強力な兵器としても期待されておる。」
【兵器?】
だろうな…
「召喚主がな、召喚者が召喚主に逆らえないように、魔法で、魂に呪いを刻む。」
【なんじゃそりゃ!酷い話ですね!】
「ま、仕方ないか、」
「酷いか、元の世界ではどうだったか知らんが、この世界では弱肉強食こそが絶対なるの真理だ。」
【そっか、んでその勇者に封印されてずっとここで、】
「そういうことだ。もう暇で暇で、、」
可哀想な奴だな、って違う違う、ヴェルドラは普通に街を一つ燃やしてるんだぞ、って…ん?
【よし、じゃあ俺と友達とならないか!】
マジかよ。
「何だとスライムの分際で暴風竜と恐れられているこの我と、友達だと!」
【い、嫌ならいいんだけどぉ!】
「バ、バカ誰も嫌だと言っておらぬだろうが!」
【えっそう、じゃあどうする?】
「そうだな。どうしても、と言うのなら考えてやっても良いんだからね。」
ツンデレか!
というかこれなんかの茶番劇かこれ?
【うん!どうしても、だ!決定な!嫌なら絶交、二度と来ない。】
「し、仕方ないな。お前の友達になってやるわ。感謝せよ。」
【素直じゃないねぇ、ところでお前も友達にならないか?】
何?俺も友達になるだって?どうしようか…
「う〜ん…よし!友達になろう!」
「じゃあ2人?ともよろしく!」
そうして俺と2体のモンスターは握手?を交わした。
さぁスライムとドラゴンと友達になったアルト。
次回から本格的に物語が始まる!
今回は少しスキルの効果を説明します。
ユニークスキル、
これはレンジャー、フェンサー、エアレイダーの3つの兵科を選択しそれらに対応した効果を得るというスキル。
そうそうアルトの嫌いな食べ物は軍用レーションだそうですよ。
次回もお楽しみに!