廃核の海 〜魔族アバターのまま現実世界に放り出された俺と不思議な美少女の物語〜   作:織雪ジッタ

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36話 ひいじいちゃんの正体

光仁天皇「そなたの祖父の遺物であるが。。。」

 

光仁天皇「あれはそなたを封じるものである。決して触れてはならぬ。」

 

ショウ「封じるものって、あの。。。話がつかめないのですが。。。アレって一体。。。?僕には何のことだかさっぱり。。。」

 

光仁天皇「かつてそれは依代(よりしろ)であった。しかしそなたが誕生し覚醒した今、もはやそれは不要になった。そしてそなたを封じる器としてその役割を全(まっ)とうする時を待っている。」

 

光仁天皇「そなたは、朕がここへ呼ばねばそなたの祖父と暮らした家へ行くつもりであったはずじゃ。」

 

ショウ「そうです。氷河期が終わったのは僕の出生に秘密があるって聞きました。だから実家に行って色々調べてみようかと思ってるんです。」

 

光仁天皇「ふむ、だがそなたが己の出自を問う前に話しておかなければならないことがあるのじゃ。」

 

ショウ「はい。。。?」

 

光仁天皇「他守よ、そなたは紛れもない朕が見た紫色の龍の稲妻より生まれし子。」

 

ショウ「あの夢に出てきたっていう話ですか?」

 

光仁天皇は頷く。

 

光仁天皇「そしてその稲妻を呼んだのがそなたの祖父が持っていた古びたくるみ割り人形だった。」

 

ショウ「くるみ割り人形?」

 

光仁天皇「そう、それこそがお前を封じる器。かつてあれは意思を持っていた。天を覆い尽くしていた邪悪な力の媒体として。そして、それは幾度となくイシュタルさん達をつけ狙わはった。その度にエルヴィンが退けやったが。。。」

 

ショウ:エルヴィンも知っているのか。。。

 

ショウ「あの、邪悪な力というのは?それが僕に何の関係があるっていうのですか?」

 

光仁天皇「それはかつて悪魔に敗れて天に散った神の怨念だという。」

 

光仁天皇「その怨念は地球を包み、この世界を氷の世界へと変えたのだ。」

 

ショウ「氷河期のことですか?」

 

光仁天皇「その通りじゃ。そしてその忌まわしき怨念は今、そなたの中にある。」

 

ショウ「。。。」

 

光仁天皇「そなたも既に気がついているのではないか?そなたの中にもう一人、誰かの意識が存在していることを。」

 

それを聞いてショウは改めて光仁天皇の赤く光る瞳にすべてを見透かされているかのように感じて背筋が震えるのを覚えた。

 

そして、自然と声を発してしまった。

 

ショウ「アヌ。。。」

 

光仁天皇「そうじゃ。。。名も知っておったのじゃな。。。」

 

ショウ「はい。。。」

 

そして、ショウはこの方ならすべてを打ち明けて相談してもいいのかも知れないと思った。

 

ショウ「その心の中の声が僕に言ったんです。」

 

ショウ「知りたければお前の祖父の痕跡を探れ。。。と」

 

光仁天皇「そうか。。。」

 

光仁天皇「そなたの祖父の名を申してみよ。」

 

ショウ「三浦。。。シャアです。」

 

光仁天皇「やはり。。。」

 

ショウ「知っておられるのですか?」

 

光仁天皇「直接知っている訳ではない。しかし、彼の父親の事はよう知っておる。」

 

ショウ「ひいじいちゃんの事も?」

 

光仁天皇「そなたの曽祖父、その者の名は三浦シュウといった。かつてエンキの一番の側近としてかつて一区で暗躍(あんやく)した男だ。」

 

ショウ「エンキってあの200年眠ってたっていうサークルアンデッドのラスボスのですか?」

 

光仁天皇「うむ、アヌの妻でありエンリルの母であるエンキだ。千年の時を生き続ける化け物じゃ。あれはもう、人の心をなくしてしまっている。」

 

ショウ:本当に何でもかんでも知っているんだなぁ。。。

 

ショウ:それにしてもひいじいちゃんがあのエンキの関係者だったなんて。。。

 

ショウ「あの、確かにじーちゃんはハーフでしたけど。。。まさかそんな。。。」

 

光仁天皇「200年前、この81区はくるみ割り人形が引き連れてきた彼らと『魔神』との戦いがあった場所である。そして彼らはイシュタラ達が身を寄せていたエルヴィンの研究施設を奪い、そこである実験をしていた。」

 

光仁天皇「天に散ってしまった最強の適合者、アヌ復活の為の研究じゃ。」

 

光仁天皇「その施設はそなたが跡形もなく破壊したようだがな。」

 

ショウ「あ!!あれは。。。不可抗力と言うか。。。助かりたい一心で。。。その。。。」

 

光仁天皇「責めているのではない。ただ事実を伝えているのじゃ。そなたには知る権利と、知った上で判断する義務がある。」

 

そう言われてショウは背筋を伸ばす。

 

ショウ「は、はい!」

 

光仁天皇「そしてそのそなたの祖父、三浦シャアとそなたは血が繋がっておらぬ。」

 

ショウ「へ?じゃあ僕は。。。?俺は一体誰の。。。?」

 

ショウのその問いに光仁天皇は少しためらって、それからゆっくりと語り始めた。

 

光仁天皇「これから、そなたには辛い話だが話さねばなるまい。。。」

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