廃核の海 〜魔族アバターのまま現実世界に放り出された俺と不思議な美少女の物語〜   作:織雪ジッタ

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39話 アヌ出現

真っ暗な闇の中。

 

紫色の光が見える。

 

それは次第に近づいてきてその中から声がする。

 

聞き覚えのある声だ。

 

「どうやら色々バレちまったらしいな。」

 

ショウ:お、お前は。。。アヌ?。

 

「ようやく、お前が誰なのか気が付いたらしいな。そうだ、お前は俺だ。」

 

ショウ:嘘だ。俺は俺だ。。お前が言うことなんか信じないぞ。。。

 

「お前は大切な俺の器だ。順番が狂っちまったがここで回収するしかなさそうだな。」

 

ショウ:か。。。回収だと。。。?

 

「前に俺が言ったとおりに三浦の家から俺の痕跡を調査してれば良かったのに余計な手間をかけさせやがって。」

 

ショウ:ま、待て!なにを。。。する気だ!?

 

「なに、お前と俺の意識が入れ替わるだけだ。」

 

ショウ:入れ替わる?

 

「俺は長いこと待ったんだ。次はお前が閉じ込められる番だ。そうだろ?」

 

 

意識が薄れていく。。。

 

。。。

 

。。。

 

◇  ◇  ◇  ◇

 

◇  ◇  ◇

 

◇  ◇

 

 

 

ショウ「うおおおおおおお!!!」

 

突然大声を上げるショウに周りにいたアナト達とミネルバは後ずさりをした。

 

アナト「何だ!?」

 

ミネルバ「キャァァァ!!」

 

ショウの体から青いオーラが吹き出してくると周りの建物は一瞬で吹き飛んだ。

 

アナトやミネルバは防御のオーラを放って何とか凌いでいるがそれでもやっとという感じだ。。

 

光仁天皇と竹田、そして周りにいた公家達はどうかというと、周りの公家達が竹田と光仁天皇を守るように盾となってその衝撃を光るバリアーの様なもので防いでいた。

 

彼らは実は全員以前の竹田同様、半アンドロイドであった。

 

それでも衝撃に耐えきれずに破損して露出した腕や顔から見て取れる。

 

この時代ではとうの昔に失われたはずの科学の力であったが光仁天皇やエルヴィンの協力もあって今日(こんにち)まで残るものとなった。

 

そんな中、光仁天皇と竹田は前もって申し合わせたかの様に冷静だ。

 

光仁天皇が目配(めくば)せをすると竹田は黙って一礼する。

 

そしてすっと立ち上がって暴走するショウに対峙した。

 

青いオーラに包まれながら次第に表情が安定していくショウ。

 

アナト「だ、大丈夫なのか。。。?」

 

ショウ『肉体を持つのは1000年ぶりか。。。』

 

そしてアナトの方をじっと見る。

 

ショウ『お前がアナトか。なるほど我らが血に繋がる面影があるな。会えて嬉しいぞ。』

 

アナト「!?な、何を言っている!?」

 

訳が分からない様子のアナトをよそにショウは自分の手を見つめる。

 

全身から、もちろん手からも青いオーラが吹き出している。

 

ショウは目を少し細めてそれを眺めながらポツリとつぶやいた。

 

ショウ『青か。。。まあいい。』

 

ショウ『アイツをちゃんと封印してからティアマトのリンクを引き上げるとするか。』

 

アナト:いつもの他守じゃない。。。それにこの声は。。。?

 

ショウから発せられる声がいつもと違うのだ。

 

その高圧的で冷徹な声にアナトでさえも悪寒が走る程であった。

 

アナト「お前は。。。一体。。。?」

 

竹田「やはり出てきましたね。」

 

光仁天皇「うむ。。。」

 

アナト:やはり?

 

コマチン「ね、アチシも来て良かったでしょ?」

 

竹田「ネタばらしをされては出てこざるを得ないでしょうから。。。ね。」

 

光仁天皇「皆を騙して連れてきた様でいささか心を痛めたが、やはり間違いではなかったのう。」

 

コマチン「危うくアチシまで騙されるところだったわ。」

 

アナト:何を言っている?どういうことだ?これは予定されていた事だというのか?

 

疑心暗鬼なアナトをよそに、このやり取りでコマチンに気が付いた『ショウ』は訝しげな目でコマチンを見ていた。

 

ショウ『お前。。。まさかウトナか?』

 

コマチン「まぁ、そんな時代もあったかな?」

 

ショウ『全く、猫になったり小娘になったり物好きな奴だな。。。』

 

コマチン「君も随分性格が変わったみたいだね。昔はもっと品が良かったのに。何でそんなにやさぐれたの?」

 

ショウ『フン!何とでも言え。』

 

コマチン「で、どうする?久々にやる?」

 

ショウ『ほざけ!青色覚醒とはいえ実体を持った俺に勝てると思っているのか?』

 

コマチン「さぁて、どうかしら?やってみないと分からないと思わない?」

 

ショウ『お前たちはうまくやって俺を出し抜いたつもりかも知れないが見当違いも甚(はなは)だしい。』

 

『ショウ』のオーラの純度がさらに増していく。。。

 

コマチン:ものすごい威圧感。。。確かに『くるみ割り人形』の時とは次元が違う。。。

 

ショウ『もう一度聞く。本当に俺に勝てるとでも思っているのか?』

 

コマチン「へん!相討ちぐらいには持っていけるわ!」

 

ショウ『ハッハッハッ!見てくれは変わっても強気なのは相変わらずだな!試してみるか?』

 

コマチン「『親友』だからね。ほっとけないのよ。」

 

ショウ『親友?お前は臆病者の裏切り者だ。ただ、ティアマトの女神に畏怖(いふ)し騒ぎ立てる宇宙の理(ことわり)に逆らう異端者だ。』

 

コマチン「その理(ことわり)が問題なのよ。」

 

バチバチと視線をぶつける二人。

 

そこに竹田が落ち着いた口調で語りかける。

 

竹田「コマチン殿、貴方も小町さんからの大切な借りものの身体(からだ)でしょう。ここは我らにお任せ下さい。」

 

コマチン「悪いけど、キミには荷が重いと思うわよ?」

 

光仁天皇→コマチン:コマチン。。。聞いてほしい。。。。。。。

 

コマチン:!。。。そうか。。。

 

コマチン「分かったわ。。。」

 

コマチンは光仁天皇に何かを伝えられて、そして何かを納得した。

 

コマチン「アヌ、そう思い通りにはいかないみたいよ。」

 

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