廃核の海 〜魔族アバターのまま現実世界に放り出された俺と不思議な美少女の物語〜   作:織雪ジッタ

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ゲームの中のキャラクターの姿と能力のまま現実世界に出てきた他守ショウ。


サークルアンデッドとVRMMORPGファーストアドベンチャー18の正体を知ったショウ達は打倒サークルアンデッドを胸にイシュタラの国へとやってきた。


しかし、イシュタラの国の入国で女神の門の試練に失敗。


ショウは入国出来る様に、そしてウイルスの血開発の手助けをする為に、先ずは人魚の里に修行に行く事になった。



9話 特訓!メタモルフォーゼ

人魚メロウの尻尾は、ショウの目の前でスラリと伸びた脚となった。

 

 

急に素足になったのでショウは驚いて思わず目を背けた。

 

 

ショウ「わっ!あの!すいません!」

 

 

メロウは少し笑って

 

 

メロウ「ここは海の中ですし、ちゃんと水着も着けていますよ。」

 

 

ショウ「え?!あ!ホントだ。。アハハハ。。」

 

 

ミネルバ「んんんー!?」

 

 

照れるショウをミネルバはまた不服そうに見ている。

 

 

ローレライ「メロウ、私達は一旦人魚の里に帰るわ」

 

 

メロウ「了解しました!任せて下さい!」

 

 

他の4人はそう言うと人魚の里の方へ去っていった。

 

 

メロウ「では、始めましょう!」

 

 

メロウは予め決まっていたかの様に段取り良く進めていく。

 

 

メロウ「先ず最初に他守さんは今、メタモルフォーゼつまり擬態を自分でかけている状態なんです。」

 

 

ショウ「じ、自分でですか。。?」

 

 

メロウ「そうです。もちろん意図していないのは分かっています。」

 

 

メロウ「ですので元の姿に戻るにはメタモルフォーゼをマスターしてもらい、そこから今かかっているものを解除する方法を探ります。」

 

 

ショウ「おお!元の姿に戻れるんですか!?」

 

 

思わずメロウの手を取って目を輝かせ。。たかったが実際には赤く不気味に光らせた。

 

 

メロウは少したじろぎながらも

 

 

メロウ「が、頑張りましょうね!」

 

 

と、笑顔で返した。

 

 

メロウ「ではメタモルフォーゼの基本から説明します。」

 

 

メロウ「他守さんは細胞はご存知ですよね?」

 

 

ショウ「はぁ、もちろんです。」

 

 

メロウ「私達、イシュタラは一つの細胞に一つ以上のナノマシーンを持っています。」

 

 

メロウ「このナノマシーンが細胞に入って来たウイルスをやっつけたり破損したDNAを治したりする事で私達は不老不死の体を維持しています。」

 

 

ショウ「なるほど。。そうなんですね。」

 

 

メロウ「また、放射能に対しても個体差はありますが耐性を持っています。DNAの修復能力もそうですがそれとは別に植物の細胞壁の様な防護膜をナノマシーンが作ることで一つ一つの細胞を守っています。」

 

 

メロウ「さらに!」

 

 

ショウ「は、はい。。」

 

 

メロウはショウに誇らしげに詰め寄る。

 

 

メロウ「ナノマシーンはピルビン酸を生成して直接ミトコンドリアにエネルギーを供給し、瞬時に高エネルギーを生み出したりタングステンや空気層を膜に貼ることで。。」

 

 

ショウ「ちょっ!ちょっと待って下さい!」

 

 

メロウ「どうかしました?」

 

 

ショウ「話がよく解らなくなってきました。。簡単に言うとつまり何なんですか?」

 

 

メロウ「つまりナノマシーンは細胞を守り、強化し、また細胞一つ一つを自在に操る事が出来るのです。」

 

 

メロウ「さらに!」

 

 

メロウは目を輝かせてまたショウに詰寄る。

 

 

メロウ「ナノマシーン達は他のナノマシーンと連携しており、それぞの状態や配列を記憶しています。また、他の個体を捕食した際は本体と非捕食者を解析し記憶します。」

 

 

メロウ「この記憶と言うのがナノマシーンの謎の一つでティアマトとのリンクのなせる技とされています。なぜなら、ナノマシーン自体にはそれらを記憶するだけのバッファもメモリ領域も物理的に存在しないからです。さらに。。。」

 

 

ショウ「ちょっと!待って下さい!」

 

 

メロウ「またですかぁ?」

 

 

ショウ「すいません。悪いんですがよくわからないんで専門的な事はいいから具体的に俺は何を練習すればいいのかを教えてもらってもいいですか?」

 

 

メロウはとても残念そうに

 

 

メロウ「。。。そうですかぁ。。」

 

 

と、テンションを下げた。

 

 

ショウ:う、何か罪悪感。。

 

 

メロウ「じゃぁ。。仕方ないので本題に入ります。」

 

 

ショウ:仕方ないのか。。(苦笑)

 

 

メロウ「えーっと右手の人差し指と左手の人差し指をくっつけたり離したりしてください。」

 

 

ショウはやってみせる。

 

 

ショウ「こうですか?」

 

 

メロウ「そうそう。それから残像が見えるくらい早くして。。」

 

 

メロウも同じようにやってみせる。

 

 

メロウ「それから飴が溶ける様子をイメージして下さい。」

 

 

メロウ「そうすると。。。ホラ!」

 

 

するとどうだろう?メロウの指先が水飴の様にネバネバと伸び始めた。

 

 

ショウ「うわ!凄い!」

 

 

メロウの実践を見て興奮するショウをよそにどんどん進んでいく。

 

 

メロウ「そして元の指先を思い出した瞬間。」

 

 

その瞬間、メロウの指は一瞬で何事も無かったかのように元に戻った。

 

 

ショウ「うわぁ。。一体どうなってるんだろ?」

 

 

その瞬間メロウの目がキラリとして

 

 

メロウ「聞きたいですか!?気になりますよね!?」

 

 

と、詰め寄ってくる。

 

 

ショウ「い、いや!大丈夫です!頑張ります!」

 

 

するとまたメロウはガッカリして

 

 

メロウ「そうですかぁ。。」

 

 

メロウ「じゃぁ、取り敢えずこれが出来るまで頑張って下さいね。」

 

 

ショウ「は、はい!頑張ります!」

 

 

と、ショウの地道な特訓が始まった。

 

 

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 

 

一方、剛本はバアル達と門の中で対面していた。

 

 

剛本「俺はここで父を殺した奴を探す。」

 

 

アナト「何!?」

 

 

しかし、バアルは身構えるアナトを制して言う。

 

 

バアル「好きにしたまえ。」

 

 

アナト「兄様!?」

 

 

アナトは信じられないといった表情を見せた。

 

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