廃核の海 〜魔族アバターのまま現実世界に放り出された俺と不思議な美少女の物語〜   作:織雪ジッタ

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26話 ウイルス感染─揺らぐ心

静まり返る議会室。

 

 

ヤム「。。。失礼しました。少々興奮してしまいました

ね。」

 

 

ヤム「とにかく、前大戦にて彼らを根絶やしにしなかった事が今日(こんにち)この状況を作ったのです。」

 

 

ヤム「我々は同じ過ちを繰り返してはならないのです。」

 

 

ヤム「それに、聞けばサークルアンデッドではアナト殿はおろか、その他守ショウまでもが簡単にチカラを制御されたと言うではないですか。」

 

 

ヤム「そんな科学技術で守りを固めたエンキの牙城(がじょう)に無作為に飛び込むのは愚行と言わざるを得ません。」

 

 

ヤム「考え得る全てをやっておかなければ絶対の勝利など有り得ないのです。」

 

 

少しの間、静寂が続く。

 

 

バアル「その発電所の破壊をした上でエンキが出てきた所を他守ショウ、イ特を含む全軍で打つという訳にはいきませんか?」

 

 

ヤム「イ特が今までの禍根を捨てて仲良く我々と共に戦うとでも?そもそも彼等は我々と戦う為の組織なのでしょう?」

 

 

バアル「今は和解を進めています。」

 

 

ヤム「どうですかね。それに、将来イ特は第二のエンキに成りかねない存在だと私は思っています。」

 

 

ヤム「そんな危険な物をわざわざ後世に残すべきでしょうか?」

 

 

ヤム「皆さんも不満を言うではなく、策があるなら代替案を出して下さい。」

 

 

ヤムの弁舌に全員口ごもんってしまった。

 

 

ヤム「。。。これで今日の議会を閉会します。」

 

 

ヤム「明日はアナト殿の捕獲したサークルアンデッドの戦闘員の処遇について議論します。以上。」

 

 

ヤムはそう言うと議会室を出ていった。

 

 

アルル「。。。もはや相容れぬ。。」

 

 

アルルはそう独り言をこぼすと隣の席にいるウルの街の守護者ウルに話しかける。

 

 

アルル「ウル殿、少し相談があるのだが。。」

 

 

 

 

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 

 

アルルの城の来賓室。

 

 

その時、剛本の元にエアバニーから大変な連絡が入っていた。

 

 

エアバニー→剛本:「小町がナノマシーンウイルスに感染した。」

 

 

剛本:え。。。?

 

 

エアバニー→剛本:「先日のサークルアンデッドで空いた穴の底で感染していたらしい。」

 

 

エアバニー→剛本:「しかもそこからイ特内で例のウイルスが大流行してしまった。」

 

 

エアバニー→剛本:「今、イ特は全員隔離状態で行動不能だ。。。」

 

 

大量にウイルスを浴びせられてすぐに発症したショウやアナトと違い、小町の場合は僅かなウイルスだった為に発症まで時間を要したのだ。

 

 

それが流行を招いてしまった要因にもなった。

 

 

これを聞いて剛本は明らかに動揺していた。

 

 

剛本→エアバニー:「こ、小町の容態はどうなんですか?」

 

 

エアバニー→剛本:「苦しんではいるが命に別状はない。大丈夫だ。」

 

 

エアバニー→剛本:「お前はアナト達が作っている筈の血清剤をなんとか入手してくれ。」

 

 

剛本→エアバニー:「。。。了解しました。。」

 

 

エアバニー→剛本:「ん?何かあったのか?」

 

 

剛本→エアバニー:「い、いえ。。」

 

 

剛本はアルルの『ヤム暗殺計画』の事をエアバニーに言えなかった。

 

 

近くにいたエルヴィンは剛本の様子がおかしいことに気がつくと足元に寄ってきた。

 

 

エルヴィン「剛本、どうかしたのかい?顔色が良くないよ?」

 

 

剛本「何でもない。。。」

 

 

複雑な想いが剛本の胸をかき乱していた。

 

 

 

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