廃核の海 〜魔族アバターのまま現実世界に放り出された俺と不思議な美少女の物語〜 作:織雪ジッタ
ショウ「感染。。してもらう?」
ショウ「何でわざわざそんな事を?」
クレピオス「彼自身からの申し出でしてね。」
クレピオス「サークルアンデッドの被験者から感染した自分で血清剤の効果を試したいと。」
ショウ「剛本、お前なんでそんな事をするんだ?」
剛本「今説明あった通りだ。実際に被験者からナノマシーン適合者に感染したケースでの血清剤の効果をどうしても確認したい。」
剛本「今ある感染例はサークルアンデッドで製造したウイルス兵器で直接感染させられた者だけだ。ひょっとしたらさらに人に伝染る事で何か変化が起こる可能性もある。」
ショウ「だからってお前、わざわざ自分から感染する事はないだろう?」
ショウ「お前がそこまでする理由は何だよ?」
剛本の脳裏に小町の事がよぎる。
剛本:あの光の柱でサークルアンデッドの施設が吹き飛んでできた穴の底で、他守がオンジとか言う赤ん坊を治癒した時。(一部32話)
剛本:あの時、小町は一人だけ彼らに近づいていた。
剛本:恐らくあの時小町は。。。
剛本:小町が感染したウイルスは間違いなくここにいる被験者から感染したものだ。
剛本:確実に同じ状況で効果を確認しなければ。。
ショウ「な、何だよ?急に黙って。。」
剛本「いや、何でもない。」
剛本「とにかく、俺は血清剤の効果をキチンと確認したいんだ。」
ショウ「別にいいけどさ。。お前、何かいっつも一人で背負い込もうとするよな?」
ショウ「とりあえず人とイシュタラの架け橋になるんだろ?」
ショウ「あんまり壁作って一人で突っ走るなよな。」
ショウ「話してみろ。でないと協力しないぞ?」
剛本「他守。。」
剛本はひと呼吸おいて
剛本「そうだな。。」
剛本「架け橋になるんだからな。。」
剛本「分かった話そう。」
ショウ「え?お、おう。。そうこなくちゃな!」
ショウ:なんだよ?急に素直になったな。。?
剛本「実は現在、イ特のナノマシーン適合者の中でナノマシーンウイルスのクラスターが発生している。」
ショウ「何!?」
剛本「お前がサークルアンデッドの施設を消し去った後、あの穴の底でうちの隊員が感染してしまった様だ。」
剛本「そこからイ特内で爆発的に広まってしまった。。」
ショウ「。。。」
剛本「そんな訳でな。俺は停戦交渉の場を作る為にも是が非でもこの事態を収拾しなければならないんだ。」
ショウ「。。。そうか」
ショウ「お前も色々あるんだな。」
剛本「も?お前も何か抱えているのか?」
ショウ「うーん。。自分でもまだよく分かってないから今から調べる感じかな。。?」
ショウ「後でエルヴィンに聞きたい事はあるけど。。」
エルヴィン「君の中のアイツの事かい?ま、腐れ縁ってやつさ。」
エルヴィン「他守、君は君だって事を忘れちゃいけないよ!」
ショウ「。。。。俺自身?」
ショウは思う所があったが言葉が出来なかった。
剛本「コイツ(エルヴィン)はまた訳のわからない事を。。」
剛本「すまないが他守、早速始めたい。」
剛本「俺はこの後、地下の感染者達の所に行ってそのまま滞在する。」
クレピオス「人から感染した場合は発症するまでには時間がある様です。私と他守さんは血清剤へのチカラの移譲をお願いします。」
ショウ「分かりました。」
アナト「他守、私も同行する。無理はするなよ。」
ショウ「ありがとう。約束するよ。」
エルヴィン「剛本、オイラは他守の様子を見にいくよ。」
剛本「。。。分かった。」
クレピオス「剛本君、地下へはオンジに案内させよう。」
剛本は無言で頷いた。
こうして剛本とショウは地下とクレピオスの研究室とそれぞれの場所に向けて部屋を後にした。
◇ ◇ ◇ ◇
81区警備局イシュタラ対策部特殊捜索1課
課長室
エアバニー:どうもおかしい。。。
エアバニー:小町一人がウイルスの感染源というにしては数が多すぎる。
エアバニー:それに感染経路がよく判らない者も多い。。。これはなにかある。