◆ブルーside◆
「―――大丈夫か
俺を助けてくれたのは、そこまで歳の離れていなそうな
俺より少し大きいくらいだろうか。
月明かりに照らされる姿は、まるで雄々しくも美しい黒い狼。
熊の首を一発で………なんて強さだよ。
そんなの伝説の初代奥羽総大将リキくらいしか聞いたことがない。
俺は目の前の
「……あっああ、すまねぇ、助かった!」
圧倒的強者の風格に体がふるえる。
なんだ、俺はひびってるのか?
「………気にするな。
それより、その傷はどうしたんだ?
熊にやられたって訳じゃないよな」
「ああ、これは―――――――」
◆??side◆
(薄々と気付いていたが………やっぱ、此処“銀牙伝説”の世界だよな?!)
俺は先ほどまで一緒にいた奴の話を思いだしそう結論した。
………漫画の世界に転生したって事だよな?
人間の主人公じゃなく、犬が主人公の世界。
………俺は一年前、千葉の鹿野山で弟一人妹一人の三
犬種は全く解らないが、俺と弟は耳がたった全身が真っ黒な犬。
母さんとは全く似ていない。
母さんは耳が垂れており、全体的におっとりした白いいぬ。
妹だけが、母さんに似ている。
俺らは父親に似ているのだと思うのだが、一度も父親の姿をみたことがない。
母さんに聞いたことがあるが、教えてくれなかった。
『………お母さんが、お父さんでもあるのよ』
と、笑って誤魔化していた。
少し辛そうな顔を見せられては、それ以上聞くことはできない。
鹿野山で半年が過ぎた頃、僕は日本にいることがわかった。
その時は漫画の世界にいるなどとは思わなかったが………。
ただ、聞き覚えのある『銀』『ジョン』『赤目』など聞いたことのある名前が耳にはいっていたが、同じような名前なんていくらでもある。
それに、それ所じゃなかったしな…………。
と、考えていると。
誰かが熊に襲われていた。
その光景が『ある光景』に重なり、無意識に助けに入っていた。
そして、今に至る。
「―――双子峠が、ね」
「彼処は、楽園なんてもんじゃねぇ! ……むしろ真逆の地獄だよ!」
「……そうか」
熊に襲われそうになっていた
そして、暫し変な空気が流れ。
ブルーが決意したように俺をみた。
『……なぁ、俺はあんたの強さに惚れた。
あんたについていってもいいか?!』
まぁ、俺も仲間を集めようと思っている。
確か、ブルーって確か腐らなければ強くなりそうだったイメージがあるしな。
それに…………『あいつ』を殺す為には俺の軍が必要になる。
これはその第一歩だ!
「…………別にいいぜ。
よろしくな、俺はニゲルだ。
気軽にニガーとでも、呼んでくれ」
「ああ、宜しくな、ニガー!
いや、ニガーの兄貴!」
俺が許可すると、ブルーは嬉しそうに笑っていた。
難しいな…………