この五年で少しずつずれた歯車が物語を少し変えていくかもです。
この五年間は、回想か外伝でかきたいです。
プロローグ
◇
あれから五年後、物語は動き出す。
◇
――――――北アルプス。
「――――我らは集うぞ満月に♪
…………盛りとも~~♪」
夏の陽気にあてられたのか、一匹の犬が陽気に歌っている。
「……流れる川は腐らぬ如く♪
――――――清く生きたや~」
この犬はさ迷うように、この地にたどり着いた。
「山々に~~♪
―――実が生る~~♪」
何を求め、この地に来たのかはわからない。
この犬にもわかっていないだろう。
ただ本能の赴くままに、この地に脚を踏み入れた。
その瞳に光はなく、毛づやからも年老いているのがわかる。
ただ、その足取りは確かで、一歩一歩力強く踏み込んでいる。
まるで、自分が歩んできた道、また踏み出す道に間違いなどないとでもいっているかのように。
「………ん?」
ふと、立ち止まる。
老犬が何かを見つけたようだ。
「――――わしを呼んだのはお主か?」
◆ブルーside◆
―――千葉。
「ッつ!」
頬を掠めるように、鉄の塊が顔の横を走る。
ギリギリで回避が間に合ったが、偶然だ。
まだまだだなと、鉄の脚で蹴りを入れた師匠――スナイパーが嘲笑う。
「どうした、こんなものか?」
「っまだまだ!!」
だが、回避は成功したんだ。
これはチャンスだ……俺は一気に距離をつめる。
がら空きの胴に、頭突きを喰らわせてやる!
「っぐ?!」
もらった?!
と、思った直後、俺の意識は暗転した。
「……強すぎだぜ、師匠!!」
「油断しすぎだ馬鹿者!
………だが、まぁ最後はよく避けたな」
どうやら、頭突きをしようとした俺の首に手刀を当てたらしい。
俺は起きた後、指摘を受けていた。
「油断、慢心からくる、視界の狭ささえどうにかすればひとまず合格だろう」
「本当すか?!」
「ああ、とりあえずは今日で修行は終わりにしてやる!」
俺は、ここ数年スナイパーに師事していた。
お陰様で、俺の戦闘力は飛躍的に上がっただろう。
まだ兄貴や師匠には勝てないが……だってあの二人は別格だ、勝てる映像が浮かばない。
師匠が言うには、俺の強さは器用貧乏な所だという。
特筆なふぶんはないが、不得意なものがない。
六段階評価で表すなら、全てが四、よくて五らしい。
だから今日まで、師匠のもと全てを鍛えた。
「―――それで、もう発つのか?」
「はい、任務前によりたい所もあるので!!」
俺は今日、任務のためアルプスに向かう。
兄貴もやることがあるらしく、軍を師匠に任せ既に発っている。
拠点に残る幹部は師匠を入れて三人。
とりあえず師匠がいれば安心して離れられる。
「……………それはいいが、失敗は許されないぞ?!」
「わかってます……それじゃ行ってきます!」
「ああ、いい報告を待っているぞ」
◆sideout◆
―――――北アルプス。
「………返せ!」
「やめろ、小僧……!」
虎毛が特徴の、生後一年にも満たない仔犬と。
特徴的な斑をもつ成犬が、争っていた。
争うというよりは、仔犬が突っ掛かってるといったほうがいいのだろうか。
「………どうしたんだ小僧?」
成犬は仔犬を押さえつけ、理由を聞こうとする。
仔犬は、今回の騒動の原因である鳥を、離さないようにしっかり掴まえ、泣きながら話す。
「母さんが、死にそうなんだ!
何日も食べてないんだ……動く事が出来ないから水も飲めないんだ!」
「……………っち。
早く持ってけ………そんで、早くここから出ろ!
ボスに見つかったら殺されちまうぞ!」
「ありがとうおじさん。
………おじさんの名前何て言うの?」
「俺か、俺はGBだ」
「ありがとうGB――――」
成犬――GBが名前を聞き返そうとしたが、仔犬はそそくさと帰ってしまった。
そして、GBもまたすぐにボスに呼ばれこの場からたちさっていたのだった。
相変わらず短文です。
時間かけて、長文にしたほうがいいのかな?