異世界生物観察報告日記 作:怪異克服極限化混沌に呻くゴア・マガラ
竜の末裔、そう呼ばれる人類種がいる。
巨大な地竜の骨を使った街に住み、他種族との交流を持たず狩をして暮らす人々。
特に一般的な人間種とその身体的特徴以外は変わりなく、その派手な呼び名と比べあまり強くは無い。
見た目は名の通り竜の特徴を持っているがベースが人であり、魔物である竜人に近い姿をしている。
だが竜人とは違う決定的な違いがある。
竜人は竜と人が混ざると生まれる、それは恋かも知れないし特殊な条件による融合かも知らないし。またある時は人と竜のツギハギの存在の場合もある。
もう少し分かりやすく簡潔に言うと、竜人は意識や体が竜と人の中間なのだ、例えば人の顔に竜の口、人の頭に竜の意識等だ、酷い物だと竜と人ですら無い形の竜人しら居る。
対して竜の末裔は竜を人の形に直し、尚且つ意識だけは完全に人間という存在なのだ。
なぜ彼等が人からヒトガタの竜になったのかは彼等が暮らす巨大な地竜の骨がまだ生きていた時代に遡る。
今で言う竜の末裔は小さな村に住む唯の村人だった、だがある時彼等の元に当時のエルダー種の地竜が近くに住み始め、守護をしてやるから代わりに貢物を寄越せと要求してきた、彼等は竜に叶うはずも無く仕方なく竜の言葉通り貢物を献上し始めた。
そんな日々が続き、ある時村に1人の若者が訪れた、若者は暫く此処を拠点としたいと村長に言い、村人達は若者を村に住ませることにした。
そして村人達は若者に話をした、この村の現状、竜の恐ろしさを、村人達はつい若者に話してしまった、愚痴の様な物だったのだろう誰かに聞いてほしい、辛い、共感して欲しい、そんな思いを乗せて、話してしまった。
そしてある日若者は決心したかの様に村人達に此処を出ると告げ、地竜の寝床の方へと歩いて言った、村人達はあの愚痴を聞き心優しい少年が地竜の所は行ってしまったと騒ぎたてた、このままでは眠りを邪魔された地竜が怒ってしまう、と。
だが地竜はいつまで経っても村に来ない、まさか…と思い村の比較的若い物達が寝床に行き確認すると、そこには地面に倒れ伏した地竜と力を使い果たした様に膝を着いた若者がいたのだ、村人達はそれを見て青年にこう言った、何故我らを守っている地竜様を殺した、お前のせいで村が、と若者を酷く罵ったのだ。
若者はまるで、村人達に裏切られたかの様な顔を浮かべ、俯きながらこう言った。
そしてそう言いながら若者は、力尽きていった。
そして今まで地に伏し、死にかけていた竜が嗤う、我を倒した英雄よ、貴様に褒美をやろうと、そして竜は何かの呪文を唱えた後、急激にその姿から鱗が剥がれ肉が剥がれ、塵の様に消えていく、そしてついに骨になったころ遂に竜の変化は止まった。
だが次に村人達に異変が起こる、村人達の体が地面に溶ける様にドロドロにグズグズに蕩けていき思考も覚束なくなっていく。
そして元村人達は目が覚めるとその体は人型の竜の様になっていたとされる。
村人達は混乱した、これはどう言うことだと、自分の体が化け物になってしまっていると。
そして変化はその場に居た村人だけでは無く、村に残っていた者まで竜の様に変わっていた。
これが当たり一体の村に伝わる伝説であり、竜の末裔と呼ばれる者たちの
過去である。