ソシャゲとかのストーリーで絡んでくる三人組っていいよね 作:笹食え
なんか迷走してる気がする……短いです
夕食を済ませシャワーを浴びてベリーの依頼について聞くことに。*1
「そ、それで……依頼って……?」
「あ〜依頼?依頼はね〜なんと〜……」
なんと〜?
最近辛いのばっかだから優しめなのがいいな……
「ベリー達のサーカスを見に来てもらうことでーす!」
………………
「あれれどしたのみんな?そーんな疲れた顔しちゃって?もしかして聞こえなかった?しょうがないな☆ベリ「大丈夫!聞こえてたから!」そうなの?」
コラクスが大きな声でまた叫ぼうとしたベリーを制止する。反応無かったから即もう一度って矢継ぎ早に話しすぎだろこいつ。止まったら死ぬ魚か?
「疲れた顔は本当に疲れてるだけだから気にしないで。それよりサーカスに見に来ることって?」
一応のフォローを入れつつベリーに問いかける。
まさかただ本当にサーカスを見に来て欲しいだけじゃないだろう。ベリーの所属しているサーカスはたしかそこそこ大きくて有名なとこのはずだ。客が足らないってことは無い。
「えーと……まずうちのサーカスは知ってるよね?そう!観測圏で最も愉快なサーカス!結実巡業団だよ!」
「え、えと確か……一つの区に留まらず、観測圏中を回る……」
ペレコトが補足してくれる。あのサーカスそんな名前だったのか。
「その通り☆でね?みんなに来て欲しいのは今月末の
「反照区で?……って言ってもどこで?」
反照区は観測圏の縁にあり少し寂れた地区……言葉を選ばず言うなら過疎地区である。それに大したスポットもなかったはずだ、と同じように考えたのかコラクスがベリーに質問した。
「およ?もしかして"反照第二パーク"知らない?」
ベリーはピエロハットを揺らしながらそう返答するが……何その地域民しか知らないテーマパークとか公園みたいなのは。サーカスが出来る広さはあるんだろうが……。
「反照第二パーク……??」
名前はともかくベリーを除いて全員知らないようだ。
「反照第二パークはね〜反照区
ベリーが何故かドヤ顔でそう教えてくれた。何でドヤ顔なんだろうか、反照区民なの?
「第二なのに唯一なんだな」
「そこはベリーも知らなーい」
反照区民じゃなさそう。
「で、でもなんで……その、反照第二パークでやる公演を見に来て欲しいん、ですか?」
ペレコトが軌道修正してくれた。ナイスだ。動かないコラクスはそんなのあったっけ?と脳内検索中だろうか。*2
「あぁそんな話だったね〜。忘れてたや☆」
忘れんなとツッコみたいが忘れてたのは俺もである。くそぅ、それもこれも全部反照第二パークが悪いんだ!!*3そんな責任転嫁は置いといて。
「来て欲しい理由はね?今回の公演で異常が発生
「……は?」
本当に俺の口から出たかも分からない低い声が出る。
今、なんと言った?
異常が発生
まるで自分からわざと起こすかのように
発生する、と?
『─よ。私は利己的でな?故に私はお前を─』
違う。そんなわけない
ベリーはあいつじゃない
あいつなわけがない
だってあいつはあの時確実に─
「そんなに心配しなくても
「…………そっか」
……見透かされてたな。
あーあ俺はいつまで引きずってんだか。
「パルドス……その、えと」
「平気?」
ペレコトとコラクスにも心配させてしまった。
「平気平気。それより話止めてごめん。続けて」
「はいはーい☆ えーと異常が発生するってとこまではいいよね?みんなにはその対処をお願いしたいんだ〜」
全然優しくない……!最近こんなのばっかだよ!チクショウ!
「……ロクなのじゃないな」
「最近多い」
「あはは……」
何があははだ
その後俺とコラクスの嘆きに不思議そうにしていたベリーにここ最近の依頼について話した。
「すごいね〜☆ でも対処して欲しい異常も負けてないよ!」
何で?てか何で競い合われても面倒なのには変わりないし、困るのだけども……。
「発生元はサーカスの物置テントの中!公演の途中に、練習で使ってたけど古くなって使わなくなったマネキンが〜?なんと!辺りの人たちを食い荒らしちゃうのです!」
「うっわ……」
思ったよりやばかった。負けてないどころかもはやぶっちぎりで勝ちに来てるだろ。
マネキンが人食い荒らすて。公演中なら観客も多いだろうから絵面はスプラッタパニックホラーだな。
「分かってるなら今のうちにマネキン燃やせばいい」
端的にコラクスがそう告げるが、
「それじゃダメなんだよ……仲間の子が言うには公演中の対処じゃないとマネキン以外の物が食い荒らしてくるから安くて数が少ないマネキンで〜って」
「えぇ……」
公演中でないといけない理由にサーカスの懐事情も大きく関わっていたとは。てか何でも食い荒らしてくるのかよ。はらぺこちゃんか?
「それじゃ俺達は公演中マネキンが襲ってくるのを鎮圧すればいいのか?」
「そそ☆ まあ、それだけなら公演を見る必要はないけど〜……黒函のみんなには私たちの公演を見てほしいんだ。異常が発生するまでで良いからお願い」
珍しく真面目な口調になったかと思うと頭を下げて来た。初めて見たかも知れない。
……とは言え俺はいつもと同じだな。
「俺は
「私も、
「……うん」
どうやら既に答えは決まっていたらしい。
「ベリーさん。その依頼
「……ありがとう。
さーっすがペレコトちゃん♪判断が早い!いよっ天下一!」
落差よ。さっきまでちょっとしんみりしてただろうが!温度差すごいって!*4
「っと。忘れないうちに報酬を言っとかないとね?報酬はこれくらいと〜……」
ベリーはそういって小切手を出してくる。そこに書かれた額は……おおよそ
「こ、こんなに?」
「うん!
そこか?……まあ、あちらさんもマネキンに襲われて客に怪我させましたーなので公演中止ーとかよりかは損失的にはマシなのか……ほんと?
「あとは特別報酬〜!ベリーのスリーサイズ教えちゃいマス!」
誰が嬉しいんだそれ?
「「……」」
いやそんな見つめられても。唯一こっちを見てないコラクス、ヘルプ。なんか目線が哀れみに変化してるから、まじでヘルプ。
そんなこんなで夜も更けていく。
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なんで、なにがどうなって……
『◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』
これをあんたが……?冗談じゃ……
『◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』
どうしてこんなことを?
『◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』
情は無かったのか?
『◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』
何とも思わないのか!?
『◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』
なら、なら!なんで俺だけを─
「……あくむだぁ……もうやだぁ」
ベリーの依頼の公演まであと二週間。俺は普段見ないような悪夢で目が覚めるほど絶賛不調期に入っていた。
反照区:観測圏外縁に位置する地区。特徴は「ガラスなどで光が屈折せず反射する」こと。全体的に眩しい。過疎地区。
結実巡業団:観測圏中を回って公演をするサーカス団。知名度は高く、チケットは完売が多い。観測圏をモデルにしたゲームなら4章あたりで関わる。