ソシャゲとかのストーリーで絡んでくる三人組っていいよね 作:笹食え
思ったより詰め詰めになってしもうたもう一話
2026/04/20 23:16 後書きに情報追加しました
やあやあ、パルドス君さ。
夕暮の中、いまにも
すごいな、細身の男性を調律局員が四人で詰めてる……。でも男性はどこか誇らし気というか『俺すごいでしょ』みたいな顔をしている。
「結局あれからマネキンも五体だけだった……むう」
「不完全燃焼?」
「……そんなとこ」
「あはは……で、でも─「───!」……?」
道中異常マネキンが残っていたが五体のみ。他には何もなくやはり不満げなコラクスを宥めていると怒号が響く。見ればペーラ(推定)がなにやら喚いている。さっきまでと打って変わって相当取り乱してんな。
「ペレコト」
「あ、うん。もうやってる」
「わ☆流石のチームワークって感じ?」
コラクスがペレコトの能力で音を拾うように声を掛けたがペレコトの仕事が早い。さてさて喚き声の内容は〜?
「だ、だから!俺は何も知らねぇって!」
「お、落ち着いてくださいっす!」
「ペーラさん、どうか落ち着いてください。我々はもう少しばかり今回の通報について詳しくお話しを伺いたいだけなのです」
「何も知らねぇってずっと言ってんだろ!ただ猛獣が荒れ気味で?団長とかがマネキンがどうとか言ってたから通報しただけだっての!」
ふーむ……しかし通報するにはちょいと弱くないかその理由?なんなら警邏でも良かったのになぜわざわざ異常に強い調律局に通報したかの理由にはならないし。「あれれ?団長の他にマネキンの事知ってたのは……ベリーと予知した本人のライムちゃんくらいのはずなんだけど?」怪しい点が増えましたねぇ!
「しかしあの時貴方はやけに確信を持ってお話しされていましたね。それに今日のチケットまで郵送して」
「いや、それは……その」
「あと
……本人に対してそこまで言うか?あとベリー、お前がした発言で笑い転げるなよ。
「は、はあ?なんで
「うーん、なんかあの人やばくね?」
「私達はどうする?」
「あ、えと、警戒……しておこうか」
「はいは〜い☆」
俺達が各々武器だのをすぐ構えられるようにする。調律局の面々も同じように構えるとペーラがペレコトの能力など必要無いくらいの声量で叫ぶ。
「俺が原作よりも良い方に整えてやってんだぞ!?それなのに……それなのになんでお前らは俺を悪役みたいに扱いやがる!?」
「わわっ?!急にブツブツ言い始めたと思ったら次はキレた?!何すかこの人?!」
「……狂ったのかな?」
「真顔で言わないでください……!」
ペーラの身体にノイズが走る。……異常発生の兆候の一つだ。アイコンタクトを取り全員で局員達の方に駆け寄る。
「……!総員、調律準備!来るぞ!」
「許可無く好き勝手に動いてんじゃねぇよ!俺の言う通り動け!お前らはな……!』
『黙って俺を!世界の中心としろ!』
瞬間、世界は切り替わる。寂れた遊園地は観覧車やコースターを背景として演劇の舞台へと移り変わる。舞台上は広く、劇場と思しき周りの空間も一般的な物よりかなり広い。……俺達はちょっと離れたところにいたが巻き込まれたか。そして舞台の中心には─
『さあ、プロローグだ。この俺「黒糸 絢斗」は前世は冴えない高校生だったがトラックに轢かれ、女神に提案されたことから転─』
笑顔の仮面をつけスポットライトの下で影が歪みながらも楽しそうに話をするペーラ。前世に女神ねぇ……?っと、状況把握が先だな。劇場だが観客は……いや、客席に黒い人影がたくさんいるな。
『─そして俺は今、
さっき言っていた「プロローグ」を語り終えたのだろう、黒い人影以外観客など誰もいないのに響く万雷の拍手。それに対し恭しく礼をするペーラ。
「調律開始。まずは異常内容を確定させてからだ」
「「「了解」」」
さすが専門家、手慣れてるな。さてこっちは─
「……あの影ども実体が無い」
「うーん……音が拍手で掻き消されて……パルドス、視線はどう?」
「
……叩くべきはやっぱ本体よなぁ。
「位相、展開します!」
(ノーヴィル家次期当主、ツェペシュ・ノーヴィル。全力でお相手して差し上げますわ!)
(ジャンクの修理か?ならアタイに任せな!)
(たとえ偽りの言葉だったとしても……俺はこの勇気を信じよう!)
オペレーターがなんか光ったと思った知らん人が三人出てきた……なにそれ……よく見たらグリッチが走ってるし怖ぁ……。まあ多分オペレーターの能力とやらなんだろう。三人に合わせて他の局員も戦闘を始めるが……効いてない?いや……
「果てしなく体力が多い感じする」
コラクスがそう判断する。ならこのまま攻撃しても意味はなさそうだな……
「いや〜目立ってるねあいつ☆いつもはお客さんに見向きもされてなかったのに」
『ああ?……ツェペシュにクランク、んでレオンか……ッハ!アハハハ!なんだよ!オペレーター様はシナジーってのを理解してねぇのかぁ!?その編成じゃあツェペシュもレオンも火力が盛れねぇだろうが!』
……いい加減鬱陶しくなってきたな。
『まあいい、それなら手間が省けるってもんだ。さあ!俺がこの愚者どもを蹴散らし、救ってやらなくてはな!』
「ね、ねぇ……」
ペレコトがおずおずと話し始める。良い案でも思いついたかな?
「あの人……さっきから注目されたがってるんじゃない、かな?」
「というと?」
「演劇の語り手?みたいに話したり……ずっと俺が俺がって言ったり……だ、だから、その注目……奪えない?」
「……なら、パルドス。
ふむ。となれば……この中なら……いや、ピッタリな奴がいたな。
「ベリー、ちょっと協力してくれ」
「なになに?……ほほう?いいよ☆まっかせて!」
ヨシ!
オペレーターは、否。調律局第四隊は少なからず焦っていた。
「さっきから何発がいいの入ってるんだけどねっ……!」
「斬った手応えはあるが……それでも」
「全然弱ってくれないっす……」
「ツェペシュさん達の位相も効いてる感じしないね……」
オペレーターの能力で再現している
『当然だろ!俺が弱る?そんなことある訳ねぇだろうが!!俺は主役だぜ?!お前らなんぞに苦戦せず無双できんだよ!いくら
ペーラは大仰に腕を振るい、自らの存在を誇示する。
『……とはいえこれ以上お前らに構ってたら流石にテンポが悪りぃ。だから─「だから楽しいサーカスにしちゃおっか☆」─は?』
ペーラに割って聞こえたのはベリーの声。
「さあさあ観客のみんな〜☆サーカスは嫌いじゃないよね?可愛いピエロのベリーが来たよ〜☆」
とても明るい
「まずはジャグリング〜☆そして同時に風船を膨らませちゃうよ☆」
曲芸を披露するベリーへぽつぽつと少しずつ拍手が送られる。
「えいっ☆じゃじゃーん!おっきなリボンができて〜?なんと花火になっちゃった!」
観客の拍手が響く。最初とは比べ物にならない程に、皆「ベリー」を見て喝采していた。目が離せなかった。
『や、やめろ……やめろよッ!ふざけるなッ!!視るな!そっちを見るな!!』
『違う……違う違う違う!!俺の舞台だ!俺が主役だろうがぁ!!』
必死に叫ぶペーラ。歪んでいたその影は崩れた。
「─ええまあ。では我々はこれで」
「ああ。協力に感謝する」
辺りがもう真っ暗……いや、反照区だから光はあるか。にしても正直どれくらいやってたか分からんね。
あの後動きが崩れたペーラに対して局が猛攻を仕掛け、そのまま鎮圧。劇場から景色が戻って確保されたペーラは茫然自失といった様相で膝をついていた。今はマルムさんへの報告を終え、調律局員と別れたところだ。
「んんっ……しょ」
「うぅぅ……」
「あ゛ー疲れた……」
そして俺達は死屍累々である。まあコラクスは満足そうだが……。ここから帰るとなると……三時間はかかるか。うぅ……。
「みんな……おつかれ〜……☆」
ベリーですら疲弊している。というか今日一番動いてもらったからな……当然っちゃ当然か。
「今日はありがとね?団長から夜行列車のチケットだよ〜……☆今回ペーラが迷惑かけたからそのお詫び〜って」
あ、ありがてぇ……!これなら一時間で帰れる……!
俺達は重い体を引きずって列車に乗ってビルへと戻った。そして飯も食べずに─拍手のない静かな夜の中で眠った。
ペーラ:トラック&神様&異世界転生をした転生者。「原作より良い方向に整えた」とは言ったが世界に大した変化はない。異常体は喝采を浴びる程強化される。ゲームでは一回目の戦闘に負けイベを挟む。
パルドス:転生者という点において共通しているが、パルドスは神様転生ではない。なんなら異世界転生ですらない。
ツェペシュ:良いとこの令嬢。ゲームニ章のメインキャラ。
クランク:腕利のメカニック。イベント実装キャラ。
レオン:爽やかイケメン。ゲーム六章のメインキャラ。
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