人の心(の光)とかないんか? 作:頑張っても駄無
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『青き清浄なる世界のために』
ブルーコスモスの提供で
お送りします
3度目の生はまたしてもガンダム世界だった。もっとも、宇宙世紀じゃねェがな。宇宙世紀よりさらに先の時代である『
『
そもそも俺はアナザー系統は〈ガンダムSEED〉系列、つまりC.E.くらいしかまともにあらすじを知らん。
しかもあらすじだけだ。外伝は人名と機体名くらいしかわからんぜ。宇宙世紀の知識も大して変わらんだろうって? ソレはそう。
で、このC.E.はどういう世界かって言えば……端的に言って地獄だ。前世の行いが悪かったから地獄道の代わりにC.E.道に送られたか?
で、だ。今の俺の身分は……孤児だ。前世は宇宙世紀基準で真っ当な家庭だったから、落差が非道ェや。ガンダム世界で孤児ってのは大抵碌な目に合わねェかンな。
まァ、自業自得、因果応報だろうよ。生きることから逃げたからこそ、また生きる羽目になっている。だから俺は地獄にいるンだろうさ。
にしても、だ。俺が住んでるこの孤児院の貧乏神父、果たして信用していいモンかねェ。ブルコスと繋がってて、ある程度育ったら人体実験用に売られるンじゃねェかってなァ。差し詰め、養豚場の豚って可能性だ。
*
などと考えてたが、ブルコスに売られるコトもなく。神父サマは……ふつーに聖人なだけだったぜ。
……いや、だって居ると思わねェだろ、聖人が、
また、赤ん坊の状態から人生をやり直して早7年。
そン時にヤバめな事件が起きてなァ。諸々の結果、俺のNT能力が再覚醒して、ソレで神父サマが聖人だって確信したンだが、同時にこの世界にあっちゃいけねェモンまで呼び込んじまった。
だってよォ、前世振りに視界がキラキラしたと思えば、その光の向こう側から懐かしい顔がぬるっと出てきやがったンだぜ?
アクシズん時に乗ってた俺のMSが『ゼクノヴァ』を起こして渡って来やがった!
はは。
どうやら何もしないでいることはできねェらしいなァ。ブルコスにも見られちまったしよォ。もー考えるのは面倒臭ェ! 来るなら殺すぞ。青き清浄なる世界だァ?
貴様らが余計なコトをするまでもなくこの
ブルコスの襲撃真っ只中。……逃げ切るのは難しいが、問題はねェ。
最終的に全部殺せばいいンだよォ! 目撃者を全員消せばそれでステルス達成だァ!
殺気と悪意はダダ漏れだ。ドコに撃ってくるか、その意思がぜーんぶ脳裏を奔っていく。だから敵の攻撃は当たらねェ。手榴弾も、アサルトライフルも、全部な。
コッチの武器はリボルバーのマグナム……こんな骨董品がよくもまァ残っていたモンだ。だが、襲撃者は8人か……マグナムの装弾数は6発。足りねェ……。
「ば、バケモノめ……」
「怯むな! 青き清浄なる世界のために!」
俺がバケモノ?
「違うな。俺達は……
はは。コイツ、動くぞ!
横たわる俺のMS、その駆動系に直結したサイコ・フレームに感応波を流し込む。
「潰すか……いや……」
スレッタの「やめなさい!」か、あるいはククルス・ドアンの島でアムロがやった踏み潰しか……アレ後の洗浄が大変なンだよなァ。経験者は語るが。
とは言え、俺の機体は本体だけが渡ってきた。ライフルもシールドもねェ……いや、頭部バルカンがあるな。
「そこのブルコス! 一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!」
MSが身を起こし、頭部をブルコス供に向ける。バルカンの口径は60mm、人体なんぞスイカみてェに破裂していく。
「チッ……弾切れかァ。」
まだ2匹残ってンだがなァ……7歳児の腕力でマグナムぶっ放せるかァ?
「ま、半分はコーディなんだ。やってみるか。」
結果として腕はズタズタになったが……ま、駆除完了だ。
*
そんなこんなで、暫く後。俺は『オーブ首長国連邦』……の近くの群島に住んでる『マルキオ導師』って人に世話ンなるコトになった。元居た孤児院? 潰れちまったよ、流石に。神父サマはいい人だったが、いい人だから金がねェ。
この導師サマとウチの神父サマは知り合いだったみてェで、俺のコトも気にかけてくれた。島の地下にMSを隠してもらったしな。
このマルキオ導師ってのはどうやら原作キャラだったらしい。いわゆる『種割れ』ってンだが、この理論の提唱者が導師サマらしい。宇宙世紀でいうNTの提唱者ジオン・ダイクンに相当する……にしちゃァ立ち位置全然違うが。そもそも宇宙世紀のNT論ほどもS.E.E.D理論は知られてねェ感じだぜ。
で、この導師サマはどういうカラクリかは知らねェが、因子の保持者を判別できる。曰く、俺様は因子保持者じゃねェってな。まァ、別に種割れがなくとも俺のNT能力はそれだけ見りゃァ宇宙世紀じゃアムロ以上カミーユ以下ってトコだったし、その上S.E.E.D.まで欲張るワケにも行かねェよ。
それよか目下1番の大問題は俺のMSだよ。
ハッチを開けても前世の俺の死体は無かったが……あったらあったでSANチェック案件だが……内部機構は諸々無事だった。ジェネレーターにも火が灯ったしな。
このジェネレーターが大問題なンだわ。
宇宙世紀のMS……それどころか文明全体を支える画期的な大発明品『ミノフスキー・イヨネスコ小型熱核融合炉』……ソレが刻を超えてこのC.E.に来ちまった。
C.E.じゃ核融合炉は実用化されてねェ。
しかも、俺の機体には宇宙世紀の特級呪物ことサイコ・フレームも搭載されてる。面倒事を避けるンなら、跡形もなく破壊するのが、ベストな選択だろーよ。
──ま、そんなコトしねェが。
はは。
だってよォ? 前世の俺は、運命を変えようって気概もなく、流されるまま生きてきた。ソレで、最期は
俺はもう吹っ切れた。運命なんぞ糞食らえだ! 俺様の邪魔ァすんなら噛みついてでも押し通る! ってなァ──⁉︎
いい気分だ。前世じゃずっとウジウジ悩んでたかンなァ? よく言うだろ、迷う奴は弱ェって。俺のMSは忠義者だぜ? 一線を踏み越える気概のねェ俺のケツを、蹴っ飛ばしに来てくれたンだからよォ──⁉︎
何より! 前世の俺が踏み出せなかったのは力がないと思ってたからだ。だからこそ
あるじゃねェか、力が、今! 俺の元によォ──⁉︎
SEED原作で猛威を振るった『
ただ、このアドバンテージがあるとは言え、だ。俺のMSを修理すればこの世界で覇権が取れるかって言えば、そんなこたァ、全く、全然ちィっとも、ねェんだが。
無印SEED後半の主人公機『フリーダム』ガンダムの核分裂エンジン出力は俺の機体の核融合ジェネレーター出力にダブルスコア以上つけてっからなァ。──凄い……2倍以上のエネルギー
んで、エネルギー出力どころか機体の推力は……何倍だったか……5倍くらい差があった気がするぜ。──凄い……5倍以上のスラスター推力があるぞ……!
兎にも角にも、だ。このMS単体の性能だけならこの世界じゃどうってコトもねェMSでしかねェ。
しかし、俺には狙いがあった。
オーブの科学は世界一チィィィィ‼︎
な〜ンてな。
俺の機体がこの世界じゃ情けないMSなら、この世界のMSにそのエッセンスを加えりゃァ良い。宇宙世紀のMSとC.E.のMSと、そのいいトコ取りのMSを造るンだ。
*
ある少女は言った。「逃げれば1つ、進めば2つ。」──奪えば全部ゥッ! てな。……なンか余計なモン混ざったか?
まァいい。大凡は外しとらンだろ。
兎に角、欲しいモン手に入れるには、ヒイコラ逃げ腰はもってのほか。が、その為には先立つモンがいるワケだわ。
だからジャンク屋になった。マルキオ導師の紹介でな。導師サマのコネ広すぎンだろ。しかも人徳者。いると思わなかったぜ。C.E.に、聖人が──⁉︎
で、数年地道にやってよォ。人脈ルートを伸ばして、仲間を集って、『モルゲンレーテ』社とのパイプを得られたぜ。
で、パーツ単位で注文し、最後の組み立ては本当に信頼できる仲間達と組み上げた。
機体が完成して、ソレでようやくスタートラインだ。
○オリ主
あまり信用できない語り手。
ウソはついてない。